男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【す】

スリー・リバーズ

★★★★ 1994年1月16日(日) 新世界国際劇場 『パルプ・フィクション』に拾われてインディーズ御用達にならなければブルース・ウィリスは消えていただろう。その直前の行き詰まった黄昏の哀感が自己回復の物語と同期する。しかも、一方でアクションの切れ、特に…

スパイ・ゲーム

★★★ 2001年12月28日(金) 北野劇場 いい話とは思うが構成が致命的。一刻一秒を争おうってのに過去の長ったらしい回想が興を削ぐ。しかも、現在進行形のCIA本部が臨場感に富んで大層魅力的なのに対して過去シーンはかなりのルーティーンだ。初めて老醜を曝…

助太刀屋助六

★★★★ 2002年2月18日(月) ナビオシネ5 感涙ものの縦構図の切り返しやストップモーションの絶妙なタイミングや緊張に割り込むユーモアの機微など紛れもなく喜八節の復活。対峙する仲代と小林が醸し出す嘗ての映画の味。しかし、真に驚愕したのは真田の確信的…

スコア

★★★★ 2002年2月21日(木) 天六ユウラク座 『ケープ・フィアー』や『ザ・ファン』あたりで新たな抽斗の枯渇を感じたのであろうデ・ニーロは、この路線で十二分に魅力的だ。3世代の自他共に認める演技虫が肩の力を脱いだ枯淡の味わいとも言うべきコラボレーシ…

スパイダーマン

★★★ 2002年5月11日(土) OS阪急会館2 遙か彼方より筋斗雲に乗った孫悟空よろしく飛来するゴブリンのスーパーナンセンスな素晴らしさには参ったが、そのゴブリンが私的な復讐に終始する物語世界の卑小さが致命的。スパイダーマンがビルの谷間を飛ぶ飛翔感に…

スピード

★★★ 1994年12月3日(土) 北野劇場 技術屋が作った余白の無さが横溢する。見せ場を繋げてダレ場がないのでキャラはシナリオの上辺をなぞるだけで埋没し余韻は遠ざかる。画づらのアイデアは幾つかあっても編集のエモーションに乏しいので決定力がない。いっそ更…

酔拳2

★★★★★ 1994年12月23日(金) OS劇場 仕掛けで見せるのでなく功夫技のみを純粋に追求したジャッキー源流の集大成。脚本・演出ともに奇を衒ったとこは一切無く年齢ギリで臨んで彼が残した恒久遺産だと思う。酔拳の「酔」に拘りそれが自壊技であったことも押さ…

スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃

★★★★ 2002年7月20日(土) 北野劇場 圧倒的な物量で繰り出される戦闘機械やクリーチャーの数々が素晴らしく特に終盤30分のバトルは圧倒的。しかし、所詮、解ってる結末に向かい整合性を付けるべく展開されるアナキンの変容が、どうにもヒネリなく深みが無い…

SPY_N

★★★ 2002年7月29日(月)~30日(火) ホクテンザ1 2枚目半が似合いそうな紀香にマタハリ的絶世の美女スパイを演らせたのが座りが悪く、本人もしんどそう。主人公と女スパイの軸に1元化してくれないからクライマックスへ収斂していくカタルシスが無い。とは言…

スパイキッズ

★★★ 2002年8月15日(木) トビタシネマ 主役の姉と弟に、胡散臭い愛らしさが無く変にヒネてもないのは良いが、対するのが、ガキ大人とガチャピンみたいな連中で、ロドリゲスが、そういうお子様ワールドに耽溺してるらしいのが、ついていけない。(cinemascape) …

スリープレス

★★★★ 2002年8月30日(金) ホクテンザ1 少なくとも前半1時間は全く緩まないし、後半も展開はダレてもマックス・フォン・シドーの起用で一昔前のホラーの持つ品性が滲み出ていた。夜間撮影で走る列車の内部をフルショットで映すロニー・テイラーの技量が際立…

ズーランダー

★★ 2002年9月14日(土) ホクテンザ2 内輪でやってる感が強固に過ぎて不愉快だ。大体肝心のキメ顔ってのが丸っきり面白くないし、パロディやるなら徹底的にやってほしいのに学芸会レベルの茶番でシラける。構成も敵役と仲良くなっちまうのが早過ぎて手緩い。…

スタン・ザ・フラッシャー

★★★★★ 2002年10月11日(金) 扇町ミュージアムスクエア 他律的に壊れていく男を描いた映画は山ほどあるが、自覚し受容し淡々と運命を受け入れるこの中年禿デブおっさんは何処か哀しく愛おしい。縦構図の充足感とドレスの少女を始め充血眼のゲンズブールに至る…

ストーリービル 秘められた街

★★ 1993年4月4日(日) 新世界国際劇場 古い因襲に囚われる地方都市を舞台に繰り広げられる出来損ないの横溝正史米国版。リンチのような偏執描写に突出するわけでもなく、ストーリーテリングに長けるわけでもない。そもそもに真っ当な骨子があるとも思えぬ展開…

スペースノア

★★ 1993年5月5日(水) 新世界国際劇場 ひたすらに地味であるのだが地味であることを逆手にとって何かを意図を付加させることもない。寧ろ生真面目にSFしようとしているところが如何にもエメリッヒらしく単細胞的でカーペンターやルーカスに及ぶべくもない。…

