男の痰壺

映画の感想中心です

ショコラ

★★★★ 2024年1月15日(月) 大阪ステーションシティシネマ

閉塞的なコミュニティに外部から流れ者がやってきて、その閉塞を解きほぐす(男の流れ者なら打破する)って話は鉄板なんでしょうね。コミュニティが家庭なら「サウンド・オブ・ミュージック」や「メリー・ポピンズ」なんかになるわけです。

頑強な閉塞を打ち破る為には1人又1人と彼女の側につく者を見つけ出していかないといけない。それがジュディ・デンチでありレナ・オーリンであり少年A。まあ、誰しも転校だったり転職とかで新しいコミュニティに溶け込むときの経験があるから共感できる。

 

物語の纏う寓話性、チョコレートの人心に与える効果や調理にまつわること、ジプシーの漂泊と定着の対比とか、いろいろ描き足りなく物足りない感じもしましたが、ビノシュ・デップ・デンチの鉄壁とも言える役者力が安心で、底浅を回避させているとも思いました。

 

流れ者が閉塞コミュニティをそのパーソナリティで融解するという鉄板だが、物語の纏う寓話性、チョコの人心に与える効果や調理に纏わること、ジプシーの漂泊と定着など描き足りなさも感じる。そこを補うピノシュ・デップ・デンチの安定オーラ。(cinemascape)

 

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