映画雑感
先日、家に帰ると1通の郵便が届いており、新聞記事が入ってるそれは、差出人見たら河村からだった。彼は俺が学生時代に撮った8ミリ映画で主演をやってくれた男なのだ。 当時、程なくして黒澤「乱」のメイキングを撮りに行ってるみたいな話を風の噂で聞いて…
「世界映画一〇〇選」という本が中学生の頃に買った最初の映画本だったと思う。爾来、9回にわたる引越しでボロボロになりながら、今回の引越しでも持ってきている。 この本では、未だ「僕の村は戦場だった」でしか知られてなかったタルコフスキーの「惑星ソ…
誰にも言ったことはないんですが、俺は中高生の頃、将来映画監督になって3つの小説を映画化するんだと夢見てました。 死期が迫っているせいか、そんな他愛のない昔のことが脳裏に去来する昨今なのでございます。 せっかくですから遺書代わりに記そうと思い…
2021年という年は、後に振り返れば私的に色んな意味でのターニング・ポイントになった年ということになるんだろなと思う。4月に還暦を迎え給料が下がり、来年からは斜陽の業界苦がのしかかり更なる大幅ダウンとなる。泥舟が沈没するのが先か追い出され…
高校生のとき「仁義なき戦い」5本立てを近所の映画館に見に行った。朝一の上映が第5作「完結篇」から始まるという嘆かわしい時間組で、仕方なくそれから見たのだが、もう誰が誰で何が何だかさっぱりわからない状態で5本見たのだけど、その中で圧倒的に強…
邦洋ともに囲いの中から飛翔する孤独な魂を描いた点に惹かれました。 BLUE/ブルー Swallow スワロウ kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com
ウララ ウララ ウラウラで♪ ウララ ウララ ウラウラよ♬ それで夢が買えるなら🎵 お安いものだと思うでしょ❤
こういう写真はずーっと見てても飽きません。
たぶんなんですけど、いや、違ってたらごめんなさいなんですけど、先日「ヤクザと家族」って映画を見まして、なんだかなーって思ったんです。 綾野剛のインタビューを見る前に少し読んでて、途中で画角が変わるって言ってたんで、意識してたもんですから。 …
世間では「鬼滅の刃」のアンビリーバブルとも言えるエクストリームヒットがエブリデイ報じられていて、さすがの俺もいったいファッキン何事かと関心を向けざるを得ないのだが、何回か映画館で見た予告と先日より関テレで再放送されているテレビシリーズを見…
2001年の9.11アメリカ同時多発テロから2008年のリーマンショックまで、米国発の混沌と停滞が日本と先進諸国に蔓延するなか、中国台頭の端緒が顕現し始める10年紀。 そんななか、2000年に1年近い失業を経験した。金はないのに暇だけあると…
先日、「旅と女と寅次郎」を見て「男はつらいよ」シリーズ48作劇場鑑賞を完遂いたしました。 初めて「男はつらいよ」を見たのが1978年高校3年の時だったので、かれこれ42年前。当時、寅さんにビタいち興味はなかったが、秋吉久美子のファンだった俺…
映画「ムーラン」が人権派から袋叩きにあっている。 火をつけたのが、香港問題についての主演女優による中共支持発言で、油を注いだのが新疆ウイグル自治区での撮影の露見みたい。 もともと、この映画、今年になってから嫌っていうほど予告篇を見せられてき…
文太、松方、梅宮が逝って、哲までも逝てもうた…ふっふっふ、よいよ次はワシの番じゃのう、いや待て、そうか旭がおったのう、となりゃあまだまだ死ねんぜよ、考えてみりゃあ間尺のあわん人生だったが、最後はきっちり帳じり合わさねえとな、ふっふっふ…,。 …
80年代末の大納会で40000円目前まで迫った日経平均は90年代に入り反転急落に入る。失われた10年と称された年紀だが30年を経た2020年に於いても未だ半値の20000円台で低迷を続けている。そして、この先もずーっと失われ続けるだろう。 …
菊地成孔の映画本新著「映画関税撤廃」を本屋で立ち読み&流し読みしてて思った。 この人の言ってることジーツにしっくりきます。 読んだのは主に2つの章。 「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」と「グリーンブック」についてのものです。 前者はテニスのキン…
