男の痰壺

映画の感想中心です

2021-01-01から1年間の記事一覧

オールド・ボーイ

★★★★ 2005年3月18日(金) 新世界国際劇場 カフカ的迷宮に陥れるのではなく明快に解答を出してしまうところが物足りなく、しかも何十年もかけての執念というのが説得性を持たせ得たかというと…?人間ってのはけっこう忘れちまうもんだと思うから。そこらへんが…

真夜中の虹

★★★ 1992年8月1日(土) アクア文化ホール エッセンスが網羅されており淡々としてるが飽きない。のではあるが、数年後に絶対領域に突入するカウリスマキの未だ削ぎ落とし切れぬ思いが磨きの足りぬ工芸品のように作品の輪郭を曖昧に曇らせている。足りないのは…

カンフーハッスル

★★★★ 2005年4月13日(水) CINEMAしんげき1 目を惹かれたのは縦横に移動する長回し内での過剰なまでの天こ盛りの創意。真にリスペクトするものには誤魔化しは無礼と言わんばかりのシンチーの引きのスタンスが図らずも親爺リスペクトに連鎖した。とは言…

パトリス・ルコント Patrice Leconte

生年:1947/11/12 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

原桂之介 Keinosuke Hara

生年:1978/12/07 kenironkun.hatenablog.com

裸足の伯爵夫人

★★★★ 1992年7月22日(水) 梅田コマシルバー 成り上がって行くガードナーを常に醒めた視線で眺めるボギーがプロらしい冷徹さを演じて正にタイプキャストだが、つるむオブライエンともども根底には慈愛がある。救いがない顛末を語るに絶妙な距離と語り口。『イ…

ハウルの動く城

★★★★ 2005年3月21日(月) 伊丹TOHOプレックス7 ハウルが何故に孤軍奮闘我が身を賭して闘うのか解らないのに出自等はけっこう描かれ、その辺が論理的世界観の構築から逃げムーディに媚びてるようにも感じたが、細密画の如き「動く城」が動く様には矢張り…

奴隷契約書

★★★★ 1982年1月24日(日) ダイニチ伊丹 調教するとかされるとかの通常この種の映画で重視される自意識の変容過程は完全排除され端から「奴隷」なる1個の物体として呈示される徹底ぶりは社会的モラリズムをぶっ飛ばす一種の爽快感さえある。小沼と組んだ前田…

トニー・リチャードソン Tony Richardson

生年:1928/06/05没年:1991/11/14 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ロブ・エプスタイン Rob Epstein

生年:1955/04/06 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

男はつらいよ 寅次郎物語

★★★★ 2005年3月18日(金) トビタ東映 疑似家族形成の過程が性急で少し嘘臭いが、子供の親探しとマドンナとの絡みが巧みに配置された展開が極めてバランス良い。刺身の端に甘んじた秋吉ではあるが正面から寅に迫る女っぷりには山葵が利いている。受けた渥美も…

ジャングル・フィーバー

★★★ 1992年8月8日(土) 高槻セントラル 主題は明確なのに群像劇で散らしてしまったが為に黒人と白人の恋愛は結局成就しないというアイロニカルな帰結にしか到達しない。恋愛劇として衒いがあってはダイレクトに心を射ってこないのだ。徒に最強メンバー揃いな…

レクイエム

★★★ 2005年4月13日(水) CINEMAしんげき2 主人公の来歴や背景が余り語られないところに突如ウルトラ級の凄惨なシーンをブチ込むので凄みがある。ただ、妻子の為に引退したいという柔な骨子は語らずが故に今一説得性がなく、何より敵サイモン・ヤムに狂…

江口カン Kan Eguchi

生年:1967/07/20 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ハーク・ボーム Hark Bohm

生年:1939/05/18 kenironkun.hatenablog.com

映画 2021

2021年という年は、後に振り返れば私的に色んな意味でのターニング・ポイントになった年ということになるんだろなと思う。4月に還暦を迎え給料が下がり、来年からは斜陽の業界苦がのしかかり更なる大幅ダウンとなる。泥舟が沈没するのが先か追い出され…

