男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【す】

砂の女

★★★★ 1991年4月29日(月) シネマヴェリテ梅田 具現化されたイメージが原作読みの想像世界を超えたか微妙。外世界の村人たちが形象を付与され土俗的猥雑さが増す一方でシュールなエッジは後退した。岸田今日子のネバつくようなエロスも同義だがこれは原作を凌…

スパイダーマン3

★★★ 2007年5月12日(土) 梅田ブルク7シアター6 増やした敵の混合戦を綺麗に収束したと言え、負の触媒に冒されても髪垂らして町中で踊るくらいが関の山野郎では物語のエモーションが生じるわけもない。相変わらずの有り得ないグルグルカメラの動きのCG度…

スザンヌ、16歳

★★ 2021年9月5日(日) シネリーブル梅田2 16歳って、演じてるスザンヌ・ランドンは20歳近いんやんか、サギやー金かえせー。 といちゃもんつけたくなるような出来だ。 クラスの中で同級生とかにとけ込めない。みんながやってることはガキレベルの遊びで…

スネーク・フライト

★★ 2008年1月14日(月) トビタシネマ 密室に蛇と閉じこめられるということだけで完結し切っている点で清々しいまでに一本気な程度の低さと言いたいところだが、矢張り一本気すぎで芸もくそもない。笑いもお色気も今一の弾け度合いの中、終盤のヤケッパチが…

スラム砦の伝説

★★★ 1991年9月22日(日) みなみ会館 あまり深く考えずにイメージの世界に浸ろうとしたが、深く考えなかったのが災いし物語がさっぱり入って来ず「砦」とか「伝説」といった中世的イメージとは無縁の土着世界に戸惑うだけ。復讐をめぐる編年奇譚は画力への注力…

スパルタカス

★★★ 1991年11月4日(月) OS劇場 トランボの反骨も霞みハリウッドコードに蹂躙された形骸的キューブリック。濫作された有象無象の史劇映画と殊更には変わらぬ出来具合。ただ戦闘シーンだけは突出して美しい。『バリー・リンドン』で全編に渡ってリニューアル…

スピード・レーサー

★★★★★ 2008年7月12日(土) TOHOシネマズ梅田4 バッタのように跳ねたり垂直の崖を登ったりする世界にリアリズムなんざ有り得ないしキッチュなしたり顔されても小うるさい。ウォシャウスキー兄弟はど真ん中からダサ正確に射抜いたと思う。チンパンの芸も…

スカイ・クロラ

★★★★ 2008年8月9日(土) 梅田ブルク7シアター2 虚無的な無限連鎖の頽廃に刹那なクサナギも彼岸と此岸を往還するに従順で無機的なカンナミも、棒読み台詞のみでは表現としてはこっ恥ずかしいまでに青過ぎる。一方で陽光下での多くの飛翔や戦闘のシーンの完…

SPIRIT スピリット

★★★★ 2008年9月13日(土) トビタシネマ とことん嫌な野郎のジェット・リーが、お約束通りとは言え開眼し、ええ男になっていくのはやっぱよろしいなあ。それを大気に身を委ね受け入れるという観念的且つ直截なエコ風味で表現したのが結構胸打つ。獅童もよう…

スイッチング・チャンネル

★★★★ 1990年7月29日(日) 新世界国際 仕事に奔走する男と女の互いの距離感が絶妙で、主演の2人が、ぴったりとピースがはまった感じで安定。リーブに逸脱の兆しがあるが、それも又良い意味での付加価値という好循環。懐かしきウェルメイドなアメリカ映画らし…

ZOO

★ 1990年9月16日(日) シネマヴェリテ梅田 一片のアナーキズムでもあれば生理的に合わないもんでも何かが共振し得るだろう。しかし、現実から乖離した独自世界で完結する理解不能な物語は余りに閉塞的で退廃的。過剰な手法や音楽のみが自走しても空虚でしかな…

スター・ウォーズ 帝国の逆襲

★★★★★ 1980年8月20日(水) OS劇場 シリーズ中最もダークな味わいで、しかも、謎が馬脚を表さない深遠さがある。ワイプに次ぐワイプで複数の筋立てが多面的に錯綜する前半のテンポの良さはジェットコースター並みの感覚。(cinemascape)

スウィートホーム

★★★★ 1989年2月26日(日) 長崎東宝 山城とか古舘とかのお茶の間タレントを持って来たキャスティングのセンスがいい。それを伊丹十三が出てきてぶち壊したのもご愛嬌。海外の「お化け屋敷」ものを日本の風土に移植してまがりなりにも成功している。(cinemascap…

スラムドッグ$ミリオネア

★★★★ 2009年5月9日(土) TOHOシネマズ梅田10 よく考えりゃ嘘やろと思う展開の大甘さであるが、ボイル演出の迷いの無い闊達さに乗せられる。殆どメロウな大嘘付きなのだが、1割は本質を突いてみせる。インドの劇的な変容の巨視観とアップ使いの強烈な…

スター・トレック

★★★★ 2009年9月23日(木) ホクテンザ2 総じてふやけた原シリーズに輪をかけるかと思える旧態な世代交代譚だが、ド真ん中から射抜いてくるエイブラムスの確信ぶりには惚れ惚れする。前作はフロックではなかった。技術的達成度の高さもその力業を担保する。…

