男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【る】

ルーム

★★★★ 2016年7月23日(土) 新世界国際劇場 映画は男を放逐しガン無視する。ひたすらに母息子に寄り添い寡黙だが真摯な視線で見守り続ける。そういうスタンスが心から的確と思う。色々あっても子はやがて母親を乗り越えていくだろう。理解と成長が世界を変容…

ルビー&カンタン

★★ 2004年9月13日(月) トビタシネマ 喜劇として性格破綻者を扱うなら徹底的に突き放して笑いのめして欲しいのに情を盛り込んで見てられない。中途半端に生きてきた人生を匂わせたりして媚びないで欲しいのだ。それが礼儀と言うもんだろ。ドパルデューが輪を…

るろうに剣心

★★★★ 2012年8月26日(日) MOVIXあまがさき6 佐藤の口跡のダメ軽さを力技でキャラ設定に被せて躱す。殺陣も吉川戦は見惚れたが他は過不足ない程度だ。だが、筋を通すということに揺ぎ無い確信を感じたし、ラストの決めの至福感は久々だった。清清しい…

ルパン三世 カリオストロの城

★★★★★ 1982年11月11日(木) 伊丹ローズ劇場 ミスが結果オーライ帰結になるに過剰な飛翔が胡散臭さを反転させ、ド根性な男気の発露に過剰な暴飲がセンチを粉砕する。その過剰は、少女信仰のそれでは際どいが、アクション演出の冴えの中で遮蔽される。脇キャラ…

ルードウィヒ 神々の黄昏

★★ 1981年1月30日(金) 阪急文化 とち狂った王を描くのに演出者までとち狂ってはどうしようもなく、大根なバーガーを取り巻く無秩序なカメラワークと無神経な音楽の被せ方…挙げ句に自身も昇天しかけたと言う。そっちの方がおもろそう。指揮官は醒めてないと…

ル・ミリオン

★★ 1981年4月19日(日) SABホール スラプスティック的な題材だがスピードが無くミュージカルめいた面もあるが躍動感に欠けかったるい。何よりお金を扱いながら全てに於いて切実味が無くお遊びみたいな話なので甘すぎるヒューマニズムのみが前面に浮き上…

ルームメイト

★★★ 2013年11月12日(火) 梅田ブルク7シアター7 生活臭ゼロの浮世ばなれ感が80年代角川映画を彷彿とさせ悪くなく、さすれば、これは当代のミューズを擁した正調アイドル映画に見えてくる。言うたら緩くて二番煎じ的なのだが、それでも終局の病院シーン…

LUCY ルーシー

★★★ 2014年8月29日(金) TOHOシネマズ梅田2 エイゼンシュテインも墓場で真っ青な冒頭のチーターモンタージュを気力で乗り越えると後はどうなっても平気だった。寧ろ無心でスカヨハのおっぱい調度いいでかさだなとかに念を注力した。ただ、ミンスクがど…

るろうに剣心 伝説の最期篇

★★★ 2014年10月5日(日) MOVIXあまがさき5 結局とっ散らかした前篇を回収する為にだけ奉仕するプロット群で、その間を繋ぎ止めるエモーションが欠落。気合入りのシークェンス構築力で一応は吸引力を維持するが体育会系一辺倒の殺陣も飽きる。福山登板…

ルパン三世

★★★ 2014年9月24日(水) 大阪ステーションシティシネマ2 いい線いってるキャスティングだし、メイサの殺陣をとか見ればボロ隠しの才は認めるのであるが、マグナムや斬鉄剣で人を撃ち・斬れば人体は破壊されるリアルとの折り合いを真剣に探ってないと思う。…

るろうに剣心 京都大火篇

★★★ 2014年8月6日(水) MOVIXあまがさき6 気合入りは分るのだが明らかに盛り過ぎだしクライマックスの強度もてれこ。小田原での顛末から藤原との対峙・神木戦辺りが最も見応えがあり、後半を費やす京都は冗長でしかない。鬼輪番からみはいっそカット…

ルナ

★★★ 1980年8月5日(火) ビック映劇 親と子の不寛容がもたらす絆の断絶を月は黙然と見おろすだけ。そういう諦観の果ての悟りは冷たい光に包み込まれる。採光を操るストラーロの撮影が圧倒的。だが、オペラにせよ近親相姦にせよクレイバーグと親和性がなく無理…

ルージュの手紙

★★★★ 2018年1月26日(金) シネリーブル梅田1 まず、主人公の助産師としての日常の丁寧な描写に惹かれる。 仕事バリバリ女性ってのは、往々にしてタカビー女として描かれるが、真に仕事に打ち込む人は美しい。 で、ドヌーヴ登場だが、彼女も大概映画に出倒…