映画1972
★★★ 1980年6月11日(水) 毎日ホール 思い込み少女の一夏の経験は万事作り事めいて白々しく、こっ恥ずかしいこと甚だしいが、一応三国や高橋悦史が大真面目に脇から締めているので見れるものにはなっている。高橋洋子の瑞々しさも救いではあった。(cinemascape…
★★★★★ 2014年8月14日(木) 新世界東映 描法が原理主義的に頂点を極めた『花札勝負』から写実に崩れ寄り腐る前の唯一の賞味ポイントで高潔な美学とキッチュな写実が融合した。枷が外れた加藤泰の全てをブチ込んだ何でもあり世界だが旧来の任侠映画システムが…
★★★ 2014年8月14日(木) 新世界東映 一応は目的意識のある水島翁に対し気風はあるが実質フーテンな鶴田がバランスを欠くのに、その男気質に惚れた若山・丹波・北島・川地・南の面々は尚締まらないことこの上なく、それより大体どこが百人やねんという話でも…
★★★★ 2018年11月11日(日) プラネットスタジオプラスワン 一番秀逸なのはジョン・ミリアスの脚本だと思う。 ヒューストンの演出は縦構図とアップを縦横に駆使してストップモーションの遊びなど自在な感じでいい。 しかし、おそらくこの映画で最大のヤマ場で…
★★ 1980年11月1日(土) 関西学院大学第4別館309号室 限定されたサディスティック密室劇でさして魅力的でもない中年女性の鬱屈した精神の変容を見つめ続けるには、多少の叙述レトリックは必要だったのではないだろうか。例によって青を基調とするバルハウ…
★★★★ 1980年12月25日(木) 梅田東映ホール 劇画的であることに自覚的であり大胆としか言いようのない誇張演出が壺にはまった前半は文句なしの傑作。ロジカルな唯物史観の高みにさえ到達し得ているかのようだ。が、情に浸食された後半は一気にトーンダウンして…
★★★★ 1978年4月2日(日) SABホール 自家籠中の猥雑と郷愁のカオスとして呈される古代から現代に至るローマに纏わる エトセトラ。闊達だが食傷も感ずる中、「地下工事の掘削機」・「高速道の渋滞」・「古都 遺跡の照明」など偏愛的な無機物質愛には惹かれる…
★ 1976年8月22日(日) ビック映劇 強権的な親爺がシナトラのド演歌に乗って自己陶酔に浸る映画なのだが、凡庸な演出で何一つ美点も認められない。白豪主義国家のモラリズムの遺物ぶりを笑う前に、75年の興収でそこそこ人が入っちまう名誉白人国家ニッポンを…
★★★ 2017年6月24日(土) プラネットスタジオプラス1 ロバート・ベントンのデビュー作で、撮影が「ゴッドファーザー」のゴードン・ウィリスだが、更にカメラオペレーターとしてが「タクシー・ドライバー」のマイケルチャップマンがクレジットされている。 …
★★★★ 2024年5月4日(土) プラネットプラスワン 「大統領の陰謀」が鳴物入りで公開された1976年にそれまで4年間お蔵入りになってた本作はその2ヶ月後に漁夫の利を狙ってひっそり公開された。でも興業的にも批評サイドからもほとんど無視されてた記憶が…
★★ 1974年6月2日(日) 伊丹グリーン劇場 邦題『爆走!』とつけた割にはワンシーンしかないショボいカーチェイスで、よくもまあってのが御愛敬ではあるが、アリステア・マクリーンの錯綜した原作を相当に未整理で展開するので意味わからない。主演2人もニュー…
★★ 1976年5月16日(日) SABホール スラプスティックはシテュエーション・コメディより難易度が高いことをマザマザと見せつけられる。命を張らんばかりの芸のみが感銘を与え得るのに坊ちゃん嬢ちゃんのママゴト芸を頭でっかちが撮ったって小賢しさしか覚え…
★★★★ 1976年8月29日(日) 元映 この世の異界に引き込まれてしまったかの如きシチュエーションは伊映画界にひとり放り込まれたアメリカ人のホフマンだからこそ醸し出せた味だったかも。女難と離婚のジェルミ自家籠中題材への執念を感じるしサンドレッリの可愛…
★★★★★ 1974年6月2日(日) 伊丹グリーン劇場 逆境下で強まる夫婦の絆がロードムービーの芯を成す。ゴミに埋もれて額に傷を負ったマッグローの愛おしさが2人の道行をドキュメンタルに基底。モンタージュもこなれて粋の極みだ。素晴らしく魅力的なシークェンス…
★★★★★ 1976年10月14日(金) ビック映劇 1981年11月1日(日) 関西学院大学5号別館4号教室 ボーイソプラノが扇動するファシズムの勃興を斜眼で捉まえながらの舞台上と袖で交錯するライザとグレイの視線が全てを見透かすかのように錯覚させる作劇のクールネス…
