男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【れ】

エドワード・ヤンの恋愛時代

★★★ 1995年8月19日(土) 第七藝術劇場 人物捌きが親切でないので錯綜した物語が入ってこず狂騒の度合いも生温い。従って宴のあとの何とやら的感慨もドッチラケで湧かない。如何にもなギョーカイを舞台に持ってきたのがどうにも鼻につき、安手の台湾版トレンデ…

レッド・ブロンクス

★★★ 1995年9月2日(土) OS劇場 やられまくるジャッキーの鬱憤を晴らす爆発がないのが糞詰まりのようなもどかしさを覚える。アメリカ向けにカスタマイズされた作劇からは笑顔の下の真の嗜虐や被虐は削り取られ生温い表層だけが残留している。アクションも過…

レクイエム・フォー・ドリーム

★★★★ 2001年7月24日(火) テアトル梅田1 夾雑物ゼロの堕ちてく話を批評性ゼロで語る絶対性。ビデオクリップ的に注入シーンを記号化したアイデアの小賢しさも幾つかの戦慄的な冴えが相殺。終盤でバーステインが屋外に出て以降はオーソドックスな4エピソード…

RED SHADOW 赤影

★★★ 2001年8月11日(土) ホクテンザ2 『サムライ・フィクション』を承前する開巻は最大級の期待を抱かせるのだが、類型な作劇の連続に落胆が募る。そういうパターンをこそ崩壊させてほしかった。ギャグに抗するシリアス、おちゃらけに比する非情が温く均衡が…

レッド・ロック 裏切りの銃弾

★★★★ 1994年2月27日(日) 新世界国際劇場 グッド・バッド・ガイな主人公に対して他は皆ベリー・バッドというシンプルな設計が慾得絵巻の物語強度を増幅させた。四つ巴の演技合戦でケイジが正に適役でホッパーがサビを効かせる。ひなびた町のムードも巧妙で世…

レイニング・ストーンズ

★★★ 1994年7月9日(土) 京都朝日シネマ2 『リフ・ラフ』に比して腹の底から湧き出た何かを描くのでなく物語ることに囚われ作為的な感じだし、何処かで見たよな破滅型人間を描いて類型的。スタッフワークもゲリラ感が消失した分荒削りパワーが減衰した。釈然…

レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う

★★ 1994年8月13日(土) テアトル梅田2 本当にヘタレてる連中がヘタレた話を撮るからしみじみ良かったのであって、一家を成してしまったあとに昔の杵柄でなんて思わぬ方がいい。あざとくならないのは流石だが、逆に変な方向に突き詰められてしまった。すべる…

レプリカント

★★★ 2002年6月30日(日) トビタシネマ まずは快調かと思ってたら『フェイス・オフ』とどっこいのええ加減な初期設定に又かと思い心が退いていく。サイコキラーとクローン人間の得意の2役は演りたかったんやろなレベルというか小っ恥ずかしい。だがヴァン・ダ…

実録・安藤昇俠道伝 烈火

★★★★ 2002年11月5日(火) ホクテンザ2 『DOA』丸出しの出だしから舐めとるなあと思って見ていると、中盤までの予定調和を美木と山口コンビがぶち壊す。どこまで行くのかっちゅう逸脱ぶりは相変わらずでも程良く心地良い。志賀の親爺が久々に儲け役だしラ…

レザボア・ドッグス

★★★★★ 1993年6月9日(水) 京都朝日シネマ2 以降に後続する同種映画を一斉に「陽気と狂気」の多重人格のプロトタイプに画一化してしまった恐るべきキャラの立たせ方こそ完璧にオリジナル。だが、それは一方でカイテルやロスに反映された反オタクで健全な狭義…

レイジング・ファイア

★★★ 2022年3月26日(土) 新世界国際劇場 ガンの為50代で早逝したベニー・チャンの遺作ということで、一定のバイアスがかかったのかもしれない高評価であったが、宜なるかなの出来であった。力作だと思う。 力作だけど香港映画ならではのカジョーテキトー…

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ

★★★★ 1993年12月27日(月) ACTシネマテーク ダサおもろいとかヘタウマとかを意図してやればあざとくなるのだが、そもそもの「意図」がピンずれしてるので限りなく「天然」に相似となり、挙句には何故だかその笑いのセンスがハリウッド映画の最良の部類に近…

恋愛適齢期

★★★★★ 2004年5月22日(土) ホクテンザ2 良く出来た老人版ラブコメという以上に、主演2人の第一線を張り続けた30年に及ぶキャリアのもたらす映画的記憶がキャラの設定に絶妙にリンクし心からしみじみ感じ入ってしまった。顔の皺や体の弛みまでも、しみじみ…

レディ・ジョーカー

★★★★ 2004年12月18日(土) 梅田ブルク7シアター4 何が何だかさっぱり解んねえ…のは確かだが仕方なかったのだろう。原作者の思惑との狭間で悩んだ挙句に確信的に総仕込みして破綻させたと見る。ドン詰まりのやるせなさだけは過剰な程に全編を被い、どいつも…

レディ・ウェポン

★★★ 2004年12月25日(土) 天六ユウラク座 マギー・Qもアンヤも容姿は魅力的なのだが肝心の殺陣が肉弾相打つという感じではなく舞踏を踊ってるみたいで興醒め甚だしい。母親や男に対すると女になって簡単に心変わりしてしまうのも大甘。取って付けたかのよう…

