男の痰壺

映画の感想中心です

映画2020

Shirley シャーリイ

★★★★ 2024年7月10日(水) 大阪ステーションシティシネマ7 女流作家の家に間借りした若夫婦がとんでもない目にあう、って梗概を見て「ミザリー」みたいなのかと思ってましたが全然違っていた。「たたり」の原作者シャーリー・ジャクソンの伝記をベースにし…

花束みたいな恋をした

★★★ 2024年4月27日(土) テアトル梅田1 恋の発生から終焉までを実に律儀に描いているのだが、万人が納得する展開に律儀すぎて意外性の欠片もない。 あるのは、これでもかというくらいの若い2人をとりまく日常の本や漫画や映画やゲームや行く居酒屋やパン…

サン・セバスチャンへ、ようこそ

★★★ 2024年1月19日(金) 大阪ステーションシティシネマ7 キャリアは終わったなと思われていたアレンにも救いの手を差し伸べる人がいたんや、ってことで取り敢えず良かったと思いますが、出来に関しては今一冴えないと思います。 浮気する妻との冷えゆく関…

イントロダクション

★★★ 2022年6月27日(月) テアトル梅田2 冒頭、おっさんが鍼灸院の事務所の中で必死で祈っている。「どうか助けて下さい。私の財産の半分差し出しますから」とか、半分かよと思ったりするのだが、一体何を祈っていたのかその後描かれるわけでもない。 若い…

パーフェクト・ケア

★★★ 2021年12月6日(月) なんばパークスシネマ8 金持ち老人を喰い物にする。ってのは、俺のような貧乏老人からすれば溜飲が下がる話。のはずだが不快感が先行する。 何だか、重心の置き方がハンパである。 この設定なら、老人たちを喰い物にされて当然のク…

逃げた女

★★★★ 2021年6月28日(月) シネリーブル梅田2 一定の所与の反復条件を規定した3題噺。 主人公が女友達(先輩)を訪ねる→ 飯を食いながら友達(先輩)の話を聞く→ 近況を聞かれて「5年間亭主と離れたことがない」と答える→ 再び友達(先輩)の話を聞く→ 男…

海辺の彼女たち

★★★★ 2021年5月22日(土) シネヌーヴォX 外国人技能実習生の過酷な現実を描き、それを取り巻く日本という老齢社会が陥ってる労働需給のアンバランスを穿つ、 みたいな社会システムへの言及は中盤以降に後方に退き、別のテーマが浮上する。 そういう意味で本…

BLUE ブルー

★★★★★ 2021年4月11日(日) MOVIXあまがさき1 持てる者持たざる者の話は「アマデウス」とか色々あるんだろうけど、ギラついた嫉妬を内向させて終ぞ現せない男を描いて得も言われない深々とした味わいがある。本作のサリエリを演じた松山ケンイチは独壇…

騙し絵の牙

★★★ 2021年3月31日(水) 梅田ブルク7シアター4 予告篇であんだけ煽るもんだから、どんなドンデン返しがあるのかと期待値も高まってしまいました。 【以下ネタバレです】 派閥抗争の片側についていた大泉洋が策を弄して相手方を潰す。 であるがついていた…

ミナリ

★★★★ 2021年3月26日(金) TOHOシネマズ梅田6 移民した日本人たちを題材にしたものが、えてして日本人ムラの中の話になるのに対して、この家族は個で屹立している。それは、日本人と韓国人のメンタリティの違いというより、監督・脚本のリー・アイザッ…

シン・エヴァンゲリオン 劇場版𝄇

★★★ 2021年3月9日(火) TOHOシネマズ梅田3 冒頭のパリでの見せ場が、全く意味不明の映画的な牽強付会ハッタリズムで素晴らしい。これは「Q」と同じである。 が、素晴らしいのはそこだけであった。 この半年で新劇場版3作を見たのだけが、俺の知り得…

ノンストップ

★★★ 2021年2月21日(日) MOVIXあまがさき1 ふっふっふっ…今はしがない一介のオヤジとして暮らしているが、俺の知られざる過去は、かつて傭兵として戦ったアフガニスタンで東洋のキメラと恐れられた男だったんだぜ、凡人どもめ、ふっふっふっ。 とまあ…

私をくいとめて

★★★ 2020年12月26日(土) テアトル梅田1 女性としての生きにくさみたいなのを、これでもかと自己正当化して描いてるんだけど、正直わからんでもない部分がある一方で、それでももうちょっと折り合いつけてかなあかんのちゃう? とオジサンは思ってしまいま…

Mank マンク

★★★★ 2020年11月29日(日) シネマート心斎橋1 ハーマン・J・マンキーウィッツ。 正直、「市民ケーン」以外に大した仕事があったのかと思ってしまうのだが。 篇中、30年代のMGMスタジオで、セルズニックにドイツから招聘された若きスタンバーグを前に…

朝が来る

★★★★★ 2020年11月6日(金) TOHOシネマズ梅田10 今まで河瀬直美のことを、どうしても斜め上からしか見れない感じがしていて、それは、女性というアイデンティティをあまりに前面に出してそこに依拠した作風であることから、やたらな海外での高評価も、…

とんかつDJアゲ太郎

★★★ 2020年10月31日(土) 梅田ブルク7シアター4 原作知らないし、DJになんの興味もない。クラブなんてのも行ったこともない。その昔、ディスコと呼ばれてたころは行ってましたが。敢えて言うならトンカツは好き。 そんなおいらが、度重なる関係者の不祥…

スパイの妻 劇場版

★★★ 2020年10月20日(火) MOVIXあまがさき7 「スパイの妻」とタイトルにうたっている。 その通り、これは妻である彼女の心理の変転劇なのだろうが、そこに納得性があるか、言い換えるなら観客を納得させ得るかが肝のはず。 で、やっぱダメやんと思っ…

宇宙でいちばんあかるい屋根

★★★★ 2020年9月7日(月) 梅田ブルク7シアター7 継母とオヤジの間に子どもができたってことで、実の子でない私は…っていう女子高生の悶々。悩んだり反抗したりの定番ドラマと近所のお兄さんへの憧憬。 まあ、見たい気力は起こりません。 そこに、ホームレ…

思い、思われ、ふり、ふられ

★★★ 2020年8月29日(土) TOHOシネマズ梅田9 この手のジャンルムービーを撮り続ける三木孝弘浩が、ある高みに達したみたいな評を読んで興味を惹かれたが、全然凡庸だった。 同じ巨大マンションに住む高校生たちが主役です。 っていうと昨年の山戸結希「…

のぼる小寺さん

★★★★★ 2020年7月10日(金) 梅田ブルク7シアター5 不思議ちゃんキャラの同級生の女の子に惹かれるってのが、昨年の「殺さない彼と死なない彼女」みたいな滑り出しなのだが、あれが2人だけの世界に耽溺していくのに対し、今作は複数人に余波がもたらされる…

AI崩壊

★★★★ 2020年2月14日(金) 梅田ブルク7シアター5 意気は買うけど、さすがにポシャるやろと思っていた。 でも、予想外に健闘している。少なくとも俺は思います。 【以下ネタバレです】 もちろん、規模において、エメリッヒとかのハリウッド製終末ディザスタ…