男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【あは~あん】

アパートメント:143

★★★★ 2012年11月17日(土) シネリーブル梅田2 『PA』亜流かと思えば、『ヘルハウス』や『ポルターガイスト』系譜のプロチームのお化け屋敷攻略色が堅牢な良作。戦略的に多く設置されたカメラの複眼的視点交錯が1カメのストレスから見る者を解放する。遡…

甘い生活

★★★★★ 1982年11月8日(月) 梅田ロキシー 60年の今を描きながら典雅で絢爛たる古典の風格をも持つ。時空の狭間から現出した異次元空間の如き狂騒世界はやがて静謐の境界線上に至るのだが、生ある者は戻るしかない。その図式的展開の強固なパワー。何十時間で…

アメリカの伯父さん

★★★ 1982年9月26日(日) 三越劇場 一見、機知に富んだ構成にも見えるのだが、如何せん肝心の物語が凡庸なので、最終的に「だから何やねん」としか思えないのが苦しい。所詮人間の悩みなんてこんなもんさと思わせてくれないと…。ヴィエルニ撮影の明度ある画面…

アルゴ

★★★★ 2012年11月25日(日) 大阪ステーションシティシネマ5 快楽リズムは随所にある。だが、アーキンやグッドマンが快演だとしても、後方作戦でしかないハリウッドパートを主戦場での奪還劇と併置するのは身贔屓だし、実話という根拠に安住してる。バランス…

アレクサンダー大王

★★ 1982年12月22日(水) 三越劇場 画面の美は認めるが思いこみと紙一重のワンシーンワンカットもこうまでなったらあざとい。定点固定の画面内でチマチマ繰り広げられる事象の怠惰な羅列。ギリシャ近代史に於ける共産主義の破綻。その主義主張を曖昧に言及した…

ある女優の不在

★★★★ 2020年1月12日(日) シネリーブル梅田2 女優に送りつけられてきた、女優志望の若い女性の自殺画像をめぐって話が始まるが、いかにもなサスペンサブルな展開は志向してはいない。 でも、中盤までは、それがモノホンなのか或いはフェイクかの疑問が映画…

アリスのレストラン

★★★★ 1981年5月23日(土) 毎日文化ホール 反体制というほどの気構えもないフラワーなヒッピーライフは同年の『イージー・ライダー』と合わせ鏡でベトナム時代の楽天主義も一方の真実だったのだろう。良血アーロ・ガスリーの品良いおぼっちゃん顔が見た世界…

アフター・アース

★★★ 2013年9月14日(土) 新世界国際劇場 「帰れ」という父の言葉を無視する崖の場が転機となり物語が転がるはずが、ありきたりな展開を消化するだけに終わってる。伝承譚としても世代交代の説話としても父スミスの役不足が決定的。しかし、ジェイデン可愛い…

アルタード・ステーツ 未知への挑戦

★★★ 1981年6月21日(日) 池田中央第二映劇 SFXは相当に良いが、結局進化の過程を遡行するというアイデア以外に何もなく、ならばいっそのこと生半可なストーリーなんて不要で、『2001』みたいにドラッグイズムの果てに哲学しちまえば良かったのだ。愛っ…

R100

★★★★ 2013年10月12日(土) 梅田ブルク7シアター4 生きる辛さに耐える密かな愉しみがマゾヒズムでは、趣向を取り揃えてみても所詮は凡庸なのだが、渡部の登場を契機に半ばから壊滅的に流れは崩壊する。70年代パープリンアナーキズムの復刻。「丸呑み」・…

★★★★★ 2019年10月5日(土) プラネットスタジオプラス1 その昔、俺が少年のころ、今は亡き淀川長治がラジオで映画を語る番組があって、たまに聞いていたのだが、そこで、この映画のことを随分と熱く語っていた記憶がある。 まあ、内容は忘れたが、タイトル…

ある結婚の風景

★★★ 1981年7月9日(木) 三番街シネマ2 所詮ダイジェストだと思うが、巧緻を極めた技巧には興味を失ったベルイマンが剥き出しで生な男と女の葛藤のみをひたすらに描くようになったのは懺悔でも自己賛でもなく歳を経て現れた冷めた人間愛とも言うべきものらし…

アマンダと僕

★★★★ 2019年7月29日(木) シネリーブル梅田3 アマンダが如何にもな子役めいた可愛いさないのがまず良い。 こどもってのは、大人からみたら何考えてるのかわかんないところがあるし、ときに聞き分けなく自我をモーレツに押し通そうとするもんだ。 であるか…

アモーレの鐘

★ 1981年10月16日(金) 伊丹ローズ劇場 信州の美しい風景さえあれば物語はどうでもいいとでも思ったのだろうか。芸が無いとか、そういう次元を超越したこの虚無感は言いようによっては凄いとも言える。それをマネキンめいた2人の主人公が助長する様は最早確…

アルキメデスの大戦

★★★★ 2019年7月28日(日) MOVIXあまがさき9 全然見る気もなかった映画なのだが良かった。 めったにないのだが、女房が「天気の子」みたいとか言い出して、すでに見てるとはとてもじゃないが言い出せず、やむなく出かけたのだが、「君の名は」もまった…

