男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ま】

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★★★ 2011年6月11日(土) なんばパークスシネマ3 本流の片隅で隠花の如くに朽ちるしかない物語なのだが、ダメなことを追求するでもなく自己憐憫にすすり泣くナルシズムにはゲンナリする。ただ、時代描写の類を見ない充実とエドワード・ヤン的湿度と粘度の汎…

マッドマックス2

★★★★★ 1983年5月28日(土) 伊丹ローズ劇場 ミディアムからロングに至るショットの往還が破綻ないリズムで統一され、その中で中世と近世と近代と近未来が歪つに混合された挙句に現出したパラドックスな世界観。しかも、ロマンティシズムと侠気と執拗なまでのチ…

★★ 1983年6月1日(水) トーエイ伊丹 所詮は女視点か男視点に搾らないと見る者は戸惑うばかりだろう。増村版で出尽くしたであろうエキスを再抽出する気概は…あったかも知れぬが悲しいまでに上滑りしていて見るのも痛ましい。リメイクする意味が見いだせない出…

魔女がいっぱい

★★★ 2020年12月4日(金) TOHOシネマズ梅田3 俺は、ゼメキスの映画で何が1番好きかと聞かれたら、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」なんかじゃなく「永遠に美しく」と答えるヒネた人間なんで、これにも同じ匂いを嗅いで見に行きました。デル・トロと…

Mank マンク

★★★★ 2020年11月29日(日) シネマート心斎橋1 ハーマン・J・マンキーウィッツ。 正直、「市民ケーン」以外に大した仕事があったのかと思ってしまうのだが。 篇中、30年代のMGMスタジオで、セルズニックにドイツから招聘された若きスタンバーグを前に…

マダム・スキャンダル 10秒死なせて

★ 1982年4月24日(土) ダイニチ伊丹 予算も内容的整合性も無いのに記念作だからと米ロケを売り物にという考え方がそもそも浅薄であり、熟女ブームに相乗りし元ピンクの女王をと言う発想も低廉だ。能天気に弾けてこそのみどり&西村でなかろうか…。10秒と言…

桃尻同級生 まちぶせ

★★★★ 1982年1月24日(日) ダイニチ伊丹 しんねりむっつり型ロマンポルノの対極的コンセプトの下西岡琢也が『ガキ帝国』以来の里帰り大阪話ではじけまくる好脚本でロマンポルノのマキノ(?)こと小原演出も乗りに乗った好篇。面白すぎ。そして、森村陽子ちゃ…

マンハッタン

★★★ 1982年2月23日(火) 三越劇場 ロリコン男の自虐的かつ露悪的物語をそういう風に撮るならまだしも、神業というしかないウィリスのモノクロ撮影とガーシュインの音楽でオブラートして意図がミエミエである。(cinemascape)

マノン

★★★ 1982年2月20日(土) 梅田コマゴールド 奔放なのか自堕落なのか知らんが男をとっかえひっかえする女に烏丸せつこでは間尺に合わぬが、翻弄される男たちが演者を揃えて各々それなりの精彩を放っているので見れる。期待せずに見たら案外良かった。撮影と助演…

マイ・ウェイ 12,000キロの真実

★★★ 2012年4月21日(土) 新世界国際劇場 数奇であることにかまけている。描くべきは2人の心理的葛藤や確執なのに、釣瓶打ちに色々起こりすぎて、その勢いに気をとられてる間に終わってしまう。受けに徹するドンゴンに対してオダギリの遣り放題な七変化責め…

マロナの幻想的な物語り

★★★★ 2020年9月12日(土) 梅田ブルク7シアター3 生まれてから3人の飼い主のもとを転々とするワンちゃんの物語であるのだが、描かれてることは、ワンちゃんは人間に忠実で可愛い、なのに人間は身勝手で利己的な生き物だ。 ってことで、まあ目新しくもなん…

招かれざる客

★★★★ 1982年6月17日(木) 毎日文化ホール 人種問題という時代の先鋭を語る為に「白人による白人の為の」古き良きオールドハリウッドの老コンビを配する逆説的な諧謔ともいうべき製作者クレーマーのセンス。必要十分な脚本があれば名優達は自走し自ら付加して…

Mommy マミー

★★★★★ 2020年5月30日(土) 大阪ステーションシティシネ10 今更のグザヴィエ・ドラン初見で、何も避けてたわけでもないんだけど巡り合わせであろう。一度「たかが世界の終わり」を観に行ったことがあったが満員で入れなかった。 これが彼のフィルモグラフ…

マタギ

★★ 1982年12月21日(火) 新世界座 西村晃の演技から頑固さは感じ取れるが「凄み」が感じ取れないので、対決に至るまでの長い前フリが殆ど無駄。そして、期待もしてなかったが案の定クライマックスも食い足りないものであった。感動的な部分もあるが鼻につく説…

街の灯

★★★★ 1981年3月13日(金) 梅田コマゴールド ベタベタな情に流されそうに見えて、やるべきとこでは意外なほどにスラプスティックしている。その醒めたバランス感覚こそがベタを押し通させるのだ。でなけりゃ半素人相手に何十回もリテイクを出せるだろうか。…

