男の痰壺

映画の感想中心です

映画 2022

2022年は個人的に身の回りで慶弔儀はじめいろんなことがあった年だった。

前年末に還暦手前の妹が入籍して相手のおっさんを1月に招いて食事会をした。妹は初婚おっさんはバツイチであったが2人は30年来の知己だそうで何だか胡散臭い話だが好きにしてくれと思った。どうでもよかった。

2月には20数年住んだマンションを売り公団住宅に引っ越した。4月から定年で嘱託の身になり給与が激減するので未だローンが残っている以上仕方なかった。しかしそうしたからといって生計が成立するわけでもなく苦しみは続くのだった。

4月に長男が結婚した。式は来年回しで入籍だけだったが親族同士が会わないわけにはいかず食事会をした。

6月に義父が亡くなった。認知を患い特養に入っていたが病状が悪化して病院に転院したがコロナの為にその間面会は叶わなかった。やっと会えたのは葬式会場でだった。忸怩たる思いに苛まれた。

決して平坦ではなかったものの大きな変動もあまりなかった20年の歳月は過ぎ行き地殻変動が起ころうとしている。俺自身のお迎えも近いのかもしれない。そんななかでも映画館で122本の映画を観た。

以下印象に残った作品を新作旧作ないまぜで記す。

 

日本映画 ★★★★★

火まつり

シン・ウルトラマン

冬薔薇

水戸黄門

LOVE LIFE

マイ・ブロークン・マリコ

 ケイコ 目を澄ませて

 

日本映画 ★★★★

さがす 十九歳の地図 ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR 死刑にいたる病 犬王 神は見返りを求める キングダム2 遥かなる大地へ ヘルドッグス 犬も食わねどチャーリーは笑う “それ”がいる森 さかなのこ 千夜、一夜 窓辺にて すずめの戸締まり 宮松と山下 赤穂浪士 ひばり十八番 弁天小憎

 

外国映画 ★★★★★

ダムネーション 天罰

ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ

タバコ・ロード

英雄の証明

親愛なる同志たちへ

パリ13区

あなたの顔の前に

リコリス・ピザ

家庭

シャドウ・イン・クラウド

ドライビング Miss デイジー

みんなのヴァカンス

3つの鍵

傷だらけの挽歌

 

外国映画 ★★★★

キングスマン ファースト・エージェント クライ・マッチョ 欲望のあいまいな対象 フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 エスト・サイド・ストーリー 巴里のアメリカ人 孤独の報酬 THE BATMAN ザ・バットマン アネット ナイトメア・アリー ラスティ・メン 死のロデオ インフル病みのペドロフ家 未知への飛行 この三人 ベイビー・ブローカー モガディシュ 脱出までの14日間 ボイリング・ポイント 沸騰 WANDA ワンダ チャーリー・イズ・マイ・ダーリン ブレット・トレイン 西部の男 彼女のいない部屋 親愛なる日記 秘密の森の、その向こう アフター・ヤン 殺し屋たちの挽歌 シスター 夏のわかれ道 

 

12月の半ばに又もやシネスケ関西残党会を相も変わらぬ面子3人でやった折り日本映画のベストは「マイ・ブロークン・マリコ」やと高らかに宣言した俺だが、その後に「ケイコ 目を澄ませて」を見た。第3コーナーを過ぎて直線で抜き出た「マリコ」と「LOVE LIFE」の苛烈な先陣争いを大外からまくてってきた「ケイコ」が3馬身差で軽々差し切ったような鮮やかな印象だった。

外国映画は上半期の「パリ13区」と下半期の「リコリス・ピザ」で悩むうちに、いや待てよ俺のいっちゃん好きなのはやっぱこっちやんと憑き物が落ちたように「みんなのヴァカンス」が浮上した。まるで確変大当たりのデモ画面が俺の脳裏でスパークしたような天啓だった。

 

旧作では今まで見る気が微塵もおきなかった東映黄金期の量産時代劇のゴージャスさを改めて思い知らされた年でもあった。「犬神の悪霊」と2本立てで上映されてなければ「水戸黄門」を見ることなど未来永劫なかったであろう。アルドリッチの作品は未見作が多いうえに出来ムラも多い監督だと思うが、ニューシネマの残滓を呑んだどうせダメなアルドリッチやろうと臨んだ「傷だらけの挽歌」の凄さには驚愕させられた。

見る機会を与えてくれた新世界東映とプラネットプラスワンにあらためて感謝したいです。

 

そんなわけで、2022年度ベストは

 ケイコ 目を澄ませて

みんなのヴァカンス

 

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