男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【さあ~さの】

最後の歓呼

★★★★★ 2024年5月13日(月) プラネットプラスワン 庶民派で絶大な支持を得てきた老市長の最後の選挙を描いたものだが、ジョン・フォードらしいリリシズムとユーモアが心地よく適合して驚くほどに良い。こんな映画全く知りませんでしたが、映画史の底知れぬ奥…

貞子 VS 伽椰子

★★★ 2016年6月19日(日) MOVIXあまがさき9 化物には化物とド直球を宣う安藤&麻衣のブラックジャック&ピノコな快演に裏の裏は真理なるかなの予兆。呪怨屋敷でのリングビデオ再生の轟音は真打登場的ハッタリにときめく。が、しかし所詮は睨み女と這いずり…

ザ・コンサルタント

★★★★★ 2017年1月30日(月) 梅田ブルク7シアター2 骨肉相食むとか非情とかが常道とされるジャンルにおいて300%の信頼を謳う反時代性に驚いた。 それどころか胸が熱くなった。 兄弟間の揺るぎない思いがある。 親が子を思い子は親を信頼する。 そういう…

日本妖怪伝 サトリ

★★★★ 2017年1月23日(月) シネヌーヴォ 妖怪サトリは山谷初男の小太りおっさんで人の心を読むのだが、その設定にさしたる意味も無い。 映画の主眼は緑魔子のモラトリアム女性のノンシャランな行動を追うことのようだ。 緑魔子は初見ではないが、今までで一…

ザ・スクワッド

★★★ 2017年1月7日(土) 梅田ブルク7シアター5 何だか並の映画でがっかりした。 なぜかと言うとこの映画の監督のバンジャマン・ロシェという人の「ザ・ホード 死霊の大群」を俺は一まで見たゾンビ映画中で5指に入る出来だと密かに今まで思ってたからだっ…

サーカス

★★★★★ 1975年8月15日(金) 梅田地下劇場 1976年1月5日(月) 伊丹グリーン劇場 1976年1月18日(日) ビック映劇 地上10数メートルの綱上で猿に顔面を覆われて平然と命綱を外す芸への矜持があるからこそ、この厳しいまでの孤独感の表現に納得させられる。チャッ…

サタデー・フィクション

★★★ 2023年11月9日(木) シネリーブル梅田3 女スパイのアクションものなんだとしたら物足りない出来であり、じゃあそれ以外に何かあるのか、ということだが、ロウ・イエの頭には嘗ての演劇場や演劇人たちへの郷愁があったようである。で、女スパイを上海か…

ザ・クリエイター 創造者

★★★ 2023年10月21日(土) Tジョイ梅田7 進化したAIは、やがて自走してロスに各爆弾を落とす。これは、それ以降の物語。とまあ、そう来ればガリガリにハードな未来絵図を期待させるのだがそうではなかった。ギャレス・エドワーズは俺にとって期待度A級…

THE KILLER 暗殺者

★★★★ 2023年5月31日(水) Tジョイ梅田4 この手のジャンル映画をミソもクソも見まくってるわけではないが、かなり良い部類と思います。殺戮への呵責無さと殺陣のキレは「ジョン・ウィック」レベルと言っていいだろう。あれがしつこく2、3発ぶち込んでト…

桜 さくら

★★ 1980年11月9日(日) 大毎地下劇場 日中平和友好条約締結の政策的記念映画は残留孤児問題を双方の架け橋と規定しなければ進みようがなかった。希望を謳ったそれは悪くもないのだが、何せ掘り下げも技術も拙劣である。第五世代勃興前夜の旧世代教条映画の…

サスペリア

★★ 1999年12月18日(土) 扇町ミュージアムスクエア 序盤の嵐の空港での室内外の転調に自動ドアの開閉の内部構造描写を差し込むセンスが強烈に粋ではあるが、あとは全然どうということもない。ゴブリンの音楽が突出してる一方、平板で陳腐な演出がダラダラ続く…

催眠

★★★ 1999年9月4日(土) ホクテンザ1 鬼が出るか蛇が出るかの引っ張りに事欠かない序盤はTV局の顛末をピークに花盛りなのだが、所詮は催眠という行為に対してきちんとした批評が無いので後味悪い。確信的ならまだしも自覚さえしてないらしいのが作り手の胡…

ザ・エージェント

★★★★ 1997年6月8日(日) テアトル徳山Ⅰ 崖っぷちエージェントにポンコツ選手を配し再生が2重構造になっているのが巧妙で両者が絶妙に補完し合う。クルーズのハイテンションパフォーマンスへの転換点。ゼルウィガーのキュートな哀感も相性抜群な正統派シチュ…

さすらいの二人

★★★★ 1998年8月15日(土) 第七藝術劇場 アントニオーニの又かの厭世感は今更とも思うのだが、米欧の主役2人が異郷北アフリカの砂漠に流れ行く様には刹那感も倍加される。そして、予想外に用意された終局驚愕の7分間。このハッタリを好きかどうかが加点の分…

サドン・デス

★★★★ 1996年6月1日(土) テアトル徳山Ⅰ 撮影者ハイアムズが着目されることは少ないがこれは傑作の部類だろう。細緻な部分にまで拘りとにかく画面の抜けが抜群に良い。名匠の仕事の趣きさえある。ヴァン・ダムのどうしようもなく人の良い兄ちゃんキャラも遺憾…

