男の痰壺

映画の感想中心です

バンブルビー

★★★ 2019年3月26日(火) TOHOシネマズ梅田2
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トランスフォーマー」を今更見たいという気持ちはビタ一ないのだ。
が、「KUBO」の監督で「スウィート17モンスター」の主演女優ってのに食指が動いた。
だが、マイケル・ベイのアホ呪縛は強烈であった。
トラヴィス・ナイトのモノマニアックな才能は呑まれたというべきだろうか。
 
一方、ヘイリー・スタインフェルドはその存在感を維持している。
あの、ガタイでかい居たたまれなさは、ここでも十二分にスクリーンを占有しつくしている。
 
まあ、基本、バンブルビーちゃんの子供チックな振る舞いがかわいいーって思えるかどうかなんでしょう。
頭隠して尻隠さずとか体育座りとかです。
俺はわざとらしくて鬱陶しかった。
 
それと、ヘイリーに恋する野郎が黒人なのだが、それは、昨今のカラードを何人か使わないと世間がうるさいの枠を超えて主人公の恋人的ポジションで起用するマイルストーンになりえた選択であったはず。
であるならば、敵前逃亡するヘタレ野郎としてではなく、ちゃんとした男気を見せる役で使ってほしかった。
ヘイリーもぞっこん的展開でラブシーンもちゃんとやってほしい。
そういうのが、たとえばジョン・ウォーターズ「ヘアスプレー」あたりと違って体制内でポーズだけ決めてる感。
スピルバーグが制作にかかわっているなら、なんとかしてほしかった点だ。
 
記憶障害で幼児退行したビーちゃんが記憶を取り戻すことが前戦への戦士としての復帰につながるジレンマは全くスルーされる無自覚の一方でフレモンのヘイリーキャラ付けはセンシティブ。であるならば黒人彼氏の恋人未満扱いこそ突き抜けて欲しかった。(cinemascape)