男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ま】

招かれざる客

★★★★ 1982年6月17日(木) 毎日文化ホール 人種問題という時代の先鋭を語る為に「白人による白人の為の」古き良きオールドハリウッドの老コンビを配する逆説的な諧謔ともいうべき製作者クレーマーのセンス。必要十分な脚本があれば名優達は自走し自ら付加して…

Mommy マミー

★★★★★ 2020年5月30日(土) 大阪ステーションシティシネ10 今更のグザヴィエ・ドラン初見で、何も避けてたわけでもないんだけど巡り合わせであろう。一度「たかが世界の終わり」を観に行ったことがあったが満員で入れなかった。 これが彼のフィルモグラフ…

マタギ

★★ 1982年12月21日(火) 新世界座 西村晃の演技から頑固さは感じ取れるが「凄み」が感じ取れないので、対決に至るまでの長い前フリが殆ど無駄。そして、期待もしてなかったが案の定クライマックスも食い足りないものであった。感動的な部分もあるが鼻につく説…

街の灯

★★★★ 1981年3月13日(金) 梅田コマゴールド ベタベタな情に流されそうに見えて、やるべきとこでは意外なほどにスラプスティックしている。その醒めたバランス感覚こそがベタを押し通させるのだ。でなけりゃ半素人相手に何十回もリテイクを出せるだろうか。…

★★★ 2019年12月22日(日) シネリーブル梅田4 若いころ、この映画の製作ニュースを聞いて見たいと思った記憶がある。 しかし、結局公開されることがなかった。 今回見て、これじゃあしゃあないわなと思った。面白くないっていうかわけわかんない代物であっ…

マリッジ・ストーリー

★★★★★ 2019年11月30日(土) シネリーブル梅田1 夫婦の離婚をめぐるあれやこれやを描いて、ほぼ夾雑物はない。 真っ向勝負の力作であって、このテーマを描いた傑作群の中でも新たなマスターピースになると思われる。 なんでかって言うと、だいたいそういの…

マン・オブ・スティール

★★★★ 2013年9月5日(木) MOVIXあまがさき5 実存としてのスーパーマンを曲りなりにも描く試みが高踏的で退屈であったとしても買ってみたい気がしたが、恋人や母の危機を救うのに怒りに任せてボコ殴る変調を契機にここまでやるかの一大都市破壊ショーの…

魔性の夏 四谷怪談より

★★ 1981年6月1日(月) 伊丹グリーン劇場 一種の群像劇的アプローチを試みたはいいが、結局は相変わらずの伊右衛門の虚無的心情に依存しているのでは何も新しいものも無く、ショーケンも蓮司も多分にルーティーンで気障な前衛風味だけが意味もなく空回りする。…

真夜中の向う側

★★ 1981年7月3日(金) 梅田ロキシー 矢継ぎ早に何かが起こればいいというもんでもない。ハーレクインな割り切った展開とも言えず、執念が怨念に転化するほどの泥沼でもない。骨子を定め切れず行方を見失い流されているだけの感があり中途半端で凡庸。主役2人…

マルリナの明日

★★★ 2019年6月22日(土) シネヌーヴォ ナシゴレンウエスタンと称されてるらしいが、思っていたのと随分違った。 マカロニウエスタンに見られるような活劇的なものは、ほとんど無い。 土俗的で説話的で、俺はちょっとグラウベル・ローシャの「アントニオ・ダ…

マザー、サン

★★★★ 2019年6月22日(土) シネヌーヴォ 母を看取る数日間を描いた映画で、出演は母と息子の2人だけ。 2人の背景もなにも一切説明なしです。 どっか、人里離れた朽ちかけの家で、2人は静謐にその瞬間を待ってるよう。 息子が介護をしながら何考えてるかっ…

真夜中の招待状

★★★ 1981年10月3日(土) 伊丹ローズ劇場 何かどうでもいいような話をサイコな味付けを加味し一応は野村演出は飽きさせない出来には持っていってるが当然の如く何の感銘も涌かない。ただ小林麻美はひたすら美しい。どうでもいいような役だが美しい。(cinemasca…

町田くんの世界

★★★★ 2019年6月13日(木) 大阪ステーションシティシネマ11 穴が多い映画であり、駄目じゃんってのも十分にわかる。 原理主義的な人物を、あいまいなグレーゾーンで生きるしかない我々の現実世界に投入する。 で、どうなるか…ってのが、おそらくは何とか攻…

マラヴィータ

★★★★ 2014年4月12日(土) 新世界国際劇場 閉じた世界ではならのヤクザ論理を世間のしがらみに適用する危うさを微塵も躊躇しないベッソンに剣呑なアホさを感じぬでもないが、スコセッシ&デ・ニーロワールドへの子供のようなリスペクトぶり。ならば、出がら…

マローボーン家の掟

★★★★ 2019年4月16日(火) 梅田ブルク7シアター6 [ネタバレです] 映画が超常ではなくなったことが明かされる後半に一気に世界は収縮される。 ところであるが、喪失と救いがたい哀惜の想いが投入されてボルテージは維持される。 これは、「シックス・センス…

