男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ふは~ふん】

ブラッド・ダイヤモンド

★★★★ 2007年9月29日(土) トビタシネマ 相反する利害を持つ3人のベクトルが収斂されてゆく後半の展開がオーソドックスではあるが肉厚な状況描写に支えられてカタルシスを産む。ロマンティシズムの芳香さえ感じた。メッセージは陳腐で単純だが、それが幸い…

プレスリー VS ミイラ男

★★★ 2007年9月29日(土) トビタシネマ ブルース・キャンベルの枯淡とも言うべき老人演技が味わい深く、エルビスネタのシケた頃合いもナイスなだけに、ヘタレなホラーへの拘りは要らんとも言える。ただ、ヘタレなのも又可愛いとさえ思えてくるから困ったもん…

不倫への招待

★ 1991年8月25日(日) 日劇シネマ エマニエル夫人ならぬエマ夫人のパリでのアバンチュールもとい淫乱行なのだが、そこに何らかの哲学性があろうはずもなく、そのくせ阿呆で可愛げもないので只管にしんねりむっつりしていて見るのが苦役。こんなもんでも需要が…

プラネット・テラー in グラインドハウス

★★★★ 2008年1月5日(土) トビタシネマ 腐った牛乳がやがてヨーグルトになる様に不快な下司も半端を通り越して一周すると爽快になる。人体が砕けて飛び散る様を繰り返し見せられオモロイなあ。賢い人がアホなフリしてるとしても。『デス・プルーフ』とは本当…

ブラッド

★★ 2008年1月14日(月) トビタシネマ 完全に手垢のついた設定であり、今更センチに描いて何とかなるもんでもなかろうにと思う。まあ、特段好きでもないルーシー・リューだが、悦に入って演じているのだから付き合おうとも思ったが方向性が余りに半端。Sで…

フライボーイズ

★★★★ 2008年2月16日(土) トビタシネマ 緑の仏田園地帯の上空で繰り広げられる複葉機の空中戦の最中に敵パイロットと交わす視線の騎士道精神も少女との別離の哀惜もジェームズ・フランコのハニカミ笑顔とともに郷愁の彼方に消える。切ないまでにオーソドッ…

ブラック・ウィドウ

★★★ 2021年8月19日(木) シネリーブル梅田4 コロナで公開延期の件を割り引いても証文の出し遅れ感は免れない。10年早く撮られるべきだった。 考えてみれば、アベンジャーズとその派生作品を5割くらいは見てきてるのだが、真にかっこいいと思えたのはブラ…

ブレイキング・イン

★★★★ 1991年10月13日(日) 新世界国際劇場 人生の裏通りを行くにしては、緊張も鋭利さも無い男達を気負い無く淡々と描いて素晴らしい。達観と諦念の中、一抹の意地と気概を垣間見せるレイノルズが最高に粋。老境にさしかかった元マネーメイキングスターとイン…

プレステージ

★★★ 2008年4月5日(土) 新世界国際劇場 嫉妬や怨嗟や虚栄心や絶望や苦渋などのエモーションは時制の解体や変奇な装置や超現実への越境や多くのギミックに埋没している。寧ろ演出は不要だったかもだ。物語が確実に内包していた生々しいパッションこそが優先…

プロジェクト・イーグル

★★★ 1991年10月20日(日) 新世界国際地下劇場 和洋中揃い踏みな女3人引き連れて悦に入るジャッキーのお気楽アドベンチャー。見てる方は本人が喜んでるほど楽しくないのが難点だが、一応の見せ場は間断しつつも挟み込まれ、最後はジャッキーのキートンへの傾…

フランケンシュタイン対地底怪獣

★★★ 1991年11月17日(日) 日劇シネマ 典型的キワモノの持つ悲哀感が愚直なまでのストーリーとシンクロし骨太と言えるまでの骨格を確保している。怪獣同志のバトルもスピーディで相当に見せる。しかし、愚直すぎて少々退く。(cinemascape) kenironkun.hatenabl…

ブレイキング・ニュース

★★★ 2008年6月21日(土) トビタシネマ 紛れもなく図抜けた冒頭の数分で沸点に達した期待は、世間体を気にしまくるふやけた連中の生ぬるいドタバタに急速冷却されていく。ジョニー・トーは少人数の段取り芝居は制御出来ても集団に対しては全く力が及ばないこ…

プロミシング・ヤング・ウーマン

★★ 2021年7月21日(水) TOHOシネマズ梅田10 アメリカのリベラル層が選定するアカデミーや批評家協会の賞で高評価だそうです。 昨年の「スキャンダル」みたいなペラペラ映画がフェミニズムのバイアスがかかって高得票するのを見てるので、またぞろやら…

ブルースチール

★★★★ 1990年7月8日(日) 新世界国際劇場 煮え切らない展開なのだが、冷めざめとしたメタリックな感触が全篇を被っており、演出に対する強固なスタンスが感じられる。巻き込まれながら同一地平まで降りていかざるを得ない主人公の疎外感と孤独感。タイトでクー…

無頼漢

★★★ 2009年3月21日(土) トビタ東映 爛熟江戸文化の頽廃を表した撮影・美術・音楽のコラボの成果には或る程度魅せられるが、寺山の形骸的反体制イズムと仲代のルーティーン芝居には可成りうんざりする。水野VS河内山の傑物対決に庶民小沢の絡みが鈍く仲代…

