男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【こあ~この】

候補者ビル・マッケイ

★★★★ 2024年5月4日(土) プラネットプラスワン 「大統領の陰謀」が鳴物入りで公開された1976年にそれまで4年間お蔵入りになってた本作はその2ヶ月後に漁夫の利を狙ってひっそり公開された。でも興業的にも批評サイドからもほとんど無視されてた記憶が…

ゴジラ -1.0

★★★★ 2023年11月5日(日) MOVIXあまがさき5 新宿壊滅のシークェンスしか見どころがないと思いました。そういう意味でもう1ヶ所、破壊のエクスタシーを感じさせるところがあればね。で、映画は残った時間で、ひたすらに神木のようわからん「自分の戦…

告白的女優論

★★★★ 2023年8月16日(水) シネヌーヴォ 茉莉子、ルリ子、稲子の女優としての実存と作劇が交錯するような半ドキュメンタルなものを予想してたのだが、完全な劇映画だった。3人の女優はそれぞれ虚構の女優を演じる。演じる役と本人とにどれくらいの連関があ…

ゴダールの決別

★★★★ 2023年7月13日(木) シネヌーヴォ 見てから半月以上経ってしまってどんな内容かももはや記憶に覚束ない。最近、この作品について書いてた人がいて、それ読んであーそんな話やったんかと今更思ったり。 とにかくこの映画、ゴダール史上ツカミのカッコよ…

ゴダールの探偵

★★★ 2023年7月13日(木) シネヌーヴォ 探偵つーても、ゴダールですからその手のジャンル映画の醍醐味があるわけもない。冒頭、向かいのアパートからホテルの入り口を盗撮するシーンでまさかと思ったが、見事に空振りだった。 ホテルを舞台に4組の男と女が…

午前4時にパリの夜は明ける

★★★ 2023年4月29日(土) シネリーブル梅田1 1980年代の7年間にわたる物語だが、みんなよく煙草を吸いまくります。家の中で食事中でも吸う。そういう時代でした。俺もあの頃は1日2箱吸うベビースモーカーでしたわ。 主人公は離婚したばかり。それま…

極道懺悔録

★★★ 1998年4月13日(月) ホクテンザ1 この作品に限ったことではないが、片隅的場末感のみが主題を占めてピカレスクに成り上がるというエナジーが決定的に欠如する。女を風呂で洗ってやる「しみじみ感」表出が名シーンと感じさせるようでは歯がゆい。結果鶴見…

幸福な結婚記念日

★★★★ 2023年2月9日(木) シネリーブル梅田2 結婚記念日に妻は料理を作って夫の帰りを待っている。夫は早く帰りたいのだが色々なトラブルに遭遇してどんどん帰りが遅れてしまう。 他愛ない内容の13分の短篇コメディで、モノクロ・台詞なし・音楽のみのサ…

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊

★★★ 1999年11月6日(土) 神戸朝日ホール 随所に出てくるディテールの緻密な表現は素晴らしいが、「草薙」乃至「公安6課」VS「人形使い」に収斂しない物語に強度はない。ともかく話がよく解らん。原作知らないんだが、これって導入部だけなんじゃないのか?…

コキーユ 貝殻

★★★★ 1999年4月17日(土) パラダイスシネマ2 記憶の深層に畳み込まれた思い出が時を経て切ないまでに醗酵した後に引きずり出されたようだ。節度ある中年の男女の越えられない一線は一度限りのリプレイできない思い出として再度仕舞いこまれる。ラストの小林…

河内山宗俊

★★★ 1998年12月26日(土) 第七藝術劇場 可憐で清廉なる少女の為に無頼野郎どもが立ち上がる…そのヒロイズムは王道だがギャグパートが流れを分断し一気呵成に終盤になだれ込むカタルシスに欠ける。オプティミズム(『百萬両の壺』)とペシミズム(『人情紙風船…

恋におちたシェイクスピア

★★★ 2000年4月15日(土) ホクテンザ2 イケメンでマルチ才人文豪な少女コミック趣味は良しとしても、滑らかに過不足なく出来過ぎ。男装麗人の宝塚調メルヘンチック世界は如何わしさを廃され何ものにも踏み込まず表層で上滑る。唯一グウィネスの通り一遍でない…

GONIN2

★★★ 1996年8月2日(金) テアトル徳山Ⅱ 前作の男達ほどには負って立つもの無き女5人が雁首揃えてみたところで切実な逼迫は現出しない。やむなく奇天烈な中年JK大竹を楔として緒形投入で撹拌を図るがとっ散らかるだけだった。結局は殺戮マシーン鶴見の異様な…

香華

★★★ 2000年11月11日(土) 高槻セントラル 徹底的ダメ母と腐れ縁で振り回され続ける娘との編年記なのだが、どうにも母親の乙羽が熱演するほどに皮相にも柄じゃない感が浮き出る。エロスが不足なのだ。同じ有吉『紀ノ川』と比較してしまうのも痛く木下のビジュ…

古都

★★★★★ 2001年4月11日(水) 高槻松竹 静謐と慎ましさが支配する日本にあっての異世界京都西陣を成島の陰影に富む撮影が完璧に構築し、繰り広げられる生き別れ双子姉妹の哀話は前面に出すぎず絶妙のバランス感覚。岩下の2役も的確且つ情緒風情を醸し出し完璧に…

