男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【さあ~さの】

殺人核弾頭 キングコブラ

★ 1994年8月28日(日) 新世界国際劇場 300%どうでもいいような話であり、それはそれで構わんのだが、肝心のアクションが絶対零度に限りなく接近しようかというショボさであり、尚且つ畏れ多くもジョン・ウーの『ハード・ターゲット』を意識した類似品とい…

酒とバラの日々

★★★★ 1994年9月7日(水) シネマアルゴ梅田 ジャンル映画としての前フリに過ぎぬ前半3分の1が矢張り甘い。しかし、後半急速に締まる。付かず離れず墜ちていく2人。だが、サイコパスな展開を避け死での決別もない予想外な終結と余韻。オーバーアクトのレモン…

座頭市果し状

★★★ 2002年7月7日(日)~8日(月) トビタ東映 人を斬る市の呵責の無さが結構際だっていて非情さが良く出ている。ルーティーンな話だが安心して見られるし、天下の宮川の撮影は深い色を良く出しカットによってはとてつもなく美しい。(cinemascape)

最後のブルース・リー ドラゴンへの道

★★★ 2002年8月15日(木) トビタシネマ 蹴り上げた足先で瞬時にこなす2つの動作に目を疑い、殴り蹴る際の烈迫の気合は「闘う」ことの初源的な意味を思い知らせる。バレエの如き振付けクンフー映画では味わえない本物の興奮。敵役ノリスの扱い良く、リーの三文…

さすらいのカウボーイ

★★★★★ 2002年10月16日(水) テアトル梅田2 女は男の愛にすがって生きていけても男は女への愛だけでは生きてはいけず、永久に本質的には解り合えないという自明の理を悟りの境地に達したかのような達観ぶりで描いた散文詩。20歳のときに結婚した10歳上の…

サイン

★★★ 2002年11月2日(土) 梅田ブルク7シアター7 世界の終末を田舎の1軒屋に限定して描くというのは思いつきそうな話だが、それにリンクさせた超常現象にアメリカンタブロイド的レトロチープさを持ってくるのは完璧に新鮮で巧い。しかし、信仰の回復にまつわ…

殺人に関する短いフィルム

★★★★ 2003年4月29日(火) シネリーブル梅田1 青年の殺人に至る背景が解き明かされるにつれ感情移入を強制される居心地の悪さを感じたのは事件と社会構造とのロジカルな因果関係を解き明かせてはいないからだろう。にしても、このフィルター駆使による閉塞感…

サウンド・オブ・サイレンス

★★★ 2003年6月19日(木) トビタシネマ ブリタニーが出色なこともあり導入部分は『羊たちの沈黙』逆バージョンとして期待も高まるのだが、単なる記憶探しに話が縮こまってしまい、つまんないことこの上ない。映像表現も役者も1級といっていい出来なのに脚本の…

チャップリンの殺人狂時代

★★★ 2003年8月7日(木) OS劇場CAP 大不況下の絶望感を滲み出させてソクソク身に沁みる物語だけに、トレードマークは脱ぎ捨てても残るチャップリンの尻尾が煩わしい。有名なラストの演説も戯言にしか思えない。何故なら物語は其処に収斂するようには組ま…

サクリファイス

★★ 1993年12月4日(土) ACTシネマテーク タルコフスキー美点のたゆたう時間軸は平準化され、ニクヴィストが捕らえる空気や火や水は平板で陳腐。ヨセフソンが問う神の在不在には借り物臭いベルイマン臭が横溢。しかも、退屈な『鏡の中にある如く』を彷彿と…

座頭市

★★★★ 2003年9月20日(土) 梅田ピカデリー1 異世界から来たターミネーターのように問答無用で斬りまくる市には虚無や同情や憎悪等の作劇上の動機付から逃げたズルさを感じる。それを逆手に取ってトリックスターとしての役回りを全うさせるなら物語構造自体を…

殺人課

★★★ 1992年2月16日(日) 新世界国際劇場 主人公がコミューンに同化してアイデンティティに目覚め境界を越えて行くのに同族であるからというだけでは今いち説得性が無い。結局のところ属する場所は何処にもなかったという終盤の絶望感はかなりのものだが。演出…

殺人の追憶

★★★★★ 2004年9月13日(月) トビタシネマ 野村や熊井や黒沢在りし頃の嘗ての日本映画が持ち得ていた社会派推理劇の豊穣なる文法に乗っとりつつ、得てしてノスタルジーに装飾される多くの未達感や悔恨は現実には今の時代にも綿々と繋がっているという詠嘆。そこ…

続・座頭市物語

★★ 1992年6月21日(日) 高槻松竹 虚無感の塊みたいな1作目での天知茂の存在感に対して本作の若山富三郎には虚無感が似合わなく、しかも、市との関係もピリピリした緊張感を出せない設定にしてしまった。三隅と森の演出力量の差も一目瞭然だ。(cinemascape)

ザ・コミットメンツ

★★★★ 1992年6月20日(土) 大毎地下劇場 プレイヤーではなくマネージャーを主役にしたのがドロ沼のようなアーティスト地獄から映画を解き放ち観る者に一抹の救いを与える。でないと、クスんだダブリンのマイナーバンドの挫折話を、こうまで気持ちよくは見れな…

