2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧
★★★★ 2013年12月21日(土) 新世界国際劇場 猛獣と共棲するリアリズムが細緻であるから浮世離れた海洋描写が白々しくならない。デジタルに於けるCG使いの究極形とも言える解像度と完成度であり、過剰であることの楽しさに満ちている(飛魚・海豚・海月・ミ…
★★★★ 1981年8月5日(水) SABホール 死と日常に直面せざるを得ない戦時の刹那な煌めき。妻を想う兵士達も恋人を想う少女も少年と邂逅し過ぎ去っていくだろう。そして、少年も過ぎ去り、母の想いは永遠に閉ざされるのだ。決して声高に何かを叫ばない清涼感漂…
★★★★ 2019年7月28日(日) MOVIXあまがさき9 全然見る気もなかった映画なのだが良かった。 めったにないのだが、女房が「天気の子」みたいとか言い出して、すでに見てるとはとてもじゃないが言い出せず、やむなく出かけたのだが、「君の名は」もまった…
★★★★ 2013年12月14日(土) テアトル梅田1 丁寧な仕事だし山下の印も過不足無く織り込まれた或る意味全うされた作品だが、だから何なのと言いたくもなる。プロモ的素材ということで『四月物語』を思い出したが、タマ子を松たか子のように愛でる訳にはいかな…
★★★ 1981年8月12日(水) トーエイ伊丹 聖子の溌剌と紙一重の精一杯さが木訥とも感じられ、桑原の下手っぴさも田舎少年の純朴さを醸し出す。ど素人の2人のテンションを一応見れるものにした澤井の端正な演出をこそ評価するべきだろう。格調に欠けるのも仕方な…
★★★★ 2019年7月24日(水) TOHOシネマズ梅田1 けっきょく家出はなんやったんやとか 銃を拾ったにしては扱い軽いーとか 中空に浮かぶ水の塊って何とか まあ、ネタふっただけみたいな感がないでもないのだが、そこはお得意の日常の細緻な切り取りが相変わ…
★★★ 2013年12月21日(土) 新世界国際劇場 演出が小奇麗になって前作にあった歪な禍々しさは半減した。ストーリーはあって無いようなもんで、お化け屋敷のようにシークェンスごとの趣向を楽しめばいいと割り切るにしても、2番煎じキャラばかりでインパクト…
★ 1981年8月13日(木) ダイニチ伊丹 『サード』で流行監督に躍りでた東陽一第2期女性映画群の掉尾を飾る「にっかつロマンポルノ」という極北感は皆無で、又かの自己満足的陰鬱世界が繰り広げられる。そこにはジャンルに対する戦略的配慮は欠片も窺えない。自…
★★★★★ 2019年7月12日(金) TOHOシネマズ梅田5 白石和彌のことを俺は基本的に買っているのだが、売れっ子監督になってバカスカ撮ってダメになるんじゃないかと懸念している。 これは、そういった彼の作品のなかでも、何か傑出したものではないかもしれ…
★★★★ 2013年12月5日(木) MOVIXあまがさき3 設定が課す制約を殊更巧みに利したとも思えぬし、サイコパスな犯人も若干弱い。まあ、ジャンルとして中の上くらいの出来なのだが、終盤で加点した。防戦一方の試合を延々見せられた末のカウンターアタック…
★★★ 1981年8月7日(金) 日劇会館 同じ五味川原作でも東宝色強い『人間の條件』が文芸調なら日活のこれは講談。ハッタリ親爺薩夫節も新劇系の伍代ファミリーにはフィットしてもルリ子や英樹や裕次郎の明朗さとは合わない。大陸浪人の三國は突出した怪演。 (cin…
★★★★ 2019年7月21日(日) シネヌーヴォ 出世の為にハイソなお嬢様と結婚することになって、付き合っている貧乏女が邪魔になる。 シオドア・ドライサーの昔から繰り返されている普遍的な設定でこれを石川達三が小説にした。 達三を読んだことはないのだが、…
★★★ 2013年12月21日(土) トビタシネマ スコット初デジタルのロングショットの精緻には随所で息を飲むがそれだけだ。ハードSF的な大風呂敷がある1点に向かって急速に綺麗に収束するのだが物語は閉じてしまった。こんな過去遺産への執着を晒してるようで…
★★ 1981年8月17日(月) シネマ温劇 初作未見なのだが、全然どうでもいいと思えるかったるさ。確かにオランウータンが巧いのには驚かされるが、そこにしか本質的な驚嘆が映画に無いことが皮肉にも感じるダメさを加算する。温い暴走族の面々やソンドラの相変…
★★★ 2019年7月19日(金) TOHOシネマズ梅田4 まあ、映画表現において見るべきものはない。 良く言えば、内容を語るに従順で真摯だが、それだけに安住してる気もする。 シングルマザーの子育てっていえば、大変なのだし、この映画の主役の女性もいくつも…
