男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【て】

TENET テネット

★★★ 2020年9月24日(木) 大阪ステーションシティシネマ1 曰くありげなハッタリをかましつつ、やがて見えてくる本質はチンケで旧態な代物であったという正調ノーラン映画で、似たような印象を受けたという点で「ダークナイト ライジング」を思い出しました…

転校生

★★★ 1982年4月22日(木) 伊丹グリーン劇場 少年文学故の踏み込めない描写は仕方ないとしても尾美・小林共にどっちかといえば中性的キャラなので性の転換という設定が余り際だたってこない。それでもこれは、どう描くかに傾倒していた大林が何を描くかに踏み込…

ディック・ロングはなぜ死んだのか?

★★★★ 2020年8月9日(月) シネリーブル梅田2 ディック・ロングは人の名前であると同時にデカチ◯野郎の隠語だそうな。日本で言ったら一物長太郎みたいな感じでしょうか。 地方都市での犯罪(?)にからんで、登場人物たちのドジの連鎖が描かれる。コーエン兄…

テルマエ・ロマエ

★★★ 2012年7月15日(日) MOVIXあまがさき4 少なくとも前半は上出来コントだとは思うが、にしても、マニュアルな破綻無き優等生イズム。であるから、後半のルシウス復権譚に至ると、誰がこんなん見たいねん的怠惰な吐息が劇場を覆う。すっぴん彩ちゃん…

テイク・ディス・ワルツ

★★★★ 2012年9月7日(金) 梅田ガーデンシネマ1 あ 夫婦の微妙なすれ違い感は十全に描写され揺れる主人公への共感性は感じられる一方で、文字通り剝き身のリアリズムで悪意の現実を垣間見せるプール脱衣場。メリゴーのトランスが契機なのも痛々しい。ただ、…

デッド・ドント・ダイ

★★★★ 2020年6月14日(日) MOVIXあまがあき2 全体的にダウナーな澱んだ空気が横溢してるので好悪わかれそうだ。 これは、ぜんぜん傑作でもないのに、ジャームッシュの総括的な役割を当てがわれてしまったトホホなジャンルムービー。 間延びしてるのが…

TED テッド

★★★ 2013年2月14日(木)TOHOシネマズ梅田3 下ネタ言うテディベアというアイデア以外は、在り来たりの男と女の惚れた腫れたのアップダウンストーリーで、まあ主演2人が好感度良いのが救い。小ネタ依存の単発ギャグは同時代的に結構ツボではあるが、そ…

鉄路の斗い

★★ 1981年1月11日(日) 大阪府中小企業文化会館 映画史の進展に於いて「列車の疾走」と言うスペキュタリティが担ったであろう役割の片鱗を、この映画からは感じることはできない。レジスタンスのヒロイズムが過剰とも思わないが妄信的ではあった時代の遺物…

天国から来たチャンピオン

★★ 1981年2月23日(月) 梅田ロキシー 死ぬにも死にきれないという前提が弱くて切実味が全くない。世知辛くヒネた世の中に40年代大甘映画を復刻するコンセプトは悪いとは思えぬがアレンジの仕方が中途半端に緩くお手軽過ぎる。余りに芸無さすぎ。ベイティ…

テッド・バンディ

★★★★ 2020年3月14日(土) 新世界国際劇場 食傷のきみあるシリアルキラーもんってことで、例によって実在人物だそうで、つくづくアメリカって、どんだけシリアルキラーおんねんと思う。 のであるが、こいつの変ってるのは、逃げも隠れもしないぜ、だって冤罪…

テス

★★★★★ 1981年4月5日(日) ビック映劇 1982年4月28日(水) 関西学院大学学生会館大ホール 美しいが故の悲運を逍遥と受け止めるキンスキーを時代と世界が包み込む。その圧倒的なアンスワースの遺言とクロケの継承。少女愛の臨界に立つポランスキーだからこその…

テリー・ギリアムのドン・キホーテ

★★★ 2020年1月25日(土) 大阪ステーションシティシネマ6 実現しなかった幻の企画ってのは得てして実現しなくって良かったってのが相場であって、しかも30年の時を経て、作り手がヨイヨイになって実現しました…なーんて愈々怪しいのであります。 「ロスト…

天井桟敷の人々

★★★★ 1981年5月9日(土) 三番街シネマ3 占領下故に仏活動屋の気骨が凝縮された大通俗絵巻のスケールと緩み無さだが、大衆文学的人物配置のなか、役者や無頼詩人のキャラ造形の安定的強度に比し、ギャランスもバチストも今いち生半可で牽引力を持ち得ない。…

T-34 レジェンド・オブ・ウォー

★★★★ 2019年11月20日(水) 梅田ブルク7シアター3 まあ、言いたいことは山ほどある。 昨今の映画はみんなそうだが、展開が性急すぎてタメがないので、なんとなく総集編を見せられているようなサクサク感で、それって時代の要求なんだろうが、コクがない。 …

テイカーズ

★★★★ 2013年9月28日(土) トビタシネマ 正直少々イラつく編集なのだが、錯綜する展開を規定に沿って収束させずに混迷に委ねたかのような帰結に新味を覚えた。非情と裏切りとモラリズムが混在し鯔背であることが必然である世界を等身大で描き得ている。新旧…

