男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ま】

マスク

★★★ 1995年7月30日(日) 高槻セントラル 驚いて目玉や心臓が飛び出し外れた顎が床に落下し体が何回転も捩れて飛んで行く…カートゥーンアニメの定番ギャグをCG実写で再現。やったもん勝ちだとは思うしまあ楽しめるが結局は気の利いたトレース以上ではない。…

マディソン郡の橋

★★★★ 1995年10月8日(日) テアトル徳山Ⅰ 埃っぽい軒先に中年太りのストリーブが現れた瞬間に出来は約束されたと思った。対して男イーストウッドは余裕のワンパターンで返す。全く違うアプローチの2人の役者の激突がエキサイティングとしか言えない素晴らしさ…

摩天楼を夢みて

★★★★★ 1994年2月27日(日) 新世界国際劇場 新旧織り交ぜた役者たちの演技合戦は初っ端から最後まで間断するところがない。雨の夜の湿った空気が纏わり付き深海の底でのたうつような救いのないセールス。明日が来るのが怖いという絶望を味わった者にしかわから…

ゴダールの マリア

★★ 1994年2月24日(木) テアトル梅田2 ミエビユ篇はフランス映画らしい少女期のひとコマをすくい上げた愛らしさがあるのだが、ゴダールの本篇は聖書の現代翻訳というアイデアのみが先行した上、音と映像のコラージュで解体されまくり殆どひとりよがりとしか…

AVクイーン マドンナ殺人事件

★★ 1994年3月6日(日) 新世界国際 「AV」+「クイーン」+「マドンナ」とイヤがうえでも扇情的期待を煽りつつ、加えて「殺人事件」とくれば、多少はおもろいだろうと言う期待を無惨にも打ち砕くどっちつかずの駄作。製作者コーマンの本質は典型的山師で偶々…

マルケータ・ラザロヴァ―

★★★ 2022年7月24日(日) シネリーブル梅田3 半世紀前の1967年作だそうで、チェコの国民的な文学をチェコヌーヴェルバーグの旗手であるフランチシェク・ヴラーチルという監督が映画化した巨篇て労作と言っていいだろう作品。でも、公開されなかったのも…

マルメロの陽光

★★★★ 1994年6月26日(日) つかしんホール 何に拘り何に納得がいかぬのか凡人には理解に難いのだが、その無為とも思える時間が何時しか内実から染み出る「本物」の実体に照射されて輝きを帯びる。これは撮影技法レベルのものではない。寡作の画家を寡作の映画…

まぶだち

★★★★★ 2002年2月26日(火) 扇町ミュージアムスクエア ジャンルの定型に沿ってはいるが、それでもオリジナルだと思った。台詞は生硬で饒舌過ぎるにせよ主人公の少年と担任の教師がそれぞれの価値観で世界に正対してモノを言ってるからであろう。子供たちのキャ…

マルホランド・ドライブ

★★★★★ 2002年3月11日(月) 梅田ガーデンシネマ2 本卦帰りとも言うべき意匠満載のリンチワールドは、しかし予想外に時間と彼岸の境界を明晰に構築する。そして何より情念とでも言うべきベタな愛の世界に突入したのが作家としての後退ではなく成熟と感じた。文…

幕間

★★ 1994年7月31日(日) ACTシネマテーク 錚錚たる名前が連なるが所詮は内輪のお遊びでベクトルは外を向いていない。新しい玩具遊びに浮かれる前衛芸術家達のお気楽なお遊びに付き合うほど暇じゃない。クレールは何も提示してないし何も支配していない。船頭…

まぼろし

★★★★ 2002年9月26日(木) 扇町ミュージアムスクエア 喪失の恐怖に対し無関心の虚無へ逃避したアントニオーニの対極でオゾンは主人公を事実認識に執拗に駆り立て、結果浮かび上がったのは恐るべき自己中女の実像であったという予想もしない結末。見方によって…

マイスモールランド

★★★ 2022年5月11日(水) 大阪ステーションシティシネマ7 日本在留のクルド難民一家を取り巻く色んな問題に切り込む意欲作。ってことだが、この程度ならドキュメンタリー「東京クルド」と「牛久」を見たほうがええんちゃうかと思わせる。って偉そうに言って…

まあだだよ

★★ 1993年4月19日(月) 梅田劇場 これだけの提灯持ちに囲まれたお山の大将を演ずるには松村では線が細すぎる。又囲む連中も愚物にしか見えず、それが老年期の黒澤にダブって映画の存在自体さえも老醜の極みである。らしいと言えばらしすぎる遺作。(cinemascap…

マルコムX

★★★★★ 1993年4月26日(月) OS劇場 インディーズ作家が、いきなりこれだけのメガバジェットをきっちり物にしたことに驚愕。巧すぎて商業主義的従属と思わなくもないが、紛うことなきリーの魂の執念には完膚無きまでに打たれる。人は人生で何度かは正面からも…

マイノリティ・リポート

★★★ 2002年12月16日(月) ナビオTOHOプレックス1 プリコグによる予知が、ああいう具体的映像になる発想をした時点で負けてる。それをパズルみたいに絵解きする様は子供っぽすぎて萎える。喪失感を薬で埋める虚無感がもっとハードに突き抜けて欲しいし、…

