男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【み】

MISTY

★★★ 1997年5月5日(月) テアトル徳山Ⅰ トップクラスの3人をキャスティングし屋久島くんだりまでロケしに行って気合は入ってるとは思うが、現代劇でこそ映える3人は板についてなく熱帯樹林みたいなロケーションには違和感がある。何よりどうあがいても『羅生…

皆月

★★★★ 1999年11月20日(土) テアトル梅田1 失踪した妻を追うという魅力的コンセプトは放置され、奥田の主人公は共感出来なく面白みも無い。一方で、それを補って余りある北村一輝と吉本多香美。規格外の暴力と狂気。予想外のエロスと開き直り。2人が全篇を統…

宮松と山下

★★★★ 12月5日(月) シネリーブル梅田4 監督集団「5月」とかいう3人の人たちによる長篇デビュー作品らしいが、その彼らが謳っているのが、まず手法ありきなんだそうで、こらはなかなか勇気のある発言だと思う。 撮った映画について聞くとき、テーマは何か…

ミッション:インポッシブル

★★★ 1996年7月6日(土) 徳山国際シネマ 『スパイ大作戦』リニューアルバージョンにデ・パルマとは打って付けの人選に思え、実際、マルチスクリーン等のケレンがはまり、兎にも角にも欧州系俳優2人の参画で60年代冷戦下スパイ映画のムードは復刻された。惜…

殘菊物語

★★★ 2000年9月9日(土) 高槻セントラル ダメボンに惚れてしまった良く出来た女の自己犠牲に共感が出来ない。典型的なメロドラマであり、こういう骨子の諸作を経て幾多のメロドラマが産み落とされたにしても、マスターピースとしての原初的なパワーまでは持ち…

3つの鍵

★★★★★ 2022年9月28日(水) シネリーブル梅田1 大して作品見てるわけではないのでナンニ・モレッテイの何がそんなに偉大な作家なのかはわかりません。本作は群像劇なんだが、それならアルトマンやPTAやソダーバーグらアメリカの監督たちの作品の余裕かま…

みんなのヴァカンス

★★★★★ 2022年9月24日(土) シネマート心斎橋2 ギヨーム・ブラックの映画は「女っ気なし」以来だけど、やっぱつくづくこの人の映画好きやなー思う。モテない野郎どものしがない日常を描いて、それに深ーく共振をする俺も又ちゃんとした人間なんだと勇気づけ…

水の話

★★ 1995年6月24日(土) みなみ会館 インスピレーションを頼りに行きゃあ何とかなるだろの戦略のなさが帰結した素材の残骸。料理は俺に任せろの意気も空転し素人芸と50歩100歩の体たらく。2人が名前を連ねた若気の至りモニュメントとして記録に残してい…

みんなのいえ

★★★ 2001年6月14日(木) 梅田劇場 前半はそれなりにグラインドしてるのだが、中盤以降、大工とデザイナーの話に絞り込んでいった途端に在り来たりとしか言えない展開になっちまう。大体邦衛も唐沢にしても余りにタイプキャストで意外性無さすぎ。一方田中と八…

水戸黄門

★★★★★ 2022年8月9日(火) 新世界東映 恥ずかしながら「水戸黄門」の映画って初めて見ました。黄門様と言えば俺の記憶では東野英治郎のTVドラマが最古の記憶で、以下、佐野浅夫や西村晃とかも演りましたが、どれもまともに見たことなんてありません。 映画…

見知らぬ人

★★★★ 1994年4月9日(土) 祇園会館 叔父さんの文明論は多分に青臭いのだが、それをさっ引いても多くの経験を積んできた熟達の人間味を感じさせ、且つそれがレイが到達したものにシンクロしてる趣がある。巨匠と言われる人の晩年期に現出するさばけた境地とでも…

ミスター・ノース 風をはこんだ男

★★ 1994年10月29日(土) みなみ会館 死期に差し掛かった老監督の夢見た古き良きアメリカ。ヒューストンはフランク・キャプラをやりたかったのだろうか…。息子ダニーの演出は確信的な錯誤をゴリ押しするパワーに欠けるので、甘ったるいだけのふやけた代物にな…

未知への飛行

★★★★ 2022年5月29日(日) プラネットプラスワン 1964年制作で同年の「博士の異常な愛情」と扱うテーマで競合・紛糾したらしい。今回初見だが、確かに構成やキャラも相当にかぶっていると思いました。基地や作戦室や爆撃機のコックピットといった限定さ…

ミミック 2

★★★ 2002年9月23日(日) トビタシネマ オリジナリティは殆ど無いにしてもこういうきっちり作られた地味暗ホラーは嫌いじゃない。主人公の女性昆虫学者の孤独感が彼女に対する怪物の想い(?)とシンクロナイズしていく展開が好み。デル・トロの1作目は未見だ…

壬生義士伝

★★★ 2003年1月28日(火) 梅田ピカデリー4 家族への深い思いと義を通すということ。前者は過不足無く中井の熱演もあり正直号泣ものだが、構成的に後者に転回していく部分が詰めが甘く舌足らず。『御法度』という曲者揃いの新撰組を見たあとでは今回は何となく…