スター・トレック5 新たなる未知へ

★★ 1989年7月23日(日) 長崎宝塚劇場 最初だけは若干期待を持たせてくれるが、あとはついていけなかった。全く理解できない思想に捕らわれ激しく思い込みした人の話を聞くときのイライラ感と同質のものを感じる。エンタープライズ号の面々は新興宗教の人々に…

ずべ公番長 夢は夜ひらく

★★★★ 2009年10月24日(土) 日劇会館 内向的イジケ度ゼロの前向きエロス炸裂。超ミニで緩パン丸出しを物ともしない大信田礼子の規格外の健康美に釘付けで、1人任侠に浸る梅宮も悪乗り金子も蹴散らす女たちには文句無しの感動を受けた。勿論、主題歌も良いよ…

ストレンジャー・ザン・パラダイス

★★★★★ 1988年1月10日(日) 大毎地下劇場 ドラッグもSEXも銃も無い殺伐とは無縁な安寧なる寂寥。一方で、無意味な日常を受け入れる寛容。流れ行く2人の男は意図せぬが如くに、物質的に豊穣でも不寛容が横溢する現代へのアンチテーゼを体現する。それこそが…

スペル

★★★★★ 2009年11月17日(火) TOHOシネマズ梅田10 『グラインドハウス』的70年代オマージュがベースなのだろうが、これ見よがし感も無く、どうこう言っても緻密なライミの技巧。それが、行って来い的にサバけた挙げ句に落ちたところが『ミステリー・…

スコピオ・ライジング

★★★ 2021年5月6日(木) シネヌーヴォX ケネス・アンガー初見です。 で、これが一般には最高作と言われてるらしいが、なんのことはない、これは前衛映画というまえに紛うことなき真性ゲイ・フィルムだ。 バイクをメンテする男たちを舐めるように撮って、ピ…

ONE PIECE FILM STRONG WORLD

★★★ 2009年12月13日(日) 梅田ブルク7シアター6 定番とも言える奪回劇は悪くもないが、溜めが無いのでお座なり感が横溢する。TVのウォーター7のエピソードの佳境に比すれば自明ではなかろうか。又、ギア2ndとかギア3rdとか促成解決な技のうんざり感…

スター・ウォーズ

★★★ 1978年8月15日(火) OS劇場 画期的なのはモーション・コントロールの戦闘機が醸すスピード感と巨視感のみであり、お姫様奪回作戦の陳腐な作劇は子供心にもチープに思えた。『アメ・グラ』を撮った作家が生涯をこれのみで終えるのか。それも又生き方だ…

すくってごらん

★★★★ 2021年3月14日(日) TOHOシネマズ梅田4 和製ミュージカルの本当の傑作がいつの日か現れてほしい。常々ずーっとそう思っているわけだが、これは、ダンスナンバーの欠如はあるにせよかなりの線までいっていると思う。 まず、鈴木大輔の楽曲がキャッ…

砂の惑星

★★★ 1985年3月30日(土) 大阪松竹座 複雑多岐で超絶長大な原作は『LOR』並の構想力で企画されるべきだった。ハルコネン男爵の造形を見ても奇形に偏愛するリンチのセレクトは魅力的だが全体を統べる者がいなかったということだろう。ロマンティシズムが決定…

すっかり…その気で!

★ 1982年1月5日(火) 伊丹グリーン劇場 泥棒されたから泥棒し返すという発想が他者に向けられるというアナーキズムを斟酌しないままにダルダルの屁にもならない展開でやられるのでムカつくしウンザリする。世界の北野としては忘却の彼方に封印したいであろう…

スターマン 愛・宇宙はるかに

★★★ 1985年7月29日(月) 戎橋劇場 余りに変哲もない物語が淡々と進むだけなので面白みに欠けるし、何より主役の2人に情感が乏しく、そのへんのおっさんおばはん然としていて切なさがこみあげてこない。でも、退屈しないのはカーペンターの職人芸なのであろう…

ストーカー

★★ 1984年1月5日(木) SABホール 設定で大ハッタリをカマしタルコフスキー本人も解ってるのか疑わしい形而上的言説で見る者を高踏的に蹂躙しようとする。そう言ういかがわしい姿勢は支持したいが、如何せん「ゾーン」の造形がちんけで根っこから転けてる。…

すばらしき世界

★★★★ 2021年2月13日(土) 大阪ステーションシティシネマ4 ヤクザがカタギになろうとする。同じようなモチーフの映画が同時期に2本並んだのは、やっぱそういう時代になったってことなんだろう。まあ、シノギが叶わず已むなくっていう「ヤクザと家族」と違…

すかんぴんウォーク

★★ 1984年2月15日(水) 伊丹ローズ劇場 丸山脚本は馬鹿馬鹿しさと世知辛さを交えたアイドル売出し映画として文句無しだった筈だが、大森演出が初の外注企画への意欲は垣間見えるにしても馬鹿に成りきれず吉川も如何にも生硬だった。結果、見ててこっ恥ずかし…

スーパーガール

★★ 1984年9月29日(土) 観光会館地下劇場 健全な鑑賞動機で見るなら楽しい映画かも知れぬが、お色気期待の下に見たら欲求不満も甚だしい。パロるしかない題材を実際洒落のめしてる部分があるにせよ匙加減が生半可。飯事と戯作は髪一重ということだろう。一線…