男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【はあ~はの】

パッセンジャー

★★★★★ 2017年4月8日(土) 大阪ステーションシティシネマ8 自身のストーカーと結婚した女性の話(実話)を以前TVでやっててたまたま見た。 そんな話と言ってしまえば身も蓋もないのだが、そんな話です。 そう言うと眉をひそめる向きもあろうが、俺は思うん…

バティモン5 望まれざる者

★★★★ 2024年6月5日(水) テアトル梅田1 市長の急死で閣内合議(と言ってもメンバー同志の立ち話)で小児科医の男が臨時市長に祭り上げられる。いやー俺なんてと言ってたが、それなりに街をこうしたいという理想は持っていて、だんだんその気になっていく…

花束みたいな恋をした

★★★ 2024年4月27日(土) テアトル梅田1 恋の発生から終焉までを実に律儀に描いているのだが、万人が納得する展開に律儀すぎて意外性の欠片もない。 あるのは、これでもかというくらいの若い2人をとりまく日常の本や漫画や映画やゲームや行く居酒屋やパン…

爆走!

★★ 1974年6月2日(日) 伊丹グリーン劇場 邦題『爆走!』とつけた割にはワンシーンしかないショボいカーチェイスで、よくもまあってのが御愛敬ではあるが、アリステア・マクリーンの錯綜した原作を相当に未整理で展開するので意味わからない。主演2人もニュー…

破戒

★★★ 1977年11月20日(日) 東梅田シネマ 冒頭の屠殺場面で感じた崑の才走り感が何となく邪魔。物語の本質を外しているわけではないが、微妙に根幹に訴求し切れてこない。ひとつの題材として完璧に料理しましただけでは喰い足りない。端正なモノクロの粋とも言…

バイオハザード ザ・ファイナル

★★★ 2017年1月4日(水) 梅田ブルク7シアター6 序盤でアリスが罠にかかって逆さ宙吊り状態になりながらアンブレラの刺客たちを殲滅するんですが、相変わらずミラには大した体技がないのに見栄ポーズだけを編集で強調するバカさは健在なのがわかって深ーい…

博徒一家

★★★ 2016年10月22日(土) 新世界東映 自分より能力・人格的に見劣りすると衆目も一致する者が親分になるという跡目相続を描いて「総長賭博」のエピゴーネンだとの声も仕方なにのだが(というより笠原和夫のやっつけ仕事だろう)、これはこれで面白…

ハドソン川の奇跡

★★★★ 2016年10月14日(金) 梅田ブルク7シアター1 惨事に際し冷静な機長はもとより仕事にぶれない熟練の客室乗務員と統御された乗客。躊躇ないフェリー船長や沿岸警備隊員。それらの集積が善意の理想郷を現出させたことが「奇跡」。逆転劇は小噺程度の内実…

白鍵と黒鍵の間に

★★★ 2023年10月7日(土) MOVIXあまがさき10 見てる間、主人公の過去・現在を錯綜させて描いてるものと思っていたが、同時制・同空間の話なんだそうで、従って過去と現在と思っていた2人は別人なのだとか。しかし、原作者・南博の姓と名を分解して其…

BAD LANDS バッド・ランズ

★★★★ 2023年10月2日(月) 大阪ステーションシティシネマ9 展開が全く読めないという意味で、近年の原田眞人の映画ではベストじゃないかと思う。まあ、原作がそうなんでしょうけど、終盤で予定調和に陥るってことがなくて振れ切っています。 振り込めサギに…

バックドラフト

★★★★ 2023年7月12日(水) 大阪ステーションシティシネマ8 昔は監督ロン・ハワードにずーっと興味がなかったので本作も見てませんでした。彼はお人柄はいいけど鬼面人を威すような斬新さはなく、人の歩いた道を通って無難な仕事をする。大外れもない代わり…

HANA-BI

★ 1998年2月18日(水) 梅田ガーデンシネマ1 『ソナチネ』な厭世刑事の『あの夏』な無言劇…だが哀しいまでに上滑り。丸眼鏡からはみ出たたけしの顔はおだて上げられ自己愛で腐臭を放っているかのようだ。伊丹が『マルサ』で周防が『ダンス』で陥った自己模倣…

ハッピーストリート裏

★★ 1982年4月29日(木) 大阪府立文化情報センター 内向するルサンチマンは遂に弾ける術を見出せない。非情とバイオレンスを志向しつつプログラムピクチャーの枠を破って表出するものは鬱積し沈殿する倦怠のみ。今更こういう話を見たいとはどうしても思えなか…

バッファロー '66

★★★ 1999年9月21日(火) パラダイスシネマ2 カサヴェテスや小津へ尻尾を振れば欧州発NYインディーズの一丁上がりとでも言いた気な浅薄さ。ギャロが天然なら可愛げもあるのだが。どっちにしても、ナイーブ野郎が真の愛を得るまでのお話ってか?…甘ったれて…

バードケージ

★★★ 1997年1月3日(金) テアトル徳山Ⅰ オリジナルを見てないんだが、比較すると多分緩いんだろう。マイク・ニコルズの演出は卒なくこなしてるだけで何の気概も感じられない。ただジーン・ハックマンの何でも演る性根だけが辛うじて対価に見合うものと思われた…

