男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【はあ~はの】

初恋のきた道

★★★★★ 2001年5月2日(水) OS劇場CAP 人を好きになるという1点だけを描き映画はここまで持たせられるものだったのかという驚きは絶えなき手法変革中毒イーモウの敢えての陳腐が皮相に倍加する。ツィイーちゃん可愛やは淡彩背景でピンク映えの色計算で無…

花と蛇

★★★★ 2001年4月13日(金) シネヌーヴォ 監禁・調教といったこの種の題材には同期しかねるのだが、時代性ゆえに何だか笑える位にホノボノしてる。深みある色調で統御されたカメラをはじめ日活ロマンポルノ初期の技術水準の高さは瞠目せざるを得ない。そして何…

走れ!イチロー

★★★ 2001年5月16日(水) 梅田東映 カープの高橋慶彦であるからこそ、市井の片隅で生きる人々の人生の正念場を仮託されるに相応しいのであって、イチローに代替され尚且つメジャーでの大活躍が連日報道される中での公開は本質を外した。土台大森には村上龍に本…

麥秋

★★★★★ 1994年2月26日(土) ACTシネマテーク ルーティーンから半歩外したキャストの仄かな新風も完膚なきまでの手法の絶対世界で牛耳られる快感。編集リズムの極致的快楽のみでも個人的には全き小津ベスト。豊穣な侘び世界は辛らつな寂びの詠嘆に連なる。そ…

バーティカル・リミット

★★★ 2001年5月8日(火) 祇園会館 『クリフハンガー』から数年で山岳アクションでのCG使いは凄まじく進化した。特に高低差を意識した演出にキャンベルは秀でており弩級の見せ場の連続。しかし、こいつが悪者なんだろうと思ってたら案の定そうなっちまうあた…

ハード・ターゲット

★★★★★ 1994年2月17日(木) 三番街シネマ2 ジョン・ウーもヴァン・ダムもお互いにアホであることを隠し立てせず完膚無きまでにそのアホを全開しスクリーンに刻印してる。「極み」と言っていいだろう。有象無象のペキンパーの申し子中、少なくとも技巧面では真…

バイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ

★★★ 2022年8月15日(月) 新世界国際劇場 見てる間、CGもここまで人間をリアルに描き切れるようになったんや、それはそれでスゲーなあ、とか思いながら見てたんですが、NETでどこ見ても実写と書いてある。なら、なんなん、このフルCG感は。 おそらく…

裸足のピクニック

★★★★★ 1994年3月19日(土) 扇町ミュージアムスクエア 悪魔に魅入られたかのような道行の、つるべ打ちの展開の予想のつかなさに於いて際立っている。少女が主役だが描写は荒削りで骨太い。ブラックでシュールなサブキャラが立ちまくって、クライマックスは、ほ…

さらば、わが愛 覇王別姫

★★★★ 1994年4月3日(日) 三越劇場 多くのドラマトゥルギーが帰結の予兆的萌芽を内包し物語を深化させる前半の少年時代が良いのは編年記の常。しかし、後段、愛に言及し仮初にも三角関係に展開の綾を託すにしては余りに躊躇が横溢し近代史の嵐の中で雲散霧消す…

ハード・トゥ・ダイ

★★★★★ 2002年1月13日(月) 天六ユウラク座 惜しみなく消えゆくナイス・キャラ達が皆良く話の展開が全く全く読めない素晴らしさ。ジョン・ウーのハングリースピリッツを継承し無節操な男節を歌い上げる注目株スコット・ワイパーに泣け!その熱波が伝播しとにか…

馬鹿っちょ出船

★★★ 1994年7月10日(日) 日劇会館 相当にえかげんな他愛のない往年の松竹プログラムピクチャーの1篇なのだが、展開が速く滅法調子が良いので見ていて気持ちがいい。まだまだ何かを信じられる時代だったのだろう。まあ、都はるみはどうでもいいのだが…。(cine…

800 TWO LAP RUNNERS

★★ 1994年7月30日(土) シネマアルゴ梅田 同性愛も近親相姦的愛もヤクザの息子であるということも足に障害があるということも奇矯な設定であるという以上の何ものをも物語に付加しない。陸上競技をする者が清々しくある必要はさらさら無いが、だったら通り一…

ハッシュ!

★★★ 2001年5月1 日(水) 梅田ガーデンシネマ1 何も未だ起こらない前半は良い。しかし、主人公達が心の奥底を曝け出す「筈」の中盤以降も秋野暢子の役にやけに露悪的な力点を置いたりして焦点ボケだし、起爆剤としてのつぐみの役がこなれてなく唐突。評判の片…

バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト

★★★ 1994年9月3日(土) ホクテンザ1 カイテル全身全霊の曝け出し演技による審美的映像主義と対極のド腐れ男の丸投げ生態。わかっちゃいるけどやめられない。この際成るようにしか成らない。そういった達観の果てに結局は救済を求めてどつぼ日常でもがく遣り…

パニック・ルーム

★★★★ 2002年5月27日(月) 梅田ピカデリー3 『北北西』的タイトルも『フレンジー』的長廻しも今風なヒッチ風味で嬉しく、ウィティカーの男気に50年代アメリカンノワールの匂いを嗅ぐ。「パニックルーム」という如何にもな設定は後方に追われオーソドックス…

