映画1950
★★★★ 2024年12月8日(日) プラネットプラスワン 原作ではサイコキラーだったらしい主人公が単なるすぐにキレやすい男と多少マイルドになっている、ということだが、巷間言われる通りそれで良かったと思われます。サイコキラーだと寧ろ凡庸で見飽きた設定に…
★★ 2017年9月23日(土) プラネットスタジオプラス1 単体としての作品「ゲルニカ」でなく、ピカソの他の作品も適宜使用してモンタージュしている。 それが、惨禍を描くに具象から抽象へと変転するのだが、表層的な感じがする。 もっと言うなら子供じみてる…
★★★★ 2015年12月20日(日) プラネットスタジオプラス1 鳥瞰で捉えられた商人の惨殺死体やデュリエに嬲り殺される優男などけっこうに血なま臭いプロットも混じえつつも説話的な語り口故に牧歌的。冒頭の射撃大会の件などは童話世界のよう。西部劇の体裁を借…
★★★★ 2024年9月29日(日) プラネットプラス1 ✳︎今回プラネットでの上映は「アリゾナの男爵」のタイトルで行われたが、ここでは流通ソフトのタイトルに倣います。 アリゾナ州をまるっぽまんま詐欺ろうとした男の話であり、実話だそうです。まあ、おそらく史…
★★★★ 2024年6月7日(金) 大阪ステーションシティシネマ8 主役の傍にいる2人の陰陽の凄まじい2項対立。その手のタイプキャストからは幾許か外れてる高峰秀子の躁と山村聡の鬱の規格外の在り様の狭間でノーブルな田中と上原が従来型の小津モデルを慎ましく…
★★★★ 2024年2月4日(日) シネリーブル梅田4 キリスト教への懐疑や絶望を映画は往々にして取り上げるし、「道化師」という邦題から皮肉めいたものを予想していたのだが、教義に対して一片の迷いもない肯定的なものだった。そういう映画だと判るのに見終える…
★★★★ 2016年9月25日(日) プラネットスタジオプラス1 臨戦下の如き警察車の市中徘徊のローアングルな導入から容疑者の公開見分と掴みは超クールだが肝心の計画遂行は凡庸。しかし後半俄然冴えわたる。次々と娑婆への見果てぬ夢と想いと追憶を胸に彼らはフ…
★★★★ 1993年8月10日(火) 扇町ミュージアムスクエア 悪の起源を解き明かそうなぞと言う教条的志向は皆無で、ひたすらに派生しゆく悪の連鎖を丸投げに提示する。そう言う絶望的達観は無責任と紙一重なのだが、真摯な姿勢からブニュエルの怒りと哀しみは読みと…
★★★★ 1993年10月29日(金) シネマアルゴ梅田 得てして風化する宿命のマスターピースに留まらず今尚訴求力を持つとすれば2人の女優の役者力だと思いもするが、燻銀の如くに緻密なマンキーウィッツの構成あればこそ。机上の設計こそ半世紀の年月に耐え得る。(c…
★★★ 1990年11月4日(日) 日劇シネマ 孤絶した2人の純粋恋愛映画として成立させれば良かったのに、多くのしがらみを遍く説明的に注釈することで絶対純度を放棄してしまった。ただ、それでも残留する古色蒼然としたメロドラマの作劇術の強度はやはり捨て難く久…
★★★★ 2021年4月29日(木) プラネットプラスワン 予算的にけっこう制約があったらしく小ぶりの感がなくもないが、それだからこそといいましょうか、フォード一家の面子のコラボもよろしく小さなエピソード群の集積が好ましい。 ぶんむくれた女房の態度に手を…
★★★ 1982年12月18日(土) SABホール 魑魅魍魎と化したスワンソンをシュトロハイムと組ませる諧謔をご丁寧にデミル・キートン・ホッパーを配して補完する世界の構築力には唸るが、一方でホールデンサイドのドラマが弛緩して全く面白くない。クライマックス…
★★★★★ 1981年1月31日(土) SABホール 脚本の徹頭徹尾なロジカル構成に対し、演出のパンフォーカス多用の人物配置は当意即妙で、パッションとエロスの発露に稀代の才能が2枚揃い、リリカルな瞬時の詩情をカメラは変幻に抽出する。真の天才的職人たちの奇…
★★★★ 2019年6月22日(土) シネヌーヴォ 「フィルム・ノワールの世界」という企画で見た。 この企画、見たいものがそこそこあるのだが、ほとんどがデジタル上映なので敬遠していた。 今回、他に見たいのがあって、どうせならとついでに見たのだが。 アンソニ…
★★★ 1980年6月15日(日) SABホール 手堅い演出だし退屈することもないのだが、41歳のアン・トッドが適齢期の女性を演じるのが土台無理であり華が無さすぎ。男達にも魅力がないのでグダグダの恋愛の泥沼は正味どっちでもよくなる。構成上の煮え切らなさも…
★★★★ 2018年11月24日(土) プラネットスタジオプラスワン ブレッソンの初期作で真っ暗闇の物語なのだが、語り口にリズムがあって救われる。 田舎に赴任した若い司祭の鬱屈した日常。 彼はそれを、日々日記に綴る。 出来事があって、夜それをノートに書き、…
★★★★ 2018年9月16日(日) プラネットスタジオプラスワン ジョン・フォードが自作で1番気に入ってると言ったとかっていうことだ。 それにしては、単線構造の小品なのだが、確かにエキスの結晶のようなもんとも言える。 主演の2人が出会うのが、 モルモン教…