男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【はあ~はの】

バッド・ガールズ

★★ 2008年11月22日(土) トビタシネマ ドリューとアンディはあんなもんかと思うが、主軸を担うマデリーンとメアリーはカリスマと言わずともせめてレズ的風情の深遠な思いの交錯でもあれば…などと真剣に考えるまでもないお嬢さん芸の似非『ワイルドバンチ』…

白昼の通り魔

★★★ 1990年9月22日(土) みなみ会館 脚本の倒叙法的語り口が本来言うべきことを阻害し、役者の曖昧且つ強度の欠如が阻害された物語の普遍化を剥奪する。トリックスターを論じたいなら川口小枝では憶つかないし、1500のショット割は疑問だし、台詞が生硬す…

背徳の囁き

★★ 1990年10月14日(日) 塚口サンサン劇場1 ギアの悪役は、女をたらし込むくらいしか取り柄が無さそうなので何ともパンチ力に欠け、警察の裏側で隠然たるカリスマを発揮するには役不足。ガルシアも彗星の如き登場から時を経ずしてルーティーンの陥穽にはまり…

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3

★★★ 1990年10月29日(日) 三番街シネマ3 これがシリーズのPART3でなかったら何の変哲も奇想も無い凡庸なてんで面白くもない物語が受け入れられただろうか。キャラはシリーズに負んぶに抱っこで3番煎じで出し殻。アイデア枯渇の果ての西部ネタには逃げ…

バグダッド・カフェ

★★★ 1990年11月24日(土) みなみ会館 太ったおばはんが空気を和らげ、ささくれた人間関係を緩和する。殊更目新しくもない上に、如何にもな設定があざとさキワキワ。1歩間違えば見れたもんじゃなかったと思うが、女2人の掛け合いの妙味が真実味を付与。気障…

裸の大将

★★★ 1990年11月11日(日) 日劇シネマ邪や悪も描く人が善人ばかりの出てくる性善説を御丁寧にお花畑で縁取って繰り広げても、不思議とこれ見よがしなあざとさがない。人の良心が信じられた時代もあろうが、堀川の本質はこっち側なのだろう。小林桂樹の超絶な巧…

幕末太陽傳

★★★ 1990年11月12日(月) トビタ東映 悲愴を諧謔と喧噪で覆い隠す粋。最高の設定に多彩な日活役者陣も的確な配置を成されている。だが、どうにもヒリヒリ感が足りない。川島・今村師弟は単体では最高の作家だがコラボの相性は悪かったとしか思えない。(cinema…

裸の銃を持つ男

★★★★ 1989年5月7日(日) 長崎宝塚劇場 単発ではシラけるベタギャグも釣瓶打ちに恥も外聞もなくクドいまでに反復されると昇華され変容して得も言われぬ領域へと到達するのであろうか。O・J・シンプソンによるつかみこそ最高で、そこで乗せられてしまうと瞬く…

八月の鯨

★★ 1989年5月27日(土) セントラル劇場 ベルイマン的姉妹の相克ではあろうが、干枯らびた人々ばかりが登場するのでパサパサして味気ない。濡れたヴァギナあってこその女の諍いであって91歳のギッシュを担ぎ出すにはテーマが場違いだ。映画史に遡及する言説…

バット★21

★★ 1989年5月21日(日) 新世界劇場 後に『ダイ・ハード』で取り入れられたコンセプトだが、この設定のみで反撃のない逃げ一手の展開を保たせるのは如何にもしんどい。良心作だが地味で刺激に欠け役者力に依存する題材ゆえに端境期にいたハックマン不遇の80…

花火

★★★ 2021年5月6日(木) シネヌーヴォX 水兵というのは何かゲイのアイコンなんでしょうね。ファスビンダーの「ケレル」でも象徴的に使われていたのを思い出しました。 これは、たくさんの水兵に取り囲まれて凌辱されたい願望が、実に素直に表現されていて徒…

博奕打ち

★★★★ 2009年10月10日(土) 新世界東映 任侠の閉じた世界の中の更にミニマムに限定された領域で鶴田・待田・山城VS河津・若山(快演)・小池のシンプル構図も心地よく、小沢演出もアップ使いの時宜を得てナイス。後の組織論的笠原世界とは違う味わいが又良…

バットマン

★★★ 1989年12月28日(木) ピカデリー劇場 本来はパルプな世界で語られるべき物語だが目一杯ゴシックでダークなゴッサムシティの美術とメカフェチズムを強引に投入する。その一方でニコルソンの暴走に任せたキッチュな造形は何故か予定調和的。どっちもバート…

博徒外人部隊

★★★ 2009年12月5日(土) 新世界東映 確かにこれに『ソナチネ』の設定は酷似している。ただし北野死生観を担うのは鶴田ではなく安藤昇なのだ。一方若山は『沖縄やくざ戦争』の千葉へ先鋭化されゆく。何より深作演出の『仁義なき』闊達さには今更だが惚れ直し…

バカヤロー! 私、怒ってます

★★★ 1988年12月18日(日) 長崎松竹 マニュアル的マーケッティング手法に基づきサブカル系の雑誌かサイトを眺めてピックアップした題材を並べたかのような味気無さ。新人監督ばかり4人を配したのは、そういう危険性を考慮した戦略だったのだろうが打破は出来…

