★★★ 2024年4月16日(火) シネヌーヴォ
17世紀の人物を調査している男が、日常に戸ば口を開いた過去の世界に迷い込み、その人物を目撃する。
たまたま今「異人たちの夏」の再映画化版を上映してるけど(見てませんが)、似たような話だと思う。現在の日常・風景が地続きで異世界に連結するあたりも同じ。
だが、なんとなく親近感のある昭和の日本における自分の両親との邂逅を描いた「異人」に対して、本作の聞いたこともないスイスの歴史上の人物との遭遇は、申し訳ないんですが何の関興もわきません。
正直、ダニエル・シュミットがなんぼのもんか知りませんが、アイデアとしては手垢のついたもんだし、ピノ・ドナジオの音楽が又デ・パルマの亜流品みたいな印象を与えて安手な印象である。オチも予想がついてしまって、やっぱそうくるんかい思いました。
レナート•.ベルタの撮影も「書かれた顔」の鈍色の深みはほんまに素晴らしかったけど、今作では凡庸。デジタル化が上手くいってないんちゃうやろか。