男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【そ】

白薔薇学園 そして全員犯された

★★★ 1982年7月5日(月) ダイニチ伊丹 ただただ女を犯しまくるという全く無意味な設定をコメディ色で味付けし、ひたすらに突っ走る。アナーキーだと思う。職人小原のウェルメイドを港雄一の怪演が穿つ。しかし、定型に収束する。三崎奈美も良いだけに惜しい。(…

その手に触れるまで

★★★★ 2020年6月20日(土) テアトル梅田1 イスラム教について大して知っているわけでもないのだが、原理主義的な先鋭が非イスラムの社会と軋轢を深める中で排他的なテロリズムと接続していく状況を改めて考えさせる映画だ。 ダルデンヌ兄弟は、イスラムを否…

その夜の侍

★★★ 2012年11月24日(土) 梅田ブルク7シアター6 予断を許されぬ、曰く言い難い変質味を湛えた夢幻的展開だが、終盤の帰結に決定的に失望した。知れたことを見たいわけじゃない。諦念を経た自己回復は座りは良いが釈然としない。自壊して世界を全否定する…

草原の椅子

★★★ 2013年3月23日(土) 大阪ステーションシティシネマ7 巧く廻らない人生に於いて、今一度、人間関係を形式から整えることでリスタートしてみればという提言であり、夫婦と親子と友人が新たに形成されるのだが、今の時代、この衒いの無さは寧ろ有りではと…

ゾンビ

★★★ 2019年12月25日(水) シネリーブル梅田2 全てのゾンビ映画の頂点に立つといわれている本作だが、バージョンアップされた後年の作品群を見た目でみると、やっぱどうなんでしょうね。 だって、最近のは噛まれたら30秒もせんうちにゾンビになるし、高速…

そして父になる

★★★★★ 2013年9月29日(日) MOVIXあまがさき6 1人の父親の子どもとの或いは社会との親和性の喪失と再構築の物語で、極限化された快楽システムに疑問を呈し、時には自壊する必要性を問うている。それだから終盤の父子の移動シーンは複層的に涙なしには…

ソルジャー

★★★ 2013年9月28日(土) トビタシネマ けっこう性欲に悶々とするあたり、「ソルジャー」として未熟なのではと思ったりするが、作り手はそこは適当に流してる。明らかに『T2』以降の寄せ集めの傍流作であり、多くの類似品と差異は無いが、カート・ラッセル…

遭難者

★★★★ 2013年12月14日(土) 梅田ガーデンシネマ1 カウリスマキ的キャラとズレた会話の間合いも申し分なくオモロイのだが、どうもそれだけではなさそうだ。諧謔や皮肉や詠嘆や諦念に留まらない何か世界が反転するような予兆を秘めている。そういう意味ではブ…

草原の輝き

★★★★ 1981年9月5日(土) 毎日文化ホール 50年代作家カザンのファザコン&マザコン絡みの「青春の悶々」には又かと思うが60年代的美男美女のベイティ&ウッドを配して新味を出しカウフマンのカラーが又絶品で一種の総括的名篇となった。青春の終焉に万感を…

早熟のアイオワ

★★★ 2014年2月22日(土) シネリーブル梅田1 手前味噌な自伝という印象も否めぬが、それでも不快ではない。なぜなら、身の丈に合う世界で慎ましやかでも真摯に生きることに意味を見出そうとしているから。ジェニファーの健康体だが心はやさぐれてる風情が男…

それでも夜は明ける

★★★★ 2014年3月9日(日) 大阪ステーションシティシネマ1 殊更にスキャンダラスなわけでもない。虐げる側の者たちを概ね葛藤して心を病む者として描いた点が新しくもあり性善説に立ち過ぎる気もする。その胡散臭さを対象を見つめる演出の腰の据わりの真摯が…

そこのみにて光り輝く

★★★★★ 2014年4月26日(土) テアトル梅田1 人は救い難い状況の人たちに接することはあっても寄り添い続けることはできない。綾野のトラウマは方便としの機能しか為さぬがそれでもいいのだ。一方で姉弟の映画として一切の直載な会話を廃し尚切ないまでの想い…

人生劇場 続・飛車角

★★★★ 2014年9月13日(土) 新世界東映 義を通すと同等に情を重んじる。倫理観が男尊的であることを差し引いても尚惻惻と沁み入る鶴田の口跡の絶品。佐久間2役も如何わしさを帯びつつ刹那感を弥増させる。沢島演出は技巧を抑制し尚絶好調だが、満州パートが…

ソフィーの選択

★★★★ 2018年11月17日(土) 大阪ステーションシティシネマ5 見終わって製作年度を調べたら「シンドラーのリスト」より10年前だった。 であれば、このアウシュビッツの描写は衝撃だったと思われる。 どういう映画か、あまり知らずに見た。 で、必然的にか…

