男の痰壺

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ノンストップ

★★★ 2021年2月21日(日) MOVIXあまがさき1

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ふっふっふっ…今はしがない一介のオヤジとして暮らしているが、俺の知られざる過去は、かつて傭兵として戦ったアフガニスタンで東洋のキメラと恐れられた男だったんだぜ、凡人どもめ、ふっふっふっ。

とまあ、こういう妄想はみーんな大好きなんだろう。この手のパターンの映画は後を断ちません。女性が主役ってーと「ロング・キス・グッドナイト」とか。

 

冒頭、モンゴルでのミッションが描かれる。このときの彼女は黒髪のロングヘアーのスレンダーな美女に見えるのだが、月日が経って現在、揚げパン屋のオバハンとして暮らしている彼女は見事にオバハンで、どっちが本当やねん、と思って調べると演じているオム・ジョンファは50過ぎてました。冒頭が若作りやったんですね。

でも、今どきの女性は50代でも若いっすから、全然大丈夫です。なんとなく鈴木紗理奈に似てる彼女も大変魅力的であります。

 

アクション映画としての殺陣とか意匠とかは取り立てて秀でているとも思えないが、例えば初めて敵に遭遇した彼女が攻撃を瞬時に受け止めてしまう見せ方などやっぱゾクリとします。

彼女の亭主も見た目冴えないし、一人娘も全然可愛くない。そういった面子がベタを承知で押しまくるのが、ベタの2乗で不可逆的に突き抜ける。

 

それにしても、北の女性諜報員が韓国に潜入してって話は大韓航空機事件の金賢姫から「シュリ」などを経て脈絡と連なっている。南北分断の悲劇に根差すロマンティシズムなんだろう。

 

韓国に潜入した北の敏腕諜報員が積年の末揚げパン屋のオバハンと化するのだが亭主も冴えず娘も不細工なのだ。そういったベタファミリーがベタ承知で押しまくりベタ2乗で不可逆的に突き抜ける。遭遇した敵の攻撃を瞬時に反応し受け止めてしまう件などゾクリ。(cinemascape)

 

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