男の痰壺

映画の感想中心です

エレメント・オブ・クライム

★★★ 2023年7月7日(金) シネリーブル梅田3

見てから3週間も経ってしまってどんな映画だったのか殆ど忘れた。粗筋を読んでみたがそんな内容だったのかい、と今更思ったり。体調も悪くて1/3くらい半覚醒状態だった気もします。

 

始まってしばらくは、いまいち冴えないおっさん達がどこぞで何かしてるくらいの印象しかないのだが、「ノクターン」の感想でも書いたとおりトリアーの画面造形の特異さが常人の規範を越えていて、凄いとかカッコいいとか或いは戦慄乃至はキモいではなく意味不明なのです。

これ見たら、俺がトリアー初体験だった「ダンサー・イン・ザ・ダーク」以降はよう更生したなと思えるほどだ。あれだって世間的には十分に非人間言われてますけど。

 

中盤から、主人公の刑事の捜査を手伝うキムという(名前からして韓国系?)女性が出てきておっさんワールドのむさ苦しさを緩和してくれる。まあ、彼女がいったい何者だったのか知りませんけど。

 

正直、見た直後は、こんなもんは★2やとか思いましたが、よう考えると頭から尻までこの造形を貫徹できる鉄の意志ってすごいことやと思うんです。そこにはあざとさの欠片もないのは確かだ。

 

トリアーの画面造形の特異さが常人の規範を越えていて凄いとかカッコいいとか或いは戦慄乃至はキモいではなく意味不明。木乃伊盗りがミイラの物語は撮り手が片足突っ込んでる為に話の基軸を失い浮遊する。その鉄の意志にあざとさの欠片もないのは事実だ。(cinemascape)

 

kenironkun.hatenablog.com