男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【た】

TIME タイム

★★★ 2012年5月26日(土) 新世界国際劇場 母をも圧殺されたお前が最底辺から這い上がって収奪システムの天辺を完膚なきまでに叩きのめすのかと思えばお嬢彼女と強盗ごっこに身を窶す様に何じゃこりゃと正直思うのだが、世の善良な女子どもの正統白馬王子願望…

TATTOO[刺青]あり

★★★★★ 1982年6月11日(金) 三番街シネマ3 マッチョイズム願望の呪縛に捕われつつ自壊していく男を演じる宇崎がドンピシャすぎる快演。脇の下元・渡辺も一種の無常感を漂わせ奥行きを付与する。西岡脚本は犯罪者の生い立ちを究明するに独り善がりな陥穽におち…

ダーク・シャドウ

★★★ 2012年8月11日(土) 新世界国際劇場 タイムマシン的ギャップネタも『ドボチョン一家』的キャラネタも今更感満載で、70年代テイストの復古趣味も徒に手数を揃えた打算にさえ思える。そういう黴た世界がそれなりにゴージャスに演出された中、三角関係の…

ダークナイト ライジング

★★★ 2012年7月29日(日) MOVIXあまがさき6 究極悪だか絶対悪だか知らぬが、9・11から10年を経て尚、イスラム景観な地獄穴から来し爆弾テロリズムという底浅ぶりの陳腐。しかも、ヘタレ野郎だったというんじゃ自壊領域の張子の虎。冒頭を筆頭に肉…

たかが世界の終わり

★★★★ 2020年5月30日(土) 大阪ステーションシティシネ10 「マミー」にはカサヴェテスを感じだが、これはベルイマンを意識してると思われる。感情の妥協的な相互の寄り掛かりはビタイチない。あるのは絶望的な孤絶感だけ、兄弟・親子なのに。 そういった確…

桃さんのしあわせ

★★★★ 2012年11月17日(土) 梅田ガーデンシネマ2 使用人にちょっと良いことしてあげました的胡散臭さから免れてる所以は、主演2人のプレーンな平衡感覚と明晰なアイデンティティの存在。為に非ドラマチックだがアン・ホイの視座は信頼できる。サモ・ハンや…

探偵物語

★★ 1982年12月18日(土) SABホール 際限なく模倣され陳腐化していくオリジナルについて出来るだけカバーリングして見ようとは努めてみるが、この分署内の人間模様は多くの刑事ドラマを見た今ではどうしようもなく退屈。ワイラーの演出も雑然とした事態を収…

旅芸人の記録

★★★★ 1981年1月15日(木) 三番街シネマ3 姦通と復讐が主題のギリシャ神話を基底にし超絶長回しと1シーン内の時空錯綜をもって語られる難攻略な近代史なのだが、曇天狙いの沈鬱な画面内を目紛しく変転する為政者を遠くに見つつ歩き続ける彼らを通して虐げ…

ダンシング・レディ

★★★ 2020年3月22日(日) プラネットスタジオプラス1 映画史的には、アステアの銀幕初出作品って以外にこれといったトピックもない代物だと思う。 で、そのアステアに大して興味もないし、そもそも俺は50年代のMGMミュージカルが大好きってわけでもないん…

大列車作戦

★★★★★ 2020年1月5日(日) プラネットスタジオプラス1 子供のころにTV放映で見た記憶があるが、まったく忘れていた。不安もあったが、見始めてすぐにそんなもんは一掃される。傑作であった。 のっけからフランケンハイマー得意の縦構図がビシバシ決まる。…

タイムマシン

★★★ 2019年7月11日(木) トビタシネマ 原作未読で予想外の展開に戸惑う。我々凡人には有史のスパンでしか想像がつかないのに、いきなり80万年後と来た日にゃあ呆然とする。新解釈を極力廃した世界は『猿の惑星』を筆頭にした派生のオリジナルだとしても、…

第三夫人と髪飾り

★★★ 2019年11月30日(土) テアトル梅田1 若い女性監督が、女性が虐げられていた時代を描く。 ってのが、そもそもに胡散臭いのであって、なぜなら今現在の作家の内実からほとばしる魂の叫びってのが物語を希求したものではないように思えるのである。 富裕…

ターミネーター ニュー・フェイト

★★★ 2019年11月10日(日) MOVIXあまがさき6 「2」の正統な続篇だそな。 でも、俺は「3」の方が、ちゃんと地続きで正統に思えた。なんといってもサラが退場してジョン・コナーが継承した物語であったわけで、それがイケメンから非イケメンに役者が変…

ダークスカイズ

★★★ 2013年9月14日(土) 新世界国際劇場 1軒家に住む家族を襲う怪異譚として趣向の新奇さは無いのだが、平板なのっぺりした画面で淡々と語られるのが安くて悪くない。寧ろ顛末が明らかになるにつれ、ジャンルに対して正鵠を射てると思えてくる。J・K・シ…

第七の封印

★★★ 2013年8月17日(土) 梅田ガーデンシネマ2 戦禍の疲弊と疫病の蔓延と邪教の侵食に晒され、そういう時代に終末を諦念で迎える騎士に、死神を敢えて具現化し対峙させる要があったのか。どうにも悲嘆と嘲笑のスタンスが曖昧でしっくりこない。一座のロード…

