2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧
★★★★ 2016年10月14日(金) 梅田ブルク7シアター1 惨事に際し冷静な機長はもとより仕事にぶれない熟練の客室乗務員と統御された乗客。躊躇ないフェリー船長や沿岸警備隊員。それらの集積が善意の理想郷を現出させたことが「奇跡」。逆転劇は小噺程度の内実…
★★★ 2016年11月5日(土) シネリーブル梅田2 苛まれ続ける女の半生で、そういう主題は珍しくもない。 寧ろ古今東西の名匠と言われる男の作家たちは女を苛み続けて名を上げた。 そして、多かれ少なかれ、その視線はサディスティックな要素を含んでいるもので…
★★★ 1975年12月21日(日) 伊丹グリーン劇場 王子さまとパイロットに関しては精一杯原作の挿絵のイメージをなぞってるにすぎないが、ラーナーの楽曲にドーネンの演出という50年代ミュージカル体質とボブ・フォッシーやジーン・ワイルダーの70年代ダンス…
★★★★ 2016年10月17日(月) 大阪ステーションシティシネマ2 全部思い出したって本質何も変わらんし最早何が何だか珍糞漢糞なモンタージュが笑えるレベルなのだが、それでも冒頭ギリシャシークェンスでの喪失が串団子形式の単線構図に哀切のロマティシズムを…
★★★★ 10月16日(日) MOVIXあまがさき11 2016年。数年来のジャンル映画の新たな潮流から産まれたメルクマールとして「溺れるナイフ」と並ぶ。 ジャンルとは即ち、「オタクアニメ」と「少女コミック」。 後世もしかして、これらは、日活ロマンポルノに…
★★★★ 1974年11月3日(日) 伊丹グリーン劇場 ジャンプしての肋骨砕きとヌンチャク奪取後のデモシーンが境界線上に立ったリーの近寄りたくないオーラを纏い出色であるが、冒頭の少林寺での説法が偏執ムードで煙に巻いたのも大きい。出涸らしのチャチい物語骨格…
★★★★★ 2016年10月10日(月) 梅田ブルグ7シアター7 見栄や偏見や妬みといった感情に左右され俺たちは生きているのだが、そういう社会的関係性を削ぎ落としたっていいじゃないかとさえ思える我欲の無さが好ましいとか好ましくないとかでなく厳然と自然体で…
★★★★ 2016年11月5日(土) シネリーブル梅田4 黒沢清はシネフィル系の小賢しさが邪魔して本質的には好きになれない作家だったが、前作「クリーピー」から、突然何かが変わったようだ。 加齢による内面の成熟なのだろう、多分。…と適当なことを言ってみるの…
★★★★★ 1974年5月5日(日) 伊丹グリーン劇場 1980年8月7日(木) 大毎地下劇場 マフィアによる殺戮連鎖もファミリー結束への拘泥もシチリアでの刹那な愛もそのパッションはギリシャ悲劇めいた悲愴とロジックが上塗りする。しかし、その厳格な統御から突出するブ…
★★★★ 19774年2月24日(水) 阪急文化 ビッグXの英式階級統治が相容れぬヒルツ米流個人主義と職能集団の共同作業の中で幸福な融和を成す前半も良いが、やはり後半に一転する娑婆の空気の開放感。ヒリつく緊張が漲る中を独立独歩のマックイーンに豪快に突っ走…
★★★ 2016年11月6日(日) MOVIXあまがさき9 第1作もTVシリーズも未見。 野郎どもは概ね見た顔だが、第1話(河井青葉)と第2話(小島聖)のヒロインに馴染みがない。 2人ともどこか薄幸な感じが良いキャスティングセンスで見飽きた佐藤浩市や池…
★★ 1974年11月3日(日) 伊丹グリーン劇場 蹴られて人型の形で壁を突き破っていくさまがギャグではないらしいのが意気消沈させる。全てが安くせこくテキトー。ブルース・リーに後の作品のような抜き差し成らない悲壮感が無く素材に徹して凡庸だ。可愛いだのな…
★★★★ 1974年5月5日(日) 伊丹グリーン劇場 「モーニング・アフター」の調べと豪華客船での新年のカウントダウンという設定があるからこそ急転直下に始まる地獄行が帯びる一種の哀切味や、キャラクターが外見と正逆な内面を露呈し始める巧さは、先を急ぐだけの…
★★★★ 2016年11月12日(土) TOHOシネマズ梅田3 和歌山が舞台ということで中上健次が引き合いに出されるのだが、正直読んでないんでわからない。しかし、この映画のテイストの粘度に70年代の映画「青春の殺人者」を鑑賞中連想した。さすれば、その映画の原…
★★★ 1974年1月2日(水) 阪急文化 丹波の泥縄慚愧と小林の反自戒狂気という映画史的に再現不可な突出マイナスエナジーが全篇を支配するが、それは当時の日本に蔓延した終末思想の合せ鏡なのだ。崩壊の果ての安易な救済ではなく酷薄なまでの民族消滅までも呈示…
★★★★ 1973年11月24日(土) 新聞会館大劇場 独裁者パートは時間に追われる設定がスピード感を煽りギャグ積載量も豊富で澱むところ無くチャップリンの潜在悪意が垣間見える際どさ。その分そう悪くもない床屋パートが凡庸に見えてしまうが、恒久平和をベタベタに…
★★★ 2016年11月13日(日) MOVIVあまがさき10 目立った個性もないが実直で剛腕な演出が好ましいエドワード・ズウィックは汎用型フランケンハーマーかウォルフガング・ペーターゼンの弟みたいな趣である。 来りて去りなむの定番展開がもはやパロディ…
★★★★ 1973年9月2日(日) 伊丹グリーン劇場 世界を取り巻く厚みは減失したが粛々と仕事を遂行するプロ魂は倍加され胡散臭いリーダーのもとでもミッション遂行のエネルギーは十全。7人と言うより4+3のキャラ力学が頃合の配分でド真ん中を射抜かれた少年の夢…
★★★ 1973年9月2日(日) 伊丹グリーン劇場 敵味方同床の馴れ合い感が横溢する割にはその辺を過剰にフィーチャーせぬ醒めたブルックス演出が悪くはなく、2大曲者男汁役者が確執もなく共闘するのも又味わい深い。しかし、やっぱ強固な憎悪や義憤がないと盛り上…
★★★★ 2016年11月16日(水) 梅田ブルグ7シアタ-4 如何にして人生にけじめとか帳尻をつける物語だろうと高を括っていたら中盤から思わぬ展開に襟を正すことになる。 全く報われない人生を送ってきたらしい彼女だが、その報われなかったことに気付…
もう10年以上もCinemaScapeというサイトに映画の感想を書いてきたのだが、ここ数日つながらない。 10年以上も延々付き合ってると、まあ古女房めいて不満に思うことは多々あっても愛着もあり、無いとなると寂しい。 数年前まで頻繁にアクセス…