2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧
★★★ 2014年4月12日(土) 新世界国際劇場 新味の無い記憶障害とアイデンティティ喪失のミステリーだが、韓国人監督による日本ロケの巧まざる異郷感が寄る辺無き主人公を取り巻く違和感と絶妙にリンクする。真木、中村の日本側2女優の儚い美しさに対しヒョジ…
★★ 1981年10月22日(木) 関西学院大学学生会館大ホール 映画を撮る方途に多様な道筋が出来てきた80年代に黴た清順的アプローチでデビューを飾ってしまった遅れた「にっかつ」組黒沢直輔の気の毒な錯誤感がモロに出た。ポリシーがあればまだしもだが低予算の…
★★★ 2019年3月26日(火) TOHOシネマズ梅田2 「トランスフォーマー」を今更見たいという気持ちはビタ一ないのだ。 が、「KUBO」の監督で「スウィート17モンスター」の主演女優ってのに食指が動いた。 だが、マイケル・ベイのアホ呪縛は強烈であっ…
★★★★★ 2014年3月22日(土) シネヌーヴォ ザイドゥルの哄笑混じりのサディズムがキリスト経由で主人公の遮眼帯を装着したマゾヒズムと黄金率とも言えるバランスで均衡している。仕事へ布教へと赴く駅の定点ショットの埋没の連鎖が嵐の不穏へと一変する鮮やか…
★★★ 1980年9月13日(土) SABホール 対比されるべく書き込まれた粗暴や狡猾と無垢や慈愛が極北的に配置されたのは解るが、クインとマシーナが余りに線上から逸脱し無さ過ぎでキチキチでしんどい。ベースハートが逸脱のキーマンだったが力量が無く物語もその…
★★★★★ 2019年3月24日(日) MOVIXあまがさき10 アカデミー作品賞の映画ってのは信用ならんし、ましてや経緯が経緯だけに見る気もなかったのだが、見てよかったと思った。 中盤でディープサウスを旅する車がパンクして停車を余儀なくされる場面。 車外…
★★★★ 2014年4月27日(日) MOVIXあまがさき2 ワイルドサイドな昭和ロックで開巻した物語は豊田十八番のパンキッシュスローへと引き継がれ以後一切澱まない。ワルメン的底浅ではなく地べたからの上昇志向とニヒリズムの噛み合わせの妙。ダサくかっこ悪…
★★★★ 1981年12月2日(水) 伊丹グリーン劇場 微妙な題材だが、松山善三には裏表は無いようだ。全体を覆うさわやかさは偽善を感じさせず素直に希望だけを謳う。フィクションを織り交ぜた作劇にも救われた。当然あったしあるであろう辛苦は所詮当事者にしか分か…
★★★ 2019年3月17日(日) MOVIXあまがさき7 なんかどうでもいいような話であった。 何かにつけて言い訳がましいのである。 如何にして彼女はスーパーヒーローになったのか。 …ってな話を未整理なままにぶつけてくるので、はあ?って感じ。 はなっから…
★★★ 2014年5月11日(日) トビタシネマ 銃弾を曲げることはできそうに思えたとしても、暴走する馬群の背中を飛び跳ねながら格闘するのは無いやろう思うし土台面白くも無い。そもそもに吸血鬼ハンターと大統領も兼業するわけでなく職能アンビバレンツな設定も…
★★★ 1980年5月11日(日) SABホール 食事と排泄の或いは猥褻への価値観逆転は笑えるがTVで垂れ流される凡百のコントと紙一重。一方で理解不能なエピソードは『アンダルシア』を筆頭にした表現的な荘厳さには遠い。評価に迷うが権威に追従したくない。ブニ…
★★★ 2019年3月16日(土) 大阪ステーションシティシネマ10 主人公の父親が急逝してシンガポールに行こうとするその心理が見始めた当初、いかにも説明不足で入り込めない。そのへん、監督のエリック・クーの語り下手なのか、編集で切られたのかは知る由もな…
★★★★ 2014年5月14日(水) TOHOシネマズ梅田7 ユニークなのは悪夢ちゃんがリアクターとして機能し隠された景子の深層能力も加担せざるを得ない展開の故2人の関係は『羊たちの沈黙』変形バージョンに見えてくる点か。ベーシック景子なドSキャラは安定…
★★★★★ 1980年3月5日(水) 毎日文化ホール 神の不在という命題から解き放たれベルイマンは「女」を描くことに、のたうつ様な快楽で臨んでいる。アンデルセンからウルマンへ過渡する冷徹がニクヴィストのトリッキーでシャープなアイデアで最尖鋭化する。『沈黙…
★★ 2019年3月16日(土) シネリーブル梅田1 それは、どこのどいつのせいでそうなってるのか。彼女の大切な何が失われつつあるのか。 そういった「行為」との因果関係がまったく示されないままなので何一つ心を揺さぶられない。 正直、不愉快であった。 そも…