はなればなれに

★★★ 2002年6月14日(金) パルシネマしんこうえん 物語を語るのにてらいがあっては観客は白けるのだ。ゴダールはわざとゴッコの振りをし、若干のカリーナへの色気を交えておどけてみせるが正直醜悪である。ただ他の何本かの崩壊し切った代物よりは多少物語の態…

ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌

★★★★★ 1993年2月11日(木) ホクテンザ2 ペキンパーのエピゴーネンたる自覚下『ワイルドバンチ』的構成を踏襲し序盤と終盤に大銃撃戦を配する。乱戦最中の小景に極大の非情と詩情を乗せる妙。敵キャラとの同族意識が乾いた狭義を駆り立てる。文字通りハードボ…

拝啓総理大臣様

★★★★ 2008年5月24日(土) トビタ東映 ベーシックな芸道物の悲喜こもごもの下地に幾重にも塗り重ねるが如く、貧富や人種や病苦や教育や多くの差別や格差が描かれ、そういうタペストリーを徒に纏め上げることもなく、何とかしてよ総理大臣閣下と最後に片隅か…

バイオハザード

★★★ 2002年9月20日(金) 梅田ピカデリー2 原ゲームテイストを踏襲した洋館から研究所への入口設定にはかなり心躍る。『マタンゴ』や『ゴケミドロ』を彷彿させる終末ラストも久々の決まり具合。だが対AI攻防後の中盤のゾンビ展開に関して目新しいものはない…

花のお江戸の法界坊

★★ 1992年3月8日(日) 日劇シネマ にぎにぎしいまでのテンコ盛りではあるが、フランキー・伴淳・のり平たちが主要面子とくれば、ルーティンにどうしても本気汁も出ず、典型的プログラムピクチャーの典型的陥穽に落ちた出来となった。とりたててどう言うことも…

パッション

★★★★ 2002年12月25日(水) テアトル梅田2 80年代にしてもアナクロな階級闘争や言葉尻に終始する「光」等相変わらずの胡散臭さだが、ゴダール帰還に当時の欧州トップの2大女優をかませクタールと再結合適った本作はやはり感慨深い。端役に至るまでの「顔」…

ハイヒール

★★ 1993年6月9日(水) 京都朝日シネマ1 「母」或いは「母性」と言うものに対する思いのたけのベクトルが理屈では解かってもアルモドヴァル流に捏ねくり回されて提示されたとき、どうも俺にはピンと来ない。アブリル他出演者全て覇気無く燻っている印象。(cin…

果てなき船路

★★★ 2022年4月24日(日) プラネットプラスワン ジョン・フォードの作品だが、先般見た「逃亡者」でも感じた救われない閉塞感を本作でも感じた。てことは、こういう行き詰まりの救われなさに作家魂をフォーカスする志向はフォードの例外的な一面ではないんだ…

薄桜記

★★ 1993年6月20日(日) サンポードアップルシアター 正直、何がどうなろうとどうでもしろとしか思えない展開で一片の感情移入をも出来かねる。それが、リアリズムの対極としての様式美ではなく大量生産のルーティーン似非美学に乗せて呈示され堪らん。この白…

8人の女たち

★★★★★ 2003年5月8日(木) 梅田ブルク7シアター5 大輪ドヌーブを囲んで3人の隠花が撒き散らす毒気は反応し合い、やがて度し難い美へと昇華するだろう。ヌーベルバーグの遺産を血流に残す最後の世代を新世代のオゾンが統合し仏映画の伝統と展望を感じさせる…

初恋・地獄篇

★★ 1993年9月26日(日) 高槻松竹 四畳半的寺山の怨念がアナーキーに解放されずに日常に埋没し糞詰まりのようで、更に羽仁の演出がゴダールの洗礼を受けた60年代シネアストの悪しき典型とでもいう舌足らずさで追い打ちをかける。(cinemascape) kenironkun.ha…

バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌

★★ 2003年7月5日(土) ホクテンザ1 家畜小屋の革命思想の浅薄さが薄ら寒い。中途半端な反米論はファションなのか?某映画を真似した弾着を用いぬCG処理の軽さや自己模倣を繰り返すたけしをまんまトレースした力には脱力。とっとと親爺の名をクレジットから…

バッドボーイズ

★★ 2003年7月11日(金)~12日(土) トビタシネマ 実際に刑事もののバディムービーが今までどれくらい作られたのか知らないが、何故に今更こういう何の変哲もないものを作ったのか意味不明。中でも夫婦交換のシチュエーションギャグは緩さの極みだし、黒人同士…

花のあすか組!

★ 1993年10月30日(土) 第七藝術劇場 少女ががなり立てて様になるのは難しい。声質も表情も挙動も何かを捨てて境界を越えないと様にはなれないから。そして、当然ここには越えた者など居ない。見ている間人事ながら恥ずかしくて仕方なかった。学芸会以下のク…

パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち

★★★ 2003年9月26日(金) 梅田ピカデリー4 冒頭の前日譚のムード醸成の巧みさに、さすが密かに目を付けた男バービンスキーだと唸ったが、あとはダラな展開が続くだけだった。ラリ演技のデップが小男すぎて物語まで縮こまる。海賊ものは矢張りマッチョな筋肉の…