ソニはご機嫌ななめ

★★★★★ 2014年9月6日(土) シネマート心斎橋2 短気な自己チューで倫理観低そな彼女だが、一方で酒付き合いだけは良く止め処ないグダ喋りにも延々付き合ってくれてエッチ障壁も低い。そういうピンポイントのホン・サンス的理想に激しく同調する。ラストの鉢…

その後の仁義なき戦い

★★ 1980年9月27日(土) 毎日ホール 役者は揃ったが、組織の川下で青春ものめいた友情とかをチンタラやってるだけで包括的な組織論に波及しないのでは「仁義なき戦い」の冠が泣く。笠原イズムはもっとドライでクールであった筈。工藤演出もTVの段取り感が抜…

それから

★★★ 2018年6月22日(土) シネリーブル梅田4 刹那な時間(1日)が何か決定的な刻印を記憶に残す。 こういうのは、ウォン・カーウァイ的なコンセプトなのであって、ホン・サンス的ではないように思える。 しかも、彼女にとって、それがそれほどに印象的な1日…

空飛ぶタイヤ

★★★★ 2018年6月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ1 池井戸潤の小説は読んだことがない。 TVで「半沢直樹」や「下町ロケット」も見たことがない。 家にいると家族が見ていたから、まったく見なかったわけではないが、全然ちゃんと見ていない。 正直…

ソロモンの偽証 後篇・裁判

★★★★★ 2015年4月17日(金) 梅田ブルグ7シアター7 屈曲し逸脱し行く展開を力技とも言える藤野の正論で引き戻す確信ぶりにドーパミンが年甲斐もなく溢れ出した。これは91年以降の喪われた20年が経済の停滞のみならず多くの掛け替え無い人心の有り様を磨…

ソロモンの偽証 前篇・事件

★★★★ 2015年3月8日(日) MOVIXあまがさき11 物語は須く渦中で放り出されプチ完結も無い構成が前篇とは言え芸がない。が、このヘタ打てば「ごっこ」で切り捨てられるものを過度な刺激も廃しつつ牽引するのは誠実で公正たろうとする宮部イズムへの真摯な賛…

曽根崎心中

★★★★ 1979年2月10日(土) 伊丹ローズ劇場 浄瑠璃言葉をハイで一本調子な木訥さで朗ずる2人。怨み節を思い詰めた目力に昇華させた梶芽衣子が一世一代の美しさで宇崎竜童の一生懸命のヘタレと絶妙な噛み具合。左・橋本・井川のサポートも強固極まりない。(cine…

早春

★★★★ 2018年2月25日(日) シネリーブル梅田2 同級生の女の子ではないし、もちろん年増おばさんでもない。 年上のお姉さん。 このピンポイントの異性に憧れる童貞の性欲。 ってのはわかるし、多分にそれは自己完結した観念世界で成立しているのだ。 である…

アラン・ドロンの ゾロ

★★★★ 1976年1月5日(月) 伊丹グリーン劇場 暗黒街の貴公子又は根暗なナルシストのイメージがドゥッチョ・テッサリの誰憚らぬマカロニパワーで覆る。馬鹿陽気で屈折感がなく只管に楽しい。クライマックスの対決を筆頭に殺陣もケレン満載で期待以上に素晴しさ。…

ゾンビ・スクール!

★★ 2016年7月9日(土) 新世界国際 覚悟をもって作られたもんではないことは百も承知だが、にしても子供に遠慮しすぎで幼稚園のお遊戯会を見てるよう。どうせならガキゾンビを八つ裂きにし首すっ飛びーの手足引き千切りーのくらいやったらどやねん。こいつら…

続 青い体験

★★ 1976年8月21日(土) 伊丹グリーン劇場 どうにも慎みというものがイタリアン小僧には無いので、生さぬ恋の暗い情念などが発生しようもなく、大体モモ如きボンクラが両手に花の美味し過ぎる環境に置かれるのは映画とはいえ理不尽に過ぎる。その物語的怠惰を…

続・夕陽のガンマン 地獄の決斗

★★★ 2016年10月20日(日) 大阪ステーションシティシネマ7 冒頭ラストの各10分は得意の縦構図とクローズアップの快楽モンタージュで殿堂入り級だが残り大半は弛緩。ミニマムなアウトロー講談に南北戦争という大状況を加味しキャラが振り回され凡化し…

続・深夜食堂

★★★ 2016年11月6日(日) MOVIXあまがさき9 第1作もTVシリーズも未見。 野郎どもは概ね見た顔だが、第1話(河井青葉)と第2話(小島聖)のヒロインに馴染みがない。 2人ともどこか薄幸な感じが良いキャスティングセンスで見飽きた佐藤浩市や池…