バック・トゥ・ザ・フューチャー

★★★ 1986年1月2日(木) 北野劇場 万人向けに毒要素を希釈したジュブナイルだとしても陰のないのっぺり感が拭いがたい。マーケティングのマニュアルにアイデンティティは蹂躙された。スーパーカーで時間を遡上し町内会の範囲で両親の為に大活躍。内向きのベク…

バタリアン

★★★ 1986年2月11日(火) 友楽会館大劇場 御大オバノンだけあってゾンビの造形などクオリティは高いし、深刻さを笑いに転化するときの微妙な境界の引き方も好み。しかし、バカなハイスクールの連中ばかり出てきて世界が偏狭な為に折角のラストも唐突に思えてし…

バッド・ルーテナント

★★★★★ 2010年2月27日(土) 梅田ガーデンシネマ2 救いがたい性悪男のダメになりそでならない綱渡り人生にヘルツォークはヘビとワニとイグアナに憑依し冷笑的視線を送るが、自身も若干普通じゃなさそうなのがチャーミングだ。南部の湿度との相性も良く、ほぼ…

博徒対テキ屋

★★★ 2010年2月20日(土) 日劇会館 常道としか言えない任侠ものだが、片岡と近衛という一世代前の2人を主軸に置き鶴田、更には松方へと継承される時代の変遷が1本のフィルムに刻印されたのが乙である。更に背広スタイルの丹波が同居する妙ちきりんさも味わ…

ハート・ロッカー

★★★ 2010年3月6日(土) TOHOシネマズ梅田7 現在進行形の戦争に対し及び腰で、多くのメッセージを内包するかに見えつつ余りにスルーが目立ち斟酌が足りない。主人公をマッチョなカリスマにも設定しないので割り切った作りにもならない。中盤の砂漠のシ…

パイレーツ・ロック

★★★★ 2010年3月15日(月) ホクテンザ2 残尿感あるカッティングだが、それが延々と続き茫漠たるフッテージ群が何時しかマスとしての時代を照射し始める。レスターからサーンへ至る60年代ブリティッシュニューウェーヴへの懐旧に彩られたアンテナがキャッ…

花のあと

★★★★ 2010年3月26日(土) 梅田ブルク7シアター4 嘘偽りない真摯な気持ちで向き合いさえすれば、最強剣士の美人も何時しか信頼を寄せてくれる。全き桃源郷とも言えるラストの至福。「んなアホな」と女たちが言おうとも俺はスクリーンに埋没した。撮影・美…

博奕打ち 一匹竜

★★★★ 2010年5月26日(水) トビタ東映 彫り物というミニマムな世界への或る程度の拘りがクライマックスの我慢大会の壮麗な男の裸品評会へと収斂するあたり任侠ものの中での特異性を堅持する。天津・遠藤の敵コンビが若干弱い一方松尾・中村・丹波のサポート…

バイオレント・サタデー

★★ 1985年5月20日(日) 大劇名画座 無機的なハートやハウアーといったキャスティングは正解と思うが、乾いてクールな情感が肝のハイテクなスパイネタにローテク丸出しのベタな侠気命の爺さんを起用して台無しにしてしまった。陳腐化したモンタージュが又ウン…

八十日間世界一周

★★ 1985年10月19日(土) 大阪松竹座 「大予算」の「オールスター」の「珍道中」として多くの亜流を産んだマスターピース。だが、このオリジナルには年月に耐えて残るものが無い。製作者の映画としてセルズニックやザナック等に比してマイケル・トッドの切る判…

BIRD★SHT バード・シット

★★★★★ 2010年9月11日(土) シネヌーヴォ 「鳥になって大空を飛びたい」などと言うメルヘンチック願望は、完膚なきまでに嘲笑され貶められ、糞まみれの毒で彩られる一大バーレスク。しかし、出演者が皆アルトマンに心から愛されているらしい羨望の楽園の現出…

81/2

★★★★ 1984年1月27日(金) 三番街シネマ3 悩める自己顕示慾のマスターベーションが延々と垂れ流され続け挙げ句勝手に自己解消。煎じ詰めれば結局多くの女達と少年時代のトラウマに帰結する。ハイキーなヴェナンツォのカメラは胡散臭い。ただ、奔流の如きイメ…

蜜月

★★★ 1984年1月13日(金) 高島屋ホール 極私的な同時代性を共有できる観客は限られているであろうに、デートを重ねる2人が通る町並みのセレクションへの偏向的な執着。劇的なドラマのない私小説世界を丁寧に映画化しただけのもので想いは観客の上を空虚に通り…

ばかもの

★★★ 2010年12月25日(土) シネリーブル梅田2 SEXやアルコールや宗教などへの多くの依存に言及されるが、それは物語の骨子として捉えられず編年体の再生説話の背景でしかない。そこが物足りぬし散漫でもある。とは言えラストは泣かされた。内田は力演だ…

バクラウ 地図から消された村

★★★★ 2020年12月20日(日) 梅田ブルク7シアター4 今年公開された2つの映画を容易に連想させる。 「ミッドサマー」と「ザ・ハント」で、どっちが先なのか知らんけど不運やなあと思う。 またかいなと思って0.5ポイントくらい値びいてしまうから。 【以下…