水の旅人 侍KIDS

★★★ 1993年9月15日(水) 梅田劇場 NHK教育の幼児向けドラマのようなチープな絵作りがそれなりに味わい深く、それを全篇全うすることで題材に見合う世界を表出し得てるとは思うが、『デンデケ』以後の大林マイブーム手持ちカメラのブレ映像のしつこさが世界…

ミスティック・リバー

★★★★ 2004年1月20日(火) 梅田ピカデリー4 多彩な人物が入り乱れ拡散しまくる展開の中で緊張が持続した人間描写は、中盤で底が割れドラマの重点が絞り込まれるにつれ馬脚を現す。ふったネタを放棄したかのような展開が釈然としない。ペンもデ・ニーロみたい…

ミステリー・トレイン

★★ 1992年5月16日(土) テアトル梅田2 俺が今ここで何してる間にも見知らぬ某は見知らぬところで何しているということに諦観にも似た侘び寂び的意味を見出せなければ面白くも何ともないのだろう。最初に外してしまうと徹底的に乗れない。そういう意味で日本…

ミニミニ大作戦

★★★★★ 2004年9月13日(月) トビタシネマ 締めるべきところはキッチリ締めてるのにノンシャランな心地よさが全篇を横溢している。往年のストーリーテラーは隙が無いと今更ながら思い知らされた。場を弁え自然体に徹した3人の当世流行役者も好感度大なら演出も…

ミンボーの女

★★★ 1992年6月3日(水) 梅田スカラ座 やくざを描くに既存映画とは全く違うアプローチ。ヒロイックな虚構を廃し徹底的に貶め罰す伊丹は硬骨漢だった。ただ又も「女」シリーズの一環として製作された為にハウツー的メソッドが提示されルーティーンの陥穽に落ち…

Mr.インクレディブル

★★★★★ 2005年1月15日(土) 梅田ブルク7シアター4 家庭が平穏なら外へ飛び出せばいい。しかし、社会の基盤となる最小単位が崩壊する時代には今一度それを再構築せよということだ。保守は反転し強烈なカウンターメッセージとなるだろう。愛と連帯こそが危機を…

ミリオンダラー・ベイビー

★★★★ 2005年6月11日(土) 梅田ピカデリー1 他者のシナリオを律儀になぞるが、本質的には「物語」としてのロマンティシズムと同志愛とも言える役者達との共闘空間があれば良い。多分それがイーストウッドの純粋さであり限界でもある。それを映画と断言する輩…

ミュンヘン

★★★★ 2006年6月10日(土) シネマしんげき1 『シンドラー』の時代とは違い明快な答を出せない題材を選択したスピルバーグの立ち位置が物語的には苦しい。テロルの連鎖を断ち切る答は無く詠嘆的に鎮魂するしかない…というのは在り来たりと思う。随所の唸らさ…

ミークス・カットオフ

★★★★ 2021年10月24日(日) シネヌーヴォX 開拓期のアメリカて新天地を求めて荒野を彷徨する3家族と案内人。 なのだが、妻たちの1人、ミシェル・ウィリアムスのドレスがピンクっつーのがなんか違和感ありますな。まあ、どうでもいいけど。 こういう時代だ…

宮本武蔵 一乗寺の決斗

★★★ 1991年4月28日(日) トビタ東映 前3作を観ないでこれだけ観ても訳解るわけもなく、武蔵の懊悩や葛藤らしきものは俺の心を上滑りしていく。吐夢らしい豪快な造形美の片鱗を探し続けて観ていたが、それはラストの一乗寺下り松のモノクロの乱闘シーンまでつ…

宮本武蔵 巌流島の決斗

★★★ 1991年5月25日(土) トビタ東映 正直5部作の4と5しか観てないので入り込めないまま終わってしまった。アクロバティックな殺陣が売り物ではないと解っててもクライマックスは凡庸だし湿気ている。達観したかのような錦之介はいいが複雑怪奇な小次郎を演…

MINAMATA ミナマタ

★★★ 2021年9月26日(日) MOVIXあまがさき9 ①水俣病に冒された人たちの現実と企業との賠償闘争。 ②写真家ユージン・スミスの人となりと水俣とのかかわり。 という映画としての2つの立脚点があるのだが、ジョニー・デップが主役である以上、当然①を徹…

未来世紀ブラジル

★★ 1991年6月1日(土) みなみ会館 管理社会の風刺だとするなら直球でやればいい。鼻について仕方ない気障っぽい意匠は不要だし一歩譲っても統一感に欠ける。西洋的なものにオリエンタリズムと南米風味をトッピングすればカフカにでもなれると思ってるらしい。…

見知らぬ乗客

★★★ 1991年7月29日(月) シネマアルゴ梅田 ムード身上のチャンドラーが当然の如く機能せずプロット主導のヒッチが統御した映画は物語のロジックを喪失し寄る辺ない凡庸に陥る。出演者にも華が無い。極言すれば「メリーゴーランド」と「テニスの観客席」と「サ…

ミザリー

★★★★ 1991年8月4日(日) 新世界国際劇場 原作を読んでから見ていたら大層薄味なキングものと感じたと思う。グロとサディズムと文章上の多くのギミックをスッパリ切り捨て、平明化されたレトリックの対極の三文小説仕上げでも、それなりに見せられてしまうのが…