男の痰壺

映画の感想中心です

アウト&アウト

★★★ 2018年11月17日(土) TOHOシネマズ梅田4
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俺は「レオン」という映画にちょっと気持ち悪さを感じている偏屈野郎なので、小さな女の子を引き取ってる強面探偵っていう設定は鬼門のはずなのだが、大丈夫だった。
女の子が小さすぎたのもあったし、その関係が前面に出た映画でもなかったからだろう。
 
きうちかずひろが以前監督した映画は見てないのだが、意外であった。
もっと気障っぽくスタイリッシュを気取った代物かと思ってたからだ。
石井克人あたりと似たテイストなんだろうと勝手に思っていた。
 
そしたら、ぜんぜんスタイリッシュでなかった。
ベタであったし、笑いも真正直でよかったと思う。
 
寧ろこれは、一種のコンゲーム映画であって、そのへんがいかにもコミックスらしい掌篇。
納得の落しどころはTVの90分ドラマみたいっちゃあそうだが悪くないっす。
 
ベタ描法で捌かれた化かし合いのコンゲームだが、人が死にヤクザが跋扈する世界を描くにスタイリッシュな気取り皆無で好感。幼い少女とエンケンの掛け合いのむず痒さも玉季ちゃんの棒読みで許してしまう気にさせられる。脇役陣の味も世界を担保した。(cinemascape)