天国の門

★★★ 2013年11月9日(土) シネマート心斎橋1 ハーバードの円舞やワイオミング宿場町の過剰な人馬など序盤60分は演出の狂気とジグモンドの採光に彩られ確かに凄い。しかし、東欧移民の『バイオリン弾き』的既視感に懸念を覚えたそばから回収を放棄された物…

天気の子

★★★★ 2019年7月24日(水) TOHOシネマズ梅田1 けっきょく家出はなんやったんやとか 銃を拾ったにしては扱い軽いーとか 中空に浮かぶ水の塊って何とか まあ、ネタふっただけみたいな感がないでもないのだが、そこはお得意の日常の細緻な切り取りが相変わ…

テン

★ 1981年8月31日(月) 新劇会館 そりゃあ街で見かけた女を採点なんて男なら誰でも無意識下にやってることだろうが、そんなもん公然と映画にするようなもんでもないだろう。老エドワーズが見せ得べくもない下心をさらけ出してみっともない。大体ボー・デレク…

天使の欲望

★ 1980年6月25日(水) 毎日ホール 憎しみ合った姉妹が行くところまで行っちまうというなら、そこを徹底すればいいのに、ロマンポルノに媚び売るような曖昧な作劇や、端々に滲む中島流田舎もんコンプレックスがモロ出てしまい暗鬱たることこの上ない。(cinemas…

天国でまた会おう

★★★★ 2019年3月13日(水) 大阪ステーションシティシネマ7 見る前から知ってたわけじゃないが、原作ピエール・ルメートルってのが意外であった。 最近はめっきり本を読まなくなったが、それでも彼の「その女アレックス」は、ここ数年で読んだ本ではダントツ…

天使のはらわた 赤い教室

★★★ 1980年6月25日(水) 毎日ホール 1982年10月13日(水) 関西学院大学学生会館大ホール 1点の曇りない非情世界であり救われない奈美はただ転げ堕ちる。水原ゆう紀が最初っから墜ちてしまってるムードを濃厚に漂わせて世界に沈殿しており被虐感さえも最早無い…

天才スピヴェット

★★★★★ 2014年11月22日(土) シネリーブル梅田1 こましゃくれガキの奇想紀行ジュネ風な前半に無邪気に喜ぶほどな少年親爺でもないのだが、ワシントンに着いてからの展開には打たれる。少年のトラウマの真摯とジュディの邪な画策とヘレナの全てに打ち勝つ母…

天命の城

★★★★ 2018年7月15日(日) 大阪ステーションシティシネマ5 敗戦に至る何日間かを描いてるのだが、意外なほど醒めた視線だ。 もっと情緒過多なのかと思ったが、分析的で怜悧。 わかっている結末に向けての単線構造を、ほぼ夾雑物無しで突き進む。 知略も戦略…

天国と地獄

★★★★★ 1977年10月1日(土) 伊丹ローズ劇場 局地的でミニマムな相克なのに切迫と緊張を最大限に加重しロシア文学めいた神の荒野が現出する。テクニックも冴え「こだま」カットインによる省略と急転は4人の脚本家チームが小躍りする様が見えるようだ。一発勝負…

デッドプール2

★★★ 2018年6月4日(月) 大阪ステーションシティシネマ1 不死身性ってのは作劇の緊張の糸を断ち切る諸刃の剣である。 「無限の住人」でも、そんなことを感じたような気がする。 この映画は、その剣を敢えて飲んで過剰に不死身性をフィーチャーしてギャグ化…

天使が消えた町

★★★ 2015年9月14日(月) シネリーブル梅田2 事件に切り込む意欲もなく半端な懊悩しか描いてない生煮えのマスターベーション映画と切って捨てたくもあるが、ダボハゼ業師ウィンターボトムはダメなりに保たせる一応。終盤のカーラとの一連のシークェンスは俺…

デ・パルマ

★★★ 2017年11月18日 シネヌーヴォ 映画監督の研究本とかで、とどのつまり結局一番オモシロイのは監督自身の「自作を語る」であったりする。 この映画は、そこに徹していて心地良い。 冒頭、若干の出自めいたものが語られるが、あとは自作フィルモグラフィを…

天空の蜂

★★★★ 2015年9月27日(日) MOVIXあまがさき6 類型的にせよそれでも随分見れるレベルになった的感慨を感じた前段の救出劇だが後半映画は四畳半ルサンチマンの空気を纏い始める。原発をめぐる空論が跋扈する日本へのアンチテーゼ。テロルが私怨に依拠する本質…

ディストピア パンドラの少女

★★★ 2017年10月21日(土) 新世界国際劇場 【ネタバレあります】 文字通り絶望的な未来を描いているのだが、俺はゾンビ映画という描法がもう限界なんじゃないかと思って、そっちの方が気分ディストピアっす。 意欲的な作品なのだろうとは思う。 出だし、30…

天使

★★★★ 2015年12月21日(月) シネヌーヴォ フレームの枠外で物語を語るのは粋だとは思うが、このルビッチはそれに意識的すぎてチョイ煩わしい。しかし、2転3転する下世話な女心を能面タカビーなディートリヒに演じさせてサスペンスフルでさえある。最後の最…