男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【な】

夏の庭 The Friends

★★★ 1994年3月12日(土) 三越劇場 同じ小6の子供でも半分大人の女の子なら何かを描きようがあっても、純正ガキの男の子3人組では相米も手のつけようがなかったのかと思わせる。いたって平凡な児童映画の趣き。三國も当たり前すぎで面白くも何ともない。化学…

★★★★ 2002年3月2 日(土) テアトル梅田2 「結婚」とか「夫婦」といった題名の方が相応しいメロドラマ。主人公とその彼氏のイジイジとした煮え切らない物語に欲求不満になったとしても終盤10分の複層構造でたたみかける作劇で一気に解消されるだろう。進行…

眺めのいい部屋

★★★★★ 2001年11月26日(月) 梅田ガーデンシネマ2 歴史の深度のあるフィレンツェも緑萌えるイギリスの片田舎も完璧に美しい。努力すれども持たざる者は天性に持つ者を階級を盾に揶揄するしかないが、真の自由主義の目覚めは黴びた価値観を放逐するだろう。木…

嘆きのテレーズ

★★★ 2002年4月15日(月) シネリーブル梅田2 堕ちて行く女と男の物語としては余りに淡白であり、一方で悪女と言うには成り行きに流され過ぎのテレーズがどうにも煮え切らなくシニョレがヘタに意志強固な演技をしてチグハグ。それでも中盤の早朝の死体検分やラ…

ナイト・アンド・ザ・シティ

★★★ 1993年3月14日(日) ホクテンザ1 のっぴきならない窮地に追い込まれていくにしては甘い設定で、オリジナルは知らんがもう少しアレンジの仕様があったのではないだろうか。怖さや胡散臭さや小汚さなどエキス不足。主役2人の魅力的配役センスだけが興行師…

ナイトメア・アリー

★★★★ 2022年4月13日(水) 梅田ブルク7シアター6 1947年「悪魔の往く町」なる映画のリメイクだそうだが未公開作品だし当然見てもおりません。だが、原作が持っているんだろう堅牢なストーリーテリングの果てに結末できれいに落ちるところに落とされる…

ナイト・オン・ザ・プラネット

★★★ 1993年11月14日(日) ACTシネマテーク ダラダラとピリッとしないのが身上のジャームッシュが小粋な話を狙ったものの、結局どの挿話も案の定に締まらない。乗れない者にはとことん乗れない。キャスティングのみが彼我のリスペクトを拮抗させ小粋だ。「…

ナショナル・セキュリティ

★★★ 2003年9月26日(金) トビタシネマ 人種問題に言及するのに及び腰でないのがいい。とことんやりあわないと真の相互理解は得られないということだろう。正直アクションも笑いも緩いがバディものの設定上のボケとツッコミを明快に振り分けボケスティーヴ・ザ…

夏物語

★★★★★ 2003年10月20日(月) OS劇場CAP 夏の海辺は男も女も開放的にさせるという切ないまでの華やぎムードの充満。自称アーティスト男も人生の年輪を重ねた男たちから持ち上げられ、才能があるかどうかなんて知ったこっちゃないが希望を持って旅立つのだ…

ナック

★★★★ 1992年6月20日(土) 大毎地下劇場 無内容であることに拘泥さえしない常識破りであったのだろう。その新奇と珍奇は鼻持ちならないが、見たことない領域に達し、これみよがしなセンスとファッションで彩られるが、唐変木と醜女の愛を肯定して世間と折り合…

ナイトメア・ビフォア・クリスマス

★★★★★ 2021年12月15日(水) 大阪ステーションシティシネマ11 ハロウィンお化けの主人公がクリスマスっつうもんがあること知ってそりゃ素ん晴らしいと自分がサンタになって街に…ってーと、何だか善意に目覚めた悪みたいな胡散臭い物語かと思ったら違ってま…

夏の遊び

★★ 1992年12月19日(土) ホクテンザ1 ひと夏の思い出と言うには鬱屈を内包したものであり、そういうものを如何様に描くかの作者のスタンスへの戸惑いが拭えなかった。露悪的であることと、それを研ぎ澄まされた鋭利さで断罪する後のベルイマンと比較すると如…

なまいきシャルロット

★★★ 1991年8月3日(土) アクア文化ホール 思春期の女の子の等身大の日常の憧れや反抗や反発や発見をサラリと描く。しかし、サラリとしすぎて余り心に響かない。シャルロットに感情移入する術を持たざる者には、どうということのない映画にしかならない。(cine…

何がなんでも首ったけ

★★★ 1991年10月12日(土) キリンプラザ大阪 素材として甘んじる時代の終焉は皮肉にも銀幕上の彼女の魅力を減失させる。他愛ないことこその映画に何かを付与しようと足掻き混迷に陥った凡作。演技派に転向しようかという過渡期に自らのプロデュースで我が儘放…

浪華悲歌

★★ 1991年11月9日(土) 高槻セントラル 確かに先駆的だったのであろうが、教科書的知識で判断したくはない。ルーティーンそのものの物語に於いても何かしらの凌駕し難い煌めきを保持するのがマスターピースの条件だとするなら、ほとんど無いと言うしかない。(…

