映画1988
★★★ 2015年3月28日(土) シネヌーヴォ グロい顔面破壊のバリエーション集は、一応ゲームボードのような選手のクルクル動きとビール&クッキー片手のTV観戦男の無情と熱狂観衆フィルムとの反復モンタージュ&呑気な音楽で修飾されるのだが、基本、スポーツ…
★★★ 2025年6月9日(月) シネヌーヴォ トンデモ映画である、ということを見聞きしてたもんだから変に構えてしまって、何時になったらトンデモ展開なんねん、とそんなことばっか思いながら見てて、やっと終盤でそうなったときは、はーさいでっか、ちゃんちゃ…
★★★★ 2015年8月23日(日) シネヌーヴォ 定められた結末へ向かい刻まれる時間を煽情的にフィーチャーすることない黒木の良識を良しとしつつ、だが尚コンセプトは明け透けだ。しかし、それでも気持ちが締め付けられるのは進行するドラマの慎まし過ぎる希望。…
★★★★ 2024年9月14日(土) プラネットプラス1 70年代の掉尾を賑わせた「地獄の黙示録」で出し殻になってしまったコッポラは急激に生気を失っていき、それでもお付き合いで見てたけど84年の「コットン・クラブ」を見るに至ってもうあかんわと見るのをや…
★★★ 1998年4月13日(月) ホクテンザ1 この作品に限ったことではないが、片隅的場末感のみが主題を占めてピカレスクに成り上がるというエナジーが決定的に欠如する。女を風呂で洗ってやる「しみじみ感」表出が名シーンと感じさせるようでは歯がゆい。結果鶴見…
★★★★ 1999年5月23日(日) シネヌーヴォ梅田 白黒16ミリで延々と続くハイテンションのグロは振り切れて世界が裏返るでもなく閉塞世界の地獄に沈殿する。モラリズムの破壊が掟破りにコードを超える為だ。結局その越境度合いの凄まじさに諦観するだけ。蹂躙さ…
★★★★ 1994年4月2日(土) みなみ会館 脱出願望とか束縛されない自由とかの黴臭い70年代的テーゼは実はどうでもいいし、実際のところ彼らに余り切実味も見受けられない。良いのはブリティッシュニューウェイブ版年増女との恋とでも言うべき侘びしくも切ない風…
★ 1994年4月3日(日) 新世界国際劇場 鮮烈なデビューを果たした男が全然鮮烈じゃなくなり、後に輝く女は一向に光らず、七光りの娘は何がしたくて監督にまでしゃしゃりでたのやら全くわからない。素晴らしいまでのクスブり集合体だが、本人たちに自覚がなく自…
★★★ 2002年2月23日(土) 扇町ミュージアムスクエア 初期大友テイストのグダグダな停滞感が無くのっぺりツルンとした凡作。何かどこかで見たような青春モノらしき設定やキャラクターが継ぎ接ぎされてはいるが全て借り物の印象。松竹カラーに染められて山川は『…
★★ 1994年10月29日(土) みなみ会館 死期に差し掛かった老監督の夢見た古き良きアメリカ。ヒューストンはフランク・キャプラをやりたかったのだろうか。だが、引き継いだ息子ダニーの演出は確信的な錯誤をゴリ押しするパワーに欠けるので、甘ったるいだけのふ…
★★★★★ 1993年6月24日(木) パラダイスシネマ1 3人が世界各地で点描される前半がスケールとロマンティシズムを内包した悠久の映画的ダイナミズムを示現している。中盤、男2人に女1人のルーティーン展開になりかけたのだが最後は全てを振り切り神話の世界に…
★★★★ 1993年8月4日(水) ゆやホール 堕胎幇助にせよ不倫にせよ誉められた行為とは思わないが、ここまで断罪される行為なのか?という時代に於ける倫理観の変遷をシャブロルは肯定も否定もしない。その冷徹なまでの視座。ユペールがクールに熱い。(cinemascape)…
★★ 1993年8月6日(金) みなみ会館 腐れ縁に引きずられ自らの幸せを手に出来ない男に一本通った侠気や論理が窺えないので何だか締まりのないグズグズ展開に嫌気がさしてくる。数多ある香港ノワールの中でもつまらない方。映像主義の鎧を纏わぬ王家衛は作劇の凡…
★ 1993年10月30日(土) 第七藝術劇場 少女ががなり立てて様になるのは難しい。声質も表情も挙動も何かを捨てて境界を越えないと様にはなれないから。そして、当然ここには越えた者など居ない。見ている間人事ながら恥ずかしくて仕方なかった。学芸会以下のク…
★★★ 2003年8月21日(木) トビタ東映 いくら流行とは言え寅次郎とマドンナのジョイントとしては俵万智は機能すべくもなく「やむを得ず 大学の講義で バカ話」するのが最大の見せ場とあっては三田佳子が気の毒にさえ思えてきた。多少はしんみりするのが救い。(c…
