映画1961
★★★★ 2014年7月4日(金) トビタシネマ サガンの中年女性への嗜虐的いたぶりがパリを舞台にした異郷感とシンクロして、受け一方のバーグマンの孤独感をいや増させる。ヌーベルヴァーグのようなシニカルさだ。トニパキの若気の至り的ダメさとモンタンの中年の…
★★★ 1977年11月20日(日) 東梅田シネマ 豚の大群とマシンガンが全ての汚濁を無に帰するというクライマックスありきで、そこに至るあれやこれやが喜劇というには重くシリアスには役者陣も戯画的に過ぎる。ヒロイン吉村実子も風穴を開ける清風を纏うには内実が…
★★★ 1979年8月25日(土) SABホール 物語を通して何かを提起するというよりドキュメンタリズムの荒削りな即物性の生々しさをフィルムに刻印することで完結してしまっている。小宇宙での内ゲバではなく、社会性の中での善悪や正邪の相克といった相対化の試み…
★★★★★ 2018年1月7日(日) シネヌーヴォ 嫁と小姑の間の軋轢という小さな世界が取り上げられる。 しかし、否応なしに映画は拡張して周囲の世界も取り上げてしまう。 その意図せざる、多くの些末な出来事の豊穣なことといったらない。 船越英二の亭主であるが…
★★★★ 2025年2月10日(月) シネヌーヴォ 総じて緩い大戦末期の脱走ものだが、収容所とシャバを何度も往還する展開が、自由への尽きせぬ渇望を嫌が上にも駆り立てずにはおかない。それくらいシャバの空気は収容所とは違う。ルノワールならではと思わせるし、…
★★ 1978年4月1日(土) SABホール 荒涼そのものの風景の中で展開する本家本流ギリシャ悲劇はゴテゴテと修飾された現代演劇を太古の起源に遡るプリミティヴさで、それだけに、物語のパッションを共有できないならば只管に苦役とも思える忍従の時間を強いられ…
★★★★ 2016年10月22日(土) 新世界東映 どうにもジャニーズ風弘樹&欣也が気持ち悪く入り込めなかったが渡辺マリや田中春男の異形使いが毒をもって毒を制しハイテンション街道を驀進する。疾走の沢島モンタージュに遺漏なく前衛に迫り、大オープンセ…
★★★★ 1998年4月27日(月) みなみ会館 山本富士子と岸恵子のツーショットの迫力はさすがだが、それだけしかない気もする。10人と言う割には他まり子・今日子の曲玉のみで玉不足。前年『甘い生活』の到達の足下にも及ばぬが、微妙な変態性が辛うじて命脈を繋…
★★★★★ 1998年4月27日(月) みなみ会館 全くのオチャラケ話でしかないフザケ倒した代物であるうえに、殊更にカリーナが好きでもない俺なのだが、浮き浮きとした幸福感に感化されシンクロしてほだされる。屈折してなかった頃の純情ゴダール。その満ち溢れた喜び…
★★★★ 2023年2月9日(木) シネリーブル梅田2 結婚記念日に妻は料理を作って夫の帰りを待っている。夫は早く帰りたいのだが色々なトラブルに遭遇してどんどん帰りが遅れてしまう。 他愛ない内容の13分の短篇コメディで、モノクロ・台詞なし・音楽のみのサ…
★★★★ 12月12日(月) 新世界東映 毎年、暮れともなれば映画もテレビも「忠臣蔵」って時代があって、多分60年代がピークだったんじゃなかろうか。ひねくれた俺は、そんな年中行事みたいな手垢まみれの趣向にソッポを向いてきたので、まともに忠臣蔵見たこと…
★★★★ 2001年1月20日(土) テアトル梅田2 通常の増村映画の若尾扮する論理に立脚したクールなキャラとは正逆な女主人公なのだが、それはそれで徹底的に押しまくる増村演出は良しとしても、冒頭の肝心な山岳描写がこうも陳腐では興醒めだ。果てまで行きつく加…
★★★★★ 1995年1月21日(土) 扇町ミュージアムスクエア キューブリックは少女愛にも中年男の転落譚にもさほど関心は無い。状況の流転を冷めた悪意で見つめるだけ。今となっては陳腐な物語をそれでも通用するものにしているものがあるとするならセラーズの存在。…
★★★ 2001年7月8日(日) テアトル梅田1 「カイザー・ソゼ」真っ青の真犯人にも驚いたし、前半の如何にも清張らしい構成とムードやリアルな60年代の情景は堪能したが、終盤は展開で語るに疲れ大雑把な日活ニューアクション風味になってしまった。そういった…
★★★★ 2001年9月2日(日) テアトル梅田2 アンチモラル天こ盛りで相当にドロドロしハードで暗いと言えば暗すぎる内容を裕次郎の「天然」と明晰口跡で生硬台詞を早口で捲し立てる演出の盲信と馬力が完璧にカバー。更にカラーの調子も絶品で暗部を粉飾する。まさ…