アメリカン・ハッスル

★★★★ 2014年2月15日(土) TOHOシネマズ梅田4 締り無いダラな本だが、そのダラさまでもが寄与する70年代の空気。ラッセル前2作の面子総出のコラボはハイテンションな演技合戦のお祭り気分が横溢し御代登場でサビをも効かせる。付いては離れて又付く…

嵐が丘

★★★ 1981年9月5日(土) ニューOS劇場 オベロンに若々しく透明な情熱が足りなくオリビエには粗野な反逆のエナジーが足りない。39年のハリウッドではやむを得ないにしても、おっさんとおばはんでは根本的に成立しない。つまらないダイジェストの域を出るも…

アベンジャーズ エンドゲーム

★★★ 2019年4月28日(日) MOVIXあまがさき3 【ネタバレです】 前篇である「インフィニティ・ウォー」のときも感じていたのだが。 そもそもに、サノスのやろうとしていることは間違っていないのでは? っていう点がどうも糞づまりのようにひっかかるの…

ある過去の行方

★★★★★ 2014年4月26日(土) シネリーブル梅田3 観る者をすかし続ける作劇の又か感は正直ある。が、こういう世知辛い人間関係の軋轢を描いてこうまで達観したアイロニーに至るのは洞察力の賜物で、正直やっぱひれ伏すしかない。適宜なカメラの長焦点使い。ジ…

アリータ バトル・エンジェル

★★★★ 2019年3月5日(火) 大阪ステーションシティシネマ12 日本の漫画「銃夢」ってのが原作だそうで、この映画の製作ニューズを見たとき、そんなん映画化するんやったら、大友克洋の「童夢」映画化しろよって思ったのを覚えている。 物語はありきたりで、…

アレンジメント 愛の旋律

★★★ 1980年5月28日(水) 毎日文化ホール 『8 1/2』的自己探求と言えば聞こえは良いが単なる不倫の自己釈明と思えなくもない。どっちにせよカザンの想いは普遍化されているとは思えずニューシネマ勃興期に登場した出遅れのフェリーニもどきの感が拭い難かった…

アリー スター誕生

★★★★ 2018年12月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ1 4度目の映画化だそうな。 少年時代に2作目のジュディ・ガーランド主演のものはTV放映で見た記憶があるが、ほとんど忘れた。 であるから、この新作が、どう改編されたかは知る由もない。 レディ…

アルジェの戦い

★★★ 1980年9月14日(日) SABホール 散発する局地的テロが仏軍の本格介入により全面戦争に至る。カスバ市街が爆破されヘリが空中を舞い数千人規模のモブシーンが展開されるのは凄いとしてもドラマチックじゃないのでしんどい。ドキュメントフィルムの壮大な…

映画に愛をこめて アメリカの夜

★★★★★ 1978年4月2日(日) SABホール 入れ子「パメラ」は茶番であるが、役者が役者を監督が監督を演じるメタ批評性が映画にダイナミズムを与える。絶頂期トリュフォーが才能の余禄で撮ったようなもんだが映画の神は皮肉にも降臨。自画自賛話を聞かされ気持…

アメリカン・スナイパー

★★★ 2015年2月24日(火) 大阪ステーションシティシネマ1 イーストウッド版『グリーンベレー』とまでは言わぬが矢張り9・11を起点とした報復論理で捉えた戦争は自国民の犠牲という帰結への詠嘆では事足りぬ。砦からの脱出ばりのクライマックスも陳腐。イ…

アルカトラズからの脱出

★★★ 1980年11月16日(日) 伊丹グリーン劇場 ベッケルやブレッソンが試みたジャンルを凡庸に復刻しただけの域を出ない。折角の『ダーティ・ハリー』コンビの復活作なれば空間移動を旨とするものこそ見たかった。退屈こそしないものの、とりたててどうと言うも…

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー

★★★★ 2018年4月27日(金) 大阪ステーションシティシネマ2 【ネタバレです】 どうも予想外というかある意味裏切られた。 予告編で新規加入組があることは知っていたが、まあ顔見せ程度なんだろうと思っていた。 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」 「…

あん

★★★★ 2015年5月31日(日) 梅田ブルク7シアター2 ドン詰まりの男と行き場ない女子高生のゆっくり死んでゆく如き日常をそれでも慈しむかのようなカメラ使いが良い。そして再生リアクターとしての樹木の苛烈な一生も呑んで溜める佇まい。水野の使い捨ても許…

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン

★★★ 2015年7月5日(日) MOVIXあまがさき6 利己主義集団が共闘関係を確立するまでに軋轢のドラマがあった前作に対し、攻防軸が一方向になったうえ陳腐な「愛」への言及が安く甘い。2名の新規加入は結局既存キャラを押しのけ拡散希釈させただけ。敵ウルトロ…

暗殺のオペラ

★★★★ 1980年12月27日(土) 三越劇場 サスペンスフルに謎が解明されるわけでもないが、ストラーロによる緩やかな移動と匂い立つ緑萌えるイタリアの田舎町の環境描写が、じわじわ絡め取られるかのような白昼の夢幻とでも言うべき雰囲気を醸し出している。そして…