男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【め】

メル・ブルックスの 大脱走

★★★★ 1985年1月6日(日) 戎橋劇場 この脚本を忠実に映画にすれば面白いものが出来るに決まってるとも思うが、それなりに闊達な役者を揃え、ブルックスの泥臭さも程良いスパイスとなって快調そのもので気分がいい。ルビッチ版の品を求めるのは野暮だろう。(cin…

メトロポリス

★★★ 1985年4月7日(日) 戎橋劇場 巨視的な世界観に感じる魅力は階層社会へのおののきの形骸と表裏であって一方のみを論じる危うさを内包するが、にしてもスペクタキュリティでありすぎる。凄い。金属のマリアが提示する未来への戦慄は今尚警鐘を鳴らし続ける…

めまい

★★★ 1985年7月6日(土) 新世界国際 ノバクの美貌とサンフランシスコの景観で何となく見せはするが、この因襲話はヒッチお家芸の「マクガフィン」のいいかげんさとは最も対極的位置にあり彼のストーリーテラーとしての弱点を露呈させる。正直、前半はだるく後…

名探偵ホームズ 青い紅玉の巻/海底の財宝の巻

★★★ 1984年4月21日(土) 渋谷東急 割り切って見れば悪いものでもないが、擬人化された犬の温さに宮崎の本気度合いも疑うお仕着せ企画の挿話の接ぎ木で、ド本気作『ナウシカ』の露払いとしても煩わしいだけのカップリング。ただ、地上と中空の絶妙な距離獲得へ…

迷宮譚

★★ 1984年12月8日(土) 千日会館 映画とはフィルムに内包された世界で完結はしない…とは同意だが、それがドアというメタファーで表象されるのがピンとこないし安易で稚拙だと思う。無味乾燥な主題が天井桟敷風味のグロとエロで味付けされただけ。(cinemascape)

メカニック

★★★ 2011年12月23日(金) トビタシネマ 性急にマニュアル的過ぎ心に何も留まらず過ぎていく展開の味気無さ。相変わらずベン・フォスターは一見いかがわしいが実は腰が据わったキャラで十全だっただけにステイサムの孤高に成りきれない温さが惜しまれる。ウ…

劇場版 目を閉じてギラギラ

★★★★ 2011年12月10日(土) 第七藝術劇場 非暴力主義でナマな哀川に魅力はないが、多くの脇キャラの逸脱の連鎖が吸引力を持続させる。政岡泰志の狂気や三浦誠己の案外な腰の座りや水先綾女の無意味なエロスや永澤俊矢のダサ格好悪さや杉山彦々のふてぶてしさ…

迷走地図

★★★ 1983年11月16日(水) 伊丹ローズ劇場 派閥抗争を形成する金や人脈やカリスマな扇動力や更には人知不可侵の力学やそれを司る闇は所詮伺い知れず平明なスキャンダルに収斂してしまう。過度な期待は端から持っちゃいないが、やっぱり物足りない。闊達な演出…

メランコリア

★★★★ 2012年2月25日(土) 大阪ステーションシティシネマ6 1部は悪意と諧謔が混在するブニュエル由来アルトマン経由のパーティ映画として圧倒的な密度だが、その多様な悲喜交々が放棄され鬱病人間こそが終末に対峙し得るという2部のテーゼは余りに単線で…

メン・イン・ブラック 3

★★★★ 2012年5月27日(日) MOVIXあまがさき7 今更のタイムスリップネタの帳尻合わせの鮮やかな手際に興趣を覚えたわけでもないが、さほど好きでもなかった前2作の重しが随所に効いて小ネタが結構ツボにはまった。ウィル・スミスの闊達に抗するに老ジ…

夫婦善哉

★★★★ 1982年7月8日(木) 新世界東宝敷島 微速度での崩落が際どくも真の地獄へと至らぬのは、何とでもなるやろという開き直りがあるからなのだが、それを主役2人の演技が裏打つ。特に中途半端な生き様を歯切れ良き台詞廻しで演じた森繁が神業。スタッフワーク…

メリー・ポピンズ

★★★ 2013年8月24日(土) 大阪ステーションシティシネマ6 彼岸から来たメリーに対し此岸にもヴァン・ダイクがいるのがミソで、子供放ったらかしで2人でよろしくやってるのが教条主義臭を廃してる。それでも結局は人間性の回復なぞ謳うしかない限界。総じ…

メン・イン・ブラック インターナショナル

★★★★ 2019年6月26日(水) 梅田ブルク7シアター7 さして好きでもないシリーズなのだが、何故か全作見ている。 今回も、「X-メン」の新作とどっちにしようかと思ったが、こっちを見てしまった。 もはや、宇宙人が日常に密かに介在しているというコンセプ…

めんたいぴりり

★★★★ 2019年1月28日(月) 大阪ステーションシティシネマ7 TVドラマはほとんど見ないし、だいたい九州以外で放映したのかも知らない。 そういうTVドラマの映画版ということで、勝手知ったる馴染みの面子が演じる…って感覚は無い。 のっけから博多華丸が…

めくらのお市 地獄肌

★★★ 2014年6月26日(水) トビタ東映 ロボットのような松山容子の顔だが、けっこう情に流されるし言い寄られれば夫婦になって甲斐甲斐しく主婦してしまうあたり微笑ましくもありバッタもん的哀愁もある。松岡きっこが敵役メインで技を繰り出すが悉くチンケで…

メル・ブルックス 新サイコ

★★ 1980年7月16日(水) 伊丹グリーン劇場 本気汁で撮られた映画をパロるのなら本気で撮ってパロって欲しい。思いつきのアイデアを弛緩した適当さで見せられ続けるのは苦痛。「B級西部劇」や「怪奇映画」に対する程には強固な愛がヒッチに対しては無かったっ…

メイド・イン・ホンコン

★★★★ 2018年4月7日(土) シネリーブル梅田4 香港返還の1997年の製作であるが、そのことに何かを直截にメッセージしようという向きは見当たらない。 だが、そういう浮遊する状況に対する市民レベルでのモラトリアムな行き場の無さはあったようだ。 ただ…

女神の見えざる手

★★★ 2018年2月4日(日) 新世界国際劇場 ロビイストなる言葉を初めて聞いたのは東京オリンピックの招致のときだったと思う。 その後、中国や韓国がアメリカで反日議案を通すときにも聞いた。 要は票取り屋なのであるが、今の時代、どのような手練手管で潮流…

メッセージ

★★★★ 2017年5月21日(日) MOVIXあまがさき4 前作「ボーダーライン」もそうだったが物語構築の破綻を強固なシークェンスのアイデアで凌いでる感がある。 本来なら、中盤で中国軍の描写が内部に一切迫らずにいるのに、終盤でひっくり返すのは禁じ手に近…

牝猫たち

★★★★★ 2017年3月6日(月) シネリーブル梅田4 日活ロマンポルノでなく、今村や浦山が一線で頑張っていたころの映画のよう。 女に対する視線が冷やかそうに見えて、しぶとく探求的なのだ。 3人の女の3様な顛末という図式は陳腐ではあるが、内実が豊穣。 脳…

メリーゴーランド

★★ 1975年12月21日(日) 伊丹グリーン劇場 観客に媚びない映画なんて無いのであるが、それでも作り手の矜持の欠片くらいは見せて欲しい。過剰な音楽に煽られラストで泣ける自分が呪わしい。可愛いくて可愛そうな少年を襲う不幸の徹底連鎖。パクリ企画は結構だ…