★★★ 1993年1月4日(月) ホクテンザ1 後の『沈黙』や『冬の光』の圧倒的とも言える孤独地獄は未だ突き詰められてはいない。完璧なニクヴィスト撮影の深度をもってしても展開はと性と北欧的神秘義に依存している。ベルイマン印のキーワードのオンパレードだが…
★★★★ 1993年5月13日(木) シネマアルゴ梅田 パン助と年増女のヒモとの刹那な恋という地平から数億光年隔たった場所で確信的にエドワーズは振舞ってみせる。哀感を抑制し乾いたユーモアで色付けされたしたたかにして見事な職人技。そこに感銘を覚える佳作。(ci…
★★★ 1993年9月25日(土) シネマヴェリテ クタール撮影はモノクロの粋だが、あっちへふらふらこっちへふらふらの主体性にも行動力にも欠ける主人公が結局フラれるだけの話を幾ら感傷的に修飾して撮ったって何も観る者の心には沁みない。頭からケツまで思い込み…
★★ 2021年12月28日(火) 大阪ステーションシティシネマ12 幼少の頃は怪獣博士を自称し怪獣図鑑なるものを自ら制作する怪獣フリークでしたが、そんな子供心にもモスラは弱っちそうであまり好きになれませんでした。 だいたいあれは、でっかい蛾ですよね。…
★★★★ 1992年9月26日(土) 毎日文化ホール カラーシネスコで描かれた端正と格調。最高ランクのプロフェッショナリズムが結合した粋の極みとでもいうべき味わい。特にアルカンの屋外撮影には陶然とする。不倫ものだが自己優先の欲望が描かれるわけでない。あく…
★★★ 1991年10月12日(土) キリンプラザ大阪 素材として甘んじる時代の終焉は皮肉にも銀幕上の彼女の魅力を減失させる。他愛ないことこその映画に何かを付与しようと足掻き混迷に陥った凡作。演技派に転向しようかという過渡期に自らのプロデュースで我が儘放…
★★★★ 1990年11月11日(日) 日劇シネマ 松竹帝国で忠臣に傅かれた絶対君主小津は東宝に乗り込んでも又役者を無機的なロボット化する。カメラも音楽も呑み込む力業とも言える恐るべき統一感だが、中心に座った中村鴈治郎が血を通わせ風穴を空けた。こういうコラ…
★★★ 2009年10月24日(土) 日劇会館 年月の経過が与えた滋味が恰も銘酒の如き味わいを醸す。それは、あくまで完全バカ映画としてのものだが…。吹き替えの絶妙な味もあり冒頭30分の爆笑頻度は凄まじい。鶴田登場から物語は定番路線で若干陳腐化。関川演出は…
★★★★ 2009年11月5日(木) 梅田ブルク7シアター4 『総長賭博』もかくやのロジカル構築で繰り広げられるのっぴきならない相剋の展開。嫁姑の狭間で翻弄され怒濤の如くに転げ堕ちる錦之助には涙を禁じ得なかった。大芝居と腹芸のぶつかり合いの中、信長(月…
★★ 1987年2月2日(月) サンケイホール 偏執的物語を見ることは嫌いじゃないのだが、ミーイズム女とマゾヒスト男達が繰り広げる恋愛編年記に対してトリュフォーの視線は冷めておらず寧ろ自己陶酔しており、技法はそこに絶対的奉仕を強いられている。これでは遣…
★★★ 2010年1月5日(火) 梅田ガーデンシネマ2 チャラな生き様が何時しか権力に抗しチャラだから命をも平気で賭す。そこにこそ全てを注いで物語を構築して欲しい。前半の世之介は不動のポリシーを持ってはいるが自己完結してる。解き放たれよ!と熱く説くの…
★★★ 1985年8月25日(日) 梅田松竹 裂帛の気合が引き続き漲るのだが、それが概ねマイナスベクトルな敗北の終焉へと向かうものだから圧力に打ち負かされた疲弊感が勝ってしまう。極限の状況下では良識など無意味であることを描いた点で幾千もの浅薄な教条主義的…
★★ 2020年11月7日(土) テアトル梅田1 賑々しい展開で、ベルモンドも明朗闊達なキャラを地でいくような弾み具合だ。 であるが、この男の本性がわかりません。 手癖の悪いおちゃらけ野郎として登場するのだが、盗賊団の親分にマージンとられて嫌気がさす。…
★★★ 1982年8月13日(金) SABホール 何故に神父は尼僧たちと共に堕ちて行かねばならないのか。その反道徳性・反社会性をストレートに見せるのではなく強固に難解なスタイルでもって回ったもどかしさがある。更に残念なことにそのスタイルにも一貫性がない。…
★★★★ 2012年10月21日(日) TOHOシネマズ梅田10 仰角を多用するロッセンの冷めた視線は買うが、成り上がり野郎のアップダウンストーリーは今一論理的拠り所を欠く。年月を経て再浮上するのはパイパー・ローリーの造形。この地獄に生き尚涙を見せない女…