男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ら】

ラーゲリより愛を込めて

★★★ 2022年12月14日(水) TOHOシネマズ梅田8 食指の動かない題材であったが、主演が北川景子8割、瀬々監督2割の誘因が俺を動かした。って見てからずいぶん経ってますが。去年見ました。 第2次大戦終結後にシベリアに抑留された日本兵たちの話だが、…

ラストマン・スタンディング

★★ 1998年10月10日(土) 天六ユウラク座 この素材をどう料理すればこれ程不味い代物が出来るのか…不思議でさえある。得体の知れない三十郎は得体の知れたジョン・スミスに凡化され、ペキンパー擬きのヒルのアクションは擬きの果ての劣化イミテーション。本卦…

ラッシュアワー

★★★ 1999年8月7日(土) 祇園会館 命を張った芸で時代を築いたジャッキーがポッと出の喋くり男如きに何故に敢えて喰われる必要があるのだろう。それ程ハリウッドが大事であろうか。しかもピークを過ぎた落日の哀しさが相まって時代の認知が10年遅すぎた寂寥…

ラブゴーゴー

★★★★ 1999年9月24日(金) 西灘劇場 暑苦しい連中のコテコテ話かと思いきや予想を裏切るスマートなポップ。人物が錯綜する多重構造は流行追随かと思わせるが本質は驚くほどに純なのだ。尚かつ全篇寸止め的な刹那感に支配されている。そして、泣き笑いが残す強…

空の大怪獣 ラドン

★★ 12月16日(金) 大阪ステーションシティシネマ6 はるか昔TV放映で見て子供心におもんない思ったのだが、その後これが東宝特撮映画の中でも秀でた作品として評価されているのを知って機会があれば見直してみたいと思っておりました。 で、今回見てやっ…

らせん階段

★★★ 2022年10月16日(日) プラネットプラスワン 見終わって反芻してみれば、この犯人像は相当に踏み込んだものなのだが、見てる間はそういうことは余り感じない。あまりに異常な殺人鬼がさんざ描かれてきて俺たちはマヒいてるからだろう。障がいのある女性…

ラストタンゴ・イン・パリ

★★★★★ 2001年2月20日(火) 動物園前シネフェスタ2 欧州の停滞がもたらす退廃と異邦人としての孤絶がシンクロし男は落ちていく。内省的展開だがストラーロのクレーンワークと中距離レンズが相当にドラマチックで痺れる。ブランドの朽ち具合も良。終盤のタンゴ…

Love Letter

★★★★ 1995年8月5日(土) ホクテンザ2 地に足つかない少女文学的設定がむず痒いまでに居心地悪くもあるが、過去と現在を往還する物語が何時しか現世と黄泉の連結させるトリッキーな作劇の妙。篠田撮影のロングとミディアムの中間狙いが醸す実存主義的世界観。…

LOVE LIFE

★★★★★ 2022年9月13日(火) 大阪ステーションシティシネマ8 「もうなにも欲しがりませんから そこに居てね ほほえみ くれなくてもいい でも 生きていてね ともに」 深田晃司は矢野顕子の同名曲にインスパイアされた企画を何十年も温めていたそうで、それは…

ラスト・アクション・ヒーロー

★★★★ 1994年1月9日(日) 新世界国際劇場 シュワとマクティアナンが各々のフィルモグラフィの頂点を経過した後の落日の夕方の校舎の裏庭の無花果の腐りかけの甘酸っぱな芳香のような映画。趣味的お遊びは行くとこまで行き無駄だらけの展開なのに大予算ってのが…

ライジング・サン

★★★ 1994年1月16日(日) 新世界国際劇場 オリエンタルとジャパネスクが融合された「変さ」には驚かないが、それだけでは片づけられない底の掴みきれないムードがある。そういう面では満喫できるがミステリーとしての底は浅い。(cinemascape) kenironkun.haten…

RUSH!

★★★★.2002年3月1日(金)~2 日(土) ホクテンザ2 この哀川による企画アイデアも素晴らしいと言うしかないが、それを増幅した脚本が無関係の有象無象を詰め込み随所で小技を効かせ時制往還を駆使し闊達。その勢いが怪演揃いの助演陣のノリを誘発した。映画の…

ラスト・ワルツ

★★ 1994年5月3日(火) みなみ会館 コンサート設計までして周到な準備をしたと言う割には映画的興奮がない。寧ろドキュメントのもたらす意図せざるものまでも画面から放逐させ沈滞ムードで雁字搦めになったみたいな印象さえある。8人の名キャメラマンにあるが…

黒い下着の女 雷魚

★★★ 2022年7月14日(木) シネヌーヴォ 苦しみを抱えお先も真っ暗、救いも何もあったもんじやない。そういう話で、千葉の工業地帯の澱んだ空気が重くのしかかる。 瀬々の初期作だが、最近の犯罪ものの高バジェットな作品で見せる画面造形の密度はもとからの…

雷電

★★ 1994年7月10日(日) 天六ユウラク座 どう転がしてもロクな話になりそもない設定からしてシャレにもなりよがないカス話は仕方ないが、それにしてもプログラムピクチャーの枠組みに安住し切っている。下降曲線を自覚せぬ赤井の昼行燈では為す術もないにせよ…

