男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【おは~おん】

オルフェ

★★★ 2002年5月20日(月) シネリーブル梅田2 愛の物語の筈なのに、それは結局方便に過ぎないので、そっち方面のエモーションは無い。コクトーの興味は生き彫刻みたいなジャン・マレーとカメラ遊びにしかなかったのだろう。そして、そうであったからこそ面白い…

オールナイトロング

★ 1993年3月1日(月) テアトル梅田2 設定やストーリーを云々する遙か何万光年の前段階から全編に立ちこめる時代錯誤感は何なのだろうか?しかも、救いが無いことに、どうしようもないまでの後味の悪さがある。(cinemascape)

お引越し

★★★★ 1993年3月21日(日) シネマアルゴ梅田 少女彷徨3部作の掉尾とも言える終盤の琵琶湖畔には些かの食傷を覚えるが、狸顔少女への偏愛の凝結点田畑智子の発掘はセンスと言うしかない。両親に無臭な中井・桜田を配したキャスティングも自然体の境地を思わせ…

プロゴルファー織部金次郎

★★★ 1993年3月27日(土) 天六ユウラク座 好きこそものの上手なれの鉄矢メソッドが基底で好悪2極分化を誘発するのだが、そのエネルギーは尊重されてもいい。微温的な出演者たちによって演じられる微温的なストーリー。そういう意味で松竹プログラムピクチャー…

オーメン4

★ 1992年2月2日(日) 新世界国際劇場 曲りなりにもポリティカルな展開を垣間見せた前作を継ぐ志は切って棄てても構やしないし、縮小廉価版と化したカス企画たることも承知してはいるが、悪魔の子たる少年&おっさんにあった冷徹美が継子たる少女に欠片も垣間…

汚名

★★★★★ 1992年3月23日(月) シネマアルゴ梅田 シークェンスでもなくシーンでさえもなく、唯の1ショットが映画の永遠性を担保する。正味、脳髄までもが打ち震えるような「手の鍵」。ままごとめいたスパイ映画であるからこそ否応なく表出されるヒッチ独壇場のハ…

お早よう

★★★ 1992年2月16日(日) 日劇シネマ プチブル世界に傾倒した後期小津作品の中で何故か子供が主役で且つ庶民を描いた本作は戦前の作品への回帰を試みたのか?…しかし、そのスタイルへの保守偏狭な意固地さとのぎくしゃくした軋みが聞こえる。(cinemascape) ken…

オールド・ボーイ

★★★★ 2005年3月18日(金) 新世界国際劇場 カフカ的迷宮に陥れるのではなく明快に解答を出してしまうところが物足りなく、しかも何十年もかけての執念というのが説得性を持たせ得たかというと…?人間ってのはけっこう忘れちまうもんだと思うから。そこらへんが…

オペレッタ狸御殿

★★★ 2005年6月2日(木) 梅田ピカデリー3 清順的趣向抜きで見せられたら稚戯に過ぎると思えたろう。懐旧趣味溢れるマイケル・パウェルばりの書き割り世界のロック歌謡ショーに戸惑うオダギリと一生懸命なツイィーちゃんが微笑ましい。薬師丸と高橋の歌唱力に…

ALWAYS 三丁目の夕日

★★★★★ 2006年2月18日(土) ホクテンザ1 ここ迄来たかのCGへの感嘆と予想外の守旧的カット繋ぎがもたらす映画的ダイナミズムが同居し小憎らしいまでに巧い。同時代的回顧イズムと「今」をを問う意味付けも勿論考えたが、突き抜けたのは疾走感の表現。疾走…

女生きてます 盛り場渡り鳥

★★ 1992年11月21日(土) 日劇会館 シリーズ末期の居た堪れなさが横溢する。ユルユルの人情劇であろうとも山椒は小粒で何とやらであるべきだが、演ずるのが又しょ垂れた面子ばかりなのでぬるま湯で屁をこいたレベルである。そういう中で山崎努の演った役だけに…

オーメン

★★★ 2006年8月19日(土) 新世界国際劇場 ジョン・ムーアのセンスは買うが、30年も前の映画をそのままトレースしたんじゃ所詮インパクトに欠ける。小僧の魂胆は政界進出による世界破壊と相場がわかってるのだから、いっそポリティカルな要素をブロウアップ…

オペラ座の怪人

★★★ 1991年2月24日(日) 新世界国際劇場 丁寧な作りではあるが至近の2作が音楽を前面に出し物語は叩き台に過ぎなかったのに比し直球勝負で今更感を拭えない。付け足し程度のタイムスリップネタは効果も無く、どうせなら完全スプラッター化するくらいのサバけ…

女の警察

★★★ 2007年6月9日(土) 日劇会館 「商品には手をつけない」とか言いながら結構手をつける旭の場当たりさが心地良い。モラリズムとニヒリズムの絶妙の均衡の上の立ち位置に憧れる。政官の汚濁に切り込む本筋は固有名詞を並べて訳わかんないがどうでもいい。(…

喜劇 女売り出します

★★★★ 2007年7月7日(土) 日劇会館 バイタリティとかそういうのではなく露骨にSEXが日常に介在する世界で松竹イズムを穿ちつつ一方ベタな人情話を踏襲した森崎イズムに改めて感銘した。夏純子の目力、森繁・市原の情、西村・小沢の芸を俺は愛する。(cinem…