叫びとささやき

★★★ 1980年3月5日(水) 毎日文化ホール モノクロームの表現主義に傾倒してきた映像作家が虚飾を脱いで彩色世界で曝け出した女性観が血の色だというのが生々しくキツい。手法の変化という以上にベルイマンの内なるミソジニーが全開された転換点。だが先鋭的…

さくや 妖怪伝

★★★★ 2000年8月18日(金) ワーナーマイカルシネマズ東岸和田7 少年向けの貸本文化的な妖怪ものとしても愛くるしい出来だが、思いの他に怪獣映画へのリスペクトまでもが匂い立つ。それを真摯に演ずる松坂の生真面目さは感涙もの。ザコ妖怪までいちいちご丁寧…

さかなのこ

★★★★ 2022年10月18日(火) シネリーブル梅田4 さかなクンへの関心ってのが絶無で、のんへの興味も失せてる俺ですが、それでも見て良かったと思いました。やっぱ映画は見てみないとわからんもんです。 男であるさかなクンを女の子ののんが演じる。設定を変…

京浜抗争史外伝 最後の組長

★★★ 2000年12月2日(土) 天六ユウラク座 最早何も今更抽出し得べくもない任侠道と功利主義の確執を描くに当たり、今を表出させるべく持ち出したのが冒頭の女子高生のパラパラだったのだろうか。哀しいまでの鳥井監督のセンスのズレに戸惑うが手堅い出来ではあ…

サディスティック&マゾヒスティック

★★★ 2001年4月13日(金) シネヌーヴォ 良識人的風貌の小沼がSMという題材に傾倒する何かが露呈されたわけでもない。ただ真摯に付与の仕事に向き合ったのだとする中田の抑制には好感を持つ。谷ナオミとの邂逅シーンはさながら『インテルビスタ』のフェリーニ…

13デイズ

★★★ 2001年5月8日(火) 祇園会館 好戦ポピュリズムに抗して理を通す困難と孤独を余すことなく描いているが、側近で助言者である語り部と弟、この3者間の信頼と共振が仄暖かく救われる。しかし、室内ディベート劇に徹し切れないパイロットエピソードの挿入な…

J&S さすらいの逃亡者

★★★ 1995年9月9日(土) みなみ会館 見かけはもとより遣ること為すことド汚なく且つええかげんな主人公の70年代マカロニ末期テイストの佳品。演出にはハッタリとケレンが垢抜けなくも窺え一応の訴求力はある。ひとことで言って変な映画だが例によってのんべ…

サイボーグ・コップ

★★ 1994年1月9日(日) 新世界国際劇場 折角サイボーグものの人に非ずになっちまった哀感を醸し出せる設定を取ってるのだから、その線であざとい位に押しても良かったのではないだろうか。それはさておき、アクション映画ならいくらなんでももう少し見せ場らし…

殺人ドットコム

★★★ 2002年1月13日(月) 天六ユウラク座 ネタが割れそうになると先回りして割っちまう展開が巧いかズルイかはともかく、好テンポを産んで飽きさせない手法とは思う。だが一方で、枝葉を広げすぎて焦点がボケた感も否めない。まあしかし、拾い物とまでは言わず…

殺人核弾頭 キングコブラ

★ 1994年8月28日(日) 新世界国際劇場 300%どうでもいいような話であり、それはそれで構わんのだが、肝心のアクションが絶対零度に限りなく接近しようかというショボさであり、尚且つ畏れ多くもジョン・ウーの『ハード・ターゲット』を意識した類似品とい…

酒とバラの日々

★★★★ 1994年9月7日(水) シネマアルゴ梅田 ジャンル映画としての前フリに過ぎない前半3分の1が矢張り甘い。しかし、後半急速に締まる。付かず離れず墜ちていく2人。だが、サイコパスな展開を避け死での決別もない予想外な終結と余韻。オーバーアクトのレモ…

座頭市果し状

★★★ 2002年7月7日(日)~8日(月) トビタ東映 人を斬る市の呵責の無さが結構際だっていて非情さが良く出ている。ルーティーンな話だが安心して見られるし、天下の宮川の撮影は深い色を良く出しカットによってはとてつもなく美しい。(cinemascape) kenironkun.h…

最後のブルース・リー ドラゴンへの道

★★★ 2002年8月15日(木) トビタシネマ 蹴り上げた足先で瞬時にこなす2つの動作に目を疑い、殴り蹴る際の烈迫の気合は「闘う」ことの初源的な意味を思い知らせる。バレエの如き振付けクンフー映画では味わえない本物の興奮。敵役ノリスの扱い良く、リーの三文…

さすらいのカウボーイ

★★★★★ 2002年10月16日(水) テアトル梅田2 女は男の愛にすがって生きていけても男は女への愛だけでは生きてはいけず、永久に本質的には解り合えないという自明の理を悟りの境地に達したかのような達観ぶりで描いた散文詩。20歳のときに結婚した10歳上の…

サイン

★★★ 2002年11月2日(土) 梅田ブルク7シアター7 世界の終末を田舎の1軒屋に限定して描くというのは思いつきそうな話だが、それにリンクさせた超常現象にアメリカンタブロイド的レトロチープさを持ってくるのは完璧に新鮮で巧い。しかし、信仰の回復にまつわ…