男の痰壺

映画の感想中心です

映画2023

ソラリス・モナムール

★★ 2025年9月27日(土) シネヌーヴォ 「惑星ソラリス」と「二十四時間の情事(ヒロシマモナムール)」からインスパイアされたとあるが、まんまのタイトルです。既存の記録映像や劇映画(?)70本をコラージュして作り上げたものらしく、そのアイデアは素…

リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界

★★★ 2025年5月14日(水) 大阪ステーションシティシネマ7 リー・ミラーのこと全然知りませんでしたけど、彼女の生涯のトピックは第二次大戦への従軍と、それ以前のモデルからカメラマンに転じたパリ時代かと思われる。映画は前者8割、後者2割くらいの配分…

JOIKA 美と狂気のバレリーナ

★★★ 2025年5月1日(木) 大阪ステーションシティシネマ6 アメリカ人で初めてボリショイバレエ団に入ったジョイという人をモデルにした実話ベースのドラマみたいで、足の骨がボキッと折れるみたいな予告篇からサイコな心理劇だと思ってた俺の予断はスカされ…

KIDDO キドー

★★★ 2025年5月1日(木) テアトル梅田3 ハリウッドスターを夢見て、娘を放っぽらかして行方知れずになっていた母親が、彼女を預けてた養護施設に突然現れる。「母娘のボニー&クライド」の惹句は劇中で母親が自分と娘を擬えて言うのを流用してるんだけど、…

終わりの鳥

★★★★ 2025年4月14日(月) テアトル梅田3 でっかいインコが死を告げにくる、ふーんってなもんで殊更見たくもなかったんですが、空いた時間にハマるのがこれしかなかったので見た。だが見て良かったと思った。 【以下ネタバレです】 病で余命幾許もない女の…

ロングレッグス

★★★ 2025年4月1日(火) 大阪ステーションシティシネマ3 主人公の女性FBI捜査官が怪物と対峙する、という設定で否応なく「羊たちの沈黙」を連想するのだが、彼女が半能力者であるとした時点で世界は収縮してしまったように思う。立ち居振る舞いが常人と…

スイート・イースト 不思議の国のリリアン

★★★ 2025年3月20日(木) テアトル梅田2 奇天烈ワールド巡りってのは得てしてアイデアに窮した映画作家が陥り易い陥穽であり、自分の妄想を普遍化のせめて一歩手前まで熟せればともかく、往々にしてパーソナルな繰り言を生煮えで出されて閉口させられること…

蝶の渡り

★★★ 2025年2月10日(月) シネヌーヴォ ジョージア(旧グルジア)の映画って随分前にパラジャーノフの何本かとギオルギー・シェンゲラーヤの「ピロスマニ」くらいしか見たことないんちゃうかと思うんですが、映画王国なんだそうだ。ただ、本作には上記の60…

ディックス!!  ザ・ミュージカル

★★★★★ 2025年1月20日(土) 大阪ステーションシティシネマ8 「ディックス」って日本語に訳すと「チン◯コ兄弟」って感じなんでしょうか。そのタイトルに恥じないエクストリームに下衆道を極めた振り切れ方に圧倒された。 違う会社のトップセールスマンが会社…

オークション 盗まれたエゴン・シーレ

★★★★ 2025年1月16日(木) テアトル梅田4 失われた名画が田舎町の夜勤工員の家から出てくる。という名画をめぐる歴史の虚実と、出てきた名画をめぐる権利関係の権謀術数、という大方に想定されるお話も相当に練り込んであるけど、それ以上にキャラの造形の…

不思議の国のシドニ

★★★ 2024年12月18日(水) テアトル梅田4 日本を訪れたフランス人女性が日本人男性との交流の中で自身の過去と向き合う、という設定自体アラン・レネ「二十四時間の情事」を思わせるのだが、あちらが戦禍の面影も残る広島に於いての各々の戦争体験に根付く…

ザ・バイクライダーズ

★★★★ 2024年12月9日(月) 大阪ステーションシティシネマ5 予告篇でストーンズの「Heartbreaker」が流れていて、それだけでも見てみたいと思わされた。学生時代に撮った8ミリ映画で使った曲だったんで。ところが本篇では使われてないでやんの、ふざけんな…

チネチッタで会いましょう

★★★★ 2024年12月9日(月) テアトル梅田2 映画制作のあれやこれやってことで、随筆体映画と小説型映画を使い分けるモレッティの両者の統合型総決算とも言えるし、又かよの出涸らし的ルーティーンとも言える。 人間歳とると偏固になっていくもので、変化を受…

ドリーム・シナリオ

★★★★ 2024年11月27日(水) 大阪ステーションシティシネマ7 制作に携わってるアリ・アスターの亜流系譜かと思ったら予想外にミシェル・ゴンドリーのテイストだった、みたいな。 天国から地獄という単線構図だが、奥床しいのは、ニコラス・ケイジに転がり込…

侍タイムスリッパー

★★★ 2024年11月20日(水) TOHOシネマズ梅田3 映画に於ける時代劇の興隆が衰え、それでも暫くはTVドラマで縷々と命脈をつないできたそれも地上波から消えて久しいわけですが、撮影所・殺陣・床山・衣装といった膨大な遺産を何とかして残していかなけ…

