男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ろ】

ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ

★★★ 2020年2月29日(土) シネリーブル梅田4 まったく予備知識なしで見たので、60分のワンカット長まわしのことも見るまで知らなかった。 また、見た映画館は2D上映だったので、その60分が3Dになってることも知る由もない。 ずいぶん久しぶりに帰郷…

ローマでアモーレ

★★★ 2013年6月13日(木) 大阪ステーションシティシネマ9 若手2人の恋話はボールドウィンを語り部として登場させることで得意の分析話術から寓意性が喪失し凡庸。アレンとベニーニが担う2つの超現実的小話もペネロペ絡みの艶笑譚も総じてモッサリし噛み合…

ロマンスドール

★★★★ 2020年1月25日(土) 梅田ブルク7シアター2 現在の日本映画の監督で、新作が公開されえば、多少むりしてでも必ず見に行くってのが何人かいるような気がする。 タナダユキもその1人で、作品を全部見てるわけではないが、★4か★5しかつけたことがない…

ローズマリーの赤ちゃん

★★★★ 2013年7月21日(日) 第七藝術劇場 メジャー仕様の『反撥』焼き直しで、決定的に主人公の追い込みが緩いのだが、自壊するのではなく他者からの侵食によるあたり、米国に内在するトラウマを焙り出している。ジャジーな雰囲気と随所のポランスキー流夢幻…

ろくでなし

★★★★ 1981年6月20日(土) 今津文化 おっかなびっくりで作られた親父太陽族映画の系譜線上に現れた同時代感覚の虚無感。成島東一郎の撮影が素晴らしく『勝手にしやがれ』と表裏のラストも映画史の奇妙な蓋然性を思わせ興味深い。(cinemascape)

ロケットマン

★★★★★ 2019年8月28日(水) 梅田ブルク7シアター3 正直、さほど見る気もなかった。 何せ、明らかに2匹目のドジョウ感があるし、監督も、かの映画のブライアン・シンガー降板のあとを引き継いで完成させた人らしい。 何よりエルトン・ジョンに興味がない。…

ロング・ライダーズ

★★★ 1981年8月17日(月) シネマ温劇 本来は汚泥と混濁の中でこそ語られるべき西部はスタイリッシュな硝煙と粉塵の中にその姿を埋没されてしまう。ペキンパーが泣いているだろう。オリジナリティは兄弟俳優を何組も使うってアイデアだけで他はよそからの借り…

ROMA ローマ

★★★★★ 2019年4月12日(金) シネマート心斎橋2 微妙といえば微妙な立ち位置に立った作品である。 スペイン系の入植者の末裔である富裕層に対してネイティブなメキシカンであるインディオは貧困に留められているという状況で、富裕層の一家の物語である一方…

ロイ・ビーン

★★★★ 2018年11月11日(日) プラネットスタジオプラスワン 一番秀逸なのはジョン・ミリアスの脚本だと思う。 ヒューストンの演出は縦構図とアップを縦横に駆使してストップモーションの遊びなど自在な感じでいい。 しかし、おそらくこの映画で最大のヤマ場で…

ロッキー2

★★★★ 1980年9月22日(月) 伊丹グリーン劇場 初作の成功を受けつつも未だ清新な気持ちを保ちつつで望んだであろう本作。どん底の寂寥感は消失したが予算は増えて終局へのカタルシスは倍加した。ファイトシーンの圧倒的質量感。スタローン御自らの演出も過不足…

ローマの休日

★★★★ 1980年8月1日(金) 毎日文化ホール 不可触人だが超可愛く、幼気な処女でオキャンで明るい。全オヤジが夢見る女の子との出会いの理想郷。漲るエロ願望は1度のキスで無理に充足させ、分別ある保護者的立場に身を窶す。ラストペックの万感の屈託と充足のオ…

ロッキー

★★★ 1977年12月18日(日) 伊丹グリーン劇場 猫背でボソボソ話し亀を飼い組織末端の仕事で日々を凌ぎ冴えない彼女で慎ましやかな充足を得る。リアリズムな前半はアメリカンドリームの実現へ転調するのだが、それには後半の背景の厚みが不足。世界は数分間のテ…

6才のボクが、大人になるまで

★★★★ 2015年2月7日(土) 大阪ステーションシティシネマ8 6歳の頃に永遠に拡がってた未来は僅か10数年で視界90度位に狭まってしまうという現実と真実を年月を費やし詳らかにした労作だが、だからどやねんとも思える。アークェットの疲弊の年輪を重ねゆ…

路傍の石

★★★★ 1979年2月4日(日) SABホール 自我の萌芽を辿る明晰な物語性が気持ち良いのは原作によるものとしても、ミクロ的視点に陥りがちな常套的少年成長物語とは一線を隔てた感があるのは、時代を包括的に捉えるマクロ的視点の介在だと思う。実に精緻に丁寧に…

RAW 少女のめざめ

★★★★ 2018年2月9日(金) 大阪ステーションシティシネマ12 ズッテーン…なんじゃそりゃってなラストであったが語り口は好みであった。 初期のギャスパー・ノエみたいなテイストでもあるし、一方で女性監督らしいガーリーな曝け出し感もある。 校舎の屋上で…

