男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【え】

エクストリーム・ジョブ

★★★ 2020年7月18日(土) 新世界国際劇場 そんなことしとる場合かが、どんどん違う方向に流されていく。 こういう逸脱のスキームって三池が好きそうな展開やなと思いはじめたら生温さが物足りない。アホさもエグさも、もう2歩ほど突き抜けてほしい。 いっそ…

えきすとら

★★ 1982年8月10日(火) 伊丹ローズ劇場 成功の為には身を任せることも厭わない石田えりが相も変らぬ微温ドラマを破壊してくれればまだしもだったのだが、朝間の旧態なモラリズムは頑強なのであった。それでも流石に終盤の『寅さん』的作劇上のパターン演出に…

AI崩壊

★★★★ 2020年2月14日(金) 梅田ブルク7シアター5 意気は買うけど、さすがにポシャるやろと思っていた。 でも、予想外に健闘している。少なくとも俺は思います。 【以下ネタバレです】 もちろん、規模において、エメリッヒとかのハリウッド製終末ディザスタ…

L.A.ギャングストーリー

★★★★ 2013年5月12日(日) MOVIXあまがさき9 ブローリンやノルティは勿論ゴスリングのキザ演技を含め斜に構えることと無縁の野郎どもアホ一直線映画で、捻りもクソもないのが素晴らしい。一切のギャグ要素を廃したフライシャー演出の今更を恐れぬイジ…

エンド・オブ・ホワイトハウス

★★★ 2019年7月7日(日) MOVIXあまがさき8 自国中枢を白昼蹂躙される。覚悟を決めたテロルの呵責無いジェノサイド。ナウな時代感覚で掴みは良かったのだが、まんま『ダイ・ハード』展開が透けてくると一気に冷めた。1人のヒーローと能無し上層部。お…

ええじゃないか

★★★ 1981年5月18日(月) 伊丹グリーン劇場 空前のスケールに於き今村一世一代の大勝負だが見事に外した。騒乱に収斂されていく多様な人間群像が余りに図式的。大オープンセットも象も「それふけ小屋」も姫田とは思えぬ平板さ。役者は総花的だが意外性も無い…

永遠の門 ゴッホの見た未来

★★★★ 2019年11月8日(金) 大阪ステーションシティシネマ7 多分、全篇の9割くらいが手持ちカメラで、これが頻繁にパンニングする。被写体を追ってのそれではなく、被写体A→B、B→Aといったのをやるのでイラつく。 元来、手持ちの妙味ってのはライブ感で…

エリジウム

★★★★★ 2013年9月23日(月) MOVIXあまがさき10 10番煎じな格差未来社会への言及は体裁なのであって、已む無くメタモルフォーゼの憂き目に遭い成り行きから命を賭する男の生き様が惻惻と沁みるロマンティシズム。贅沢に使い棄てられる主要キャラ群や…

エレファント・マン

★★★★ 1981年7月16日(木) 南街文化 エレファントマンの呵責無き造形や怪奇趣味満載な演出の為に名優達の演じる高潔な人物群が感情移入の埒外に置かれた。リンチの悪意在る設計により観客は試され続ける。俺ならどうするか…と。美術も白黒撮影も極みと言ってい…

遠雷

★★★★ 2019年9月7日(土) シネヌーヴォ 都市近郊でトマト栽培を生業とする若者の話なのだが、このビニールハウス内での作業がドキュメンタルに突き詰めて描かれるわけではないのが物足りない。 であるから、本気かどうかもわからない農業への思いってのが、…

エンダーのゲーム

★★★★ 2014年1月18日(土) MOVIXあまがさき7 最前線はモニター内に閉じ、青春の青汁めいたドラマの主舞台が殆ど屋内に終始する拡がらなさも終局で納得するしかない。ヴァーチャルがリアルを侵食し生命は不可視領域で肉片と散る現実を徒に否定するでもな…

エレニの帰郷

★★ 2014年1月25日(土) 梅田ブルク7シアター2 ロマンティシズムに傾倒しデヴィッド・リーンでもやりたかったのかと疑うのだが、にしてはガンツ、ピッコリの老体が主軸では地味でエネルギー不足。又かの入子細工を担うデフォーも徒に悲愴ぶってるだけ。全…

エージェント・マロリー

★★★★ 2014年2月5日(水) トビタシネマ 高を括って見始めたそばからのダイナーでの顛末。華麗な関節技でのワンサイドな【テイタム】ボコ遣られに一気に覚醒したアドレナリンは最後まで退かない。本気が横溢した映画でミッションの腑に落ちなさもどうでもいい…

エリカ38

★★★★ 2019年6月11日(火) 大阪ステーションシティシネマ6 投資詐欺ってのが、どうでもいいやって思えてしまうのは、そもそも持ってないもんはサギられるわけないから。 であるから、自称38歳の60幾つかの婆さんが、何億と言う金をサギってカンボジアで…

エレニの旅

★★★★★ 2014年1月11日(土) 梅田ブルク7シアター5 最初の2ショットで巨大な流転のクロニクルを語ろうとする圧倒的気概に呑まれる。自我に立脚した生き方を訴求するエレニを、しかしギリシャ近代史は容赦なく苛むわけだが、その個人史への歴史の侵食は豊穣な…