七年目の浮気

★★★ 1992年8月31日(月) テアトル梅田2 神経症的な分析考察が煩わしいが妄想話で終始するアイデアは良しとする。しかしコードを越境する際どさが悲しいかな最早余りに手緩いのだ。トム・イーウェルも洒脱さに欠け鈍重。モンローのスカートが幾らはためいても…

真夜中の弥次さん喜多さん

★★★ 2005年5月14日(土) 梅田ブルク7シアター7 ファッションとしての60年代米カウンターカルチャーのパロディならムカつくが、ドラッグ依存下の「愛」への妄信的確信とトリップによる表面構造の破壊が一貫し、これは結構本質を衝いている。これをノンシャ…

風の輝く朝に

★★★ 1992年8月1日(土) アクア文化ホール 伝説には熱狂をもって形成される過程と時代の変遷とともに上澄みが剥落していく課程がある。俺は後者に於いて作品に遭遇したわけだ。香港映画の愛しくも悪しき似非主義はロマンティシズムの形成にはベタ以外の何者で…

ジョージ・キューカー George Cukor

生年:1899/07/07没年:1983/01/24 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

福澤克雄 Katsuo Fukuzawa

生年:1964/01/17 kenironkun.hatenablog.com

シティ・オブ・ゴースト

★★★ 2005年3月18日(金) 新世界国際劇場 主人公が逃亡の異郷の地で精神的変容を遂げる、のでもなくクライムサスペンスとしてもダラダラして見せ場らしきものもない。何がしたかったんやマット・ディロンあんたは?カーンもドパルデューもよう付き合ったよ。た…

ファンシイダンス

★★★★★ 1992年8月7日(金) 毎日文化ホール 置き去られた世界を斜めに見るのではなく、真摯に取り組もうとする者たちの侮れない世界と規定し、現在世代の受容と寛容をも肯定的に捉えようとする。で、流石にまともすぎるので破壊的ギャグを配置する。キザに周到…

ICHIGEKI 一撃

★★ 2005年4月13日(水) CINEMAしんげき2 哀感や悲愴美と無縁のセガールだから物語を追って脳内で孤独性を追補せねばならぬのは愛嬌で許せる。人身売買という時代性ある題材をチョイスしたのもいいが、1対1の古典的対決で決めポーズされたって…。肝心…

マジック&ロス

★★★ 2021年12月20日(月) シネヌーヴォ✕ 女の子2人のフシギ譚はワンピース姿のサラサラ黒髪のイメージがダブり岩井俊二かと思わせるワールドだが、演じてる2人はアジアインディーズのミューズと謳われた杉野希妃と「息もできない」のキム・.コッピなので…

グザヴィエ・ルグラン  Xavier Legrand

生年:1979/05/28 kenironkun.hatenablog.com

行定勲 Isao Yukisada

生年:1968/08/03 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

馬鹿まるだし

★★★★ 1992年9月5日(土) サンポードアップルシアター 後年の「寅さん」のように作者の思惑を超えた破壊力は無く余りに完全無欠にまとまりすぎたキャラだが、それを慈しむが如く大事に丁寧に磨き上げてて微塵の破綻も無いのが恐れ入る。特に好きとも言えないが…

ミリオンダラー・ベイビー

★★★★ 2005年6月11日(土) 梅田ピカデリー1 他者のシナリオを律儀になぞるが、本質的には「物語」としてのロマンティシズムと同志愛とも言える役者達との共闘空間があれば良い。多分それがイーストウッドの純粋さであり限界でもある。それを映画と断言する輩…

シーズ・ガッタ・ハヴ・イット

★ 1992年8月8日(土) 高槻セントラル こういう自己中女を半ば肯定的に描けるスパイク・リーってのは余程包容力のある良い男なんだろうってのはわかっても、しかし俺は勝手にせえやとしか思えない狭量な野郎なのである。多彩な描方に関しても多分に出たとこ勝…