★★★ 2019年12月22日(日) シネリーブル梅田4 若いころ、この映画の製作ニュースを聞いて見たいと思った記憶がある。 しかし、結局公開されることがなかった。 今回見て、これじゃあしゃあないわなと思った。面白くないっていうかわけわかんない代物であっ…

マリッジ・ストーリー

★★★★★ 2019年11月30日(土) シネリーブル梅田1 夫婦の離婚をめぐるあれやこれやを描いて、ほぼ夾雑物はない。 真っ向勝負の力作であって、このテーマを描いた傑作群の中でも新たなマスターピースになると思われる。 なんでかって言うと、だいたいそういの…

マン・オブ・スティール

★★★★ 2013年9月5日(木) MOVIXあまがさき5 実存としてのスーパーマンを曲りなりにも描く試みが高踏的で退屈であったとしても買ってみたい気がしたが、恋人や母の危機を救うのに怒りに任せてボコ殴る変調を契機にここまでやるかの一大都市破壊ショーの…

魔性の夏 四谷怪談より

★★ 1981年6月1日(月) 伊丹グリーン劇場 一種の群像劇的アプローチを試みたはいいが、結局は相変わらずの伊右衛門の虚無的心情に依存しているのでは何も新しいものも無く、ショーケンも蓮司も多分にルーティーンで気障な前衛風味だけが意味もなく空回りする。…

真夜中の向う側

★★ 1981年7月3日(金) 梅田ロキシー 矢継ぎ早に何かが起こればいいというもんでもない。ハーレクインな割り切った展開とも言えず、執念が怨念に転化するほどの泥沼でもない。骨子を定め切れず行方を見失い流されているだけの感があり中途半端で凡庸。主役2人…

マルリナの明日

★★★ 2019年6月22日(土) シネヌーヴォ ナシゴレンウエスタンと称されてるらしいが、思っていたのと随分違った。 マカロニウエスタンに見られるような活劇的なものは、ほとんど無い。 土俗的で説話的で、俺はちょっとグラウベル・ローシャの「アントニオ・ダ…

マザー、サン

★★★★ 2019年6月22日(土) シネヌーヴォ 母を看取る数日間を描いた映画で、出演は母と息子の2人だけ。 2人の背景もなにも一切説明なしです。 どっか、人里離れた朽ちかけの家で、2人は静謐にその瞬間を待ってるよう。 息子が介護をしながら何考えてるかっ…

真夜中の招待状

★★★ 1981年10月3日(土) 伊丹ローズ劇場 謎を探究する旅路が剣呑な帰結に辿り着く点で『影の車』に通底するが興味は持続しない。サイコな味付けを加味し一応は野村演出は飽きさせない出来だが当然の如く何の感銘も涌かない。ただ小林麻美はひたすら美しい。ど…

町田くんの世界

★★★★ 2019年6月13日(木) 大阪ステーションシティシネマ11 穴が多い映画であり、駄目じゃんってのも十分にわかる。 原理主義的な人物を、あいまいなグレーゾーンで生きるしかない我々の現実世界に投入する。 で、どうなるか…ってのが、おそらくは何とか攻…

マラヴィータ

★★★★ 2014年4月12日(土) 新世界国際劇場 閉じた世界ではならのヤクザ論理を世間のしがらみに適用する危うさを微塵も躊躇しないベッソンに剣呑なアホさを感じぬでもないが、スコセッシ&デ・ニーロワールドへの子供のようなリスペクトぶり。ならば、出がら…

マローボーン家の掟

★★★★ 2019年4月16日(火) 梅田ブルク7シアター6 [ネタバレです] 映画が超常ではなくなったことが明かされる後半に一気に世界は収縮される。 ところであるが、喪失と救いがたい哀惜の想いが投入されてボルテージは維持される。 これは、「シックス・センス…

魔界転生

★★ 1981年11月17日(火) トーエイ伊丹 オールスターというのは文字通りの一枚看板役者が揃って顔見せするからいいのであって役名だけがオールスターでは仕方ない。しかも、中心軸になるジュリーが時代劇の素養ゼロでは無理がある。こういう役は大芝居が様にな…

麻雀放浪記2020

★★★ 2019年4月5日(金) 梅田ブルグ7シアター6 売れっ子監督が来た仕事なんでも受けてやるうちに陥る隘路。 今回の白石和彌に、俺は少し前の三池崇史や園子温を重ねてしまった。 明らかに調子に乗りすぎやろう。 斎藤工の念願の企画らしいが、彼はこの出来…

マデリーン 愛の旅路

★★★ 1980年6月15日(日) SABホール 手を抜いた映画とは思わないし、実際退屈することはないのだが、41歳のアン・トッドが適齢期の女性を演じるのが土台無理であり華が無さすぎで又男達にも魅力がない。構成上の中途半端さもあり同時代の『逢びき』には到…

M★A★S★H マッシュ

★★★★ 1980年5月15日(木) 関西学院大学学生会館大ホール 真面目では狂うしかない野戦病院の混沌を現世に食い止めるが如き屋外スピーカーからの随時の放送。アルトマンのマスな状況描写の巧さは惚れ惚れする。エリートである主人公達の諧謔的な反権力志向が垂…