ブレイド2

★★★ 2009年5月9日(土) トビタシネマ 少なくとも序盤まではヴァンパイア軍団の面構えに相当な期待もさせられたが、折角のスナイプスの闘技の鈍重な味わいを貶める漫画以下の糞CGの無粋さは許し難いし、粘液過剰満開のデル・トロクリーチャーは好きくない…

プロミスト・ランド 青春の絆

★★ 1989年7月16日(日) セントラル劇場 リセット出来ない失敗人生の無常観が泣かせる映画ではあるが、とりたてて起伏のあるストーリーでもなく淡々と進行し終わってしまう。これといって際だつ部分も無く華もない。「私」を垂れ流さないだけましとも言えるが…

ブラック・レイン

★★★★★ 1989年10月8日(日) 長崎宝塚劇場 汚泥まみれの2人とノーブルな2人。4人4様のキャラが、それなりに立っていてハードボイルドな対立と融和がロジカルに構築されていく。それが終盤昇華したとは言えないが、不思議の国ニッポン・OSAKAの予想外の…

フレディVSジェイソン

★★★ 2009年11月7日(土) トビタシネマ まあ、『エルム街』も『13日』も1本も見てないのだが、単細胞路線のジェイソンに比して、夢という逆しまな形而上的世界で現実を翻弄するフレディの方が、どう見ても役者が上ですなあ。それが悪いわけでもなく演出も…

ブロードウェイのダニー・ローズ

★★★★★ 1987年9月13日(日) SABホール 振り回されキャラの善性がレモンを当てたかの如きペーソスから匂い立つ点で正しくワイルダーへのリスペクトだしギャグやスラプスティックの匙加減も正鵠を射る。『カメレオンマン』で発芽した語り口としての実しやかな…

プラトーン

★★★ 1987年5月31日(日) 友楽スカラ座 何時どこから弾が飛んでくるか判らないジャングル戦の強烈な臨場感があるが、ボンボンが社会勉強でちょっとだけ覗いて見ましたベトナムって感じが、この映画を真の感銘から遠ざけている。しかし、それは又ストーンの誠実…

BLUE ブルー

★★★★★ 2021年4月11日(日) MOVIXあまがさき1 持てる者持たざる者の話は「アマデウス」とか色々あるんだろうけど、ギラついた嫉妬を内向させて終ぞ現せない男を描いて得も言われない深々とした味わいがある。本作のサリエリを演じた松山ケンイチは独壇…

フローズン・リバー

★★★★ 2010年3月9日(火) シネリーブル梅田1 主人公の入墨やピアスや下着の趣味や銃捌きの躊躇無さが語る語られざる来歴。映画だけが駆使し得る話法を知悉し使いこなす妙。そして、当たり前の母性が当然のようにある世界では社会も当然優しいという絶対的確…

ブルジョワジーの秘かな愉しみ

★★★ 1986年3月9日(日) SABホール 強固な意志で階級を撃つのではなく、後の『自由の幻想』に連なる諧謔趣味が顔を出すことによって冴えたシーンもあるにせよ総じて緩慢になった。大体、悪いことしてる奴らが撃たれるってんでは捻りもクソもなくブニュエル…

プレシャス

★★★★★ 2010年4月27日(火) TOHOシネマズ梅田5 負の十字架をこれでもかと背負わされても人は希望を見出そうとすべきで、さすれば必ず何かが変わるという確信。母親をも断罪し決して後戻りしないプレシャスは素晴らしい。役者は皆良くモニークもポーラも…

フロイド 隠された欲望

★★★ 2021年3月20日(土) プラネットプラスワン フロイトの学説ってよくはわかりませんが、リピドーとか勿体ぶって言ってるけど、要は人間すべて意識下のスケベ心に突き動かされている、ってことでいいんでしょうか。 であれば、当時のウィーンの保守的な学…

フリージア 極道の墓場

★★★★ 2010年5月8日(土) トビタ東映 似非『黄色いハンカチ』めいたロードムービーの最果てに、いきなり来る突き放しに躊躇する。その非情な帰結に意味は見出せないが、北野的或いは黒沢的語り口に絵画的構図を導入する柴主のセンスが微妙な味わいを付与した…

ブルーノ

★★★★★ 2010年6月26日(土) 新世界国際劇場 a チャップリンみたく古式床しく自ら道化となり反権威や反偽善を謳いつつもディヴァインみたく破壊的で自壊的なコーエンのカリスマ。外したネタもあるが、場末のゲイバーの宴会芸は終盤のアーカンソーの真アナーキ…

プレイス・イン・ザ・ハート

★★★★★ 1985年7月6日(土) 新世界国際 黒人が虐殺され銀行は搾取しハリケーンは全てを破壊し身内はドン詰まりの不倫に身を窶す。救われぬ時代に生きる術を閉ざされた彼女は寄る辺ない人を受け入れて必死に生きる。そういう母を見て育った子供たちに託す希望。…

プロジェクトA

★★★ 1985年10月20日(日) 新世界国際地下 ジャッキー自身の演出は集団戦の捌き方が雑然としクリアな迫力に欠ける。スタントありきのプロットの構築をベタギャグで彩るパターンの反復は悪くもないが、そこはかとなく匂う俺様王国の嫌味が影を射す。クライマッ…