洲崎パラダイス 赤信号

★★★★★ 1993年6月20日(日) サンポードアップルシアター 虚無とか不毛とか殊更に言わずとも地に足をついたアンチドラマチックな日常のドラマを描きながら例えようの無い無常感が滲み出ている。ちんけな憐憫も同情も拒絶したそれは川島が狙ったものではなく本質…

スパイキッズ2 失われた夢の島

★★ 2003年4月18日(金) トビタシネマ 子供が主人公の映画が嫌いなわけじゃないが作り手の大人が子供に媚びた映画は反吐が出そうだ。葛藤というものがない迎合的な出来合のお子様ランチを嬉々として作る大人は気持ち悪い。1作目の不快部分の拡大再生産。ハリ…

スコーピオン

★★★ 2003年6月19日(木) トビタシネマ とことんな2大ワルの騙し合い化かし合いを期待したのにラッセルは結構良い人だしコスナーはガラじゃない感じ。そういう中途半端さはのっけのギンギラプレスリーコスプレ大会でのマジかシャレかの微妙な煮え切らなさから…

スカイハイ 劇場版

★★★ 2003年11月8日(土) 梅田ブルク7シアター7 『あずみ』には辛うじて部分的に残っていた編集の冴えは消滅し凡百の映画に堕した。折に触れて原点回帰を図る石井や塚本やライミに倣ってマイナー魂を忘れないで欲しい。釈ちゃんの殺陣もこうやって見るとあん…

推定無罪

★★ 1992年2月16日(日) 新世界国際劇場 スタッフ・キャストの面子だけはやたら揃えたが斜陽パクラの下では緩い映画にしかならなかった。振り回されるだけのフォードに主役としての精彩無く木偶の坊と化する。デネヒー、スカッキの欧州勢登用もこうも役が仕様…

スルー・ザ・ワイヤー

★★★ 1992年4月21日(火) シネマヴェリテ 気の利いたミュージック・クリップではあるが、逃亡する脱獄囚ってのが如何にもな設定で無常の中に有情を見出すカウリスマキの愛すべき資質が発揮されたとは言い難いだろう。ズレた諧謔は未だ見出せず流された感が払拭…

スパイダーマン2

★★★ 2004年7月31日(土) 梅田ブルク7シアター3 バイトをクビになるにせよ成績が下がるにせよ苦悩と言うには日常的に過ぎ、だから愛と天秤にかける正義が薄っぺらい。1作目同様主観的でアクロバティカルなカメラワークに拘泥し過ぎで糸1本で全体重を支え摩…

スターシップ・トゥルーパーズ2

★★★ 2004年8月21日(土) ホクテンザ1 素知らぬ素振りで馬鹿を演じる役者バーホーベンと白昼の一大白兵戦を展開する前作に低予算で抗するには、包丁で首ぶった切るおばさんの不屈の闘志をB級テイスト全開で抽出した一連の逝った感覚を全篇に漲らせて欲しかっ…

スパイ・バウンド

★★★ 2005年2月16日(水) 梅田ピカデリー3 本物のスパイなんてのは小説や映画と違って地味で間尺の合わない稼業なのさと言うのなら徹底して地味に極めて欲しいのに中途半端でいただけない。ただ、余りに無意味な導入部やおざなり極まりないラスト等妙に変なの…

スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐

★★★★ 2005年7月23日(土) 梅田ブルク7シアター1 悪への転向過程があの程度の物語じゃ納得できぬし、元々予定調和に欠落した円環を補完するのみの物語に殊更の感興も覚えないが、全編ゴテゴテと画面の隅から隅まで遣りすぎ位に何かを飛ばし填め込み大概ウン…

スウィート・シング

★★★★★ 2021年11月3日(水) テアトル梅田1 アレクサンダー・ロックウェル初見です。 だいたい寡作だし日本での公開作も少ないのだが、本作を見ればもっと公開しやがれ!と思うこと請け合いですな。カサヴェテス次世代のアメリカインディーズの巨塔なんでし…

砂の女

★★★★ 1991年4月29日(月) シネマヴェリテ梅田 具現化されたイメージが原作読みの想像世界を超えたか微妙。外世界の村人たちが形象を付与され土俗的猥雑さが増す一方でシュールなエッジは後退した。岸田今日子のネバつくようなエロスも同義だがこれは原作を凌…

スパイダーマン3

★★★ 2007年5月12日(土) 梅田ブルク7シアター6 増やした敵の混合戦を綺麗に収束したと言え、負の触媒に冒されても髪垂らして町中で踊るくらいが関の山野郎では物語のエモーションが生じるわけもない。相変わらずの有り得ないグルグルカメラの動きのCG度…

スザンヌ、16歳

★★ 2021年9月5日(日) シネリーブル梅田2 16歳って、演じてるスザンヌ・ランドンは20歳近いんやんか、サギやー金かえせー。 といちゃもんつけたくなるような出来だ。 クラスの中で同級生とかにとけ込めない。みんながやってることはガキレベルの遊びで…

スネーク・フライト

★★ 2008年1月14日(月) トビタシネマ 密室に蛇と閉じこめられるということだけで完結し切っている点で清々しいまでに一本気な程度の低さと言いたいところだが、矢張り一本気すぎで芸もくそもない。笑いもお色気も今一の弾け度合いの中、終盤のヤケッパチが…