マッスルヒート

★★★ 2003年3月10日(月) ホクテンザ1 どうにも甘ったるいおぼっちゃん顔で損しまくりのケインだが、さすが体技は半端じゃないね。オリジナリティ皆無だが米近未来B級アクションをそれなりに日本に移植して悪くない。哀川・加藤・金子3人のキャラも良く立ち…

㊙女郎責め地獄

★★★ 2003年5月14日(水) 東梅田日活 生きた鯉を相手にイッて見せる根性には感動はしたが、中川梨絵の台詞棒読みな大根ぶりは矢張り致命的に思う。盲目少女に対する思いと揺れ惑う脱出願望とのリンクが未整理でラストがはじけない。凝った美術や撮影、インサー…

マトリックス リローデッド

★★★ 2003年6月24日(火) 梅田ピカデリー2 脳味噌にプラグ差し込みデータを送り込めばスーパーマンの出来上がりというのは設定だから我慢しても拮抗すべき現実世界が馬鹿踊りと青い純愛で表象されるしかないのならどうしようもない。100人のスミスに至って…

真夜中乙女戦争

★★ 2022年2月24日(木) TOHOシネマズ梅田7 システムから弾き出された鬱屈した思いが世界の破壊願望に繋がる過程で、そのシステムの圏外で女の子(先輩)と刹那な✖️✖️みたいな展開に、ふと何となくではあるが思い浮かんだ映画が「新宿泥棒日記」。 もち…

マイ・プライベート・アイダホ

★★★★★ 1993年12月19日(日) みなみ会館 過去から未来へと連綿と続く孤独ロードを描くにリバーの刹那が相乗され哀切極まりない。しかし、これはむしろサントの実験意欲が随所でサビを効かせ、2作目にして行き着いた感を醸す無比なる完成形。その後が出し殻に…

マトリックス レボリューションズ

★★★★ 2003年11月18日(火) 梅田ブルク7シアター6 それはさておきとりあえずとでも言うべき大山鳴動鼠一匹な結末にしても、かくはともあれ虚しき脳内世界から現実世界に帰結した展開が何故か安心。遥か上方のドーム天井を穿って侵入する蛸機械の群れの圧倒的…

マッチ工場の少女

★★★★★ 1992年4月21日(火) シネマヴェリテ 予想を超えた不幸の連鎖に対するに、生態観察するが如き視線の冷淡だが、そこはかとない微妙なユーモアが感じられる。そこがブレッソン的冷徹と差異化する。日常的地獄を越境して達する更なる次元。そのことを描くこ…

真夜中の虹

★★★ 1992年8月1日(土) アクア文化ホール エッセンスが網羅されており、淡々としてるが飽きない…のではあるが、数年後に絶対領域に突入するカウリスマキの未だ削ぎ落とし切れぬ思いが、磨きの足りぬ工芸品のように作品の輪郭を曖昧に曇らせている。(cinemasca…

真夜中の弥次さん喜多さん

★★★ 2005年5月14日(土) 梅田ブルク7シアター7 ファッションとしての60年代米カウンターカルチャーのパロディならムカつくが、ドラッグ依存下の「愛」への妄信的確信とトリップによる表面構造の破壊が一貫し、これは結構本質を衝いている。これをノンシャ…

マジック&ロス

★★★ 2021年12月20日(月) シネヌーヴォ✕ 女の子2人のフシギ譚はワンピース姿のサラサラ黒髪のイメージがダブり岩井俊二かと思わせるワールドだが、演じてる2人はアジアインディーズのミューズと謳われた杉野希妃と「息もできない」のキム・.コッピなので…

マニカの不思議な旅

★★★ 1992年10月3日(土) 毎日文化ホール 超現実的な物語にせよ、宗教教義のテーゼにせよ、これ見よがしに語らないのは素直で奥ゆかしいとも言えるし深いと言えるかもしれないが、芸が無いとも言え換えられる。微妙な年齢の少女は自分を探求するには子供で無垢…

マインドハンター

★★★ 2006年8月12日(土) 新世界国際劇場 そこまでやるかという納得性が欠如しているからシラける。混沌の彼方に物語を押し込めることもなく無理矢理に整合性を求めて自ら破綻した感じ。シンプルを突き詰めてこそ諧謔を見出すハーリン演出も結局はシナリオに…

マリグナント 凶暴な悪夢

★★★ 2021年11月15日(月) 大阪ステーションシティシネマ10 やたら評判良いみたいだが、それは、ホラーの枠を越境してジャンルがフュージョンすることが理由みたいで、でもそれって結局はホラー味が低下して怖くなくなるってことじゃねえ? まあ、面白けれ…

マッチポイント

★★★★ 2006年9月19日(火) 梅田ガーデンシネマ1 何も今更と思う「罪と罰」現代版焼き直しを何の捻りもなく提示されてもとも思うが、敢えて言うなら米片田舎と英上流階級の文化と階級の相克をこそ提示したかったのではないだろうか。何をやっても巧いのだが…

護られなかった者たちへ

★★★ 2021年11月2日(火) 梅田ブルク7シアター7 大災害があり、その最中にさまざまな因果がある。そして、9年のちに殺人事件がおこる。なんとなく、こう書いていて「飢餓海峡」と物語の構図が似てるなと思いました。 大災害は3.11で、物語は事後数日か…