★★★★ 2024年12月9日(月) 大阪ステーションシティシネマ5

予告篇でストーンズの「Heartbreaker」が流れていて、それだけでも見てみたいと思わされた。学生時代に撮った8ミリ映画で使った曲だったんで。ところが本篇では使われてないでやんの、ふざけんなー、詐欺や金返せー、とまあ、そこまでは思いませんでしたけど。
つるんで走る暴走族のオリジン中年版みたいな連中がいて、彼らをルポルタージュした著作があって、その映画化版らしい。そのグループが拡張して変容してオリジナルメンバーが離脱していく。そういった組織の変遷を描くもので、メカとしてのバイクへのフェチズムや疾走のカタルシスを大きくは取り上げない。それでいいと思った。時代に置かれていく男たちの挽歌として十全だから。
トム・ハーディがグループの創始者、オースティン・バトラーが若手の筆頭メンバーなのだが、組織の変容に対してハーディはリーダーの座をバトラーに禅譲しようとする。それをバトラーは断るのだけど、組織にべったり与するかに見えた彼が予想外に明確な個人主義的な生き方のポリシーを持っていた、というあたり性根据わってて展開に背骨を通した感じだ。
オースティン・バトラーを「エルヴィス」「デューン2」と見てきたけど、この人こんな顔やったんや思いましたし、えー面構えやなー思います。ビリングトップのジョデイ・カマーもこの映画の語り部的役回りで受け芝居中心なのだが、にもかかわらずの存在感は「最後の決闘裁判」とは僅か数年で隔世の感がある。この2人の良さが出来を0.5ポイント押し上げていたと思います。
グループが拡張し変容してオリジナルメンバーが離脱していく。そういった組織の変遷を描くもので、メカとしてのバイクへのフェチズムや疾走のカタルシスを大きくは取り上げない。それでいいと思った。時代に置かれていく男たちの挽歌として十全だったから。