男の痰壺

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ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

★★★ 2016年12月18日(日) MOVIXあまがさき11

少なくともエピソード3のラストの円環への感慨以上の直結を見せる本作の終盤は涙腺を刺激する。
 
俺は「シン・ゴジラ」以上に「ODZILLA ゴジラ」を買っている偏屈人間なのでギャレス・エドワーズの演出は認めるとこがあり、その空間把握力とかロングショットのパノラミックな構築力は本作でも遺憾なく発揮されている。
もう、惚れ惚れする画が頻出する。
 
でも、やっぱシナリオ段階の構成の駆け足が被い難いのだ。
終盤の展開を見る限り、この映画はデススター指揮官ベン・メンデルソーンがもっとフィーチャーされねば成立しないのである。絶対状況のイードゥでの3者の確執とせめぎ合いは最大の見せ場であったはずだが、いかにも甘い。
 
戦争映画だと言うなら悲惨も悲愴も通り一遍。
そのへんも中途半端だった。
 
少なくとも終盤の円環への感慨はEP3より涙腺を刺激する。演出の空間把握力も発揮され惚れ惚れする画が頻出。だがシナリオ段階の構成難もあり絶対状況のイードゥでの3者の確執と思いの交錯は淡泊に流される。戦争映画だと言うなら悲惨も悲愴も通り一遍だ。(cinemascape)