ライアンの娘

★★★ 1993年2月7日(日) シネマアルゴ梅田 予めの画枠に当て付けされた底浅三角関係が陳腐で、キャストも弱い。補うべく配置されたクセある傍系人物たちも機能不全。アイルランド独立という歴史的乃至政治的背景は必然ではなく後付け的に浮いている。あたら気…

ラスティ・メン 死のロデオ

★★★★ 2022年5月15日(日) プラネットプラスワン ミッチャムが醸す男の哀愁とかレイの演出が的確であるとか、そんなことは然程思わず、ひたすらにスーザン・ヘイワードが素晴らしいと思いました。名前はなんとなく知ってる人だけど、この人の映画は1本も見…

楽園の瑕

★★★ 2002年10月15日(火) 扇町ミュージアムスクエア マギー・チャン登場後のおセンチ節の素晴らしさに酔うにつけサモ・ハン振り付けの香港武侠王道殺陣は不要だったとつくづく思う。それが浮くのを嫌いコマ伸ばし処理しまくったのも安易。喰い合わせの悪さを…

ラスト・オブ・モヒカン

★★★★ 1993年8月10日(火) 新世界国際劇場 明らかに『ダンス・ウィズ・ウルブス』の余勢を買った企画に黴の生えた古袋を持ってきながらマイケル・マン&スピノッティコンビは何のてらいもなく躊躇するところが無い。注ぎ込まれた清水は浸透しやがて黴臭い袋か…

ラスト サムライ

★★★ 2003年12月16日(火) 梅田ピカデリー1 カスター大虐殺に立ち会いウィンチェスター社を指弾する男が遙か最果ての国とは言え近代武装化の一翼を担う、又英語を取得し進取の気性に富む男が近代化に反旗を翻す。こういうアンビバレンツな感情機微を十全に描…

LOVERS

★★★★★ 2004年10月7日(木) 梅田ピカデリー3 『HERO』では拡散していたベクトルは1本化され、馬鹿馬鹿しいまでの絢爛とケレン三昧のCGで紡がれた物語がクライマックスでは3者の熱い想いが交錯する視線に1点集約される。50年代黒澤的描写をも散りば…

ラストナイト・イン・ソーホー

★★★ 2021年12月12日(日) MOVIXあまがさき1 監督エドガー・ライトと聞いてなんとなく予感がしたが、やはりこれは、なんだか世間で評判良いけど俺には然程に思えるという意味で鬼門の作品であった。「マリグナント」なんかもそう。コメディとシリアス…

ラヴィ・ド・ボエーム

★★★★ 1992年11月29日(日) 大毎地下劇場 相変わらずのダメ男どものエレジーだが、カウリスマキ身上のタイトさが消え相当に贅肉がつき展開もモロ予定調和になった。しかし、サルミネンのモノクロの粋に随分救われているし、役者・楽曲等に新たな導入を試み成果…

ラストエンペラー

★★★★ 1991年9月1日(日) ホクテンザ2 ベルトルッチが全てを手中に入れた上で構築したとは思えない。妖怪支配の退廃異世界が投げ込まれた幼児に形成を及ぼす過程には納得するが、後半の重層的史観には自己範疇のエッセンスしか窺えず薄っぺらい。論外の坂本は…

ラスト、コーション

★★★ 2008年2月2日(土) TOHOシネマズ梅田8 「ごっこ」の華やぎがのっぴきならない「地獄」へと転化するメリハリが足りないのでダラダラとしんどく、又、レオンの心の闇を徹底抽出せぬまま四十八手の閲覧会で変態性を呈示。見せ場ではあるが琴線に触れ…

ランボー 最後の戦場

★★★★ 2008年8月23日(土) ホクテンザ1 乱暴者が殺しまくったって何も解決するわけでもないのだが、スタローンは聞く耳を持たないだろう。ライティングの安い80年代量産B級フィルム感はやがて雨と泥と血と肉魂にまみれた一大ジェノサイドに至る。小賢し…

ライラの冒険 黄金の羅針盤

★★★ 2008年9月13日(土) 新世界国際劇場 予定調和なまでの意外性ゼロな展開な上、体温低そうなキッドマンやクレイグどころかライラ役の女の子まで低血圧気味で醒めた低音基調が持続。CG白熊とかが代わって担う感情起伏は無惨なまでに形骸的だし、何よりリ…

ライトハウス

★★★★ 2021年7月14日(水) 大阪ステーションシティシネマ5 全体的に出たとこ勝負の感が拭い難いと思う。 それは、作り手が謎の解答や物語の帰結を了解したうえで見るものを煙に巻くんじゃなくて、作ってる方も何だかわかんないまま成り行きで物語が転がった…

ラビッツ・ムーン

★★ 2021年5月6日(木) シネヌーヴォX お月さんには可愛いウサちゃんがいるんですよーという妄想に取り憑かれた男の話である。 というのはウソですが、まあそんなようなもんだと思う。 アンガーが50年代に撮ってはみたもののダメダーこりゃとお蔵入りさせ…

ラウンド・ミッドナイト

★★ 1987年9月13日(日) SABホール 雲上人と簡単に仲良くなるので有難みがない。起点がなければ最後も結び切れないし途中だって転がらない。有名プレイヤーとの凡庸な交流譚以上のものではない。ジャズが好きでムードに酔えればそんなことどうでもいいのか…