男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【お】

新・男はつらいよ

★★★★ 2013年1月17日(木) トビタ東映 真面目なさくらが不在の中、擬似寅的おいちゃんおばちゃんがフィーチャーされ、前半のドタバタは破壊力は無いが安定強度抜群。で一方で栗原小巻の可愛らしさは破壊的で、寅のダメージが沁みる。演出の見劣りは感じなか…

大いなる西部

★★★★ 2013年2月14日(木)TOHOシネマズ梅田10 笑ってしまうくらいな大構えがお茶目。新旧や東西の対立軸を錯綜させた構成は見事だが、旧世代の終焉による収め方が性急過ぎ。シークェンスの頭に何度か置かれたカウボーイ達のダラな日常。ワイラーのこう…

音楽

★★★★ 2020年4月2日(木) シネリーブル梅田2 ズバリ「音楽」というシンプルなタイトルが表すように、人類の初源的な音楽との出会いみたいなのを描こうとしている。 のだと思います。 喧嘩くらいしかやることない不良の3人が、ひょんなことから手に入れたベ…

オクラホマ巨人

★★★ 2020年2月11日(火) プラネットスタジオプラス1 なんだか意味不明の邦題である。「オクラホマの石油」ってんじゃダメなのはわかるが、なんで巨人?しかも助詞がないから固有名詞みたいで、これじゃ怪物の名前みたいやん。 ってなことも考え、配給会社…

おとうと

★★★ 1981年2月21日(土) SABホール 暗黒波動が渦巻く家庭でも健気な姉弟はかく生きたという視点は無い。両者は乖離し相克を見ずドラマトゥルギー無きなか崑の歪な変質趣味と宮川の強固な偏執審美のみが際だつ。甘ったれた「おとうと」にも最後まで共感で…

オブリビオン

★★★ 2013年6月13日(木) TOHOシネマズ梅田3 まあ、一応ビジュアルは良しとしても、フリーマン以下の面々が物語的に機能せずで寧ろ妻への想いの純度を薄め切なさを拡散。で、彼らがいないとしても、このネタは余りに近年で多く語られハードルが高い。そ…

男はつらいよ お帰り寅さん

★★★ 2019年12月29日(日) MOVIXあまがさき11 いったいどんなもんになるんやろと期待と不安が半々であったが、まあ予想通りというか、でもやっぱそんなもんかよって感じだった。 故渥美清の映像をどう処理して新たな撮影分と組みあわせるのかという点…

男はつらいよ 幸福の青い鳥

★★★ 2013年8月17日(土) トビタ東映 庇護者と化した寅が最早、物語を牽引するに適わぬことは知れたことなのだが、にしても途中、別映画かと思える悦子・長渕への尺の割き方で、これが又相も変わらぬ時代錯誤感を纏うのも毎度のこと。筑豊シークェンスが総じ…

おんなの細道 濡れた海峡

★★★ 1981年6月4日(木) 毎日ホール ただただ流される主人公に次から次へと降りかかる新展開に飽きる間もない脚本が最大の功績だろうが、石橋と草薙の助演男優2人が男の優しさを滲み出させて出色である。演出的にはエッジが効いてるわけではないがロマンポル…

俺とあいつの物語

★★ 1981年8月9日(日) 伊丹ローズ劇場 大体、こういう民青めいた集団農営に対して戦略を追及するでもなく、男と女のなあなあ主義に埋没するのでは何をか言わんやであって、自己矛盾も甚だしい。いくら蘭ちゃんが良いっても、女房が働くのどうのってだけでは話…

劇場版 おっさんずラブ LOVE or DEAD

★★★ 2019年9月1日(日) MOVIXあまがさき2 はっきり言って1000%見る気がない映画だった。 TVドラマも見ていない。 女房が又ぞろ「天気の子」が見たいとか言い出して、ゴネてたら、この映画でもいいということでやむなく行った次第です。 けっこ…

俺たちに墓はない

★★★ 2013年11月16日(土) トビタ東映 『遊戯』シリーズ系譜上のパターン演技を踏襲する優作のアドリブ的ヘタウマ演技のために、べらぼうなテキトー設定も釈然とさせる映画王国のマジックなのだが、どうも、その王国から志賀勝が浮いている。真面目すぎて情…

男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎

★★★★ 1981年8月9日(日) 伊丹ローズ劇場 約束事でそうならないとは解っていても、寅とマドンナの一線を越えるキワのキワまで迫った展開はシリーズ中でも出色。松坂は絶品で雁之助も好助演。極めてよくまとまった一品。(cinemascape)

女っ気なし

★★★★★ 2013年12月14日(土) 梅田ガーデンシネマ1 そんな上手いこと行く訳ねえよがあるのがバカンスだということを来りて去りゆく母娘の寓意性に仮託し納得させる終盤の神話性。覚束ない手つきの硬直が解れる訳でもなく一度限りの悲哀を漂わす。折に触れ海…

黄金狂時代

★★★★ 1975年1月26日(日) 伊丹グリーン劇場 靴食などの飢餓表現が笑いのフィルターを通して尚、切ないまでのリアリティを感じさせ伝説的ないくつかの名シーンは至芸と言っていいのだろうが、これでもかのメロメロな情がてんこ盛りで、その過剰さがチャップリ…