正直、このへんの年代のはあんまり見てません。40年代でリストアップしたら数も少なくあまりにありきたりで、仕方なくそれ以前のものまで遡及して括りました。無声映画時代なんてほぼ見てないので欠落しまくりですが、折角作ったもんですから出しておきま…
2カ月の空白を経てなんとか再起動を果たしました。 もうこのまま映画を見なくなっちまうんじゃないか、休みの日にわざわざ出かけるのしんどいの思いが俺の起動を妨げる。 あー朝から酒のんでゴロゴロしながらテレビやネット見てる方が楽やん。 それでも怠惰…
書名は忘れたが四方田犬彦の本を立ち読みしてて、なるほどなと思ったのが、いわゆるシネフィルと言われる人種にも2種類あって、新規公開されるマイナー映画は見るが、監督や俳優で特集上映されるような過去作は見ないという層と、その全く逆の層が存在する…
1980年代とは2点で括られる年紀であると思う。ベルリンの壁崩壊に始まった欧州共産圏の体制崩壊と、日本国内に於いては政策的低金利による過剰流動性が産み出したバブルである。俺的にはモラトリアムな学生時代が終焉し社会人となった10年紀なのだが…
俺が生まれる前の10年間に何があったのかに思いを馳せることはまずないけれど、それでも朝鮮戦争を契機に東西の冷戦構造が形成された10年紀で、核開発の凌ぎあいの結果ビキニ環礁での水爆実験下での第五福竜丸被爆をもたらし「ゴジラ」が製作されたこと…
コロナについて書くのも食傷で、そんななかスコセッシのお気に入り映画とやらを見て余りの作品数の多さに途中で見るのをやめたのだが、それでも刺激されて俺のお気に入りってのを概観してみようと思いました。 だいたい、こういう企画ってのは映画をめぐる言…
2010年代が終わろうとしている。ミレニアムだなんだと騒いだのがそんなに昔のことと思えないのにあれから20年が過ぎたわけで、歳もとるわけだわいと、のほほんと感慨にふけるより、寧ろ最近では人の一生が有限であることが心にじわじわと浸食してくる…
多くの災厄に見舞われた1年であった。 1月に、心筋梗塞を発症し10日ほど入院し、予後的措置として2月にも10日ほど入院した。 俺は以前に脳梗塞も2回発症してるので何となく怪しい予感を覚えていたので、いざそのときが来ても動転することもなかった…
大杉漣が、いきなり亡くなった。 心不全ってのは、なんかよくわからん死因のとき、汎用的に使われる。 たまたま、俺も入院中で、毎日、夕方の再放送の「科捜研の女」と「チーム・バチスタ」を見てて、どっちかで、そんなことを言っていた。 何でも、最初は腹…
晩春の頃だったと思う。 CinemaScapeというサイトのコメンテーターと飲んだ。 おっさんばっかり4人。色気もくそもないのだが、一種の腐れ縁である。 そのときの話だ。 「けにろんさん、あんた、近頃5点ばっかりつけてるけど、ちょっとおかしい…
九条の商店街を駅から歩いてきて脇に折れ少し歩いたところにシネヌーヴォという映画館がある。 俺は期待と不安を胸に歩いていく。 渡辺シン監督の「水面のあかり」という映画を観るために…。 もう、30数年以上前のことだが、俺が大学生で映研なぞに所属し…
大阪は十三の飲食と風俗が混在するメインストリートに第七藝術劇場という映画館がある。 はるか昔、俺が中高生だったころはサンポードアップルシアターという名前で、寅さん映画などを観に行った記憶があるのだが、一旦つぶれて数年後に第七藝術劇場と名を変…
今年55歳になった。 四捨五入すれば還暦である。 今まで肉体が朽ちて人生が終わるということは頭でわかってても人ごとであった。 でも、最近、しみじみ思うのだ。 いつかは終わるんやな…と。 1995年、阪神淡路大震災の年、俺は結婚した。 借金まみれで…
年頭にマンションの階段を踏み外し落下した時に脚を痛めた。その時は数分間、立ち上がることもかなわず折れたと確信したのだが、結局折れてなくて、おっかなびくり立ち上がり激痛をこらえて歩き出し、その日の終わりには何とか歩くことも人並みには出来るよ…