男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【こあ~この】

恋する惑星

★★★★★ 1995年8月19日(土) テアトル梅田2 ミニマム世界のモノマニアックな語り口が村上春樹的であり、それを映像に定着させる技巧に於いてカーウァイは世界の先端にいたわけだが、一方でダサキュートさが遊びを生みタイト感を緩衝。先鋭的ショットの連続があ…

GONIN

★★★★ 1995年10月28日(土) テアトル徳山Ⅱ バブル期の虚飾に血と汗とザーメンが混濁した世界で男たちがのたうちまわる。友情の代わりの愛や義理の代わりの絶望が彼らを突き動かす。石井ギミックは惰性間際で腐りかけの輝きを放ち竹中の逸脱やたけしの突出など…

恋人たちの食卓

★★★★ 1995年12月2日(土) 徳山市市民館小ホール 謙虚な長女とおキャンな三女に比して割喰う次女をバブリッシュなキャリアOLに設定し父親の対立項として設定したのが巧みで、氷解の楔が「料理」であることも良い。アン・リーのこの頃の演出は不器用だが真摯…

GODZILLA ゴジラ

★★★ 2001年8月15日(水) トビタシネマ 遠くから響いてくる足音に胸が騒ぎ、ビルの谷間を行く時の尻尾が又素晴らしい。圧倒的なるものの表現に於いて図抜けている。だが、『インデペンデンス・デイ』丸出しの都市崩壊の繰り返しは許せるとしても、中盤の明らか…

ゴダールの マリア

★★ 1994年2月24日(木) テアトル梅田2 ミエビユ篇はフランス映画らしい少女期のひとコマをすくい上げた愛らしさがあるのだが、ゴダールの本篇は聖書の現代翻訳というアイデアのみが先行した上、音と映像のコラージュで解体されまくり殆どひとりよがりとしか…

GO

ゆき★★★★★ 2001年10月27日(土) 梅田東映 他者を貶めることでしか自己確立できぬ閉塞社会を放逐し囲いの外へ出よとの新世紀を迎えてのアジテーション。クドカンの節回しを自己流に置換する窪塚のセンスが産み出すグルーヴが革命的である。天才のセッションを…

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃

★★★ 2001年12月18日(火) 梅田劇場 バラゴン戦を筆頭に「チャンピオン祭」へのオマージュを踏んだ景観の中の怪獣のパノラミカルな臨場感で、待ってましたの見たかった絵が続出。しかし、怨霊とか聖獣といったアニメチックで無粋な解釈が怪獣を貶める。竜童軍…

ゴーストバスターズ アフターライフ

★★★ 2022年8月8日(月) 新世界国際劇場 「ゴーストバスターズ」の初作を公開時に見る気がおきなくて随分経ってから見たのだが案の定つまらなかた覚えがある。主演3人の演技にボケツッコミがなくてのんべんだらりとしてるのがかったるかった。 今回は孫世代…

この三人

★★★★ 2022年7月2日(土) プラネットプラスワン ウィリアム・ワイラーと言えば泣く子も黙る巨匠なのだが、考えてみると打ち震えるような傑作ってあったのかと考えてしまう。どうにも大味な感じがします。大作をものにし多様なジャンルを手掛けたという点で似…

ゴジラ

★★ 1994年7月31日(日) アクア文化ホール 山陵からひょこり顔出すゴジラの違和感と遠近感の喪失。クライマックスは延々暗くてようわかりません。この映画に限っては古典として今見直しても通用する何かがあるはず…えっマジこんなんだったっけ?後付けの解釈が…

恋は光

★★★ 2022年6月23日(木) TOHOシネマズ梅田10 根本的に無理筋やと思う。 【以下ネタバレです】 男1女2の三角関係の話だが、男の幼馴染の女Aは男に片想い、男は新たに現れた女Bに片想いみたいな話で、女Aは内心のヤキモキ隠しつつ2人の恋の成就を…

こころの湯

★★★★ 2002年5月11日(土) 西灘劇場 癒し映画は嫌いだが、これは癒し場を背景にしただけで、その実、登場人物達は徹底的に突き放されている。映画の前後に同尺の物語があってもいい、その中盤とも言うべき部分を説明無く抽出したのが、それで語れるという作者…