狼たちの午後

★★★ 1976年12月7日(日) 伊丹グリーン劇場 成り行きから初舞台に立った男が空気に慣れ饒舌化し自分をさらけ出し始める。整った設定と申し分ない役者を誂え、それでも弾け切らないのは演出が流されてるだけだからだ。外の炎暑の不足は中での不穏な冷気を弱め…

オンリー・ゴッド

★★★★ 2014年1月25日(土) 梅田ブルク7シアター7 原色に濡れたアジアが異界めいてるのだが、そこに理解を超越した倫理が跋扈し通り一遍のノワールを遥かに逸脱している。堪らなくゴアでクールだがギリシャ悲劇のようでもあり吉本新喜劇のようでもあり香港…

黄金の腕

★★★★★ 2019年6月23日(日) プラネットスタジオプラス1 子供のころにTV放映で見た覚えがあるのだが、ほとんど忘れていた。 エルマー・バーンステインの主題曲があまりに有名。 故に、曲だけが残って、映画本篇はたいしたことないんだろうと思っていた。 …

おもいでの夏

★★★★ 1981年9月5日(土) 毎日文化ホール 泡沫の如くに過ぎ去るひと夏の思い出が人生に何を呈するのかなぞと野暮は言わずに浸りきろうという割り切り。ズームやスローモーションの多用がかなり煩いが、ここまで戦略的にやられると諦めがつく気もする。ベタに…

オーメン 最後の闘争

★★★ 1981年8月31日(月) 新劇会館 天使にも準える子供が悪さするのがシリーズのキモだった筈なのに、おっさんになってしまったのでは妙味を欠く。しかも一大コンツェルン総帥にして政界進出を目論むと大風呂敷広げた割には追われて防戦一方なのが竜頭蛇尾。殺…

犯された白衣

★★ 1981年10月17日(土) 新世界東宝敷島 内向し自己完結するテロリズムはオナニーに過ぎない。足立が投げたテーゼは若松と唐の商業主義的妥協に媒介され半端な形で現出してしまったのではなかろうか。画力はあるが俺にはマイナーすぎ。(cinemascape)

オズの魔法使

★★★ 2014年4月16日(水) 大阪ステーションシティシネマ12 芸達者だがトラウマを抱えたおっさん3人衆が少女を庇護しつつの珍道中もので、彼らはその過程で悩みから解放されるが、ドロシーは何かを得るわけではない。その無私性は愛すべきだが啓蒙的な強圧…

オーソン・ウェルズの フェイク

★★ 1980年4月12日(土) SABホール フェイクをめぐるフェイクドキュという入れ子構造が何かの化学反応を呼び起こすわけでもないしウェルズ自身が自身について言及するに大ぼらこいてシャレのめしても今更感が拭えない。多分にテキトーだし何と言ってもネタ…

思えば遠くへ来たもんだ

★★★ 1980年8月19日(火) 伊丹グリーン劇場 古生代ジュラ期の化石の如き民青イズム臭横溢する物語とニキビ汁と四畳半のスペルマを彷彿させる海援隊というマイナス要因が合体し2乗されれば何故か普通の映画になった。叙情性あふれる主題歌は実は好きだった。(c…

オール・ユー・ニード・イズ・キル

★★★★ 2014年7月6日(日) MOVIXあまがさき11 リセッタブルな運命なんて糞食らえだが、こうまで過剰にリセットしまくりだと、ギャグ臨界線上での均衡がスリリングに感じられ、反復の省略術が基本に忠実で巧緻なのも快感神経を刺激する。演出は安定感が…

男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花

★★★ 1980年8月19日(火) 伊丹グリーン劇場 寂れた風情がしっくり来る寅に常夏の沖縄が似合ず、シリーズのキモである孤独感は表出されずじまいだ。又、リリーと同居するという決定的な設定を否応なく組まざるを得なくなってもシリーズ存命の為に、肝心要なとこ…

お茶漬の味

★★★★★ 2018年10月18日(土) シネヌーヴォ 小津の映画を観るのは数十年ぶりです。 4Kデジタルリマスター版とか称してるけど何ほどのもんでもない。 て言うか音ずれしとるやん、舐めとんのか! 大体やねえ、デジタルリマスターとか恰好つけて言ってるが、そ…

小野寺の弟 小野寺の姉

★★★ 2014年10月25日(土) MOVIXあまがさき7 彼女の心を斟酌できぬ遮眼帯弟と同タイプ男に翻弄される姉という閉じた世界の救われなさに本気で向き合うことなく流され已む無しとするのは映画処女作としてこの監督どうなのよと思う。表現的にも見所も無…

女と男のいる舗道

★★ 1980年10月5日(日) 大阪府中小企業文化会館大ホール 娼婦であるというリアリズムが、ドライエルを見て涙し哲学者と会話するゴダール脳内醸成された「女性」と乖離しまくる。見てて恥ずかしくなるような青臭さ横溢。カリーナ愛はけっこうだがジャンル冒涜…

犯す!

★★★ 1980年10月14日(火) 関西学院大学学生会館大ホール レイプを契機に最初はイヤよでもやがて淫乱街道まっしぐらな八代に哀感はなく、かといって爽快でもない。寧ろ胡桃とかナイフとか勿体ぶって象徴性を暗示させてしまうとこが内向的に淫靡。長谷部の資質…