男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【しあ~しの】

JM

★★ 1995年7月2日(日) 高槻セントラル 何だか小賢しい癖に『ブレードランナー』の呪縛から1歩も脱け出せないという情けない代物で3大スターの競演といってもロクな見せ場をもらえないラングレンが気の毒だ。期待のたけしも柄じゃない。(cinemascape)

J&S さすらいの逃亡者

★★★ 1995年9月9日(土) みなみ会館 見かけはもとより遣ること為すことド汚なく且つええかげんな主人公の70年代マカロニ末期テイストの佳品。演出にはハッタリとケレンが垢抜けなくも窺え一応の訴求力はある。ひとことで言って変な映画だが例によってのんべ…

地獄の女スナイパー

★★★★ 1994年2月12日(土) 新世界国際劇場 パクリであっても『荒野の用心棒』の価値が些かも揺るがぬ如くに『ニキータ』のそれと言われるだろう運命を社会派ダミアーニは愚直な律儀で受け流す。マカロニックな図太さ。アクションとして派手さは無いが詫びしい…

シックス・デイ

★★★ 2001年8月15日(水) トビタシネマ 行き着くところオリジナルかコピーかが全く無意味と化すクローンっていうのは高度に深淵なる題材だと思う。本作でもそこに若干踏み込んでくれそうなシチュエーションはあるが結局は形而上に振れる筈もない。そこが惜しく…

失踪

★★★ 1994年2月12日(土) 新世界国際劇場 確かに実際の人生は白黒はっきりできることは希でボーダーラインの上を歩き続けるようなものだろう。この映画の主人公も犯人もストーリーラインも煮え切らない境界線上をすすみ続ける。微妙に特異だが、そんなに面白い…

四月物語

★★★★ 2001年10月20日(土) 梅田ガーデンシネマ2 主人公の上京・入学と女優であり私人である松たか子の巣立ちがパラレルにシンクロする内輪受け企画だが華やぎでなく疎外感・孤独感のようなものを主旋律にしてる点が内省的で浮つきを相殺する。雨が効果的に使…

獅子の血脈

★★★ 2001年12月20日(木) ホクテンザ1 良純がダメなこと衆目が一致する中それなりの謎めいた展開で保たせるのだが最後の最後でギャフンとなる。そりゃないぜよ松方の兄貴…悦に入る様はもはや新喜劇。松田優に強いインパクトを覚え南野が相変わらず良い。一方…

シッピング・ニュース

★★★ 2002年3月30日(土) 梅田ピカデリー4 放蕩妻と先祖話が主人公の再生の物語と有機的に繋がってないので事象を羅列しただけの印象にしかなっていない。いずれにしても、こんな他力本願親爺では、自己再生なんて程遠く、「癒し」という流行言葉のクソ本質が…

幸福

★★★★★ 2002年4月16日(火) シネリーブル梅田2 恐怖を覚える程に余りに唐突に襲い来る喪失感と瞬く間にそれが過去の出来事として忘却される様は、家族という関係の危うい本質を衝き確かにそんなものだと思わせる深遠さがある。絵のように美しい画面だが実の親…

ジェロニモ

★★★★ 1994年8月28日(日) 新世界国際劇場 時代に呑まれ消え行く者への惜別感が如何にもミリアス的なのだが、ジェロニモというカリスマを描くのではなくその周囲で時代に抗した者をこそ哀悼してる。ハックマンとデュバルが介添的役回りなのも泣けるしヒル演出…

大阪極道戦争 しのいだれ

★★★★ 2002年6月4(火) ホクテンザ1 『ナニワ金融道』的経済ヤクザのコンゲームは今となっては陳腐だが、主役3人の生き方は正味真っ正直で迷いが無く気持ちいい。特に仁藤優子が素晴らしく役所との絡みでは長廻しに耐え多面的な女心の表出を演じ切って出色。…

JSA

★★★ 2002年6月30日(日) トビタシネマ 南北国境の紛争事件を調査するのが北の将校を父に持つスイス国籍の女性将校という魅力的な設定が活かされず、浮かび上がるのは結局いつもながらの友情と信義の物語のみ。情に流されず描写に抑制が効いてるだけに惜しいと…

仕立て屋の恋

★★★★ 1993年1月15日(金) みなみ会館 被虐世界の変態覗き見親爺の話と品の在る精緻な作りがアンビバレントに並存するが、ルコントの男を慈しむかのような一切の躊躇無き水平目線が、そういう戸惑いを解消する。何より盗視の映画的興趣の前では所詮本質変態な…

ラスティ・メン 死のロデオ

★★★★ 2022年5月15日(日) プラネットプラスワン ミッチャムが醸す男の哀愁とかレイの演出が的確であるとか、そんなことは然程思わず、ひたすらにスーザン・ヘイワードが素晴らしいと思いました。名前はなんとなく知ってる人だけど、この人の映画は1本も見…

実録三億円事件 時効成立

★★★★ 2002年10月4日(木) トビタ東映 件の事件は序盤で終わり後は四畳半的弱者の怨念話になったら辛いと思って見てたら実際そうなったがドライに押しまくる演出で全くダレない。てらいの無い岡田も小川も良いが圧倒的なのは刑事の金子で、こいつを見てるだけ…