夏時間

★★★★★ 2021年5月6日(木) シネヌーヴォX おじいちゃんの実家に帰っての少女の夏休み。 的な遣り尽くされた感のある少女視線の物語とはかなり違っていて、父親とその妹とおじいちゃんという大人の世界も同等に描かれて、世知辛く生々しいのが骨太。 女房に逃…

NINE ナイン

★★★ 2010年3月26日(土) 梅田ブルク7シアター6 微妙な違和感が拭いがたい。デイ=ルイスはフェリーニではなくゴダールな感じだし、ローレンではなくカルディナーレだろうとも思う。別物ならば徹底的にと思うのだ。唯一それが炸裂するハドソンのナンバーは…

長い灰色の線

★★★ 1983年3月1日(火) 伊丹ローズ劇場 フォードの懐旧的情緒は敬愛するに足るし、外様パワーを囲む一家の醸すアンサンブルの良さは否定したくもないが、題材が題材。第2次大戦に対する愛国主義的盲信ぶりには、どうしたって退いた姿勢でしか見ることはでき…

ナチ卍第三帝国 残酷女収容所

★★ 1983年3月12日(土) シネマ温劇 残酷な人体実験が身体的トラウマに起因するという解りやす過ぎる展開が興を削ぐ。もっと訳の解らない人間本来の残虐嗜好を表出させるべきであろう。おそらく『愛の嵐』がもたらしたのであろうC級派生商品の1本だが被嗜虐…

楢山節考

★★ 1983年6月1日(水) トーエイ伊丹 従来の今村的人物群像の希釈版羅列に新味が無い。人と動物の性の営みがコミューンで等位に並存するその俯瞰的視座に大して感慨も覚えぬが、それが又TV的平板な自然描写内で尚更茶番化する。『復讐』以前の緒形ならと思わ…

泣く子はいねぇが

★★★★★ 2020年12月18日(金) 大阪ステーションシティシネマ7 ダメ人間かダメなままで終わることをモラトリアムな遣る瀬なさに包んで提示した点で高純度な達成であり、ジャームッシュや山下敦弘の系譜に連なる新たな才能だと思う。 佐藤快磨。覚えておこうと…

夏の嵐

★★★★ 1983年12月22日(木) 伊丹グリーン劇場 ヴィスコンティのマゾヒスティック志向が手法のリアリズムからバロックへの変遷と同期し一大転換点となった。冒頭に持ってきたオペラ観劇シーンが基調を確定し中身に欠ける泥沼の愛憎劇を崇高なまでに高めている。…

ナイト&デイ

★★★★★ 2012年1月7日(土) トビタシネマ 60年代ハリウッド製ロマンス・アクションの最良形での復刻であり、フランケンハイマーを彷彿とさせるアクション演出の重量感も好ましい。そして、白馬の王子願望の成就が行き遅れ感あるキャメロンにより成される現…

浪花の恋の物語

★★★★ 2012年3月24日(土) 新世界東映 戯作者の近松を顛末ウォッチャーとして置いた脚本に大して効果を見出せないので、『近松物語』や『曽根崎心中』の劇的純度には劣ると感じてしまう。ただ、劇場や郭のオープンセットの贅には惚れ惚れし、それを支配する…

ナイトホークス

★★★★ 1982年3月12日(金) シネマ温劇 髭面が更に暑苦しいスタローンと怜悧なハウアーのカットバックな展開が小気味良いまでに決まった前半の出来は注目に値する。脚本の妙を新鋭マムルースの押さえた演出が倍加させる。ただ後半の個の対決への収斂は世界を矮…

楢山節考

★★★ 1982年9月16日(木) 池田中央第一劇場 遣る瀬無い悲劇味を中和しようとして木下恵介が用いた底浅な様式性がどうにも中途半端で柄じゃない感が横溢している。何だか民芸の舞台でも見てるようで興醒めだ。平易なリアリズムで押した方が底知れぬ悲劇性はより…

夏の秘密

★ 1982年9月19日(日) 伊丹グリーン劇場 たのきん映画ヒットの夢よ今一度と少女版3人組パンジーで勝負に出た東宝。って言うほど勝負したとも思えないダラな出来。まあ、たのきんみたいな白痴的能天気さを持ち合わせていない普通少女パンジーちゃんたちにはこ…

ナオミ

★ 1981年1月13日(火) 毎日ホール ウブな設定のナオミは到底ウブには見えず、又財と知性を付与されたとされるナオミも全然そう見えないという、どっちに転んでも見るべきもの無しであるなら、どうしてこんな出涸らし題材に触手を伸ばすのか。媚びた姿勢と時…

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密

★★★★★ 2020年1月31日(金) TOHOシネマズ梅田9 監督ライアン・ジョンソンがアガサ・クリスティに捧げた作とのことであるが、「オリエント急行殺人事件」と「ナイル殺人事件」を映画で見た程度の俺には有難味がわかんない。 ではあるが、これはミステリ…

流されて…

★★★★ 1981年3月16日(月) 梅田コマシルバー システムに順応していても環境変われば瞬く間に適応するポジティヴな本能。見事に図式的ストーリーだが、笑っちまうくらいの明け透けが堪らない。安いズーム使いの醸す大らかな余裕とシニカルで饒舌な批評観。こ…