ロジャー・ムーア 冒険野郎

★★ 1979年4月29日(日) ダイニチ伊丹 あくまで悪者はドイツで象牙の密猟してても米英サイドなら良しとされるらしい。黒塗りの黒人扮装を含めて地雷コード踏みまくりだがそういう時代だった。C調なムーアと飄然としたマービンのコンビがそれなりに苛烈で過酷…

ローマに散る

★★★★ 1979年4月22日(日) 大毎地下劇場 『Z』をクタールの映画だと言うのと等質に、これはサンティスの映画だと言ってもいい。それ位の撮影の濃度がある。元最高裁長官宅での軍警察の介入目撃は、蛙の穴を掘ってたらデカい蛇が出たとも言うべきエキサイティ…

ロマンス

★★★★ 2015年9月5日(土) シネリーブル梅田2 自分探しとかではなく失われたと思い込んでた過去を見つける旅路である点に於いて『四十九日』と通底すると言うかこれしかないんかとさえ思わせたが、臨界線上の男を描く腰の座りが優子の「ま、いいか」的開き直…

ローガン・ラッキー

★★★★ 2017年11月18日 大阪ステーションシティシネマ9 チャニング・テイタムにせよアダム・ドライヴァーにせよ、リアクション乏しくウドの大木みたく巨体で突っ立てる。 これが、ローガン兄弟。 一方、ダニエル・クレイグとその弟2人は過剰リアクションでピ…

ローリング

★★★★★ 2015年10月12日(月) 第七藝術劇場 内向きに閉塞した地方都市で若者たちは腐っていく。その捩れた狂気を盗撮や転生や電気ドリルやソーラーパネルetc…といったギミック弄して描くあたり正しく「シンセミア」的であるし3人称語りも寓話的だ。停滞を…

牢獄

★★★ 2017年10月7日(土) プラネットスタジオプラス1 3重のマトリョーシカ構造で尚且つ2層目と3層目がシンクロするので予備知識なしではわかりにくい。 ただ、ペシミスティック&サディスティックなのは徹底しているし、ベルイマンが映画の語り口におい…

フェリーニのローマ

★★★★ 1978年4月2日(日) SABホール 自家籠中の猥雑と郷愁のカオスとして呈される古代から現代に至るローマに纏わる エトセトラ。闊達だが食傷も感ずる中、「地下工事の掘削機」・「高速道の渋滞」・「古都 遺跡の照明」など偏愛的な無機物質愛には惹かれる…

ローサは密告された

★★★★★ 217年8月22日(火) テアトル梅田2 物凄いカオスだ。 こんなんじゃ、ドゥテルテが麻薬関係者を片っ端から何千人殺そうが本質は改善しないだろう。 それを産み出す土壌を改良しないと上物だけ取り繕っても無駄なのだから。 それでも、人は生きるしかな…

LOGAN ローガン

★★★ 2017年6月4日(日) MOVIXあまがさき9 よいよいになったウルヴァリンと要介護老人化したプロフェッサーX。 設定だけみればパロディすれすれだが、一方でものすごく魅力的だ。 見たいと思わせる。 篇中、随所でウルヴァリンはプロフェッサーを抱き…

64 ロクヨン 後篇

★★★ 2016年6月26日(日) MOVIXあまがさき11 「刑事はそんなことも解んねえのか」との浩市の嗚咽は友和他の頭上を上滑る。映画はそこに収斂するようには仕組まれてない。『砂の器』的な情への浸り方が出来ぬのならいっそ言わせぬ方がいい。機構側の男達の多…

64 ロクヨン 前篇

★★★★ 2016年6月5日(日) MOVIXあまがさき9 男が理のないことを通せざるを得ないとき、すり替えギリで搦め手から感情論でゴリ押しに突破する様を真正面から描く。映画は仕方ないことだと共感を漲らせている。警察機構のヒエラルキーと摩擦を多くの顔に味あ…

ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

★★★ 2016年12月18日(日) MOVIXあまがさき11 少なくともエピソード3のラストの円環への感慨以上の直結を見せる本作の終盤は涙腺を刺激する。 俺は「シン・ゴジラ」以上に「ODZILLA ゴジラ」を買っている偏屈人間なのでギャレス・エドワーズ…

ロスト・バケーション

★★★ 2016年8月1日(月) TOHOシネマズ梅田6 この設定でこうなるとの予定調和から些かの逸脱も無いし見せ方に於いてショットの連鎖が勢いの域に安住し怠惰である。終局の展開は不親切というより思い上がりだ。端末大好き僻もどうかと思う。ただ空…

ロミオとジュリエット

★★★★ 1974年11月23日(日) 伊丹グリーン劇場 それほど感興が涌かない古典題材もアイデア次第で蘇る。役柄と実年齢が同じ少年少女を使ったという一点でこの映画の勝ちが決まった。若さの弾けんばかりの瑞々しさが画面からほとばしる。一方で入念な考証に基づく…

ロブスター

★★★ 2016年10月22日(土) 新世界国際 不条理とは揺るがない条理が確立されている世界でしか成立しない。 カップルであることを強いられることは少し前までは条理であったのだが、作り手世界観の中では不条理であるらしい。 結構な予算を費やした映…