死刑にいたる病

★★★★ 2022年5月8日(日) MOVIXあまがさき8 題材としては新鮮味ゼロなんですけど、阿部サダヲという演者と演出の白石和彌の持てる力量がっぷり四つの感があって見せ切ってしまう。力のある者同士の四つ相撲はやっぱ見応えあるなと思いました。 収監さ…

実録・安藤昇俠道伝 烈火

★★★★ 2002年11月5日(火) ホクテンザ2 『DOA』丸出しの出だしから舐めとるなあと思って見ていると、中盤までの予定調和を美木と山口コンビがぶち壊す。どこまで行くのかっちゅう逸脱ぶりは相変わらずでも程良く心地良い。志賀の親爺が久々に儲け役だしラ…

自転車吐息

★★★★ 2002年12月13日(金) 扇町ミュージアムスクエア 閉塞状況から逃れ得なくば人は逃避し破壊し、さもなくば自壊する。自壊男に殉教する男が縋る「透明ランナー」は所詮幻影。妹が「ざけんじゃねえ」と街の喧噪に突き進むのが救い。青臭くてたまらん部分も多…

獅子王たちの最后

★★★ 1993年7月4日(日) 天六ユウラク座 対極的な2人の男の生き様が類型的だが故に安心して見ていられる出来。ただ、象徴としての「伝説のヒットマン」の位置づけの筋への絡みが悪く思いの他機能しきれない。ラストも投げやり。青いなりに役者達は良く、錦織…

シカゴ

★★★★ 2003年4月19日(土) 梅田ブルク7シアター6 巧いとは思うが、これはフォシーへのオマージュではなく丸っきりのトレースと見え、又、主役が目一杯では見てて気が気でなく矢張りステージプロを用いて欲しかったと思い、何より映画化されなかったのもさも…

実録おんな鑑別所 性地獄

★★★ 2003年5月14日(水) 東梅田日活 女囚のリンチが今見ればどっか可愛いらしいもんで「因幡の白兎にしておやり!」には苦笑せざるを得なかった。棒読みな主要人物中芹明香が頭抜けて良く役も儲けもん。救われない世界に余裕の人柄が滲む小原のマキノチック職…

シティ・オブ・ゴッド

★★★★ 2003年7月8日(火) テアトル梅田1 引きの画のドキュメンタリズムとケレン満載の編集によりスタイリッシュに語られる説話は群像の中から3人の少年を抽出するが、その先は有りがちな退いた視座からの盛衰観測に収斂する。殺され殺す子供を描いて越境した…

シコふんじゃった。

★★★★★ 1992年2月3日(月) 梅田コマシルバー 冷淡を過ぎ冷血とまで見える醒めた体裁を纏い、一方では低次元な熱血スポ根的ドラマトゥルギーを持ち込み、更に竹中の下ネタギャグの破壊力が混在する。観客は下卑た笑いと熱い共闘意識と苦い反発を往還しつつ見入…

JFK

★★★★★ 1992年4月6日(月) 梅田東映パラス 撮影済フィルムを10分の1に圧縮したかの如き圧倒的な物量とコラージュ映画とでも言うべき編集の衝撃。既存ポリティカルフィクションの何とも似てない斬新さ。加えて新旧の偏愛役者で塗り固めた真中にスターコスナ…

シェルタリング・スカイ

★★★★★ 1992年5月15日(金) 毎日文化ホール 愛の儚い残滓を観念で希求しても、結局その不在を確認する道行でしかない。相手の死により終焉するどころか、最果ての砂漠の深遠に埋没し、その先の行くところまで行く。この感覚が堪らない。『ラストタンゴ・イン・…

しとやかな獣

★★★ 1992年6月13日(土) みなみ会館 川島は何だかんだやってるが地に足がついてない感じで、本質による必然から遠いので歯車が噛み合わない。ロジカルに構築された新藤脚本の図式性ばかりが鼻につく。若尾文子の色気が特筆もんなだけに、やはり増村か市川なら…

七年目の浮気

★★★ 1992年8月31日(月) テアトル梅田2 妄想話で終始するアイデアはいいのだが、コードを越境する際どさが悲しいかな最早余りに緩いのだ。トム・イーウェルも洒脱さに欠け鈍重。モンローのスカートが幾らはためいても歴史的価値しか見出せない。(cinemascape)…

シティ・オブ・ゴースト

★★★ 2005年3月18日(金) 新世界国際劇場 主人公が逃亡の異郷の地で精神的変容を遂げる、のでもなくクライムサスペンスとしてもダラダラして見せ場らしきものもない。何がしたかったんやマット・ディロンあんたは?カーンもドパルデューもよう付き合ったよ。た…

シーズ・ガッタ・ハヴ・イット

★ 1992年8月8日(土) 高槻セントラル こういう自己中女を半ば肯定的に描けるというスパイク・リーってのは余程包容力のある良い男なんだろうってのはわかっても、しかし俺は勝手にせえやとしか思えない狭量な野郎なのである。描方に関しても全く惹かれない。(…

地獄の警備員

★★★★ 1992年9月23日(水) 扇町ミュージアムスクエア 元力士というキャラがアイデアのみで肉体の存在としてのそれには実は殆ど言及されず商社内の絵画部なる背景も脳内世界に終始する。ホラーに拘泥する振りをしながら否応なく形而上的世界観に色気を出してし…