男の痰壺

映画の感想中心です

映画 2023

毎年年末が近づくとこういう1年の総括みたいなこと書いてますが、書くことが新たな年への希望や決意につながっていた時代は過ぎ去り終焉が刻々と近づいているとの虚しさだけが俺の心身を苛んでいく。この虚しさから脱却するには年末ジャンボが当たるしかないのか。頼む、今度こそたのんまっせー。

私ごとでは、2月に長男の結婚式もあったが、7月に俺ら夫婦の両親で唯一生き残っている俺の母の米寿の祝いをした。還暦も喜寿も祝いなんかしてこなかったけど、さすがに88歳で大してボケもせず介護も受けずに1人で暮らせてるのは親孝行ならぬ子孝行やなと思いました。親孝行のおの字もしてこなかった俺が言うのもなんなんですが。

そして、終末が迫るなか来るべきXデイに怯えつつ生き急ぐように136本の映画を劇場で見た。その中で対価に見合うと思われたものを新作旧作ない混ぜ記すと。

 

日本映画★★★★★

そして僕は途方に暮れる

福田村事件

春画先生

愛にイナズマ

誘惑

 

日本映画★★★★

ファミリア 嘘八百なにわ夢の陣 ギャング対Gメン集団金庫破り 風の歌を聴け 土を食らう十二ヶ月 やまぶき せかいのおきく 怪物 波紋 Life work of Akira Kurosawa黒澤明のライフワーク 逃げきれた夢 君たちはどう生きるか しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司 告白的女優論 キングダム運命の炎 Gメン こんにちは、母さん BAD LANDSバッド・ランズ キリエのうた ゴジラ-1.0 正欲 首 市子 ほかげ PERFECT DAYS

 

外国映画★★★★★

イニシェリン島の精霊

別れる決心

対峙

レッド・ロケット

EO イーオー

aftersun  アフターサン

苦い涙

サリヴァンの旅

小説家の映画

同じ下着を着るふたりの女

こわれゆく女

ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE

不安は魂を食いつくす

バービー

ぼくの小さな恋人たち

ジョン・ウィック コンセクエンス

ポトフ 美食家と料理人

 

外国映画 ★★★★

ニューヨークの王様 アバターウェイ・オブ・ウォーター シャドウプレイ 幸福な結婚記念日 ジョニー・ベリンダ 崖上のスパイ フェイブルマンズ サンライズ 獲物の分け前 聖地に蜘蛛は巣を張る セッソ・マット TARター 書かれた顔 どん底 THE KILLER暗殺者 アダプションある母と娘の記録 いちごブロンド M3GANミーガン バックドラフト ゴダールの決別 第十一号官房の暴動 イノセンツ ヒズ・ガール・フライデー アステロイド・シティ オオカミの家 赤い河 柳川 イコライザーTHE FINAL カンダハル突破せよ キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 私がやりました 二重生活 偉大なるマッギンティ 真昼の欲情 VORTEXヴォルテックス

 

日本映画は上半期不作でどうなるかと思ったが後半少し巻き直して何はともあれ4本に★5をつけた。が玉不足感は否めない。おそらくキネ旬や映芸で「福田村事件」が年間ベストになるんだろうし、この映画を力作と認めることに些かの躊躇もない俺だが、それでも「愛にイナズマ」の軟体動物めいたグルーヴ感に没入させられこちらをとった。問題作と言われる割に大して問題作になってない「月」を見て限界を露呈したかに見えた石井裕也だが自分のフィールドに帰ったときの底力を改めて感じた。

旧作では中平康作品で初めて「誘惑」に★5をつけたが、時間が経過してみると石井輝男「ギャング対Gメン 集団金庫破り」や吉田喜重「告白的女優論」の歪な異形さの方が記憶の中の印象は鮮やかである。

外国映画では上半期の総括で「イニシェリン」「レッド・ロケット」「EO」の3本が特に抜けていると書いたが、下半期この3作に拮抗する作品は韓国の新人キム・セインの「同じ下着を着るふたりの女」しかなかった。その4本の中でベストを選ぼうとしたが、どうにも決めあぐねていると映画の絶対性という言葉が降りてきて「ジョン・ウィック コンセクエンス」が俄かに浮上した。何らかの意思を臆面もなく貫徹する度量が全てを粉砕してしまったのだ。

旧作ではカサヴェテス、ファスビンダーの未見作、初見のプレストン・スタージェスジャン・ユスターシュの作品が印象に残った。中でもカサヴェテスの「こわれゆく女」が断トツでした。

 

そんなわけで2023年ベスト映画は

愛にイナズマ

ジョン・ウィック コンセクエンス

 

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