レクイエム

★★★ 2005年4月13日(水) CINEMAしんげき2 主人公の来歴や背景が余り語られないところに突如ウルトラ級の凄惨なシーンをブチ込むので凄みがある。ただ、妻子の為に引退したいという柔な骨子は語らずが故に今一説得性がなく、何より敵サイモン・ヤムに狂…

レネゲイズ

★★★ 1992年8月23日(日) パルシネマしんこうえん 蓼食う虫も好き好きな2人に当て書きされた設定に人種の文化軋轢バディもんというマニュアルライクな筋書きで目新しさ皆無だが、ふてくされることもなく地道にちゃんとしたもんに仕上げようとしている。殊更に…

レイヤー・ケーキ

★★★★ 2006年9月19日(火) 新世界国際劇場 監督が替わっても相変わらずの目眩く展開と底の厚い役者集団が魅せるコラボレーションは素晴らしいの一語だ。どいつもこいつも良い顔をしていて、『仁義なき戦い』の錯綜とコラボをも想起させる。終盤の古典的展開…

レッド・オクトーバーを追え!

★★★ 1991年1月19日(土) 高槻セントラル ポリティカルな虚々実々の駆け引きの醍醐味が不足しているから今ひとつ盛り上がらない。コネリーのヒロイズムを立てすぎたので文官ジャック・ライアンが霞む。撮影を含め1級の出来だけに惜しい。脇ではスコット・グレ…

悪魔の教団 レッド・モンクス

★★ 1991年4月6日(土) 新世界国際劇場 不必要な残虐趣味は好みではないが、こうも何も無いと厳しいものがある。とにかく見せ場が無いうえに捏ねくり回した意味不明の展開でついていく気力も失せる。あとは、ひたすらにララ・ウェンデル嬢を見続けるしかない。…

レナードの朝

★★★★ 1991年7月7日(日) 祇園会館 2人の役者の演技は各々の芸風を誇示するのみで相乗効果とまでは言いがたいし、展開も余りに平易なのだが、この映画を包む女性監督らしい慈愛に充ちた優しさには素直に打たれる。やっぱり女は優しさが無いといかんと思う。(c…

レンブラントの夜警

★★★ 2008年3月8日(土) テアトル梅田1 グリーナウェイはレンブラントより市警団内部の腐敗をこそ踏み込んで描くべきで、その中での禍々しいまでのハッタリズムをこそ見たかった。こうもレンブラントのキャラが凡庸ではフルチン如きのハッタリでは何の足し…

レディ!レディ

★★ 1990年2月4日(日) セントラル劇場 「キャリアウーマン」と「ハチャメチャ娘」という設定がシテュエーションコメディの為の方便に過ぎず属性の上辺をなぞるだけで浅薄そのものだ。大体、桃井と薬師丸の配役はどう考えても逆で双方ともに柄じゃない。マニュ…

レッドクリフ Part1

★★★ 2008年12月27日(土) TOHOシネマズ梅田5 ほとんどなぶり殺しに近い戦法で敵を包囲した上で「やー我こそは」てな感じで猛将たちが次々登場。何かずるい感じで熱くなれない。オーバーラップやスローモーション等原理主義的手法を衒い無く使いまくら…

恋恋風塵

★★★★★ 1990年9月1日(土) 京都コマゴールド 計算も多少はあるのだろうが清冽な映像は確かに見たことのない域に達している。ストーリーと直に連携しない風景(野外上映のスクリーンに代表される)のフレームの切り方が巧く、そういうカットが計算外に意味を醸…

レディ・ハード 香港大捜査線

★★★★ 1990年7月29日(日) 新世界国際 ミシェールは『ポリス・ストーリー』や『007』みたいな半歩退いた立場所で魅力を発揮する。それは猪木の陰で女を磨いた倍賞美津子をさえ思わせる。ピンでは華に欠けるが、ほぼ均衡するラスロックの力量が安定したバラ…

レスラー

★★★★ 2009年7月1日(水) シネリーブル梅田2 娘との絡みなど舌足らずだし展開もお約束通りでドラマ深度は疑問だが、殆ど関係ないとさえ思える。ミッキー・ロークの顔と肉体が語るものの前では。バストショットでドキュメンタルに彼を追うカメラ。その演出に…

レッドクリフ PARTⅡ 未来への最終決戦

★★★ 2009年10月14日(土) トビタシネマ こうまでプラスチックでベニヤ細工の模造品を作ったジョン・ウーに或る意味尊敬の念を禁じ得ない。天気任せの戦略と勘違い女の意味無し投降と兵を退いたヘタレの葛藤無き翻意。熱くなりようもない世界ならせめて鳩出…

レベッカ

★★★ 1986年2月22日(土) 梅田東映ホール ヒッチとしてはストーリーに従属してる感があるが、それだけ原作の趣向は確固たるものだった。マンダレイの美術と家政婦アンダーソンの死者への隷属。ポイントさえ押さえれば映画は成立する。ただ、フォンテーンの儚い…

歴史は夜作られる

★★★ 2021年1月11日(月) プラネットスタジオプラス1 夫婦や恋人といった男と女の間には、たいてい2人にだけしかウケないパーソナルな思い出みたいなのがあって、映画はそこらへんを具体的に且つロマンチックに造形・創出することでご婦人方のハートを鷲掴…