★★★★★ 2022年2月17日(木) テアトル梅田2 以前「ニーチェの馬」を見たとき30分で語れることを2時間半かけていると書いたことがあるが、タル・ヴェーラのスタイルを確立したと言われる本作を見て、昔からそういう人だったのねと思った。 1イシューをギ…
★★★ 1992年8月1日(土) アクア文化ホール エッセンスが網羅されており淡々としてるが飽きない。のではあるが、数年後に絶対領域に突入するカウリスマキの未だ削ぎ落とし切れぬ思いが磨きの足りぬ工芸品のように作品の輪郭を曖昧に曇らせている。足りないのは…
★★★ 1992年10月3日(土) 毎日文化ホール 殊更に作家性を主張せぬコルノーのスタンスが偶然にもインドの悠久のリズムと同期し、この奇想譚に完全な統一感をもたらしたとも言えるが、余りに悠久に同期し過ぎて1歩間違えば激しく睡魔に引きずり込まれる。だが、…
★★★★★ 1991年3月23日(土) 祇園会館 引きの画の呪縛から解き放たれたアンゲロプロスは饒舌からほど遠い地平で神話と物語の均衡点に奇跡的に降り立った。グエッラのアントニオーニとの共闘作業の最善の形での復刻。厳酷な風景の中のドラマに差し込む微かな温度…
★ 1991年3月21日(木) 新世界国際劇場 ホラーとあらばとにかく見ずにはおれないというマニアッック層以外には未来永劫用無し間違いない恐るべき退屈映画。ヒロイン以外が次々殺されるプロットはあれど趣向は無い。大体ロックとクラシックが何故に同じ地平で当…
★★ 1991年3月31日(日) 祇園会館 現代のお伽噺と言うには余りにはったりズムに欠け描写が中途半端で緩い。1人で撮影までも切り盛りしてきた映画作家が撮影者に委ねるときの思い切りが無いとこうなるの。意表をついたハウアーとの喰い合わせも結果は違和感だ…
★★ 1991年4月6日(土) 新世界国際劇場 不必要な残虐趣味は好みではないが、こうも何も無いと厳しいものがある。とにかく見せ場が無いうえに捏ねくり回した意味不明の展開でついていく気力も失せる。あとは、ひたすらにララ・ウェンデル嬢を見続けるしかない。…
★ 1991年4月7日(日) トビタシネマ どうせつまらんだろうと覚悟しイヤイヤ見ていても、実際につまらんかったら納得するどころか人生を呪いたくなる。駄目ホラーでも全て見ずにはおれないコアなホラーフリーク以外は決して見ないほうが吉。まあ、これ程見せ場…
★★★ 1991年5月4日(土) 天六ユウラク座 それ程上昇志向があるとも思えぬ書き込みのキャラをキンスキーが髪を振り乱して自己陶酔しつつ自走し演じたとしても勝手にどうぞとしか思えない。狂気を産み出す閉塞的な密林は、ここでは開放的な沿岸王国に取って代わ…
★ 1991年6月2日(日) トビタシネマ せめてTVのシケた刑事もんくらいのクオリティなら未だしも劇場映画として製作され、よりによって何の因果で日本で公開され、万に1つの確率でこの俺が見るハメに陥った運命を呪わずにはおれない。この世にはそんな代物も…
★ 1991年8月25日(日) 日劇シネマ エマニエル夫人ならぬエマ夫人のパリでのアバンチュールもとい淫乱行なのだが、そこに何らかの哲学性があろうはずもなく、そのくせ阿呆で可愛げもないので只管にしんねりむっつりしていて見るのが苦役。こんなもんでも需要が…
★★ 1991年8月25日(日) 日劇会館 女侠映画のパターンを忠実に現代に置き換えただけのもので健さん・鶴田のポジションにたけしってのが新鮮で気が利いてるとは思うがそれだけだ。肝心の黒木がどうにも柄じゃなく肚の据わりに欠けるし鷹森演出には映画エキスの…
★★★★ 1990年1月27日(土) セントラル劇場 スザーツカのポリシーが理解は出来ても共感を覚えないので余り感銘も無いが、キュートなファニーフェイスから米国版丹波哲郎と化したマクレーンの他を寄せ付けない頑固一徹振りは哀しくも役に合ってる。地味な題材だ…
★★ 1990年1月28日(日) 長崎ステラ座 退屈だが犬で多少もつ。しかし、もともと犬なんて出さなけりゃ、そんなもんに依存することなく、もうちっとマシなストーリーでも考えるだろう。わかっているのに負のスパイラルはこれまでも又これからも続く…。救われない…
★★★★ 1990年5月27日(日) トビタシネマ 30年代アメリカの上質スクリューボールコメディか、はたまた60年代東宝の熟達のサラリーマンミュージカルか…とにかく有無を言わせぬテンポの良さ。ユンファの芸域の広さにも感銘したが、何より2女優の掛値無く美人…