こころ

★★★ 2001年5月15日(水) 高槻松竹 脚色でギリギリかわしているが国民文学の名作も行間の奥行きを取っ払い映像と言う直截な手段で再構築されると単なる三角関係の痴情劇になる。とは言っても雨の泥濘道の擦れ違いのモンタージュは若手作家が挙って模倣しそうな…

恋ごころ

★★★★★ 2002年6月14日(金) パルシネマしんこうえん あらゆる非日常のギミックを排し恋を描いてベッドシーンどころかキスシーンもロクに無いのに男と女が交わす愛し愛される視線と表情の至福感。一方で6人の男女を思うがままに組み合わせて展開する作劇のダイ…

心の香り

★★★★ 1993年4月4日(日) ホクテンザ1 この爺さんにしても少年にしても依って立つモノ(京劇)があるから孤独を凌いで行ける。その現実認識がスーパークール。しかも隣家の少女がこれ又スーパークールに可愛い。(cinemascape)

ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR

★★★★ 2022年4月25日(月) シネヌーヴォ 族のドキュメントなのだが、もっとも映画的な興趣があると思われる敵対グループとの抗争話とかありません。 もっと言えば、不良なんだからシンナーやって素人からカツアゲして女輪姦してみたいな外道な部分はオミット…

続 荒野の用心棒

★★★ 2003年2月4日(火) トビタシネマ ハイキーで空を飛ばした泥濘のゴーストタウンが強烈で、そこを棺桶引きずって歩く主人公の造形が鮮烈だが、どうにもポリシー無さそうなキャラで損してる。メキシコ、南軍両敵方首領のキャラ良く、ラストのタメと決めが調…

恋のエチュード

★★★★ 2003年10月18日(土) 梅田ガーデンシネマ2 煮え切らぬ主人公への共振は感じられるにしても、一方で姉妹の性格付けが甘く映画の終盤まで来てやっと全体構造が氷解するように見えて来る。女を描くのが得意なようでそうじゃないのではと思わせた。撮影が完…

故郷

★★★★ 2007年8月18日(土) 日劇会館 諦観にも見える時代の推移へのメッセージを伝えようとしたのではない。緩い『裸の島』じみた夫婦の無言の居ずまいの作業の連続はやがて新たな生活への不安をも払拭する。『家族』では浮いた疑似リアリズムが板につき渥美…

子供はわかってあげない

★★★★ 2021年9月6日(月) テアトル梅田1 何が良いって萌歌ちゃんの伸び伸びした肢体が心ゆくまで健康に躍動する様が本当に良く、もし俺にこんな年頃の娘がいたとして、このような作品に巡り会えたなら、天を仰ぎ悶絶しながら幸せを噛み締めるだろう。 校舎…

この道は母へとつづく

★★★ 2007年12月1日(土) 梅田ガーデンシネマ2 物語が転がり出すまでが些か長いし転がりだしてからはあっけないにせよ本筋に於いて異論は無い。勝手にロードムービーを期待し、靄の泥濘道や新芽が息吹く操車場や雨の石畳やなんかが深淵で形而上的な何かを醸…

告発のとき

★★★★★ 2008年7月12日(土) TOHOシネマズ梅田4 真摯に語らねばならぬことに対してのハギス演出が、贅肉ゼロのドラマトゥルギーを潔癖なまでの簡潔さで描く。父はやり場のない憤りを噛み殺して逆さ星条旗に思いを託すしかない。ワンサイドな視座から遙か…

ゴジラ VS コング

★★★★ 2021年7月14日(水) 大阪ステーションシティシネマ11 多分こんな感じにバカなんやろなという予想の半歩上をいく開き直りを感じる。そのバカの上乗せを大真面目にテンション保ってやってみせた挙句のこの感覚なんやろと思ったら、少年マンガのテイス…

コッポラの胡蝶の夢

★★★ 2009年2月26日(土) 梅田ガーデンシネマ1 語り口は壊れていないリンチみたいで悪くもないし、もともとコッポラは尖ったショットのアートフィルムが撮れる作家だと思っているのだが、どうにも老人の繰り言めいた話なので退屈なのだ。言語学というのも映…