男の痰壺

映画の感想中心です

ミラクル 奇蹟

★★★ 2024年5月13日(月) なんばパークスシネマ1

ジャッキーの熱心なファンでもないのでそんなに彼の作品を見てるわけでもなく、そもそもにジャッキーそんなに好きじゃない気もする。

昔、世間が「プロジェクトA」で大騒ぎしてたときも俺は冷めていて、落ちるの勿体つけてスローモーションとかで撮ってんじゃねーよ、と内心思っていた(怖くて言えなかったけど)。ちなみにこれはジャッキー自身が監督してます。

初めて心からジャッキーすげーと思ったのは「ファースト・ミッション」という映画で、その体技のガチな速さが圧倒的であった。監督はサモ・ハン。アクションの見せ方は明らかにサモ・ハンの方がクールで優ってると思った。

 

本作はキャプラの「ポケット一杯の幸福」を元ネタとしてるらしいが未見です。ただ、何かで読んだ話だと主人公は元々のギャングである設定をジャッキー故に善良な青年が成り行きでギャングにさせられたとなっており、こんなんじゃワルが善いことする意外性は喪失される。

ジャッキー映画故にアクションシーンもそれなりに入れねばならず、それが物語の流れを阻害してるようにも思えた。良い話なんだから物語をじっくり楽しみたいところなんですけど。

 

まあ、そうは言っても主演歴50周年だそうで、半世紀もの間アクション俳優として主演を張り続けていることは並大抵の努力ではないと思います。今回「ジャッキー・チェン映画祭」ってので見たんですが、どうせやるなら「酔拳2」とか「ポリス・ストーリー3」やればいいのに。俺のジャッキー映画ベストはその2本です。

 

ジャッキーフォーマットに改変された『ポケット一杯の幸福』らしいがオリジナルを見たいとしか思えなかった。ワルと善意のアンビバレンス妙味が喪失され善人のドタバタめいて締まらない。織り込まれるアクションも話を中断する夾雑物になってしまった。(cinemascape)

 

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