男の痰壺

映画の感想中心です

貴公子

★★★ 2024年4月15日(月) 大阪ステーションシティシネマ12

韓国映画の山ほどあるジャンル・ムービーの1つと別段見る気もなかったけど、監督が「新しき世界」のパク・フンジョンだと知って見た。だが見た結果は随分と迎合的に甘っちょろくなっちまったなー、です。

 

つかみは良い。拉致された男が難なく縛を解いて男たち4人を血祭りに上げる。最後の男に至っては楽しむように拷問殺。この男が貴公子(ってこのネーミング日本で勝手につけただけやろ)。相手の血が飛び散っておニューの靴にかかると、アチャー新品の靴なんだぞーと拭きながら相手を虐殺。

このあとどんだけサイコパスぶりを発現するんや、と期待半分ゲンナリ半分で見てたら結局エグいのはこの最初のシーンだけやった。

 

映画はチルド(韓国とフィリピンの混血児の蔑称で本作の原題)の男と彼の見たことない父とその一族との謀略話で、そこに貴公子がからんでくる。のであるが、実は…と色々話は転がり最後はホンワカええ話やんかとなるわけです。

でも、俺には非情サイドに振り切った「新しき世界」なんかから見ると後退としか思えなかった。

 

アクション演出としても悪いとまでは言わないが、韓国映画としては昨年の「THE KILLER」なんかに比べてもっさりしてます。

 

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