ぼくとパパ、約束の週末

★★★ 2024年11月20日(水) 大阪ステーションシティシネマ6 全然見る気もなかったんですが、時間に合うのが他になかったので見ました。始まってすぐ徒らにカットを短く刻んでいく編集が迎合的でイヤやなー思いました。でも、赤ちゃん誕生して間もなくに自閉…

悪魔と夜ふかし

★★★ 2024年10月5日(土) TOHOシネマズ梅田6 70年代の深夜のTVトークショーで放送当時問題になったというビデオテープが見つかったという体裁であり、その日のテーマはオカルト。「エクソシスト」の公開が72年、同「日本沈没」が73年、ユリ・ゲ…

ソウルの春

★★★ 2024年9月23日(月) Tジョイ梅田5 自国近代史を題材に旺盛に作品を送り出し続ける韓国映画であるが、おかげで余り知らなかった韓国の歴史をお勉強させられます。翻って我が日本で太平洋戦争以降の近現代に於けるポリティカルな題材を取り上げた映画な…

ヒットマン

★★★★ 2024年9月21日(土) 大阪ステーションシティシネマ5 リンクレイターの映画をほとんど見てないが、「ビフォア」3部作とか想像するに恋愛の機微を描くのが得意なんだろうと思われ、本作でも、出会いで双方が一目惚れ→切っ掛けをものにしデート→ベッド…

憑依

★★ 2024年9月9日(月) MOVIXあまがさき1 「憑依」などと勿体つけたタイトル詐欺やー、「魔導士大戦」とかでええやん、って「大戦」も詐欺やな。 まあ、韓国の伝統芸みたいなもんなんやろね。「キョンシー」とか。 勝手に現代のホラー想定してた俺らが…

時々、私は考える

★★★ 2024年8月5日(月) テアトル梅田3 原題は「時々、私は死ぬことを考える」であり、人生に何の目標もなく、それでも生活の糧は稼がないといけなく、何の刺激もない会社で事務仕事をしている。コミュニケーションが苦手で同僚と四方山話をすることもない…

墓泥棒と失われた女神

★★★★ 2024年7月22日(月) テアトル梅田2 中盤で、それまでの小物の墓でなく、かなり立派な霊廟を発見する件があって、不用意に開けた洞窟から外気が侵入して、みるみる壁画が色褪せてしまうシーン。「フェリーニのローマ」で地下鉄工事の現場でのそれの縮…

メイ・ディセンバー ゆれる真実

★★★ 2024年7月18日(木) 大阪ステーションシティシネマ6 伝説の怪物に話を聞く為に会いに行く。「羊たちの沈黙」で追随不能なまでの決定打を撃たれてしまった設定で、トッド・ヘインズにそれを凌駕するような何かを期待してたわけでもない。 しかし、平穏…

密輸 1970

★★★★★ 2024年7月17日(水) 大阪ステーションシティシネマ5 1970年代という時代設定、ヤクザ・退役軍人・汚職警官らと伍して闘う海女たちと聞けば、エクスプロイテーションでピンキーバイオレントなジャンルのレトロ復刻を思わせるが、リュ・スンワンに…

朽ちないサクラ

★★★ 2024年7月8日(月) TOHOシネマズ梅田5 タイトルに「サクラ」とあるからって、やたらどのシーンにも満開の桜を背景に取り込むってのは何の意味もないと思うのだが、何の意味もないだけにそのサクラ執着には素直に頭が下がる。世界は意味のあるもの…

ありふれた教室

★★★★★ 2024年6月12日(水) テアトル梅田1 ファルハディの映画になぞらえる向きを見たが、確かに言えてる面がある。人の営為の白黒つけがたい微妙な行為・発言を契機に登場人物がスパイラルにドツボ地獄に陥っていく様が。 不寛容主義なるものを謳っている…

あんのこと

★★★ 2024年6月11日(火) なんばパークスシネマ3 夢も希望もなく疲弊し荒みきっている。そんなとき幾許かの希望が与えられ、後にその希望を潰される。そんなことが何度か繰り返されると回復不能になり完全に潰れてしまう。 こういった自壊シュミレートに肉…

かくしごと

★★★★★ 2024年6月10日(月) 大阪ステーションシティシネマ5 関根光才の前作「生きてるだけで、愛」はメンヘラの女性を主人公としていた。そして、今作の主題は介護と虐待。つくづくしんどいテーマを選んでくる人やなーと思う。そのへん三宅唱と通じるものが…

関心領域

★★★★ 2024年6月5日(水) テアトル梅田4 大体予想したような映画で、だからどうしたとでも言いたくなるのですが、何点かは唸らされたところもあった。 大虐殺が行われてる横で、私ら関係ないもーんとばかりにノホホーンと暮らしている。けしからーんです…

バティモン5 望まれざる者

★★★★ 2024年6月5日(水) テアトル梅田1 市長の急死で閣内合議(と言ってもメンバー同志の立ち話)で小児科医の男が臨時市長に祭り上げられる。いやー俺なんてと言ってたが、それなりに街をこうしたいという理想は持っていて、だんだんその気になっていく…