座頭市物語

★★★★ 1992年6月21日(日) 高槻松竹 歴史の伝承の片隅に記されただけの傑物たちのひとときの相克と共振。後のアクロバティックな市の居合いはまだ無く地味なリアリズムが全編に漂う虚無感を全うさせている。それを一方で負って立つ天知茂の傍流的な役者として…

ザ・グリード

★★★★ 2005年11月28日(月) トビタシネマ 清々しいまでに夾雑物がなくノンストップに一直線。編集で取り繕うのではなくショット内での役者やスタントの労力を惜しまないのにトリート・ウィリアムスは余裕で笑ってる。しかし、泣くときゃあ泣く。これぞ減り張り…

THE有頂天ホテル

★★ 2006年4月21日(金) ナビオTOHOプレックス3 笑いも泣かせも底が浅すぎて観客を嘗めてるのかとさえ思うし、ロビーのセットと他のロケシーンの繋ぎに違和感があり過ぎる。どんな規模とグレードのホテルやねん。美術設計をしてないんちゃうかと思う。…

女生きてます 盛り場渡り鳥

★★ 1992年11月21日(土) 日劇会館 シリーズ末期の居た堪れなさが横溢する。ユルユルの人情劇であろうとも山椒は小粒で何とやらであるべきだが、演ずるのが又しょ垂れた面子ばかりなのでぬるま湯で屁をこいたレベルである。そういう中で山崎努の演った役だけに…

殺人狂時代

★★★ 1991年1月19日(土) ルネサンスホール 喜八が拘泥するのは、あくまで映画技法内の熟達であって真のアナーキズムとは遠くかけ離れていることを露呈してしまった。そのアクの強さは認めるが哀しいまでに幼稚な世界観。シーンを横断するアクション繋ぎも遣り…

サイレントヒル

★★★ 2006年12月9日(土) 新世界国際劇場 視覚的設定ばかりが勝ちすぎて肝心の物語の骨格がこうもおざなりでは…と又かの徒労感を覚えつつ迎えた後半、押しまくる旧来の物語イズムが一応は圧倒する。しかし、これでは(「貞子」+「キャリー」)*アルジェン…

最後の決闘裁判

★★★ 2021年10月21日(木) TOHOシネマズ梅田10 粗野で豪放磊落な田舎騎士をマット・デイモン、女たらしの二枚目成り上がり騎士をアダム・ドライヴァーって、ちゃうやろのキャスティングだが、見せ切ってしまう2人のキャリアはさすがだと思う。 制作・…

ザ・トレイン

★ 1991年2月24日(日) 新世界国際劇場 80年代に量産されたパチもん伊ホラーの中でも屈指と言えるつまらなさ。汽車出せばその走行ダイナミズムが取敢えずは映画に疾走感を付与してええ筈なのに全くありません。寧ろそのチンケさに心寂しくなり出鱈目さに気力…

櫻の園

★★★★ 1991年4月21日(日) シネマアルゴ梅田 大真面目にチェーホフに取り組む女子高生たちというだけでも随分面映ゆく正視できないのではと思ったが、斜に構えることが恥ずかしいとさえ思わせる「世界」への没入ぶりで、何事も信じて真面目に事を成せば誰はば…

★★★ 2007年5月19日(土) 天六ユウラク座 液状化する湾岸埋立地帯という如何にもながらそそるキーワードの選択に惹かれたし、前半は視覚的にも黒沢的不均衡を漲らせて相当良い。しかし、謎は解かない方がいいね。馬脚が現れるから。そして『回路』な終末イメ…

新座頭市物語 折れた杖

★★★ 1991年5月19日(日) 日劇シネマ 変わりばえしない物語だが、勝のシリーズ初演出にマカロニウエスタンを手本にしたと思しきケレンがあって悪くない。寒村のムードも輪をかける。しかし、手本にしすぎて、ラストはまんま『続荒野の用心棒』みたいになっちま…

座頭市血笑旅

★★★ 2007年7月21日(土) 日劇会館 妥協せず生身の赤ちゃんを使い続けたから勝新・ひづるの打算カップルにも真摯な縁が降りて来る。が、そこが本作の最大の肝なのが弱いか…。濡れた農村風景の切り方に多くの冴えたショットを挟み按摩集団との3度の邂逅別離…

フェリーニ サテリコン日誌

★★ 1991年6月23日(日) みなみ会館 フェリーニに対する無邪気な憧憬があって、馬鹿でかいセットがあって、珍奇な人々があちこちに居る。そこでカメラを回せば某かのものになるのであって、『サテリコン』という巨大な怪物を解き明かそうとの気概は感じられな…

ざくろの色

★★★ 1991年9月22日(日) みなみ会館 タルコフスキーに捧ぐと言うからには後継者として彼を認知したということなのだろうが、研ぎ澄まされたものではなくスラブ的素朴さと宗教臭濃厚なイメージの連続に戸惑った。オムニバスなイメージ集なので、とらえ易い筈だ…

ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結

★★★★ 2021年8月19日(木) 大阪ステーションシティシネマ2 見終わった感想。 「なんだか、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と変わんないじゃん」 どっちも人間と非人間の混成チームが敵をやっつけるって話で、2作までは許せても、もし次同じパターン…