★★★ 2014年5月11日(日) トビタシネマ リアルワールドでシャレにならぬほど蔓延した「介護」と「貧困」を基軸とした物語だけに一物を溜めて観ることを避けられないのだが、「王様と乞食」的教育と発見の喜びが牽引する。富豪の2人の秘書女性が随所でジャン…
★★★ 1980年4月20日(日) 大阪科学技術センター大ホール 鬱屈した日常に対して「怒りをこめてブチ破る」んではなく、何だか流され教化されたものの、最後の土壇場で、ささやかに抵抗してみた…でも日々は変わりなく続いていくだろう。限りない徒労感の横溢した…
★★★★ 2019年3月16日(土) シネリーブル梅田1 電話する主人公のみを追って通話の相手は一切画面に登場させないってのは、「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」って傑作があったし、緊急コールセンターも「ザ・コール 緊急通報司令室」ってのを見てる。…
★★★★ 2014年5月17日(土) TOHOシネマズ梅田7 居場所探しの映画として異文化との邂逅を描き越境する覚悟に共振する点に於いて『ダンス・ウィズ・ウルブズ』と通底する。長澤・伊藤の役所を知る快演は想定内としても優香の抽斗が奥行きをもたらす。しい…
★★★ 1980年7月11日(金) 伊丹ローズ劇場 壮大な歴史ミステリーロマンの筈なのに山下・鶴田・大木が繰り広げる極右的アナクロニズムのみが浮かび上がる。ちぐはぐ極まりない若松と山下と宮島がどういうポリシーの元に掻き集められたのか…という方がよっぽどミ…
★★★★ 2019年3月13日(水) 大阪ステーションシティシネマ7 見る前から知ってたわけじゃないが、原作ピエール・ルメートルってのが意外であった。 最近はめっきり本を読まなくなったが、それでも彼の「その女アレックス」は、ここ数年で読んだ本ではダントツ…
★★★★ 2014年3月22日(土) シネヌーヴォ セックスバカンスに興じるオバン達もだが、現地の男どもの恥も外聞も無い買ってくれ攻撃の衒い無き生活本能と深層悪意。そういうパラダイスで自己開放し恥を晒した果てに垣間見える女の孤独地獄だがアイロニカルに見…
★★ 1981年11月16日(月) 伊丹ローズ劇場 倉本と降旗の健さんに仮託した自己陶酔の過剰な思い入れを万人が共有出来るとでも思ってるのだろうか?それが制御し切れずに大長尺になったもんを興行上の制約でやむなくブツ切りせざるを得なかったような代物は退いた…
★★★ 2019年3月10日(日) テアトル梅田1 絶賛に近い評価を得ている。 ポン・ジュノと山下敦弘の助監督を経てデビューという分厚い経歴の片山慎三の処女作。 期待は最高潮であったが…。 シビアな現実の直視にせよ、ブラックな笑いにせよ甘いと感じました。 …
★★★ 2014年5月24日(土) トビタシネマ 正直ミスキャストなのだと思う。10年前のマーフィと10年後のデ・ニーロなら静と動、重と軽の対比が効いたはず…って言うかどうでもいいわ、こんな既視感バリバリの設定。前作も然りだが、この監督のバディムービー…
★★★ 1981年12月17日(木) 関西学院大学学生会館大ホール 出来不出来はともかくひたすら写実を追求して来た特殊効果の世界に「ヘタウマ」とも言うべき一種ポップなあからさまな虚構を「これも又アリ」と思わせたコペルニクス的作品とも言えるが、始まって30…
★★★★ 2019年3月8日(金) 梅田ブルク7シアター2 予告篇を見て、イーストウッドの老いが痛々しいので見るのやめよかと思ったが、あれは演技やという話を聞いて、ならばと見に行った。ところが、篇中、存外に老いというものを強調しない演出であって、でも、…
★★★★★ 2014年5月12日(月) 大阪ステーションシティシネマ6 軽妙洒脱な語り口の彼方から隙間を縫って顔を見せる地獄と言うより妄執と我慾と欺瞞まみれの世界はこう語られるべきという信念さえ感じるアレンここ10年の集大成であり結実。アメリカが直面する…
★★★★ 1981年12月21日(月) 伊丹ローズ劇場 本当に爽快で気持ちいい。出てくる者皆ひたすらに生一本で迷うこと無く大らかだが実はその道に一家言持つ歴史に名を成すプロ揃い。それを演じる役者も皆芝居をエンジョイし切ってる。そうであれば老けメイクやタコ装…
★★★★ 2019年3月5日(火) 大阪ステーションシティシネマ12 日本の漫画「銃夢」ってのが原作だそうで、この映画の製作ニューズを見たとき、そんなん映画化するんやったら、大友克洋の「童夢」映画化しろよって思ったのを覚えている。 物語はありきたりで、…