★★★★★ 1974年5月5日(日) 伊丹グリーン劇場 1980年8月7日(木) 大毎地下劇場 マフィアによる殺戮連鎖もファミリー結束への拘泥もシチリアでの刹那な愛もそのパッションはギリシャ悲劇めいた悲愴とロジックが上塗りする。しかし、その厳格な統御から突出するブ…
★★★★ 1974年5月5日(日) 伊丹グリーン劇場 「モーニング・アフター」の調べと豪華客船での新年のカウントダウンという設定があるからこそ急転直下に始まる地獄行が帯びる一種の哀切味や、キャラクターが外見と正逆な内面を露呈し始める巧さは、先を急ぐだけの…
★★★ 1980年3月5日(水) 毎日文化ホール モノクロームの表現主義に傾倒してきた映像作家が虚飾を脱いで彩色世界で曝け出した女性観が血の色だというのが生々しくキツい。手法の変化という以上にベルイマンの内なるミソジニーが全開された転換点。だが先鋭的…
★★★★★ 2001年2月20日(火) 動物園前シネフェスタ2 欧州の停滞がもたらす退廃と異邦人としての孤絶がシンクロし男は落ちていく。内省的展開だがストラーロのクレーンワークと中距離レンズが相当にドラマチックで痺れる。ブランドの朽ち具合も良。終盤のタンゴ…
★★★ 1995年9月9日(土) みなみ会館 見かけはもとより遣ること為すことド汚なく且つええかげんな主人公の70年代マカロニ末期テイストの佳品。演出にはハッタリとケレンが垢抜けなくも窺え一応の訴求力はある。ひとことで言って変な映画だが例によってのんべ…
★★★ 2002年2月14日(木) トビタ東映 全くもっての在り来たり展開ではシリーズ末期的症状にいくらカラー化や増村再登板をもってしてもリストラクトは適わない。相変わらぬ勝新の暴れっ振りを見てるだけで退屈はしないとは言えホモセクシュアルを匂わす描写は覚…
★★★ 2002年8月15日(木) トビタシネマ 蹴り上げた足先で瞬時にこなす2つの動作に目を疑い、殴り蹴る際の烈迫の気合は「闘う」ことの初源的な意味を思い知らせる。バレエの如き振付けクンフー映画では味わえない本物の興奮。敵役ノリスの扱いも良く、ならリー…
★★★ 2002年9月26日(木) 東梅田日活 図太い女の成り上がり列伝めいてるのがどうにも川島・今村映画みたいでオリジナリティがあまり感じられない。女優賞を総なめした伊佐山を圧倒する一条さゆりの風格はほんまもんでその点では感銘。脇にまわった白川がこれ又…
★★★★ 1993年5月5日(水) 日劇会館 マドンナに言い寄られて寅が逃げるパターンの初作だが、このパターンの方が切ない。橋の上での煮え切らなく遣りきれない会話が明晰なストーリーを要求する観客の思惑とは逆説的に山田洋次の真骨頂を表出してしまう。『口笛』…
★★★ 1993年6月13日(日) 日劇シネマ フレームに拘泥しない深作の演出技法が現代パートのドキュメンタリータッチに即応しており寒々とした寂寥が非情を際だたせる。しかし、過去に遡った戦場シーンでは一転ステロタイプな形骸に堕した。これは逆でも面白かった…
★★★★ 2002年12月23日(月) 扇町ミュージアムスクエア 恋愛の成立過程がお世辞にも精緻とは言えないが、冬の山陰の薄暗さの中で展開されるド演歌模様がルルーシュばりのカメラとレイばりのムードミュージックにのって展開されるミスマッチに心揺さぶられる俺は…
★★★ 2003年8月21日(木) トビタ東映 「引退記念映画」と銘打つからには頭からケツまで純子べったりであるべきなのに、いつしか比重は健さんと鶴田の毎度の渡世の義理の世界へ。恩人マキノを立てた為『緋牡丹博徒』で花道を飾れなかったのが気の毒だが復帰した…
★★★★ 2003年10月14日(火) 梅田ガーデンシネマ2 デ・シーカ・ジェルミからフェリーニ・パゾリーニへと連なるイタリア艶笑譚の血脈を完璧にトレースしたトリュフォーの職人芸。狂騒と泥臭さまで堂に入ったものだが、ギイ・マルシャンの歌だけでも見る価値はあ…
★★ 1992年9月27日(日) トビタ東映 文太の紋次郎は良いが市川崑監修のTVが劇場映画と比しても遜色のない作家性を持っていたのに比べて凡庸なTV時代劇並のクオリティ。しかも、粘着な市原悦子が話の辛気臭さ倍加させ文太をも冥府に引きずり込む。全く救わ…
★★★★ 1992年11月14日(土) キリンプラザ大阪 モノクロームの折り目正しい画面から昭和30年代の日本映画にあったようなモラリズムが感じ取れる。得るものがあれば失われるものもあるというメッセージは真っ当すぎるにしても、突き放すがごときラストの余韻が…