男の痰壺

映画の感想中心です

今日も嫌がらせ弁当

★★★ 2019年7月19日(金) TOHOシネマズ梅田4
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まあ、映画表現において見るべきものはない。
良く言えば、内容を語るに従順で真摯だが、それだけに安住してる気もする。
 
シングルマザーの子育てっていえば、大変なのだし、この映画の主役の女性もいくつもの仕事を掛け持ちしてる。
昼は工場で、夜は居酒屋で、空いてる時間で内職仕事もする。
それなのに、高校生の次女は反抗期だかで、まったくクソ生意気なのだ。
母娘の確執っていえば、ベルイマンとかを筆頭に多くのヒリヒリする映画がある。
のだが、概ね母に何か因果の源があるのがふつう。
しかし、この篠原涼子の母、そんなに鬱陶しいかね。
 
仕事仕事に明け暮れて、それでも毎日、娘の弁当作ってる。
で、あろうことか、反抗する娘が嫌がるキャラ弁を作り始める。
それって、なおさら手がかかるやんか。
なのだが、妙に意固地に情熱をもって作りつづけるのだ。
 
この映画、そんなんで、見てる間、それほど共感もなく、まあ言わばこんな題材でよう映画作りよったな。
の世界なのだが、この篠原涼子が「SUNNY」でもアラフォー女性の等身大をスクリーンに刻みつけた出過ぎずのノーブル感を醸し出していいのであります。
正直、篠原涼子主演なので見た。
告白しておきますわ。
以上です。
 
口煩い母にガン無視決め込む芳根の風情が物語を単層的なものから回避させるが、素直に嫌がらせキャラ弁を食べるのが年頃娘の不可思議性か。ともあれ労苦と心労を欠片も見せず前に突き進む母を演じる篠原のノーブルさが暑苦しさを遠ざけ清涼感を呼ぶ。(cinemascape)