ALWAYS 続・三丁目の夕陽

★★★ 2007年11月10日(土) TOHOシネマズ梅田6 繰り返し描かれる別離と再会がドラマの帰結というのではなく、端から前提として配置されてる感濃厚で小雪の件では最早どっちらけになってしまった。CGも同様で背景選定まずありきなあざとさでブルーバッ…

チ・ジニ✕ムン・ソリ 女教授

★★ 2008年3月8日(土) 新世界国際劇場 女教授のトラウマとか凄惨な過去とかそういうものを描こうとしたようにも見えるがそうでもないらしくもある。演出は気取ってるようでもそうでもないようでもあるが単に稚拙なだけかもしれない。合間を縫ってひたすらム…

おもひでぽろぽろ

★★★ 1991年11月10日(日) 森小路ミリオン1 「都会」で喪失したアイデンティティを「農村」で取り戻すと言うのが図式的だが、一方で、多くのものを得る為、我々は如何に多くのものを棄ててきたのかという直截で生硬な問いかけは真摯。何より「おもひで」の昭…

おろち

★★★ 2008年9月20日(土) 梅田ブルク7シアター7 俯瞰の視座を持ち稀代の狂言回したるダークエンジェルおろち。その蠱惑的な設定があればこそのベタ話なのだが…。美月ちゃんでは残念ながら未だオーラも胆力も不足。そうなれば、姉妹の愛憎譚は熱演ではある…

女のみづうみ

★★ 1988年7月24日(日) 吹田映劇 陰々滅々としていることに是も非も無いが根本的に舌足らずなのだと思う。図式的に読み解ける物語なのにキーマン露口が瞬間的にでも発光してくれないと成立しない。『赤い殺意』と同じ様な役回りで気の毒にさえ思えた。(cinema…

俺たちの街

★★★ 2009年12月5日(土) 新世界国際劇場 サイコな猟奇を韓国的恨(ハン)に起源させる今更感が『チング』的幼少期描写で極まる一方、ギリシャ悲劇チックに絡み合う文字通りの男三つ巴の相克。しかし、どこかしっくり噛み合わずズレたままに力づくで収束させ…

俺っちのウエディング

★★★★ 1983年5月10日(火) 伊丹ローズ劇場 散文的な丸山の資質が冷徹でも炎を秘めた根岸演出と融合し日本映画としては希な本質で欧米的なライトコメディを現出させた。C調な時任・宮崎を配し尚刻印された青春は叙情性無くモラトリアムな混迷がある。前田撮影…

女の顔

★★★ 2020年9月21日(月) プラネットスタジオプラス1 ヒッチコックが舌舐めずりして撮りたそうな題材だと思った。後段にあるロープウェイと馬車による2つの大構えな見せ場はテイストもヒッチコック的だ。 スウェーデン時代のイングリッド・バーグマン主演…

思い、思われ、ふり、ふられ

★★★ 2020年8月29日(土) TOHOシネマズ梅田9 この手のジャンルムービーを撮り続ける三木孝弘浩が、ある高みに達したみたいな評を読んで興味を惹かれたが、全然凡庸だった。 同じ巨大マンションに住む高校生たちが主役です。 っていうと昨年の山戸結希「…

オン・ザ・ロード

★★★ 1982年4月22日(木) 伊丹グリーン劇場 男と女が疾走を続けながら追いつ追われつ南下すると言うコンセプトなら20年前の『憎いあンちくしょう』の方が他者の為の行為が自己に訴求するという点で100倍高踏的だ。良くも悪くも直截だしベタなのである。全…

女の都

★★★ 1982年7月2日(金) 大毎地下劇場 女性への憧憬というよりマゾヒズム願望に思える。何れにせよ『8 1/2』『魂のジュリエッタ』系譜の夢か現かのゴチャマゼ世界の成れの果てが、こういう幼児的願望をさらけ出す帰結とは…老醜とも思うが、それも又ええやんと…

女ドラゴンと怒りの未亡人軍団

★ 2012年10月13日(土) 新世界国際劇場 宝塚もどきの熟女連のチャンバラカンフー学芸会ごっこを見せられ続けることで、怒り→諦念で本来済む感情バイオリズムが揺り戻し、頂上的不快領域で高位安定してしまった。大体が優等生ジャッキーが絡んで未亡人のエロ…

音楽

★★★★ 2020年4月2日(木) シネリーブル梅田2 ズバリ「音楽」というシンプルなタイトルが表すように、人類の初源的な音楽との出会いみたいなのを描こうとしている。 のだと思います。 喧嘩くらいしかやることない不良の3人が、ひょんなことから手に入れたベ…

オブリビオン

★★★ 2013年6月13日(木) TOHOシネマズ梅田3 まあ、一応ビジュアルは良しとしても、フリーマン以下の面々が物語的に機能せずで寧ろ妻への想いの純度を薄め切なさを拡散。で、彼らがいないとしても、このネタは余りに近年で多く語られハードルが高い。そ…

おんなの細道 濡れた海峡

★★★ 1981年6月4日(木) 毎日ホール ただただ流される主人公に次から次へと降りかかる新展開に飽きる間もない脚本が最大の功績だろうが、石橋と草薙の助演男優2人が男の優しさを滲み出させて出色である。演出的にはエッジが効いてるわけではないがロマンポル…