駅 STATION

★★ 1981年11月16日(月) 伊丹ローズ劇場 倉本と降旗の健さんに仮託した自己陶酔の過剰な思い入れを万人が共有出来るとでも思ってるのだろうか?それが制御し切れずに大長尺になったもんを興行上の制約でやむなくブツ切りせざるを得なかったような代物は退いた…

XーMEN フューチャー&パスト

★★★ 2014年6月5日(木) MOVIXあまがさき9 雁首だけはやたら揃えてみたが結局『Fジェネレーション』組一本かぶりな設定で、旧シリーズ組が不憫である。3角関係の確執も突っ込まれる訳もなくジェニファーの苦悩は何一つ響かない…て言うかそもそも安産…

円卓 こっこ、ひと夏のイマジン

★★★ 2014年6月23日(月) TOHOシネマズ梅田3 「不整脈」はまだしも「在日」・「ボートピープル」をカッコイイと言う裏の裏的西加奈子流レトリックはその先を提示しないので宙に浮く。七福神・鹿・鼠人間など多分に象徴への逃げっぽい。ただ、目の下を赤…

清水港の名物男 遠州森の石松

★★★★★ 2014年10月11日(土) 新世界東映 「恋する」ことの喜びを全篇むしゃぶり尽す展開で、これを明朗な錦之助口跡で謳いあげられる嫌味無さが心地よい。花街一夜の翌朝の猿芝居な至芸。近江での志村一世一代の名演。長谷川裕見子鉄火肌の点睛。マキノ流山…

江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者

★★★ 1980年10月1日(水) 毎日ホール 変態は嫌いではないが、視姦者と被姦者の間の屈折した共犯意識が妄想世界で充足してる間は良くとも、現実殺人に至らざるを得ない乱歩の枷が寧ろ邪魔。宮下の貴婦人も柄じゃない。だが、全てを無に帰す大震災が低予算ながら…

エイリアン

★★★★ 1979年8月25日(土) OS劇場 極北まで行った『2001』から10数年。お子様活劇『SW』と怪物譚の本作でSF映画は周回し伝統に回帰した。贅を尽くした怪奇的でバロックな美術と王道的ショッカー手法とグロテスク趣味が混在し宇宙の静謐と孤独が寂…

エデンの東

★★★ 1979年4月6日(金) ビック映劇 ディーンの演技が定型を破る破壊力を持ってたことは想像に難くないが描かれる青年の鬱屈と孤独は甘えん坊のそれにしか見えないので共感できない。画面造形もシネスコを意識した仰角の何ショットかは鋭いが全体には凡庸。(ci…

エルネスト

★★★★ 2018年1月20日(土) 新世界国際劇場 おそらく、企画段階でのキーワードは「日系人」と「ゲバラ」なのだろう。 しかし、そのキーワードは阪本の手によってきれいさっぱり葬り去られる。 フレディという日経2世の主人公は「日本人」というアイデンテテ…

エンドレス・ポエトリー

★★★★ 2017年12月9日(土) シネリーブル梅田4 「リアリティのダンス」の続編で、少年期を題材とした前作に対して、こちらは青年期が語られる。 まあ、感想を一言で言えば、「この爺さん、どんだけ自分の親爺が嫌いやってん!」ということであります。 そう…

エロス+虐殺

★★★ 1979年9月2日(日) SABホール 時制の錯綜にせよハイキーなモノクロ映像の徹底にせよ一貫した手法へのポリシーの下で成されたという拘りは感じるが、高名な大正のアナーキストを描いて男女の愛憎に終始するのでは方途として使われた者は浮かばれないの…

エレクトラ

★★ 1978年4月1日(土) SABホール 荒涼そのものの風景の中で展開する本家本流ギリシャ悲劇はゴテゴテと修飾された現代演劇を太古の起源に遡るプリミティヴさで、それだけに、物語のパッションを共有できないならば只管に苦役とも思える忍従の時間を強いられ…

エクソシスト

★★★★ 1974年9月16日(日) 梅田グランド劇場 悪魔払いの鬼面人驚かす数々の趣向と登場人物の背景の孤独な心理地獄が相互浸食して剣呑さを倍加していく。そんな中で唯一の精神支柱フォン・シドーがフィジカルに潰える荒業が映画を転倒させクライマックスに雪崩…

エル ELLE

★★★ 2017年8月27日(日) 大阪ステーションシティシネマ11 どうにも、今年上半期に公開されたユペール主演の「未来よこんにちは」と設定がかぶりすぎてる。 ・バツイチで成人の子供1人と老母 ・元夫とは顔を合わせる機会が多い ・キャリアは充実期を若干…

エージェント・ウルトラ

★★★ 2016年1月23日(土) 大阪ステーションシティシネマ10 ボーンをパロっても今更なので、ややマジ路線は悪くもないが、にしてもオリジナルな付与案が無さすぎ。風聞や都市伝の類を寄せ集め加工し一丁上がり的な小賢しさ。アイゼンバーグの剣呑とマグロ女…

エヴェレスト 神々の山嶺

★★★ 2016年3月13日(日)MOVIXあまがさき2 南西壁・冬季・無酸素・単独と岡田が物々しく宣う不可能ごとが、とどのつまりモノローグな夢枕獏節でしか表現されないのが日本映画のジャンル限界なのだろう。穴を言い出せば切りないが傍観的語り部に徹すべき男を…