男の痰壺

映画の感想中心です

女神の見えざる手

★★★ 2018年2月4日(日) 新世界国際劇場
イメージ 1
ロビイストなる言葉を初めて聞いたのは東京オリンピックの招致のときだったと思う。
その後、中国や韓国がアメリカで反日議案を通すときにも聞いた。
要は票取り屋なのであるが、今の時代、どのような手練手管で潮流を操作するのかの興味があった。
 
しかし、この映画に出てくるのは、脅しと買収という古からの手法のみ。
解りやすすぎなのよん。
現実は、多分そんなに単純ではないはず…と思えてしまう。
 
中盤でフェミニストの大物を落としに行く件があるが、どうやって落とせたのかを端折る。
解りやすいものしか描かないのだ。
ラストに至っては「スパイ大作戦」級。
 
ジェシカの出自と来歴を彷彿とさせる暗い相貌。
男娼が査問委員会で見せる漢気。
アリソン・ピルの食えなさとググ・パサ・ローの食われ易さ。
総じてキャストは良い。
 
脅しと買収という古式床しい手法しかフィーチャーされぬのではクソどもが世界の潮流を左右する矛盾に些かも迫れないし、肝であるフェミニストの大物を籠絡する経緯は蔑ろ。ジェシカの暗い相貌が支配するアリソンの喰えなさググの喰い易さが良い。(cinemascape)