男の痰壺

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幸せなひとりぼっち

★★★ 2017年2月12日(日) MOVIXあまがさき1

スウェーデンでめっちゃヒットした映画だそうだ。
何年か前にヒットしたフランス映画に「最強のふたり」ってのがあったが、あれと同種の何かを感じる。
すごく平易な作りというのもあるが、基本はいけ好かない野郎が人間回復する物語ということだろう。
そして、その回復をサポートするのが「最強」では黒人で今作はイラン人。
移民という設定が「今」だと思う。
まあ、こういう映画が作られヒットしてるうちは、保護主義とか右傾化の台頭っても、まだ大丈夫なのかもしれない。
イギリスやフランスはそうも言ってらんないかもしれんが…。
 
とにかく、この主人公。
奥さん好き好きで突き抜けてる。
そういう人間関係は久しく見てなかったので、それだけで胸が熱くなりますなあ。
 
えっ?そりゃお前んとこが冷えてるからやろって。
刺さります。
 
偏屈老人の自己回復の話として、帯びた社会性に一応は納得する出来なのだが、急旋回に男と女房と隣人の暦年話になってくのが戸惑う。筋としてそこが本質なのではと思えるから。技術系男子と文学系女子の馴れ初めからの交々は余りに端折った感が拭えず惜しい。(cinemascape)