恋する惑星

★★★★★ 1995年8月19日(土) テアトル梅田2 ミニマム世界のモノマニアックな語り口が村上春樹的であり、それを映像に定着させる技巧に於いてカーウァイは世界の先端にいたわけだが、一方でダサキュートさが遊びを生みタイト感を緩衝。先鋭的ショットの連続があ…

GONIN

★★★★ 1995年10月28日(土) テアトル徳山Ⅱ バブル期の虚飾に血と汗とザーメンが混濁した世界で男たちがのたうちまわる。友情の代わりの愛や義理の代わりの絶望が彼らを突き動かす。石井ギミックは惰性間際で腐りかけの輝きを放ち竹中の逸脱やたけしの突出など…

恋人たちの食卓

★★★★ 1995年12月2日(土) 徳山市市民館小ホール 謙虚な長女とおキャンな三女に比して割喰う次女をバブリッシュなキャリアOLに設定し父親の対立項として設定したのが巧みで、氷解の楔が「料理」であることも良い。アン・リーのこの頃の演出は不器用だが真摯…

GODZILLA ゴジラ

★★★ 2001年8月15日(水) トビタシネマ 遠くから響いてくる足音に胸が騒ぎ、ビルの谷間を行く時の尻尾が又素晴らしい。圧倒的なるものの表現に於いて図抜けている。だが、『インデペンデンス・デイ』丸出しの都市崩壊の繰り返しは許せるとしても、中盤の明らか…

ゴダールのマリア

★★ 1994年2月24日(木) テアトル梅田2 ミエビユ篇はフランス映画らしい少女期のひとコマをすくい上げた愛らしさがあるのだが、ゴダールの本篇は聖書の現代翻訳というアイデアのみが先行した上、音と映像のコラージュで解体されまくり殆どひとりよがりとしか…

GO

★★★★★ 2001年10月27日(土) 梅田東映 他者を貶めることでしか自己確立できぬ閉塞社会を放逐し囲いの外へ出よとの新世紀を迎えてのアジテーション。クドカンの節回しを自己流に置換する窪塚のセンスが産み出すグルーヴが革命的である。天才のセッションを受け…

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃

★★★ 2001年12月18日(火) 梅田劇場 バラゴン戦を筆頭に「チャンピオン祭」へのオマージュを踏んだ景観の中の怪獣のパノラミカルな臨場感で、待ってましたの見たかった絵が続出。しかし、怨霊とか聖獣といったアニメチックで無粋な解釈が怪獣を貶める。竜童軍…

ゴーストバスターズ アフターライフ

★★★ 2022年8月8日(月) 新世界国際劇場 「ゴーストバスターズ」の初作を公開時に見る気がおきなくて随分経ってから見たのだが案の定つまらなかた覚えがある。主演3人の演技にボケツッコミがなくてのんべんだらりとしてるのがかったるかった。 今回は孫世代…

この三人

★★★★ 2022年7月2日(土) プラネットプラスワン ウィリアム・ワイラーと言えば泣く子も黙る巨匠なのだが、考えてみると打ち震えるような傑作ってあったのかと考えてしまう。どうにも大味な感じがします。大作をものにし多様なジャンルを手掛けたという点で似…

ゴジラ

★★ 1994年7月31日(日) アクア文化ホール 山陵からひょこり顔出すゴジラの違和感と遠近感の喪失。クライマックスは延々暗くてようわかりません。この映画に限っては古典として今見直しても通用する何かがあるはず…えっマジこんなんだったっけ?後付けの解釈が…

恋は光

★★★ 2022年6月23日(木) TOHOシネマズ梅田10 根本的に無理筋やと思う。 【以下ネタバレです】 男1女2の三角関係の話だが、男の幼馴染の女Aは男に片想い、男は新たに現れた女Bに片想いみたいな話で、女Aは内心のヤキモキ隠しつつ2人の恋の成就を…

こころの湯

★★★★ 2002年5月11日(土) 西灘劇場 癒しを標榜する映画は好かないが、これは癒し場を背景にしただけで、その実登場人物達は徹底してドライニ突き放されている。映画の前後に同尺の物語があってもいい、その中盤とも言うべき部分を説明無く抽出したのが、それ…

こころ

★★★ 2001年5月15日(水) 高槻松竹 脚色でギリギリかわしているが国民文学の名作も行間の奥行きを取っ払い映像と言う直截な手段で再構築されると単なる三角関係の痴情劇になる。とは言っても雨の泥濘道の擦れ違いのモンタージュは若手作家が挙って模倣しそうな…

恋ごころ

★★★★★ 2002年6月14日(金) パルシネマしんこうえん あらゆる非日常のギミックを排し恋を描いてベッドシーンどころかキスシーンもロクに無いのに男と女が交わす愛し愛される視線と表情の至福感。一方で6人の男女を思うがままに組み合わせて展開する作劇のダイ…

心の香り

★★★★ 1993年4月4日(日) ホクテンザ1 この爺さんにしても少年にしても依って立つモノ(京劇)があるから孤独を凌いで行ける。その現実認識がスーパークール。しかも隣家の少女がこれ又スーパークールに可愛い。(cinemascape) kenironkun.hatenablog.com