★★★★★ 2013年12月14日(土) 梅田ガーデンシネマ1 そんな上手いこと行く訳ねえよがあるのがバカンスだということを来りて去りゆく母娘の寓意性に仮託し納得させる終盤の神話性。覚束ない手つきの硬直が解れる訳でもなく一度限りの悲哀を漂わす。折に触れ海…
★★ 1981年8月17日(月) シネマ温劇 どう考えたってキャラに対するアプローチのコンセプトが間違っている。老眼鏡をかけて老いを強調したマックイーンなんて誰が見たいもんか。現実の死期が迫っていた彼に最後の死に花を咲かせて欲しかった。キューリックの…
★★★★ 2019年7月11日(木) 大阪ステーションシティシネマ5 挑戦的なタイトルであるが、宗教的なメッセージは無い。 これは、少年時代にあった些細な心の動きにかかわる贖罪の物語だ。 人間だれしも、「このヤローぶっ殺したろか」とか「なーに善人づらしや…
★★★★★ 2013年12月28日(土) TOHOシネマズ梅田8 冒頭ワンショットで顛末を見せ切る手法は如何にもだとしても、以降、主人公が2度にわたり弧絶してしまう絶対絶望の表現。我が子への喪失トラウマを絡め黄泉からの誘いの安息を断ち、それでも生きる理由…
★ 1981年8月31日(月) 新劇会館 そりゃあ街で見かけた女を採点なんて男なら誰でも無意識下にやってることだろうが、そんなもん公然と映画にするようなもんでもないだろう。老エドワーズが見せ得べくもない下心をさらけ出してみっともない。大体ボー・デレク…
★★★★ 2019年7月6日(土) テアトル梅田2 男と女の腐れ縁を描いたもので、正直それ以上でも以下でもない気がしないでもない。 何年もにわたる、ついたり離れたりの変遷。 そこに2人の商売柄、いろんな歌曲が挿入される。 って「ラ・ラ・ランド」をちょっと…
★★ 2013年12月21日(土) 新世界国際劇場 初期設定にこれ程違和感を覚えたことは無く、「ゾンビ映画」なるものに些かの愛着も持たぬ俺でさえも、これはジャンルの新たなステージの開拓などではなく終焉をもたらす冒涜に思える。腐りズルムケる表現を回避し、…
★★★ 1981年7月7日(土) 毎日文化ホール パロディとしての彼是は俺には解らぬのもあり舞台がロンドンの前半はけっこうダレる。スコットランドに移ってからの描写の方が好き。後半、漫画に堕したと言おうが哀切極まりないラストだけでも見る価値あり。ニヒリ…
★★★ 2019年7月7日(日) シネヌーヴォ 原田芳雄と桃井かおりと藤田敏八。 といえば、70年代を代表するアイコンで、この3人の組み合わせってのが、ありそであまりないんじゃなかろか。 のであるが、藤田敏八の映画に、あまり感じ入ったこともないので期待…
★★★★ 2014年1月12日(日) イオンシネマ大日7 見てくれは相当エッジが効いてる割に言ってることはマトモ過ぎ、一種の回顧趣味だとしても気恥ずかしい。何と言っても景子と京香に分断されたヒロイン設定が致命的で煮えきらず、ツンデレのデレも不足だ。ただ…
★★★ 1981年8月17日(月) シネマ温劇 本来は汚泥と混濁の中でこそ語られるべき西部はスタイリッシュな硝煙と粉塵の中にその姿を埋没されてしまう。ペキンパーが泣いているだろう。オリジナリティは兄弟俳優を何組も使うってアイデアだけで他はよそからの借り…
★★★★ 2019年7月6日(土) テアトル梅田1 黒沢清の、こういった随筆系の映画って初めてじゃなかろか。 そういう意味で興味深いものがある。 前田敦子の演じる女性のキャラであるが、やっぱり普通じゃない。 彼女、やたらウズベキスタンという異郷の街で1人…
★★★ 2014年1月11日(土) シネリーブル梅田2 必死でチャリこぐ少女の見るからに喜びを体現する様は確かに微笑ましいのだが、彼女は都度言及される女性を虐げるサウジの因習に対しプロテストしてるわけでなく、個人的な価値観に準拠してるに過ぎないところが…
★ 1980年6月25日(水) 毎日ホール 憎しみ合った姉妹が行くところまで行っちまうというならそれを徹底すればいいのに、ロマンポルノに棹差すような曖昧作劇や、端々に滲む中島流田舎もんコンプレックスがモロ出てしまい暗鬱たることこの上ない。マイナス2乗が…
★★ 2019年7月6日(土) 第七藝術劇場 従軍慰安婦問題に関しては、国同士の交渉は2015年の日韓合意で終息したはずであったのだが、韓国サイドの民間レベルの激しいロビー活動で蒸し返され現在に至る。 ってのが、おおむねの日本人の見方だと思う。 喧嘩っ…