男の痰壺

映画の感想中心です

お嬢さん

★★★★★ 2017年3月4日(土) 大阪ステーションシティシネマ
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どんでん返しな構成も吸引力を牽引するのだが、勿論それだけではない。
①清順仕様かと見紛うキッチュでお下劣な意匠。
②どこかの国の頭でっかちポルノを嘲笑うかのような具体性をもった濡れ場。
③異様な日本語によるパラレルワールド感。(まあ、これは意図したものではなかろうが)
それらが混然となって怒涛のように押し寄せる。
 
松嶋菜々子似のキム・ミニがでっかい声でチ○ポとかマ○コとか言うのを聞いて、やられた思いました。
拠って立つ地平が違うんだと思います。
 
春画がモチーフになっているが、それは嫌悪の対象となっているようだ。
それを愉しむ日本人=忌むべき者という構図を深読みしたって、とやかく言う気もない。
パク・チャヌクはお互い様だってこたあ十分に解ってる。
 
汚濁した世界から彼女たちは飛翔する。
男たちは地獄の底でのたうち死滅する。
テルマ&ルイーズ」が頭を過った。
 
どんでん返し構造のみならず清順仕様かと見紛うキッチュお下劣意匠と濃厚濡れ場と異様な変態日本語によるパラレルワールド感が混然となり怒涛のように押し寄せる。しかし混濁世界から彼女たちは飛翔するのだ。一方男たちは地獄の底でのたうち死滅する。(cinemascape)