男の痰壺

映画の感想中心です

映画雑感

監督のいる風景 相対のリリシズム(デ・パルマ篇)

映画 2023

毎年年末が近づくとこういう1年の総括みたいなこと書いてますが、書くことが新たな年への希望や決意につながっていた時代は過ぎ去り終焉が刻々と近づいているとの虚しさだけが俺の心身を苛んでいく。この虚しさから脱却するには年末ジャンボが当たるしかな…

監督のいる風景 相対のリリシズム(キューブリック篇)

監督のいる風景 相対のリリシズム(ペキンパー篇)

kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

憂愁のレトロスペクティヴ大流行り

映画館で最近こんなんばっかやっていて、個人的にはありがたいなーと思う一方で、こんなことでは産業としての映画は確実に終りつつあるんやなーと一抹の寂しさを覚えるのです。 もはや映画館なんて年寄りの慰みものでしかなくなったってことで、平日の単館系…

監督のいる風景 奇跡の1971

半世紀経っても全く古びないこの2本を同時に産んだ年・都市 kenironkun.hatenablog.com

2023年 上半期 ベスト映画

奇しくも東西クソ野郎対決となりました。 と言っても実は日本映画で★5をつけたのが残念ながらこれしかありませんでした。結果、据わりの良さで外国映画も決めましたが、「イニシェリン島の精霊」「EO」あたりも同位と思います。 そして僕は途方に暮れる …

新・渇望の未見10 幻惑の80‘s

✳︎この何十年か少なくとも俺がスクリーンにかかってるのを見たことも聞いたこともない映画を10本選びました。見たいもんだぜ! リリー・マルレーン ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー(1981) ミッシング コスタ=ガヴラス(1982) ペイルライダー ク…

続々・渇望の未見10 魅惑の50‘s

✳︎この何十年か少なくとも俺がスクリーンにかかってるのを見たことも聞いたこともない映画を10本選びました。見たいもんだぜ!悪魔をやっつけろ ジョン・ヒューストン(1953)ピクニック ジョシュア・ローガン(1955)ヘッドライト アンリ・ヴェルヌイユ(…

続・渇望の未見10 蠱惑の70‘s

✳︎この何十年か少なくとも俺がスクリーンにかかってるのを見たことも聞いたこともない映画を10本選びました。見たいもんだぜ! 真夜中のパーティー ウィリアム・フリードキン(1970) 妖精たちの森 マイケル・ウィナー(1971) 探偵 スルース ジョセフ・L…

渇望の未見10 誘惑の60‘s

✳︎この何十年か少なくとも俺がスクリーンにかかってるのを見たことも聞いたこともない映画を10本選びました。見たいもんだぜ! 日曜はダメよ ジュールス・ダッシン(1960) 野望の系列 オットー・プレミンジャー(1961) ニュールンベルグ裁判 スタンリー…

「相棒」新劇場版 監督にゴジ氏?

[映画.komより] 「相棒」の6作目となる新劇場版の企画が始動したようだ。2002年の放送開始から20年余りになる長寿人気シリーズも今回をもって打止めとの話もあり、主演の水谷豊氏も総決算とも言える本作の企画に並々ならぬ意欲を燃やしている。 キャ…

映画 2022

2022年は個人的に身の回りで慶弔儀はじめいろんなことがあった年だった。 前年末に還暦手前の妹が入籍して相手のおっさんを1月に招いて食事会をした。妹は初婚おっさんはバツイチであったが2人は30年来の知己だそうで何だか胡散臭い話だが好きにして…

追悼 大森一樹

1980年のキネ旬ベスト10で「ヒポクラテスたち」が第3位になったとき、「長いこと撮ってなかった年寄り2人がたまたま撮らんかったらワシがでっぺんやったんじゃ!」(正確には覚えてないので完全意訳です)と彼はインタビューに答えている。清順「ツ…

万里一空の乾坤一擲 黒澤明のライフワーク

俺の後輩である河村光彦のライフワークがとうとうスクリーンにかかるとこまで漕ぎ着けたようです。おめでとさん。 面白いですよー、多分。 関西でもどっかかけてくれ、是非。 「乱」本編よりオモロいぜ! 尚、配信でも11月から見れるそうです。 でも、天下…