タロウのバカ

★★★★ 2019年9月18日(水) テアトル梅田2 大森立嗣が最初期の頃に書いた脚本だそうな。 ここんとこ柄でないジャンルに挑んで失敗した(あくまで俺の感想です)彼が渾身の企画に対して半端ない覚悟で臨んだ節が伺える。 新たに加筆されたという冒頭の障碍者…

タンゴ・リブレ 君を想う

★★★ 2013年10月26日(土) テアトル梅田2 3角関係が4角になる話なのだが、どうにも脚本を書いた主演女優の脳内妄想めいている。女は中心でチヤホヤ&ハッピーなのかも知れんが男はたまったもんじゃねえわな。カリスマダンサーチチョ&パブロも単に出ただ…

台風家族

★★★★★ 2019年9月11日(水) TOHOシネマズ梅田7 どういうめぐりあわせか知らんが、市井昌秀の映画はなぜか初期の「無防備」を含めてほぼ見ている。 「ハルチカ」なんていう少女コミック原作のジャニーズの男が主演している映画なんて、狭いキャパの劇場…

ダーク・スター

★★★ 1981年7月25日(土) 三越劇場 コメディとシリアスの狭間を曖昧に浮遊する物語の流れが計算づくなのではなく、作家的成熟度の低さと予算の無さに因るものと見えてしまう。微妙にオモロイが微妙に侘しい。(cinemascape)

ダンスウィズミー

★★★★ 2019年6月17日(土) 梅田ブルク7シアター2 はっきり言って、和製ミュージカルとしての何かを期待していたわけではない。 予告篇を見た限り、正直、TVのバラエティショーに毛の生えた程度な感じがした。 実際に前半、会社やレストランでのナンバー…

奪命金

★★★★ 2013年12月21日(土) トビタシネマ 小粋な3題話を語るにメルヘン世界から降り地に足つく俗世に塗れる覚悟を垣間見せたジョニー・トーに好感を持つ。特に投信販売員デニス・ホーの挿話が切実で、他の刑事・ヤクザの絡み話のルーチン陥穽に楔効果をもた…

ダーティファイター 燃えよ鉄拳

★★ 1981年8月17日(月) シネマ温劇 初作未見なのだが、全然どうでもいいと思えるかったるさ。確かにオランウータンが巧いのには驚かされるが、そこにしか本質的な驚嘆が映画に無いことが皮肉にも感じるダメさを加算する。温い暴走族の面々やソンドラの相変…

旅のおわり世界のはじまり

★★★★ 2019年7月6日(土) テアトル梅田1 黒沢清の、こういった随筆系の映画って初めてじゃなかろか。 そういう意味で興味深いものがある。 前田敦子の演じる女性のキャラであるが、やっぱり普通じゃない。 彼女、やたらウズベキスタンという異郷の街で1人…

抱きしめたい 真実の物語

★★★ 2014年2月7日(金) 大阪ステーションシティシネマ1 「逃げるなら今のうち」と言う台詞の重みが夜のメリゴーの煌きに融解する場が白眉だが、物語はそれを回収するわけでもない。脳性麻痺ブラザーズ他リアリズム志向のバックグラウンドが買えるだけに詰…

誰もがそれを知っている

★★★★ 2019年6月19日(水) テアトル梅田2 ファルハディの過去作に比べ評価は今いちみたいだ。 この監督の映画は、緊密に練りこまれた脚本の綾の一方で、画面造形の統御も特性だと思う。 それには、数人の人物の配置が好ましい。 であるが、本作の前半は結婚…

大統領の執事の涙

★★★ 2014年2月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ2 所詮は執事の垣間見たそっくりさんショーレベルの物語で、米近代史の隠された裏面というほどのものはないし、ダニエルズらしい毒気も封印されている。しかし、ウィテカーの絞った体躯での洗練された…

ダラス・バイヤーズ・クラブ

★★★ 2014年2月22日(土) テアトル梅田1 体制に抗する義侠心とか共闘者との心底からの親和とかは無い。そういう意味で実モデルに準拠し抑制の効いたクールネスで統御されてるが、だからどうしたとも思う。見たいのはドラッグラグへの今更の告発なぞでなくも…

ダンボ

★★★★ 2019年5月9日(木) 大阪ステーションシティシネマ6 ダンボにしようかピカチュウにしようかルンルンルン♪ と、還暦間近の親父の血が騒ぐのであった。 ってのは、嘘に決まってるんで、まあ、言わば究極の選択で見たのであったが…。 意外にイケるかも、…

多十郎殉愛記

★★★ 2019年4月20日(土) 梅田ブルク7シアター3 中島貞夫20年ぶりの監督作だそうだが、そんなことに俺は興味をそそられたわけではない。 だいたい、中島貞夫の映画で傑作といえるもんがあったんだろうか。 85歳の爺さんが撮る時代劇。 見る前から負け…

たちあがる女

★★ 2019年3月16日(土) シネリーブル梅田1 それは、どこのどいつのせいでそうなってるのか。彼女の大切な何が失われつつあるのか。 そういった「行為」との因果関係がまったく示されないままなので何一つ心を揺さぶられない。 正直、不愉快であった。 そも…