男の痰壺

映画の感想中心です

3月のライオン 前篇

★★★ 2017年3月19日(日) MOVIXあまがさき7
イメージ 1
何を期待して見にいったわけでもないし、案の定というか、何も突出してこない安定の無難。
この監督の映画を「るろうに剣心」→「秘密」→「ミュージアム」と見続けてきたのだが、まあ、永久に御用監督の域を出ないんでしょう。
 
「親と死別した孤独」というものがフィーチャーされ、神木が絶叫したりするが切実さが足りない。
「親にスポイルされた弧絶」が言及されて架純が精いっぱいやさぐれてみせるが、所詮は丸顔の健康優良児だ。
「死と向き合う刹那」はCG処理の染谷の眼技だけでは形骸に留まるだろう。
 
全般、端折った感が半端ない。
脚色が総花的なのだ。
 
佐々木倉之介・伊藤英明加瀬亮の3名が肝の入った腹芸は見ごたえがあった。
かろうじて、この映画を支えていた。
 
何も突出せぬ安定の無難。親と死別した孤独は神木の絶叫で空転しスポイルされた弧絶は架純の丸顔やさぐれでは無理っぽく臨死の刹那はCG染谷の眼技で形骸に留まる。総花的脚色で全般端折った感半端ないが蔵之介・伊藤が辛うじて締めた。(cinemascape)