仁義の桶狭間 植岡喜晴アーカイブ計画

先般プラネットに行った際に上記のチラシを渡され「お前もうやったんやろな」と言われた。クラウドファンディングへの出資のことである。 俺が大学に入学した1980年、映研で植岡さんの自主映画「WONDER WALL」がスゲーから見ろと先輩達の口端…

追悼 ジャン=リュック・ゴダール

ゴダールが亡くなって、何か書きたい事あるんか俺、と自問してみたが、どっぷりのめり込んで作品が来るたび追っかけるっていうのとは違ってたよな、そんなんやし別にええか、でも例えば2000年代以降、どんだけの人が彼の新作見てたんやろかとか、俺もそ…

2022年上半期 ベスト映画

人生なんて退くも進むも概ね地獄。 それでもちょっとした喜びや細やかな希望があれば何とか生きていける。 そんなこと思う今日この頃で、そんな気持ちにしっくりきた映画を選びました。 冬薔薇 パリ13区 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.…

映画監督 河村光彦 「黒澤明のライフワーク」

先日、家に帰ると1通の郵便が届いており、新聞記事が入ってるそれは、差出人見たら河村からだった。彼は俺が学生時代に撮った8ミリ映画で主演をやってくれた男なのだ。 当時、程なくして黒澤「乱」のメイキングを撮りに行ってるみたいな話を風の噂で聞いて…

追悼 佐藤忠男

「世界映画一〇〇選」という本が中学生の頃に買った最初の映画本だったと思う。爾来、9回にわたる引越しでボロボロになりながら、今回の引越しでも持ってきている。 この本では、未だ「僕の村は戦場だった」でしか知られてなかったタルコフスキーの「惑星ソ…

見果てぬ夢 夢の映画

誰にも言ったことはないんですが、俺は中高生の頃、将来映画監督になって3つの小説を映画化するんだと夢見てました。 死期が迫っているせいか、そんな他愛のない昔のことが脳裏に去来する昨今なのでございます。 せっかくですから遺書代わりに記そうと思い…

映画 2021

2021年という年は、後に振り返れば私的に色んな意味でのターニング・ポイントになった年ということになるんだろなと思う。4月に還暦を迎え給料が下がり、来年からは斜陽の業界苦がのしかかり更なる大幅ダウンとなる。泥舟が沈没するのが先か追い出され…

追悼 千葉真一

高校生のとき「仁義なき戦い」5本立てを近所の映画館に見に行った。朝一の上映が第5作「完結篇」から始まるという嘆かわしい時間組で、仕方なくそれから見たのだが、もう誰が誰で何が何だかさっぱりわからない状態で5本見たのだけど、その中で圧倒的に強…

2021年 上半期ベスト映画

邦洋ともに囲いの中から飛翔する孤独な魂を描いた点に惹かれました。 BLUE/ブルー Swallow スワロウ kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ブタオヤジーの秘かな愉しみ 〜狙いうち〜

ウララ ウララ ウラウラで♪ ウララ ウララ ウラウラよ♬ それで夢が買えるなら🎵 お安いものだと思うでしょ❤

監督のいる風景 3選

こういう写真はずーっと見てても飽きません。

映画画面とスクリーンサイズの不一致

たぶんなんですけど、いや、違ってたらごめんなさいなんですけど、先日「ヤクザと家族」って映画を見まして、なんだかなーって思ったんです。 綾野剛のインタビューを見る前に少し読んでて、途中で画角が変わるって言ってたんで、意識してたもんですから。 …

呉越同舟 映画館で起こっている2、3の事柄

世間では「鬼滅の刃」のアンビリーバブルとも言えるエクストリームヒットがエブリデイ報じられていて、さすがの俺もいったいファッキン何事かと関心を向けざるを得ないのだが、何回か映画館で見た予告と先日より関テレで再放送されているテレビシリーズを見…

俺のお気に入り映画 2000年代

2001年の9.11アメリカ同時多発テロから2008年のリーマンショックまで、米国発の混沌と停滞が日本と先進諸国に蔓延するなか、中国台頭の端緒が顕現し始める10年紀。 そんななか、2000年に1年近い失業を経験した。金はないのに暇だけあると…

ありがとさよなら 私文・男はつらいよ

先日、「旅と女と寅次郎」を見て「男はつらいよ」シリーズ48作劇場鑑賞を完遂いたしました。 初めて「男はつらいよ」を見たのが1978年高校3年の時だったので、かれこれ42年前。当時、寅さんにビタいち興味はなかったが、秋吉久美子のファンだった俺…