男の痰壺

映画の感想中心です

大砂塵

★★★ 2016年10月9日(日) プラネットスタジオプラスワン
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四角関係のようなものを描いてるのだが妖怪化する直前の女2人に色気もクソもなく全然そそらない。男勝りの鉄火肌にも成り切れぬので野郎どもは唐変木の烏合の衆と化する。山間でやたら爆発が起こったり状況描写の異様さは認めるがグダグダ感の方が勝ってる。(cinemascape

ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄

★★ 2017年1月23日(月) 新世界国際劇場
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ドイツの監督のウーリー・エデルは80年代にちょい脚光を浴びた。
「クリスチーネF」と「ブルックリン最終出口」が有名だが両方見てません。
ただ90年代に渡米しマドンナ主演で「BODY」を撮った。
これは見た。
かなり好きだった覚えがある。
 
てなわけで今作ですが…。
既視感ありまくりな設定で、なんの刺激も無い。
ニコラス・ケイジは安い映画専門になった感があるが、これもそれらの中に埋没する1本。
(こないだ見た「コンテンダー」はすごく好きでしたが)
 
ハロウィンの喧噪の中での子供失踪という掴みはいいのだが、そのあとの展開は社会性を喪失してミニマム世界に矮小化していく。お決まりの霊媒敗退も一応あるが核心への到達は呆れる位に唐突で且つ出涸らし感半端ない異端審問ネタ。総じて既視感バリバリすぎ。(cinemascape)

フェリーニの道化師

★★★★ 1977年12月11日(日)  元映
                   1980年5月11日(日)  SABホール
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少年時代の回想は『アマルコルド』へ、監督自身が登場するフェイクドキュは『ローマ』へと伸延されて結実する。幼少時の記憶の中の残像は得てして主観に装飾された虚像なのだ。これは老いて消えゆく道化師たちに仮託されたフェリーニの幼少時代への決別。(cinemascape)
 

沈黙 サイレンス

★★★ 2017年1月22日(日) MOVIXあまがさき3
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彼がそれを踏む。
映画はその瞬間に全てのエモーションが集約するようには作られていない。
神の在・不在を自問自答し煩悶するということ。
それは、虐殺される多くの島原の隠れ切支丹たちの姿と密接にリンクしてこそ劇的な葛藤を生む。
そこに意識的でないのだ。
 
一方で、未開地に消えた先達を探索する旅路の側面もある。
地獄の黙示録」と相似形。
終盤、あっさりと姿を現したフェレイラは言う。
「彼らの信仰は我々の考えるキリスト教とは違う。」
この論点が明快であるだけに、映画の構造的弱さがさらに露呈されるのだ。
パライソ信奉を若干点描していたにしても。
 
スコセッシは3時間級の大作をものにしたことが無い。
「カジノ」「ギャング・オブ・ニューヨーク」「アビエイター」など全て薄ぼんやりした出来だった。
そういう大局観の無さが今回も現れた。
 
日本勢のキャストは健闘している。
浅野や窪塚や塚本はあれくらいやって当然だが、イッセー尾形の肝の座りの見事さ。
ちょっと往年の植木等を思わせる。
ハン・ソロのヘタレ息子→いけすかないヤングアダルトを経て敬虔な殉教者に行き着いたアダム・ドライバーの振幅の広さにも好感を持った。
 
彼がそれを踏む瞬間にエモーションが集約するようには作られていない。隠れ切支丹の虐殺描写と神不在の自己問答がリンクせず意識的でもないからだ。消えた先達を追う旅路の側面も淡泊。転向述懐が明晰であるだけに構造の脆弱が露呈。日本勢のキャストは健闘。(cinemascape)

落下の解剖学

★★★★ 2024年2月25日(日) MOVIXあまがさき4

カンヌでパルムドールってことで何か斬新なアイデアが呈されたのか思ったらそういうことではなかった。物語の構造はオーソドックスといっていい。それを2時間半かけてじっくり丹念に描いている。

 

【以下ネタバレです】

夫が家の2階から転落して死ぬ。で、妻が疑われる。裁判の中で夫婦のこれまでのいろいろな軋轢が明らかになる。要は売れっ子作家の妻に対して芽の出ない作家志望の夫の、髪結の亭主よろしく主夫業に甘んじることができない普遍的な抑圧が背景にある。持てる者と持たざる者の「神は何故あのバカ小僧に才能を与え給うたか」のサリエリの嘆きもか。

ってなことがわかってくるのです。とこんなん延々書いても仕方ないので、結論はパルムドッグ賞納得の犬の名演すんばらしい。

 

まあ、状況証拠は妻による殺害を示唆していくわけなのだが、映画はそう言う風には結論づけない。真実は闇の中。2人の息子である少年にチャイルドシッターのおばさんが言う。「真実がわからなければ、あなたが決めなさい」このほとんどそれまでの展開の中でキャプチャーされてこなかったおばさんにこの決定的な台詞を言わせるのが引っかかるし、まだ幼い少年にそれを理解して大向こうを欺く度量があるのか?って思う。ってか彼はもしかして真実を言ってるのか?とも。

いずれにしても、お父ちゃんが死んで、そのうえお母ちゃんが刑務所行ってまうより、彼にとって望ましい結論だった。そう考えるとお父ちゃんかわいそうです。

 

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TOO YOUNG TOO DIE! 若くして死ぬ

★★★★ 2016年7月10日(日) MOVIXあまがさき7
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さして感心も出来ぬ狂騒でいっそ主役2人をヨッちゃん・ROLLYとでも総とっ替えでもすりゃよっぽど地獄らしい。が、男が彼女に対してしたこと・しなかったことへの悔恨が無限連鎖するロマンティシズムはゴンドリーやDジョーンズに比肩。 ()cinemascape)