パトリス・ルコントの 大喝采

★★★★ 1997年1月24日(金) 徳山市市民館小ホール いい加減と紙一重の肩ひじ張らないフットワークと一作毎に簡易にテーマを変える変幻自在さ。洒脱を心得たルコントをアレンと比肩させるのは的を得てるだろう。老優たちが見せるアホ演技のコンビネーションの絶…

蜂の旅人

★★★ 1997年1月25日(土) 山口県教育会館ホール 冒頭の結婚式が深い色調を伴った圧倒的な長回しで結局は篇中最大の見せ場。あとは、もったいぶったアンゲロ調で描かれるものの、本質は『嘆きの天使』か『ロリータ』かといった感じで、なら正直になれよと言いた…

アドレナリンドライブ

★★ 1999年7月20日(火) 扇町ミュージアムスクエア ピードが決定的に欠如しているのでアドレナリンなんてこれっぽっちも噴出しないしドライブ感も全くない。メジャー仕様のお上品な余所行きで青臭さだけが強調される。暴力も欲も更なる過激を!だ。そうであっ…

白痴

★★★★ 1999年12月11日(土) 梅田ガーデンシネマ2 長屋を取りまく環境描写のリアリズムが秀でており、その基盤の上でスーパーポップでサディスティックにカリカチュアしたTV局の虚妄か辛うじて成立している。清順や寺山的に空襲に仮託されたバブル崩壊の残滓…

裸の島

★★★★★ 2000年12月11日(月) シネヌーヴォ 設定が如何にもな形式主義を纏うのだが、それを感じさせぬ細部のリアリズムに満ちている。そういった器と中身が渾然として昇華した果てに生きとし生ける哀しみと歓びが現出するあたりプロパガンダ臭の欠片もない。仰…

バトル・ロワイアル

★★★★ 2000年12月18日(月) 梅田東映 たけしが子供王様なリアル世界との差異を圧倒的上位から冷笑気味に裁断しつつ、生な中年の侘びを感じさせる辺りの新味と、ガキのサバイバルごっこに結構熱く燃える深作の野暮天な実直が直線でシンクロするのが「格」を感じ…

初恋のきた道

★★★★★ 2001年5月2日(水) OS劇場CAP 人を好きになるという1点だけを描き映画はここまで持たせられるものだったのかという驚きは絶えなき手法変革中毒イーモウの敢えての陳腐が皮相に倍加する。ツィイーちゃん可愛やは淡彩背景でピンク映えの色計算で無…

花と蛇

★★★★ 2001年4月13日(金) シネヌーヴォ 監禁・調教といったこの種の題材には同期しかねるのだが、時代性ゆえに何だか笑える位にホノボノしてる。深みある色調で統御されたカメラをはじめ日活ロマンポルノ初期の技術水準の高さは瞠目せざるを得ない。そして何…

走れ!イチロー

★★★ 2001年5月16日(水) 梅田東映 カープの高橋慶彦であるからこそ、市井の片隅で生きる人々の人生の正念場を仮託されるに相応しいのであって、イチローに代替され尚且つメジャーでの大活躍が連日報道される中での公開は本質を外した。土台大森には村上龍に本…

麥秋

★★★★★ 1994年2月26日(土) ACTシネマテーク ルーティーンから半歩外したキャストの仄かな新風も完膚なきまでの手法の絶対世界で牛耳られる快感。編集リズムの極致的快楽のみでも個人的には全き小津ベスト。豊穣な侘び世界は辛らつな寂びの詠嘆に連なる。そ…

バーティカル・リミット

★★★ 2001年5月8日(火) 祇園会館 『クリフハンガー』から数年で山岳アクションでのCG使いは凄まじく進化した。特に高低差を意識した演出にキャンベルは秀でており弩級の見せ場の連続。しかし、こいつが悪者なんだろうと思ってたら案の定そうなっちまうあた…

ハード・ターゲット

★★★★★ 1994年2月17日(木) 三番街シネマ2 ジョン・ウーもヴァン・ダムもお互いにアホであることを隠し立てせず完膚無きまでにそのアホを全開しスクリーンに刻印してる。「極み」と言っていいだろう。有象無象のペキンパーの申し子中、少なくとも技巧面では真…

バイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ

★★★ 2022年8月15日(月) 新世界国際劇場 見てる間、CGもここまで人間をリアルに描き切れるようになったんや、それはそれでスゲーなあ、とか思いながら見てたんですが、NETでどこ見ても実写と書いてある。なら、なんなん、このフルCG感は。 おそらく…

裸足のピクニック

★★★★★ 1994年3月19日(土) 扇町ミュージアムスクエア 悪魔に魅入られたかのような道行の、逸脱の鶴瓶打ち展開の予測のつかなさに於いて際立っている。少女が主役だが描写は荒削りで骨太い。ブラックでシュールなサブキャラが立ちまくって、クライマックスは、…

さらば、わが愛 覇王別姫

★★★★ 1994年4月3日(日) 三越劇場 多くのドラマトゥルギーが帰結の予兆的萌芽を内包し物語を深化させる前半の少年時代が良いのは編年記の常。しかし、後段、愛に言及し仮初にも三角関係に展開の綾を託すにしては余りに躊躇が横溢し近代史の嵐の中で雲散霧消す…