魔界転生

★★ 1981年11月17日(火) トーエイ伊丹 オールスターというのは文字通りの一枚看板役者が揃って顔見せするからいいのであって役名だけがオールスターでは仕方ない。しかも、中心軸になるジュリーが時代劇の素養ゼロでは無理がある。こういう役は大芝居が様にな…

麻雀放浪記2020

★★★ 2019年4月5日(金) 梅田ブルグ7シアター6 売れっ子監督が来た仕事なんでも受けてやるうちに陥る隘路。 今回の白石和彌に、俺は少し前の三池崇史や園子温を重ねてしまった。 明らかに調子に乗りすぎやろう。 斎藤工の念願の企画らしいが、彼はこの出来…

マデリーン 愛の旅路

★★★ 1980年6月15日(日) SABホール 手を抜いた映画とは思わないし、実際退屈することはないのだが、41歳のアン・トッドが適齢期の女性を演じるのが土台無理であり華が無さすぎで又男達にも魅力がない。構成上の中途半端さもあり同時代の『逢びき』には到…

M★A★S★H マッシュ

★★★★ 1980年5月15日(木) 関西学院大学学生会館大ホール 真面目では狂うしかない野戦病院の混沌を現世に食い止めるが如き屋外スピーカーからの随時の放送。アルトマンのマスな状況描写の巧さは惚れ惚れする。エリートである主人公達の諧謔的な反権力志向が垂…

マスカレード・ホテル

★★★★ 2019年1月27日(日) MOVIXあまがさき6 見て3日ほど経っているが、もう第一に思い出すのは長澤まさみの「脚」ばっかなのだ。 脚線美ってよく言うが、彼女の場合、それを超越してるような気がする。 キムタクと並んで腰かけて会話するシーンがあ…

まことちゃん

★★★ 1980年8月12日(火) 伊丹ローズ劇場 楳図ワールドの持つオドロオドロ描写での糞尿イズムに彩られた下品世界が芝山流にマイルドに中和されたにしても、予想以上に世界観を踏襲した出来には意外性があった。明晰な色使いでテンポ良く展開されるアニメの枠内…

パーマネント・ブルー 真夏の恋

★★★ 1980年7月9日(水) 毎日ホール 未だ妹イメージの抜けない秋吉久美子の「年上のお姉さん」的役回りがどうにも浮ついてしっくり来ないし、何と言ってもバリバリの過激派戦士の生硬なロジックを内包してる風には見えずチョイ恥ずかしい。淡彩のような世界も…

マイ・サンシャイン

★★★ 2018年12月16日(日) シネリーブル梅田4 何かとんでもないことが起こってるらしい。 メディアや隣人から伝え聞いて外に出てみたら、確かに空気が違っている。 胸騒ぎがする。 これは、ロス暴動のときの住宅地の雰囲気を描いた映画。 …ではないよな。 …

マイ・ロード

★★ 1980年10月19日(日) 伊丹ローズ劇場 白人女と一発やりてえという恥も外聞も身も蓋もない話を脳天気に繰り広げられたら、どう対処すればいいというのだろうか。日本人の平均的意識レベルを忠実に反映した時代の産物とも言えるが哀しくも侘びしい出来となっ…

舞妓はレディ

★★★★ 2014年10月6日(月) TOHOシネマズ梅田7 エッジ効かせるなんて野暮どすえと言う映画内コンセプトを作劇にも応用したか知らんが絶妙の緩さ。萌音ちゃんの垢抜けし行く様は本家を遥か凌駕しオジサンの萌え心を擽り、スペイン平野は京都盆地に時空を…

マップ・トゥ・ザ・スターズ

★★ 2015年1月17日(土) テアトル梅田1 ハリウッド言うても片隅が舞台の旧態な因縁話で描かれる毒に新味がない。西海岸の乾いた陽光をサスチツキーは平板にしか捉えられず、しょんべん臭いヘタレガキも半端である。『サンセット』の魑魅魍魎ヤ『イナゴ』の…

まぼろしの市街戦

★★★★ 1980年10月11日(土) 毎日文化ホール 「何が正気で何が正気でないか」では如何にも生硬だが、 それを「こっち側に留まるかあっち側に行ってしまうか」にすり替えたのが堪らなく文学的なのだ。そして、留まっても越境しても孤独感は拭われない。そこが痛…

万引き家族

★★★★ 2018年6月27日(水) TOHOシネマズ梅田2 継父によって日常的に虐待される少女。 パチンコ屋の駐車場で車の中に放置された少年。 まあ、どちらも極めて昨今では普遍化しつつある忌むべき行為だ。 が、であるからこそ、その設定?って感じで、言うた…

マシンガン・パニック

★★ 1977年6月19日(日) 伊丹グリーン劇場 地道な聞き込み捜査を描いた映画で冒頭のシーンが派手な見せ場とは言え「マシンガン」は兎も角「パニック」はないだろう。売らんが為の無茶な邦題が罷り通る時代が懐かしい。内容は覚えていないが今見れば通好みの渋…

マリア・ブラウンの結婚

★★★★ 1980年11月9日(日) 大毎地下劇場 敗戦国の戦後という退廃を旨とする作家の自家籠中世界のヒロインが一途な愛を貫くのが泣かせるが、一方で切り捨てられる数多の男たちは哀れだ。スペクタクルな世界に毒と純情を程よくブレンドしファスビンダーが大衆寄…